経済の本/DVD

ゲーム機戦国絵巻(日本を変えた10大ゲーム機/もみじまんじゅう)

ゲーム機戦国絵巻

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写真は”にしき堂”のホームページから(抜粋)






【本】日本を変えた10大ゲーム機(多根清史 ソフトバンク新書(*1))
 懐かしいインベーダーゲームから、プレイステーション3までの10台のゲーム機の栄枯盛衰を紹介した歴史書?。ソフトとしてのゲームではなく”ハードウェア”としてのゲーム機をとりまく事情を詳しく説明しているのが特徴。
【花】もみじまんじゅう
 もみじの葉っぱの形をした広島県の銘菓(今回は名花ではありません)。今や”佐賀のがばいばあちゃん”でベストセラー作家になったB&Bの島田洋七のギャグ(*2)でも有名。このおかげで、宮島のローカルなお菓子が一気に全国区になったとのこと。

 このようなブログを書いているので誤解をされそうですが、私自身はゲームをほとんどやりません。(中学生の長男ははまっていますが)。ですが、ゲーム機の本を読むのは好きなんですね。ということで、今回はゲーム機の歴史の話です。

 今回取り上げるのはソフトバンク新書の”日本を変えた10大ゲーム機”。登場するのは、インベーダー、ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、プレイステーション(以下プレステ)、プレステ2、Xbox,ニンテンドーDS,Wii,プレステ3の10台。
 自分史と重ねると、インベーダー(1978年)が浪人時代、ファミコン(1983年)が大学~新入社員時代、スーパーファミコン(1990年)、プレステ(1994年)が30代、プレステ2(2000年)が40代になります。(いずれも発売年度)
 この、”自分史に重ねる”というのが実は重要で、これだけマーケット規模のある工業製品で自分の人生を重ねられるものはそんなにないんですね。現在30代以上の人であれば、”このゲーム機の時代には○○をしていた”という話ができるはずです。今どき、インベーダーの話をしても若い人には歴史上の事実でしょうが、”名古屋撃ち(*4)”は中高年世代には、説明不要のキーワードです。まあ、今の若い人だってドット絵のマリオ(*5)の話を小学生にすれば、同じような目に合います。

 この本を読んでわかるのは、
①新しいゲーム機はハードウェア性能はUPするが、性能差が絶対ではない(*7)
②新しい技術がビジネスモデルを変えていく
③流通経路等、周辺の社会環境を含めた変革がビジネスを左右する
 等々。

①は最近のプレステ3vsWiiの人気の差の例です。
②、③の合わさった例が、スーファミとプレステ(初代)の違いに表れています。
 当時(1990年代前半)のスーファミはROMカセットで任天堂の一括受託生産、対するプレステはCD-ROMでメーカと小売業者の直接取引。流通経路だけ見ても、専売公社と楽市楽座くらいの違いがあります。

 ROMカセットは高コストで小容量、CD-ROMは低コストで大量生産が可能と、言ってみれば、高級素材でパティシエが作るケーキと、機械で作るもみじまんじゅうの違いのようなものです。
 実際、もみじまんじゅうとCD-ROMは、焼き型に材料を流し込んで固めるという、原理的には同じ作り方になります(*8)。

 どちらにしても、約束された世代交代(*9)に向かって群雄割拠する様子は、歴史好きのおぢさん達なら”ニンテンドーは織田信長で・・・(*10)”と議論しそうです。

 ”休みにゲームばっかりして”とお母さんに怒られている高校生にお勧め。両親世代と共通の話題にはなりますし、”歴史は繰り返す”ことがよく分かります。

 それでは、皆さん 良いお年を 

《脚注》
(*1)ソフトバンク新書
 今でこそネットワーク/携帯電話の会社であるソフトバンクですが、元々はソフトウェアの卸会社。そのせいか新書もコンピュータ関連の出版が多いです。社長の孫 正義氏も立志伝中の人物で、この人の本も数多くでていますし、けっこう読みました。
(*2)島田洋七のギャグ
 1980年代前半の漫才ブームでは、”もみじまんじゅう~”、”ひろしま↑、おかやま↓”。がありました。もみじまんじゅうの大手”にしき堂”のホームページには”昭和55年(1980年) もみじ饅頭ブーム(B&B)”という記載があります。
(*3)インベーダー~
 インベーダーゲームは、タイトーの”スペースインベーダー”などのゲームの総称。奥様も若かりしころははまったそうです。以下ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、DSは任天堂、プレイステーション3機種はSONY,Xboxはマイクロソクトです。説明不要でしょうが、登録商標の関係で記載しました。
(*4)名古屋撃ち
 インベーダーで高得点を狙うテクニックの一つ。キャンディーズ、フォーリーブスという呼び方があったのも時代です。詳細はWikipediaの”スペースインベーダー”に出ています。
(*5)ドット絵のマリオ
 世界でもっとも有名な配管工のおぢさん。ポリゴン(*6)全盛の現在では信じられないでしょうが、昔はドット絵といって、キャラクターを点々(ドット)で表示していました。
(*6)ポリゴン
 3次元コンピュータグラフィックスで、三角形などの組み合わせで立体を表示します。簡単に言うと、この三角形(ポリゴン)の数が多い方が表面をきれいに表現できるため、最近のゲーム機の性能を計る指標になっています。
(*7)性能差が絶対ではない 
 出典は、機動戦士ガンダムのシャア少佐の言葉から。
 「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差でないことを教えてやる」
 実力のある人が言うからこその名言です。
(*8)焼き型に~
 スタンパーと呼ばれる原盤(焼き型)を作成し、ポリカーボネイト(あんことタネ)を流し込んで、圧力をかけて(フタをして)、固める(焼く)という行程です。原理的には同じと言いましたが、ナノメートルレベルの精度が要求されます。
(*9)約束された世代交代
 コンピュータの世界では”ムーアの法則(集積回路におけるトランジスタの集積密度は、18~24か月ごとに倍になるという経験則)”があって、急速に技術革新が進んでいます。
(*10)ニンテンドーは織田信長で・・・
 ニンテンドーは新しいマーケットを開拓したので織田信長とか、SONYは既成の市場をひっくり返したので、薩長連合とか。おぢさんの数だけパターンがありそうです。


時代の空気の違い、でしょうか?(おじいさんは山へ金儲けに/ソテツ)

時代の空気の違い、でしょうか?

Dcf_0054 写真はたいちろ~さんの撮影








【本】おじいさんは山へ金儲けに(村上 龍 冬幻舎)
 昔話を題材に、投資(ファイナンス)の基礎をわかり易く解説しています。副題は”時として投資は希望を生む”
【花】ソテツ
 蘇鉄。窒素固定能力(*1)があるので、やせ地でも育つ。南国ムードの映像で使われるように、宮崎県都井岬あたりが自生の北限。”蘇鉄の花”の季語はもちろん夏です。

 家の近くにソテツの木があります。と、”何をこの真冬に!”と言われそうな季節はずれの話題で今回は始まります。
 ソテツは、フェニックスと並んで九州・沖縄地方の南国の象徴のように扱われていますが、、本州中部以南でも育てることができるそうです。常緑なので、冬でも緑の葉をつけてます。なので、今の季節にここ(神奈川県)にあっても何の不思議もないのです。
 ないのですが、やはり、この季節にソテツの話題はなにか違和感があります。別に、ソテツが夏になったらわいて出て、冬には消えてしまうものではないですが、冬に話題を振られてもなんだかな~、と思われているかもしれません。西行法師ではないですが(*3)、やはり桜の話題は春とか、旬というものがあります。

 本にもやはり、季節感というか、時代感といったものがあります。仕事がら経済関連の本もけっこう読みますが、経済書というものは、ちょっと時代が変わると読書感になんとはない違和感があるんですね。コンピューター関連ほどではないですけど(*4)。
 今回ご紹介する”おじいさんは山へ金儲けに”の発刊は2001年8月(NHK出版版)。この年はブッシュ(Jr)が大統領に就任、第一次小泉内閣発足、アメリカの同時多発テロ(9.11)などがありました。小泉首相就任時の当時の日経平均株価が14,529円。インターネットバブルの崩壊後です。その後をなぞると、銀行の投資信託の窓口販売は2002年あたりから急速に拡大し、残高全体も回復基調に向かいます。

 本の内容については、投資に関するきわめて常識的、基本的な内容ですが、トーンが前向きなんですね。小泉内閣発足直後ということもあって、改革の時代の予兆みたいなものがありました。まあ、小泉純一郎という人は”喧嘩上等(*5)”なので、”何かありそう”みたいな時代の空気がありましたし。結果として、小泉内閣前半は、日経平均は下落基調、後半は上昇基調でしたので、みんなが儲けたかどうかはわかりませんが。

 で、100年に一度の金融危機と言われながら閉塞感しかない今読んでみると、投資に希望を見出せない時代になってるんだな~と思わざるを得ません。たぶん、そこにあるものは同じなのに、見る側が変われば見え方が違うんでしょうね。

 内容についてはまっとうなので、時代背景を含んで読まれるほうが面白いでしょう。

 ちなみに、私が気に入っているサブタイトルは”投資について、自分で納得できないことはしなくてもいいし、してはいけない(*6)”です。

《脚注》
(*1)窒素固定能力
 空気中に多量に存在する窒素分子を、他の窒素化合物(アンモニア、硝酸塩、二酸化窒素など、つまり肥料)に変換するプロセス。そういえば、キューティーハニー(*2)に空中元素固定装置というのもありましたね。
(*2)キューティーハニー
 永井豪原作のマンガ。監督 庵野秀明、主演 佐藤江梨子、主題歌 倖田來未という壮絶な組み合わせで実写映画化。でも、オールドファンは、アニメ版の変身シーンがムフheart01です。
(*3)西行法師ではないですが
 ”願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃”
 有名な鎌倉時代の歌人、西行法師の句。ここでの花は桜、きさらぎの望月は2月15日、実際に西行法師が亡くなったのは2月16日です。
(*4)コンピューター関連ほどではないですけど
 コンピューター関連だと、3年前の本はほとんど古典を読む様なものです。
(*5)喧嘩上等
 やんきぃ用語。喧嘩は大歓迎といった意味。まあ、一国の首相が”しのぎ”(暴力団 用語で資金獲得の活動の意味)とか言っちゃう時代ですから・・・
(*6)投資について~
 リスク商品の購入は自己責任が原則です。銀行の窓口で、わかっていないのにコンプライアンスチェックシートにハンコを押すのは命取りだと、もう少し真剣に考えたほうがいいと思いますよ、奥様。

貧困のない生活”家庭菜園がある”(グラミン銀行を知っていますか/家庭菜園)

貧困のない生活”家庭菜園がある”

20081124saien  私の菜園(単身赴任寮のですけど)

 今は冬なので、あまり植物はありません。左はピーマン、右のでかいのはアスパラガスです。




【本】グラミン銀行を知っていますか(坪井ひろみ 東洋経済新報社)
 ムハマド・ユヌス氏の始めた貧困者向け銀行のルポタージュ。貧困女性の立場からの報告は、とても勇気づけられます。
【植物】家庭菜園
 家庭で野菜などを植えること。四季の移ろいを感じるには良い趣味と思います。

 仕事がら、金融関係の本をよく読みます。が、グラミン銀行の名前を知ったのはつい最近のことです。メガバンクでも、10年前は”どこだったっけ?”な世の中ではありますが、グラミン銀行は日本の銀行ではありません。また、サブプタイムで話題のアメリカや、ヨーロッパの銀行でもありません。グラミン銀行はバングラディシュ(*1)にある、マイクロクレジットと呼ばれる貧困層を対象にした無担保融資を行う銀行です。

 バングラディシュといっても知らない人も多いでしょうし、知っていても”貧しい国”(*2)ぐらいしかイメージがないかも知れません。で、なんでこのような話をしているかというと、グラミン銀行の決めている貧困の定義(*3)に、”家庭菜園がある”という項目があったからです。
 人口の60%以上が農業の国なので、生活の為に野菜を育てているんでしょうが、この定義でいくと、日本人はほとんど貧困なのでしょうね。ほとんどの人がマンションのベランダでプランターの野菜ぐらいしか植えられない日本は、いかに”地に足がついていない”生活をしてるのかと思ってしまいます。気持ちがあっても趣味として家庭菜園すらできないのは、思っているほど豊かな生活なんだろうかね?

 ”金融支援でXX兆円”のニュースに”なんだかな~”と思っている人にはお勧めです。お金のありがたみを再認識できます。

《脚注》
(*1)バングラディシュ
   旧東パキスタン。首都はダッカ。
(*2)貧しい国
   一人当たりのGDPは1,900ドル(2003年)。
   ちなみに日本は34,023ドル(2007年)で、日本の約5.6%。
(*3)貧困の定義
 1.トタン屋根のある家をもつ
 2.家族全員にベットがある
 3.安全な飲み水が手に入る
 4.衛生的なトイレをもつ
 5.就学年齢に達した子供が全員学校に通える
 6.冬用の暖かい衣料が十分にある
 7.蚊帳がある
 8.家庭菜園がある
 9.生活がどんなに苦しいときでも食料不足にならない
10.家族の大人の働き手全員が十分に収入を得られる機会をもつ

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