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カレル・チャペックのパーソナリティとは無関係に職業選択の自由が保障されている以上、SF作家が園芸家だってよい訳で・・・(園芸家12ヶ月/カレル・チャペックの家)

 ども、こう見えてIT企業に勤めるおぢさん、たいちろ~です。
 ある仕事をしている人ってのは、なんとなく特定の趣味を持っているようなイメージがあります。IT企業に勤めていると家でも日長夜長パソコンをいじっているような感じがしますし、自動車メーカーに勤めていると休日にはドライブに行ってそうだし。職業的にも警察官は推理小説がお好みだったり、本屋さんだと寸暇を惜しんで本を読んでたり。作家だと、恋愛小説家は恋を夢見る妄想にふけり、SF作家は科学の専門書を読みふけり。まあ、推理小説家が趣味で殺人を企てているとは言いませんが・・・
 実際は職業的イメージと本人の趣味が必ずしも一致するわけではないでしょうが、さすがに最先端のSF作家の趣味が園芸だとなるとちょっと意外感があろうかと
 ということで、世界で最も有名はSF作家による園芸の本”園芸家の12ヶ月”であります。

写真はたいちろ~さんの撮影。花菜ガーデンにあるカレル・チャペックの家です

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【本】園芸家12ヶ月(カレル・チャペック、中公文庫)
 チェコの作家カレル・チャペックによる園芸マニアの生態を描いた?エッセイ。今風だと園芸オタク?? エスエフのエの字も出てきませんのでSFファンの方には肩すかしかもしれませんが、そのマインドはSFオタクに通じるものがあるかと。
【旅行】カレル・チャペックの家
 神奈川県平塚市の神奈川県立花と緑のふれあいセンター”花菜ガーデン”にあるカレル・チャペックの家と庭をイメージした建物(休憩所)です。私が行った時にはチューリップ祭りやってて、そのほかにもネモフィラ、やフロックス、アネモネ、梨、レンギョウなんてのが咲いてました。結構広い公園で入場料520円(5月のピークシーズンは880円)とリーズナブル。園芸マニアの方はぜひどうぞ

 カレル・チャペックという人、今さらですが戯曲”R.U.R(*1)”の中で世界で初めて”ロボット”という言葉を使った人です(本人曰く、ロボットという言葉を作ったのは兄のヨゼフだとか)。チャペック自身は作家、劇作家、ジャーナリストですので(wikipediaより)必ずしも理系の人という訳ではなさそうですが。
 まあ、チャペックのパーソナリティとは無関係に職業選択の自由が保障されている以上、チャペックにはなんの責任もない訳ですが(*2)、それにしてもSF作家と園芸家のギャップってけっこう大きいよなぁ・・・

 でも、本書を読んでると園芸家の生態と現在のSFオタクの生態って微妙にオーバーラップするところがあるかと。
 なんせ、ありとあらゆる種類の苗を植え、マニアックな品種の違いにこだわり、所狭しと苗を植え、隙間があろうもんならさらに新しい苗を植え、人には珍しい苗を自慢し、人が自慢するのはなんとか手に入れようとし、品種にこだわるとすべての種類を集めないと居ても立ってもおられず、普通の人なら見向きもしないような土壌の改良に情熱を傾け、お休みするはずの冬にもカタログで集めるべき苗の注文にいそしみ etc、etc、etc

 これってSFオタクと同じ?!
 ありとあらゆるSFを読み、マニアックなストーリの見解にこだわり、所狭しと本を並べ、隙間があろうもんなら更に新しい本を買い、人にはレアアイテムを自慢し、人が自慢するアイテムはネットークションで手に入れようとし、ジャンルにこだわるとすべての本を読了しないと居ても立ってもおられず、普通の人なら見向きもしないようなマイナーな知識の吸収に情熱を傾け、お休みするはずの(しないけど)のレジャーシーズンにも読むべき本をAmazonでポチットし etc、etc、etc
 そこ、炎上させないように!

 このブログで園芸家向けの人も読むかもしんないんでそっちの話も一つ。
 私自身、土地を借りて園芸ってか野菜作りをしてた時期もありまして。てか花は一切植えず食べられるものしか植えてないというのが正確な表現です。
 チャペック自身はアンチ野菜作りの人のようで、一時期野菜作りをした時のことがトラウマみたいです

  むろん、一種のローマンチシズムから、
  自分は百姓になったような幻想にひたりたいためだった。
  ところが、間もなくわたしは、
  一日に百二十個の廿日ダイコンをひとりで平らげなけねばならないことがわかった
  うちじゅうでもう、みんなが食べようとしなくなったからだ

 野菜というのは一度育ててみれば分かりますが、ある時期にいっぺんに大量に収穫できます。まあ、長期間にわたってずっと採れるものもありますが、それでも1~2ケ月というレンジです。まあ我が家の場合は少なくとも家族は喜んで食べてくれましたんで、一人で平らげることはなかったですが(*3)、それでも会社におすそ分けするとかしないとさばききれんかったですねぇ。確かにある程度の面積で家庭菜園やる時のネックかもしれません

 本書は、まったく園芸の本なので図書館で探される場合は日本十進分類法で”園芸(620)”のコーナーにあります(私が借りた時はそうでした)。SFとはまったく縁のない本ですが、それをさっぴいても面白いですよ。

P.S.
 最近、近所で土地を貸していただけることになり家庭菜園を再開いたしました
 久しぶりの鍬使いで筋肉痛でピキピキですが・・・

《脚注》
(*1)R.U.R
 岩波文庫で”ロボット(R.U.R)”で読めるみたいですが、すいません、まだ読んでません。ちなみに”R.U.R”は”ロッサム万能ロボット会社”の略です
(*2)チャペックのパーソナリティとは無関係に~
 モトネタは川原泉の”空の食欲魔人(白泉社文庫)”より
  しかしながら、それ自体彼のパーソナリティとは無関係に
  職業選択の自由が保障されている以上、彼にはなんら責任はない
  なぜなら、彼はパイロットだった・・・

(*3)一人で平らげることはなかったですが
 その代わり手伝ってくれることもなかったですが・・・

”理系あるある”の名探偵と犯人、似た者同士なんでしょうか?(すべてがFになる/UNIX)

 ども、人生すべてがFinishしそうなおぢさん、たいちろ~です。
 先日、森博嗣の”作家の収支(*1)”という本を読みました。まあ、それは普通なんですが、問題はこの人の小説をまったく読んだことながなったんですな。けっこうなベストセラー作家で300冊近い小説を出しているにもかかわらずです。これは本読みとしては猛省せねばならん! ということでさっそく代表作を。
 ということで、今回ご紹介するのは森博嗣のデビュー作にして代表作”すべてがFになる”であります。

写真はたいちろ~さんの撮影。
カリフォルニア大学バークレー校
(UCB University of California,Berkeley)のセイザータワー(Sather Tower)です。

本書には関係ないんですが、行ったことあるので自慢したくて載せました。すいません

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【本】すべてがFになる(森博嗣、幻冬舎新書)
 孤島にある研究所の密室で天才工学博士”真賀田四季”が死体となって発見された。偶然、居合わせた建築学科の助教授”犀川創平”と彼の生徒である建築学科1年生”西之園萌絵”はその謎を解こうとするが・・・
 1996年に出版、第一回メフィスト賞(*2)を受賞した理系ミステリーの名作です
【コンピューター】UNIX
 本書にコンピューターのOSとして”レッド マジック(red magic)”というUNIX系のオリジナルバージョンが出てきます。このUNIX系のバージョンのひとつが上記のUCBで開発された”BSD(Berkeley Software Distribution)”。多数のノーベル賞受賞者を輩出し、孫正義をはじめとするハイテク系企業の起業者も多い名門大学とタメはることをやってんですから真賀田四季ってのはやっぱ天才なんでしょうな。
 ちなみにUNIXライクなLinuxというOSのディストリビューションに”レッド ハット(Red Hat)”ってのが実在します。(提供するレッドハット社の起業は1993年)

 さて、本書の建てつけは”密室の謎とき””孤島モノ”といわれるジャンルになります。交通や通信が途絶し、出ることも入ることもできない孤島や閉ざされた館の中で次々起る殺人事件・・・ ってとこですが、従来の孤島モノと違うのが、古びた洋館じゃなくて孤島にある最新のコンピューターで制御されたハイテク研究所が舞台だって所です。密室を証明?するのに画像データや操作ログを確認するだの、メール発信ができない原因を調べるのにプログラムをチェックするだの、普通の推理物とはかなり違うアプローチ。それ以外にもロボットに殺人ができるって話題は出てくるわ、自然言語解析によるコントロールを実用化してるだとかテクノロジーの話題が満載。さすがに1996年の出版なのでIT系のガジェットは一昔前のものもありますが、そんなに古いって感じじゃないです。

 本書は”理系ミステリー”と称されているそうですが、こういうテクノロジー系の話題が多いからかって~と、読んだ感じはちょっと違うかな。確かに本書は探偵役にワトソン役が建築学、殺された真賀田四季を始め研究所の人はコンピュータ関係者、本書では唯一文系の記者”儀同世津子”もパズル好きと理系資質、登場人物がほとんどすべて”理系”の人です。じゃあ理系を集めると理系ミステリーになるかというとそんなことはないわけで、キャラクターが”理系あるある”っぽい造詣だってことのほうが大きいからでしょうか。
 推理小説の”推理”ってのは”ことわり(理)を推し量る”ですんで、名探偵の多くは与えられた状況に対して分析的で推論を組み立てる、つまり”理系的なアプローチ”をやっています(やっていない人もいますが(*3))。ですんで、名探偵が理系的であることには感心しないんですが、本書に出てくる人達の感情や行動パターンがあまりにもあまりにも”理系あるある”っぽいんで。
 偏見に満ちた”理系あるある”がこんな感じ

〔殺人事件ごときでは動揺しない〕
 さすがに死体を見つけたすぐは動揺をみせていますが、すぐに日常モードに移行。だって、手足を切りとられたウェディングドレスを着た死体ですぜ、これ。普通だったら冷静か行動なんかできないんじゃないかと

〔殺人犯がいるはずなのに、あんまし心配していない〕
 ”孤島モノ”の最大のドキドキポイントは、今いる人の中に殺人犯がいるってこと。”次は自分が殺されるかもしれない”という不安や、”犯人はあいつかもしれない”つ~疑心暗鬼がいやがうえでもストーリーを盛り上げるモンですが、そんな様子は皆無。文系だったら、もっとオロオロしそうですが・・・

〔コンピューターを全面的に信じていない〕
 密室トリックを調べるのにやってるのが”プログラム改竄”や”バグ探し”。さすがに最近は”コンピューターは間違えない”と思う人は少ないでしょうが、このアプローチは理系ならではかも。

〔ホワイダニットよりハウダニット〕
 推理小説ってのはおおまかに”フーダニット(Whodunit 犯人は誰か)”、”ホワイダニット(Whydunit 犯行の動機は何か)”、”ハウダニット(Howdunit どのように犯行を行ったか)”に分類されます。で、本書の特徴は完全に”ハウダニット”偏重。”ホワイダニット”が完全に希薄なんですな。まあ、やり方がわかれば誰が、なぜが解き明かされるんでしょうが、”なぜ(何のために)”という話はほとんどなし。てか、謎ときが終わった後でも”なんでそんなことの為に殺人まで犯して!?”と感じちゃうレベルです。まあ、”ホワイダニット”がないから、自分が殺されるって危機感が薄いのかもしれません。

〔存在場所がどんどんバーチャル〕
 本書の冒頭でディスプレイを介した面談てのが出てきます。だいたい面談って目の前に人間がいるモンだと思いますが、これだと相手の人がどこにいるかは問わない状態。後半になると謎とき場面で、ゴーグル型ディスプレイを使ったヴァーチャル・リアリティってのが出てきます。まあ、技術自体は1990年代前半には存在していたし(*4)、登場人物がぜんぜん違和感なく使っているのはいいんですが、問題はシステムがネットワークに接続されるとアリバイを含めたリアルな所在場所の感覚が希薄になるんですな。しかも、それに違和感を感じてなさそう。このへんのネットワーク当たり前感覚は理系的かも。
 ”名探偵、皆を集めてさてと言い”という川柳がありますが、すでにリアルで集まる必要すらないわけで。集まった人の前で”犯人はお前だ!”ってカタルシスすらないんだから・・・ 

 犯人による、犀川助教授の評価

  貴方の回転の遅さは、貴方の中にいる人格の独立性に起因しているし
  判断力の弱さは、その人格の勢力が均衡しているからです
  でも、その独立性が優れた客観力を作った。
  勢力の均衡が指向性の方向に対する鋭敏さを生むのです

 まあ、名探偵をこんな風に分析した犯人ってそういないんじゃないかな。しかも、犀川助教授は”分析していただいて光栄です”と肯定モード。犯人とどこが違うのかという質問に対し”よく似たアーキテクチャーのCPUですけれど・・・”と返すとこなんか似た者同士なんでしょうなぁ

 本書はS&Mシリーズとしてまだまだ続くようですので、がんばって読んでみましょい!


《脚注》
(*1)作家の収支(森博嗣、幻冬舎新書)
 ベストセラ作家と呼ばれながらこれといった大ヒット作もないマイナな作家(本人申告)な”森博嗣”による、自身の収入(印税+もろもろ)と支出(経費)に関する考察。
 詳しくはこちらからどうぞ
(*2)メフィスト賞
 講談社による”面白ければ何でもあり”の文学新人賞(wikipediaより)
 本書以外にも西尾維新(クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い)、辻村深月(冷たい校舎の時は止まる)、新堂冬樹(血塗られた神話)なんてのが受賞。このへんもまだ読んでないな~~
(*3)やっていない人もいますが
 最近読んだのだと、京極夏彦の”百鬼夜行シリーズ”に登場する私立探偵”榎木津礼二郎”なんかがこれ。人の記憶を見る能力を持っているため、推理もなんもないというトンデモ迷探偵です。
(*4)技術自体は1990年代前半には存在していたし
 ただし、リアルに近づけようとするとけっこうな処理能力が必要(最近ではゲーム機でもやってますが、最近のゲーム機の能力ってすごいんですぜ!)。本書の中で背景を雲にすることで計算量を節約しているという記載がありますが、当時のコンピュータの性能を考慮しててほほえましいです、はい。

”山と食欲と私”を読みつつ、紅葉の高尾山に行ってきました(山と食欲と私/紅葉の高尾山)

 ども、山に行くとついつい食べ過ぎてしまうおぢさん、たいちろ~です。
 山登りの基本はというと、一に”体力”、二に”食欲”です。まあ、体力はお分かるになると思いますが、なぜ”食欲”かというと、それ自体楽しみということもありますが、食欲がないと体力が落ちるんですな。バテてくると食欲も落ちてしまいますが、そこでモノを食べたないとさらにへばるという悪循環に陥ってしまいます。私がクラブの時はバテた奴には無理やりにでもメシを食わすってことをやっていました。いや、シゴキとかじゃなくて(*1)
 ということで、今回ご紹介するのは山の飯食いコミック”山と食欲と私”&本書を愛でつつ紅葉の高尾山に行ってきましたです。
 (説明のない写真はたいちろ~さんの撮影です)


【本】山と食欲と私(信濃川日出雄、新潮社)
 OLの日々野鮎美は山と山での食事を愛する”山女”。会社の同僚で主任になった”小松原鯉子”さんは打ち解けてくれない派遣社員の”瀧サヨリ”さんに対し”仕事っちうもんはグルーヴ感が大事やねん”ということで、同じ部署の蛭川さんと4人で高尾山へのリクリエーション登山に行くことに。当日、おとなしそうな瀧さんが持ってきたのは”大鍋”。意外にも大学時代は山岳部に所属していたベテランで・・・(*2)
 (”高尾山リクリエーション編”。第3巻に収録)
【花】紅葉の高尾
 関東地区第二位の紅葉の名所walkerplusランキングより)
 ミシュランガイドで“三つ星”(最高ランク)の観光地という知名度に加え、都心から電車で1時間というアクセスの良さケーブルカーで上まで登れ、道も整備されているという中高年にも優しい山。ただし、ハイシーズンにはすんごく混みます。
 紅葉はだいたい11月中旬~11月下旬ですが、私が行った中旬でもけっこう色づいてきてました。


 高尾山の話の前にちょっと寄り道。
 今回の高尾山リクリエーション編の第一話が”謎の大鍋”ですが、昔の山料理の定番といえば大量に一気に作る鍋を使った料理。いわゆる鍋料理というよりも、カレーや豚汁、ラーメンから焼きそばまでなんでも大鍋で作ってました。
 昔の食事風景です。私のクラブのOBの方が紹介した写真です(1960年頃)

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キスリング(リュックサック)にくくり付けた鉄鍋。瀧さんはアタックザックにカラビナでくっつけてましたが、こちらは風呂敷にくるんで細引き(ロープ)でくくりつけ。同じくOBの方が紹介した写真です(1960年頃)
 私が大学でクラブ活動をしていた1980年代前半はまだ現役で使っていましたが、さすがにもう使っていないかなぁ
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 さて、高尾山です。鮎美さん達は1号路(表参道)を登って高尾山頂で食事、6号路を下山してますが(鯉子さんと蛭川さんは呑み過ぎのためケーブルカーで下山)、私は逆コースで行きました。ホントは同じコースを行くつもりだったんですが、10月29日~11月27日は6号路が登り一方通行だったので。準備不足を露呈してますなぁ・・
 ということで、紅葉のスナップ写真を

 高尾山ロープウェイ、清滝駅付近の紅葉。綺麗に色づいています

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 薬王院山門。山門横の紅葉も綺麗に色づいております

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 山門を入るとすぐ右側におわす天狗様。後ろの木もめっきり紅葉

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 鮎美さん達が記念写真を撮っていた高尾山頂。右側の木も真っ赤に。

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 鮎美さん達が眺めていた山頂からの風景。右側にある木の枝の右側に見えるのが富士山。ちょうど木の後ろが大室山。その左側に蛭ガ岳など丹沢山系が広がっています

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 白く雪の積もった富士山。くっきるとまではいきませんがちゃんと見えました

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 鮎美さん達が瀧さんが作った”山岳部伝統の山ごはん だご汁”を食べたのがたぶんこの付近。写真だと空いているように見えますが、これは時間が早かったから(9時半ぐらい)。この後、めっちゃ混みだしました

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 ケーブルカー高尾山駅近くの展望台より。東京方向です。右下に見えるオレンジ色の建物付近が京王線高尾山口駅があるあたり

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 鮎美さん達が6号路で通った琵琶滝です

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 ここから、鮎美さん達が下山後に寄った京王高尾山温泉”極楽湯”にて

 お食事処の風景。右側にあるのが蛭川さんが寝込んでしまって置いて行かれた”うたた寝処”です。

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 お風呂上がりはとりあえずビール。おつまみは長芋千切りに海老入り山芋がんもと芋づくし。がんもは揚げタコ焼きっぽくって美味しゅうございました

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 シメは鮎美さん&瀧さんが食した”とろろそば”。ちょと細麺めで、とろろに絡んでするっとのど越し。美味しゅうございました。

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 最後にこれから出かけられる方にご注意。行きやすい山とはいえ、それなりに上り下りはあるので、体力を考えながら登ったほうがよいですし、下りもヒザに負担がかかりますのであまり無理をしないように。
 あとはっきりいってめちゃくちゃ混みます。特にケーブルカーは長い時は1時間待ちもあると駅でアナウンスしてました。早めに登って早めに下山されるほうがよいかと。

 とにかく美しい山ですので、ぜひ楽しんできてください

《脚注》
(*1)いや、シゴキとかじゃなくて
 お腹がすく、つまり血糖値が下がって力が入らなくなることを”シャリバテ”と言います。意味はご飯=シャリが足りずにバテてしまうから。別名”ハンガーノック(hunger knock 空腹でノックアウト)”。いわゆるガス欠状態です。回復するにはすぐにエネルギーに変わる甘いもの(糖質)などを食べることです。
(*2)山岳部に所属していたベテランで・・・
 本人は”一番厳しかったのは積雪期の北アルプス・・ 蝶ヶ岳ですかね・・”とさらっと言ってますが、これはかなりの上級レベル。私もさすがに冬には登ったことはないですが、素人が下手に登ったらおそらく死の危険のあるレベルです。

おれのラーメンのつくり方はただひとつ おいしければいいってこと!(包丁人味平/東京ラーメンショー2016)

 ども、けっこうラーメン好きなおぢさん、たいちろ~です。
 料理の中で”ラーメン”ってのはかなり面白いポジションを占めてんじゃないかと思います。プロが作るラーメンって確かに美味しいですし、スープや具なんかもバリエーションに富んでるし。でも、素人が作っても(まあ、インスタントラーメンでも)そこそこ美味しく作れます。おそらく”ラーメンを作ったことがない”という人はいなさそうですし、レトルトのカレーと違って具を入れるだけでも”料理を作った感”があるし。
 ということで、今回ご紹介するのはプロのラーメンを堪能できる”東京ラーメンショー2016に行ってきました”&料理漫画の元祖”包丁人味平”より”ラーメン勝負編”であります。
 ※写真はすべてたいちろ~さん撮影です

【本】包丁人味平(原作 牛次郎、漫画 ビッグ錠、集英社文庫他)
 駆け出しのコック”塩見味平”は”本場のサッポロラーメンをくわせる店へつれてってやろう!”というトラック運転手の洋吉の誘いに乗り、いつの間にやら札幌へ。そこで開催されている”日本一美味しいラーメン”を決める”ラーメン祭り”に素人代表として参加することに。並みいるプロのラーメン職人を相手に味平が作ったラーメンとは・・・(”ラーメン勝負編”より)
【旅】東京ラーメンショー2016
 毎年秋に開催されるラーメンイベント。全国のご当地ラーメンを一堂に集めて食することができるというラーメン好きにはたまらんお祭りです。2016年度は駒沢オリンピック公園を会場に10月27日~11月6日まで、前後半のお店入替で36種類のラーメンが出展、料金は全店共通1杯850円ですが、充分その価値はあるかと
 あくまで”ショー”なのでコンテストなんかはやっていません(*1)

東京ラーメンショー2016の様子。中央公園にお店がずら~と並んでいます

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 1杯目に食したのが”富山ブラック/牛×豚W肉盛り味玉らーめん”。名前の通り黒いスープのダークネスなラーメン。数年前に入社した富山県民の新入社員から”ぜひオススメです!”と言われてたんですが食べる機会がなくって今回初食。
 こってり系かと思ってましたが、意外とスープはあっさり系。ちょっとアルコールっぽいふわっと感がある? 牛の角煮とチャーシューが乗っている横綱級肉食系なんですが、牛の角煮の油が熱々とろとろで意外とするっと。黒い味玉も美味。
 美味しゅうございました

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 2杯目に食したのが”山形・酒田の自家製ふわ・とろワンタンメン”。“ふわとろ”なワンタンが入っていて箸で持てないほど(レンゲが欲しかったなぁ)。するっとのどごしでとっても美味。っと口の中でとろけるのが特徴。薄切り肉が入ってますがメインがワンタンなのでちょっと控え目。まあ、行司役ってとこでしょうか。
 私自身はちょっと塩辛いかと思いましたが、一緒に行った奥様は3杯食べた中ではこれが一番美味しかったとのこと。この辺が料理の面白いところです。
 美味しゅうございました

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 2杯目に食したのが”元祖味噌 信州肉盛り安養寺ら~めん”。甘味噌系です。長野名物の唐辛子”八幡屋礒五郎”とコラボしたオリジナルブレンド七味唐辛子入りだそうですが、そんなに辛くないです。具の味付けバラ肉もとっても美味。技の大関と言ったとこでしょうか。
 美味しゅうございました

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 いずれも大変美味でしたが、欲を言うなら”ハーフサイズ”も作って欲しかったな~~ 奥様と2人で3杯を食しましたが、さすがにお腹いっぱい。いろんなのを食べたいので半分づつなら倍の種類が食べれたんじゃないかと。新横浜ラーメン博物館(*3)でもやっているんで、ぜひご検討いただければと・・・

 ところで、”奥様からどれが一番美味しかった?”と聞かれたんですが、これってけっこう難しいんですね。元々ラーメンってスープ×麺×具の数だけありそうで、スープだけでも醤油、塩、味噌、トンコツに、出汁が何ベースかトロミをつけるかでも違うし。具に至っては千変万化、何を入れてもそれなりにマッチしちゃいます。つまり、ラーメンっておっそろしくバリエーションの多い食べ物で、三者三様に”美味しいのツボ”が違ってたりするし。
 ですんで、美味しいラーメンを食べ歩くだけで物語が成立しちゃったり。最近のだと東京ラーメンショーのスペシャルサポーター”小泉さん”の登場する”ラーメン大好き小泉さん(*3)”なんかがけっこうお気に入り。毎日先着50枚限定で配られている”小泉さんステッカー”、貰ってきちゃいました(下の写真です)

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 それでも、どうしても”一番美味しいラーメン”を決めたいとなると今回ご紹介するフードバトルモノの草分け的存在”包丁人味平”をどうぞ。本書は”週刊少年ジャンプ”に1973~77年に連載された料理漫画で、この分野ではかなり初期の作品(wikipediaでは史上初)。なんたって、料理バトルを世に広めた”料理の鉄人(*4)”より20年近く前ですぜ! なんたって、ゲスト審査員が”巨人の大島選手”、”横綱和島関”、”アントニオ榎木”、歌手の”山口モモ恵”に”北山三郎”。アントニオ榎木なんて”ラーメンはねころんでくうなよーっ!!(*5)”なんてヤジが飛んでて・・・ 時代を感じますな~~~

 この日本一決定戦に味平が飛び入り参加したのは

  このラーメン祭りの出場者はどうしてプロばかりなんですか?
  主婦や一般の人の中にもラーメン作りの名人はいるはずですよ
  本当のラーメン祭りならシロウトの出場者もいれるべきじゃないですか!?

と提案したから。まあ、かなりムチャ振りな提案なんですが、審査員一同協議の上あっさり通っちゃいます。懐の深い審査員とも言えますが、ラーメンの美味しさってそんだけ融通無碍だってことかもしれませんね。

 味平ももちろん参加しますが、ラーメンに関しては全く素人。ところがこれが意表を突く奇策で突破しちゃうんですな。なんったってスープ作りはドラム缶西部劇の映画観てまねちゃうっつ~アバウトさ。麺作りでは生地を足で踏んで鍛えるのは”ラーメン音頭だヨヨイのヨイ♪(*6)” それでも美味しいってんだから料理って不思議。味平のラーメンの作り方は

  おれのラーメンのつくり方はただひとつ おいしければいいってこと!

と言いきってるんだから、まあ、周りのプロは怒るわな~~~

 まったく知識や技術がないってのは論外にしても、そこそこあればそこそこに美味しくできるのがラーメンでしょうか。あとは愛情があればOK?
 解説役のラーメンおばさんのコメント

  シロウトがつくる料理は 技術がないだけに
  なんとか相手に気にいってもらおうと必死になってつくる・・・
  つまり相手のことを考えるという態度が
  どうしても料理のなかにでてくるんじゃよ
  ほれ よくいうじゃろ 料理の秘訣は愛情だってね!

まあ、かわうい彼女に作ってもらった料理ならなんだって美味しいんでしょうけどね! けっ!

 どうも、食レポ系のブログを書いたことないんで、つたない文書ですいません。
 ラーメンショーは無料ですんで、ラーメン漫画を片手にぜひ訪れてみてはいかがかと


《脚注》
(*1)コンテストなんかはやっていません
 店が一直線に並んでいるので、人気度合いは一目瞭然ですが・・・
 ただ、人気度合いと美味しい度合いがそのまま同じかというと微妙なところで、前評判が高けりゃ混むし、お店の手際が悪くても並んじゃうし・・
 そもそも全種類食べれるわけでもないですしねぇ・・・
(*2)新横浜ラーメン博物館
 新横浜駅すぐ近くにあるラーメンをテーマとしたフードパーク。昭和の街並みを再現したフロアは”クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲”に登場する”20世紀博”を彷彿とさせます
(*3)ラーメン大好き小泉さん(鳴見なる、竹書房)
 美少女にしてミステリアスな雰囲気を漂わせる女子高生”小泉さん”。彼女の趣味は”ラーメンの食べ歩き(一人で)”。彼女と友達になりたいクラスメイトの悠はいろいろツッコミを入れて彼女とラーメンを食べに行こうとするが・・
 ”女子高生がラーメンを食べる”というコンセプトだけで作品になってるというスゴイ漫画。でも一番スゴイのはあんだけラーメンを食べてもスレンダーなスタイルを維持している小泉さんでしょうか?!
(*4)料理の鉄人
 1993年~99年にフジテレビで放映された料理バトル番組。テーマになる食材を使ってふたりの料理人が1時間以内に料理を作って3~4人の審査員がどちらが美味しいかを採点するもの。他のお料理番組との最大の違いは料理のレベル。ちょっと素人がマネして作ってみられるレベルじゃなかったな~~
 上記の”美味しゅうございました”は審査員を務めた料理記者”岸朝子”さんの決めセリフです
(*5)ラーメンはねころんでくうなよーっ!!
 プロレスラーの”アントニオ猪木”とプロボクサーの”モハメド・アリ”が異種格闘技戦をおこなったのが1976年。この時猪木がとった戦法が”アリキック”と呼ばれる寝っ転がった状態からローキックを放つという技。このヤジはこれを踏まえてのことかと。若い人には解説しとかないと分かんないんでしょうねぇ、今や・・・
(*6)ラーメン音頭だヨヨイのヨイ♪
 元ネタは1970年代にNET(現テレビ朝日)ので放送された”みごろ!たべごろ!笑いごろ!”に登場したデンセンマンの”電線音頭”かと。動画はこちらからキャンディーズ、かわういどぞっと!

オリンピックって究極の”街おこし”みたいなもんでしょうか?!(地域再生の失敗学/駒沢オリンピック公園)

 ども、地方出身、首都圏在住のおぢさん、たいちろ~です。
 相変わらず東京オリンピックの競技会場をどこにするかでごたごたもめているようです(2016年10月末現在)。競技をやるほうの委員会とかは”せっかく開催するなら新しくて立派な会場を作って、いっぱいお客さんが入るとこでやりたい”と言ってるし、東京都(というか東京都知事)は”このままだとお金がかかる過ぎるのでコスト削減を図りたい”と言ってるし。まあ、見てると論点が違いすぎて、議論がぜんぜんかみ合ってないな~~って感じです。が、この議論ってどっかで聞いたような?!
 ということで、今回ご紹介するのは話題になっているというか、やらざるを得ないことなのになんだかうまくいく気がしない感のある地方創生を扱った本”地域再生の失敗学”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。駒沢オリンピック公園中央広場にて。
この日は”東京ラーメンショー2016(*1)”をやっておりました。
後ろにあるのは陸上競技場です

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【本】地域再生の失敗学(飯田泰之他、光文社新書)
 少子高齢化が進む右肩下がりの日本において、必要不可欠なはずの地方創生(地域再生)。それがなぜうまくいかなかったのかを分析し、今後どうしていくべきかを対談した本。耳がいたそうな話がいっぱいですが、避けては通れんのだろうなぁ・・・
【旅行】駒沢オリンピック公園
 東京都世田谷区および目黒区にある、サッカー場、野球場、体育館などを含む運動公園。その名の通り1964年の東京オリンピック大会の第二会場としてレスリング、バレーボール、サッカー、ホッケーなどで使用され、現在でもさまざまな大会で使用されています(公式hpはこちら)。2009年からは”東京ラーメンショー”の会場にも使われています。


 考えてみると、オリンピックって究極の”街おこし”みたいなもんでしょうか。スポーツ選手(とその団体)から見れば、”スポーツ振興”だし、地元や旅行会社・交通機関から見れば全世界からお客さんが来て”お金を落とし”てってくれるし、会場を作るとなると建築会社や土木会社が儲かるし(*2)。いいことだらけのようなんですが、問題はイベントベースな発想に偏ると、継続的なコスト意識が甘くなんじゃないかな~~って点。某都知事が”コストがかかり過ぎ”な点をさかんに問題視してますが、いったん作っちまった設備を少なくとも数十年は維持しないといけない立場とすれば、言いたくもなるよな~~って気持ちはわかります。まあ、ちゃんと考えてくれてればですけど・・・(*3)

 で、もうちっとコンパクトな地域再生を扱った本書ですが、かなり辛口の話題が。気になったのをいくつか

〔損得勘定ができてない?!〕
 以前、”横手の焼きそば(*4)”を食べに横手市に行ったことがあるンで(美味しゅうございました)ツッコミしにくいんですが、本書ではB級グルメ大会にもダメ出し。なぜなら昔みたくこじんまりやってる時は良かったけど、現在のようにイベント自体が巨大化しちゃうと、売上(1店舗 5~600円の単価で数百食)では、もう儲かる構造にはなっていないんだとか。このイベントで観光客を地元までひっぱってきてお金を落とさせるとこまで持っていかないと、地域PRの持ち出しだけに終わっちゃう。
 本書ではこういった”イベント型”とか”ゆるキャラ”には否定的。道の駅の運営なんかもそうです。本書の著者木下氏と明治大学の飯田準教授の対談

  木下:儲かるように設計もせずに、ひたすら派手なことをやるのは、
     活性化策ではなく飯田さんの言う通り単なる”消費”です。趣味の世界。
     それは結局のところ、その地域の衰退を助長する策になってしまうわけです

      (中略)
  飯田:結局のところ、入ってくるお金と出ていくお金を
     プロジェクト全体で評価するという、民間なら当然の視点がないわけです

別にイベントをやるなと言っとるワケではないんですが、やるならやるでちゃんと損得勘定を考えろと。肝に銘じるべきなんでしょうね

〔地方(議員)には増税のインセンティブがない〕
 行政てのは税金で運用されています。税金の総額を増やすには地域の収入総額を増やすか税率を上げないといけない。はずなんですが、どうもそうはなっていないみたい。たらなきゃ地方交付税交付金をもってくればいいから。本書を読んで一番えぇ!っと思ったのがこの点でしょうか。税率を上げるのって嫌われる政策なので議員はやりたくない。地域収入を増やすために税金を使った施策=投資をするんでしょうが、地方交付税交付金=自分とこのお金と思わにゃ甘くもなりそうなもの。知らなかったんですが、上記の街おこしイベントなんかも100%国の補助金なんてのもあるそうで、企画自体も代理店まかせとか。なんだか丸投げ体質のような・・・

〔次善の策としての自主再建型移転〕
 いきなりですが、アーサー・C・クラークのSFに”都市と星(*5)”ってのがあります。広大な宇宙の版図を維持できなくなった人類が”ダイアスパー”という都市を作ってそこに集まって住むという舞台設定です。なにかというと、これって究極のコンパクトシティなんですな。つまり、分散・拡散された地域を維持できないなら集中させるとこで生き残りをはかろうと。まあ、あたりまえですが、人の少ない所に公共交通機関を残すとか、買い物場所等を置いとこうとかするとコスト的に見合わないところがどうしても出てきちゃうと。であれば、にっちもさっちもいかなくなる前に、地域ブロックごと中心部に計画的に移住させてコミュニティを維持させようというのが”自主再建型移転”です。
 本書でも”嫌われる次善策”として”そんな弱腰でどうするんだ”的な精神論で嫌われる案との指摘がありますが、代替案なしにただ頑張るだけよりは選択肢があるほうがまだマシだろうと。
 あと、これをやるには外からの押し付けではなく住民をまとめるリーダーシップが必要だろうと。以前書きましたが、”七人の侍(*6)”の例で志村喬演じる”島田勘兵衛”が村を守るために橋向うの家を見捨てる判断をして、従わない人には刀を振りかざして言うことを聞かせるというシーンがあります。現代でここまではできないでしょが、プロジェクトを完遂するにはこれぐらいの気合が必要なんでしょうかね。

 まあ、地域再生=経済活性化という訳ではないんでお金の話ばっかししててもしょうがないし、必要なお金は投資すべきなんでしょうけど、お金がなきゃ遅かれ早かれ行き詰るのも確か。本書の結論の中で必要なものの一つとして”リーダーシップを執れる人がいるかどうか”というのを上げていますが、”島田勘兵衛”みたいなリーダーと、安易なポピュリズムに陥らず、住民が協力でしてコトにあたんないと課題の解決にゃなんないんでしょうね。あんまり時間もないことだし・・・

《脚注》
(*1)東京ラーメンショー
 毎年秋に開催されるラーメンイベント。全国のご当地ラーメンを一堂に集めて食することができるというラーメン好きにはたまらんお祭りです。主催者側としては街おこしの狙いもあるようですが。2016年度は10月27日~11月6日まで、前後半のお店入替で36種類が食べられます。
(*2)会場を作るとなると建築会社や土木会社が儲かるし
 1964年の東京オリンピックにより社会インフラの整備やテレビなどの普及による”オリンピック景気”という好景気状態になったのは確か。その後に反動で”証券不況(昭和40年不況)”があったのってあんまし話題になってないけど。今はなき山一證券の破綻危機に対して時の大蔵大臣田中角栄が日銀特融で救済したころです(1965年)
(*3)いったん作っちまった設備を少なくとも数十年は維持~
 作っちまったはいいけど、嵐か福山雅治の全国ツアーでもやんない限り満員御礼にならない施設ってけっこうありそうですなぁ、例えば(以下自主規制)
(*4)横手の焼きそば
 秋田県横手市周辺で販売されている焼きそば。片面焼きの目玉焼き、福神漬けのトッピングが特徴。”B-1グランプリ(B級グルメ大会)”で優勝1回、準優勝1回だそうです。
(*5)都市と星(アーサー・C・クラーク 早川書房)
 遙か未来、銀河帝国の崩壊によって地球に帰還することを余儀なくされた人類は、誕生・死さえも完全管理する驚異の都市ダイアスパーを建造、安住の地と定めた。住民は都市の外に出ることを極度に恐れていたが、ただひとりアルヴィンだけは、未知の世界への憧れを抱きつづけていた(amazon.comより)。詳しくはこちらをどうぞ
(*6)七人の侍(監督 黒澤明、主演 志村喬、三船敏郎、東宝)
 戦国時代、盗賊と化した野武士に襲われた村はある決断をする。”侍を雇って野武士を退治する”と。そして初老の浪人”島田勘兵衛(志村喬)”、山犬のような男”菊千代(三船敏郎)”ら七人の侍が村を守りるために集まった・・・
 詳しくはこちらをどうぞ

今度こそうまくやらないと子どもたちに稲穂どころか借金背負わせることになりかねませんぜ・・(捨てられる銀行/堂島米市場跡記念碑)

 ども、マニュアルすらまともに守れないダメなおぢさん、たいちろ~です。
 ”マニュアル人間”というと、”マニュアルに書かれたことしかできない人間”ということで、どっちかつ~とネガティブな印象で言われます。ましてや”昨日と同じことやってちゃダメだ”とか”旧弊に囚われないイノベーティブな発想で!”とか言われる昨今、マニュアルそのものにダメ出ししそうな勢いですが、冷静に考えてみるとマニュアルを順守するのって実は大切なことです。じゃあ何がダメかというと、マニュアルを作る時にあった理念とかを変質させちゃってるとか、背景の情勢の変化に合わなくなってるのにほたったままにしとくとか。何の話をしているかというと、銀行の話をしております。
 ということで、今回ご紹介するのはちょっとしみじみ読んじゃった銀行の本”捨てられる銀行”であります。


写真はたいちろ~さん撮影。大阪堂島にある”堂島米市場跡記念碑”です。

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【本】捨てられる銀行(橋本卓典、講談社現代新書)
 バブル景気が弾けてはや四半世紀。銀行は、大蔵省は、金融庁は何を間違えたのか? 今後の日本経済をどう運営すべきか? 新しく金融庁長官となった”森信親”の行動を中心に銀行はこれからどうしていくか、何をしなければ”捨てられる銀行”になってしまうかをまとめた本。
【旅行】堂島米市場跡記念碑
 現代の基本的な先物市場の仕組みを備えた、世界初の整備された先物取引市場であった堂島米市場(wikipediaより)の跡地に建つ像。ある意味では後のバブル期の狂乱経済の原点とも言えます。
 記念碑のモチーフは”稲穂を手にした子どもたち”。先物って言ったって、本来は経済の役に立つための取引だったはずなんですけどねぇ・・


 ”しみじみ”と書いたのは、実は昔本書で諸悪の根源扱いされてる”金融検査マニュアル”に対応した”自己査定支援システム”を企画したり、”リレーションシップバンキング”のセミナー開催してたりしてたんですね。かれこれ15年近く前の話なんで、解説を入れながらおぢさんの思い出話を・・・

〔時代背景をちょっと・・〕
 考えてみると、バブル景気で日経平均株価が最高の38,915円87銭を付けたのが1989年12月29日。今年度入社の新人なんて生まれる前の話なんですね。若い人向けにちょっと当時の時代背景を簡単に
 1985年9月のプラザ合意(*1)を契機に急速な円高が進行し、円高不況と言われる景気低迷局面を経て内需拡大策に転換してまれに見る金余りの状態が発生。実需を離れた土地や株価の高騰が発生した、いわゆるバブル景気です。で、これが上記の89年末の株価ピークを境に急速に低下局面へ。いわゆるバブル崩壊、半沢直樹が入社したころの話(*2)です。
 この時期に何があったかというと盤石なはずだった金融機関が不良債権拡大の果てに次々破綻金融機関の貸し渋り(銀行から融資を受けられない)、貸しはがし(融資を打ち切り早期に回収)などで一般企業活動に多不なるマイナスが発生、雇用の縮小から新卒者の就職が縮小したり、リストラなんかが蔓延など、日本経済が大きく落ち込んだ”失われた20年”の時代です。

 てなことを踏まえて、下記を読んでください(相当私見ですのでご容赦のほどを)

〔金融検査マニュアルは間違いだったのか?〕
 1999年に登場した”金融検査マニュアル”。文字通り”金融機関”を”検査”する”マニュアル”です。で、何を検査してたかというと金融機関の”健全性”を検査してたんですな。この当時というと、北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行、山一證券、三洋証券など大手金融機関が破綻、それ以外の金融機関も軒並み破綻の瀬戸際に追い込まれていた状態。不良債権を処理して銀行を健全な状態に戻して企業融資なんかを通して経済をまともな状態に戻すというのが最優先課題な時代でした。
 この検査のための融資の状況を”銀行自身=自己”で査定することになり(*3)、それを支援するためのシステムが私のやってた”自己査定支援システム”。まあ、仕掛け自体はそんなに複雑なもんじゃなくて、融資をしている企業を

 定量的分析:決算書などの数字をベースに行うもの
       安全性(自己資本比率、流動比率等)、収益性(売上高営業利益率等)
       成長性(経常利益増加率等)、返済能力(債務償還年数、含み益等)
 定性的分析:決算書などの数字に出ない項目をベースに行うもの
       営業力、技術力、経営者の資質、市場動向、競争力、従業員のモラル

などの指標を使って総合的に判断して”正常先、要注意先・要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先
”に仕分けるというもの(銀行内部ではもっと細かく分けてましたが)。銀行はこの分類を元に、企業のランクアップに努めるとともに、必要な引当金を積むことになります。まあ、言ってることは正しいと思います。

 説明が長くなりましたが、そういうカラクリを一斉に(しかも継続的に)やったわけで、まあシステムのサポートがないとしんどいと。で、実際やってみたら当初の思惑と違ってうまくいかなかったらしいです。実務をやったわけではないんでこっから先は本書の内容と想像ですが、おそらく定量的分析に寄っちゃったんじゃないかな。定量的分析って決算報告書があれば力技で入力すればなんとかなる内容ですが、定性的分析ってちゃんと分析しないと(へたすりゃ作文)書けないわけで。しかも”なんでこうなった?”と聞かれたら説明できないといけないし・・・
 これを人事評価なんかに置き換えてみたらわかりやすいでしょうか。もしあなたに部下がいて評価しろと言われたら、売上高や粗利益額なんてすぐ出てきますが、結果は出ていないけどプロセスは進んでますとか、顧客との良好な関係が出てきていますみたいな項目と並べて順位をつけるって結構難しいことがわかります。

 で、どうなったかというと、マニュアルによる判断に丸投げ、本来銀行の中枢ノウハウだった融資審査機能が著しく低下したと。定性的分析による企業の成長性てな内容より、担保があるとか、やばそうなら融資をしない、引き揚げるという方向に突っ走ったんじゃないかと。まあ、銀行自体お尻に火が付いている状態で銀行経営自体の健全化が最優先で上から落ちてきている状態なんで、気持ちはわからんでもないですが・・・

〔リレーションシップバンキングはなぜうまくいかなかったのか?〕
 当時は銀行の業務を、預金や為替なんかの業務を大量にさばく”トランザクションバンキング(トラバン)”とお客様との関係構築をベースに企業の成長を促す”リレーションバンキング(リレバン)”に分けて語られていて、リレバンに力をいれるべきという論調でした。本書に登場する方に講演をなんどもやっていただきましたし。
 本書の結論ではこれは”うまくいかなかった”と。まあ、原因は本書にいくつか出ていますが、一言でいうと銀行員とお客様の距離感がよけいに空いちゃったんじゃないかと。リレバンがうまくいくためにはお客との関係を強化するとともにその企業なり業態への”目利き”が必要なんですが、銀行の方からはこの当時ですら目利きのできる人が減ってるとぼやいてました。それが信用保証協会の保証がつき~の、短期融資の運転資金を長期に切替え~ので、だんだんお客様の所に行かなくても済むようになった(おそらく行けなくなった)みたいな話が本書に出てきます。で、企業の現場と銀行の現場が離れちゃって目利きどころかリレションすら大変になっているような気がします。

 どうも、マニュアルを作成した時にあった”日本の経済レベルを正常化し成長路線に乗せる”といった理念と、それを貰った銀行側の”自分とこの銀行経営をまずは立て直す”という経営目標が完全にアンマッチになってた、さらに経済状況が変わっても見直さなかったみたいなのが本書を読んだ感想です。

 ここまで書いてちょっと心配なのが近頃流行りの”地方創生”。地域活性化なくして日本経済は立ちいかないみたいなノリですが、そこでの地方銀行の役割って良くわかんないんですなぁ。本書の成功事例を見てるとやること(できること)いっぱいありそうなんですが、イマイチ見えてこない感じ。また、活性化に必要な個別企業の成長に向けた施策としての”事業性評価”や”コンサルティング機能”ってのも、実は上記の金融検査マニュアルやリレバンに織り込まれてはいたんですね。
 別に前回うまくいかなかったから今回もダメだろうなんて言う気は毛頭ないですが、前回のバブル崩壊の時はすれでもまだ社会のファンダメンタルズ自体はまだ成長の余地があったのに対し、現在は少子高齢化や世界的な景気低迷(社会混乱懸念)、国家財務の急激な悪化など、あんまし成長余力がない中でやんないといけない話じゃないかと。中長期的な観点では状況は前回の時よりテンパってんじゃないかなと思っちゃいます。

 堂島米市場跡記念碑がなぜ”稲穂を手にした子どもたち”かは知りませんが、このままだと子どもたちに稲穂(資産)どころか、山のような借金背負わせる形になりかねないんで・・・

《脚注》
(*1)プラザ合意(Plaza Accord)
 1985年9月に先進5ケ国の 蔵相・中央銀行総裁会議により発表された、為替レート安定化に関する合意の通称。”プラザ”は会場になったニューヨークの”プラザホテル”から。このホテル、一時はあのドナルド・トランプが購入(のち売却)、インドの大富豪だのサウジアラビアの王族だのが株主だそうですが、いろいろごたついているみたい。歴史を感じますねぇ・・・
(*2)半沢直樹が入社したころの話
 2013年に大ヒットしたTVドラマ”半沢直樹”ですが池井戸潤の原作名は”オレたちバブル入行組”、”オレたち花のバブル組”(ともに文藝春秋)。1992年入行という設定なので正確にはバブル後退局面の時期になります、はい
(*3)”銀行自身=自己”で査定することになり
 それまで銀行は自分で査定してなかったかというとそうでもないんですが、護送船団方式とかなんとかで規制の厳しい業種だったこともあり、大蔵省の検査日本銀行の考査だでお上の指導に合わせて査定って感覚が強かったんですな、きっと。

SFを語るなら最低千冊! 昔はマジで言ってたんですよ~~(バーナード嬢曰く。/獄中)

 ども、そこそこ本好きなおぢさん、たいちろ~です。
 本が好きかどうかは本人の趣味趣向の問題なので、大量に読んでいるとか深読みしているかってのはそんなに問題じゃありません。”い~じゃんかよ~、本人が好きって言ってんだからよ~”と開き直ることもできます。ところが、他人から”あなたは読書家ですね!(*1)”と言われたいとなると話は別。そこそこの量をそれなりにちゃんと読んでないと人はそうは思ってくれません。でも、本を読むって膨大な時間とエネルギとお金がいるんですな。そうなると、最小の努力で最大の効果、つまりほとんど読まずに読書家っぽくなりたいって人も出てくるわけです。
 ということで、今回ご紹介するのはそんななんちゃって読書家のお嬢さんを主人公にした本”バーナード嬢曰く。”であります。

写真はたいちろ~さん撮影。明治村にある金沢監獄の監房です。

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【本】バーナード嬢曰く。(施川ユウキ、一迅社)
 読書家と呼ばれたいけど、実は本を読むのが苦手な自称”バーナード嬢”こと”町田さわ子”、彼女のツッコミ役にして一昔前のベストセラーが好みの”遠藤”、図書委員で読書好き、小学校以来のシャーロキアン”長谷川スミカ”重度のSFファンで語り出したら止まらない”神林しおり”。こんな4人の高校生が図書室につどってツッコミあう日常系本読みコミック。
 なんと”SFマガジン(2016年12月号)”を飾るという快挙で思わず読んじゃいました。
【旅行】獄中
 牢獄の中なので”獄中”。懲役・禁固刑の人や容疑者を拘留する施設。”監獄”というのは昔の呼び方で、今は”刑事施設”と言われるそうです。入ったことないけど。


 では本書からいうつか”あるあるネタ”を

〔読んでなくても、読んだ気になっている本ってありそうだな~~〕
 バーナード嬢は本は読んでないけど、読んだ気になる、人から読んでると思われるのに頑張っている人。まあ、実際には読んでないワケでそこのギャップが面白いんですが、じゃあ人が話題にする本をみんな読んでるかというとんなことないわけで。私自身はこのブログで扱う作品は(いちおう)読んだことあるのに限定してますし、読んだことないのは自己申告しています(たぶん)。でも、一般的にはけっこう読んだ気になっているってありそうだな~~。
 私見ですが、おそらく代表作かなと思われるのが”レ・ミゼラブル(*2)”。ミュージカルでやってたし(観ました)、映画にもなってるし(観てません)、少年少女世界文学全集では”ああ無情”は定番だし(たぶん読んだかと)、コミック化もされてるし(これは読んでません)。でもこのお話、原作版で読むとけっこうきついんですぜ!。なんたって新潮文庫(しかも今どきのすかすかの組版じゃなくてみちみちに詰まった)で全5巻。だいたいの人が知ってる部分って実はほとんど最初と最後だけ。真ん中あたりはフランスの復古王政がど~した革命がこ~したナポレオンがあ~したっていう話が延々続いてたりして。若い時に読んだけどきつかったよ~~ あの本、全巻通しで読めた人ってそんなにいないと思うんだけどな~~~

〔SFを語るなら最低千冊!〕
 まあ、本読みのジャンルは数多あれど、まず本を読めとか、映画より原作が良いとか言う傾向が一番強いのってやっぱりSFファンでしょうか。
 神林さんからSFを10冊近く借りて読んだ町田さわ子のセリフ

  SFはだいたいわかった

に対し、神林しおりはちゃぶ台ひっくり返して大激怒

  SFを語るなら最低千冊!
  ムリでもせめて普通に本屋で買える青背 全部読んでから言え!!
(*3)

まあ、遠藤君の

  ・・・こんなやり取り、過去にウンザリするほど繰り返されてるだろうに
  なぜ こんなに熱くなれる・・・!?

のツッコミもわからんではないですが。”千冊読んで”っての、今なら冗談かと思われるかもしれませんが、初期のSFオタクってマジでそんなこと言ってたんですよ。岡田斗司夫の”オタクはすでに死んでいる(*4)”の中にもそんな話が出てきますし、学生時代の友人のSFファンもその手のノリがありましたなぁ

〔すごくドラマチックで読書がはかどるスポットは?〕
 まあ、千冊はともかく、それなりの量の本を読むのにはそれなりの時間がかかります。じゃあ、どこでまったり本を読むかというネタ。
 神林しおりさんは関東から九州までの新幹線の長旅で(*5)。町田さんですらカゼで休んでる日は、読書スポットとしても名高い”病床!!”で読書を。
 ある日の図書室で町田さん、遠藤君、長谷川さんがあこがれの読書スポットの話題を

 町田さん  :すごくドラマチックで読書がはかどるスポット
        でも実現しないと思う
 長谷川さん :しますよ きっと! どこですか?
 町田さん  :獄中!!
 長谷川・遠藤:はかどりそう

 さすがに入ったことないですが、確かにはかどりそうですな~~~ 堀江貴文の本に”ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った(*7)”ってのがあります、読んでないけど。さすがに頭のいい人は人生をムダにしませんな~~ まあ、入ることはないと思いますが(たぶん)、もし入ることがあったらこうありたいものです

 ところでこのマンガ、5分の短編深夜アニメで放送中。ニコニコ動画で観ましたがけっこう面白かったですよ。一般受けするかどうかはわかりませんけど。ちなみに私は神林しおり推しです・・


《脚注》
(*1)あなたは読書家ですね!
 ”読書家”ってのも考えるとヘンな言葉です。普通は小説家だの評論家だのマンガ家だの、XXでメシを食ってる人のことを指しそうな気が済んだけど、読書だけでメシ喰えんもんな~。アフリエイトで稼いでいる人もいるみたいですが、これだって読書=紹介ってわけでもないですし。マツコ・デラックスの紹介で”女装家”って言われてた時も同じこと感じましたけど・・・
(*2)レ・ミゼラブル(ヴィクトル・ユーゴー、新潮文庫他)
 パンを盗んだために監獄に送られたジャン・ヴァルジャンと彼を更生させたミリエル司教、彼が引き取って育てたコゼットちゃんに、彼を執拗に追うジャヴェール警部。知らぬ人がいないといえる有名なヴィクトル・ユーゴーの小説ながら、全容を語れる人もまた少ないんじゃないかな~~と言える大河小説。
(*3)ムリでもせめて普通に本屋で買える青背~
 ”青背”とは早川書房から出版されているSF文庫の背の部分が青いことから。本の話題で”あの人の本棚は青い”というとSFファンだということです。
(*4)オタクはすでに死んでいる” (岡田斗司夫、新潮新書)
 かつて”オタキング”と呼ばれた男、岡田斗司夫によるオタク評論
 テレビの企画で、いまどきのオタクたちに対面した著者が覚えた奇妙な違和感。そこから導き出された結論は「オタクはすでに死んでいる」だった。小さな違和感から始まった思索の旅はやがて社会全体の病にまで辿り着く。(本書紹介文より)
 詳しくはこちらをどうぞ
(*5)関東から九州までの新幹線の長旅で
 富士山の絵があるので、神林さんは少なくとも静岡より東にお住まいの様子。さらっと描いていますが、関東の人間が九州に行くのに普通は新幹線なんか使いませんぜ。東京~博多間のぞみで5時間強。こんのやるのは鉄っちゃんか本読みぐらいでしょうね
(*7)ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った(堀江貴文、角川書店)
 堀江貴文が証券取引法違反、いわゆる”ライブドア事件”で収監されたのは2011年6月~2013年3月の約21ケ月(wikipediaより)。単純計算で月に50冊以上たいしたモンです、ホリエモン!

オクトーバーフェストのビール美味しいです。ディアンドル、巨○が着ても貧○が着ても可愛いです(のみじょし/オクトーバーフェスト)

 ども、尿SAN値(*1)が高いのでビールを控えろと医者から言われているおぢさん、たいちろ~です。
 呑み会に行くと”とりあえずビール”ですが、その後は焼酎の水割りかハイボール、家ではプリン体の少ない発泡酒です。が、たまには美味しいビールが呑みたくなるもの。で、たまたまネットをみていると横浜赤レンガ倉庫でオクトーバーフェストがやっているではないか!
 ということで、今回ご紹介するのは”横浜オクトーバーフェスト2016に行ってきました”&オクトーバーフェストネタののっているコミック”のみじょし”であります。

写真はたいちろ~さん撮影です。
横浜オクトーバーフェスト2016にて(公式hpはこちらから

【本】のみじょし(迂闊、竹書房)
 みっちゃんこと独身OLの高瀬道子さん、二児の母親東雲ゆきさん、筋トレ大好きの宮内美園さん。仲良しの3人が大好きなのはそろって美味しいお酒を呑むこと。ある日みっちゃんがオクトーバーフェストのパンフレットを見つけてきて一緒に呑みに行くことに・・・(2巻”みっちゃんオクトーバフェストにいく”より)
【旅】オクトーバーフェスト(Oktoberfest)
 元々はドイツのミュンヘンで開催されてた新しいビールの醸造シーズンの幕開けを祝う祭り。10月(Oktober)第一日曜日(現在は統一記念日の3日)を最終日とする16日間に開催(wikipediaより)。日本では単なるビール呑みのイベント状態でしょうか。10月関係なくやっとりますが・・(*2)
 ドイツ語なので”October”の”c”ではなく”Oktober”の”k”になります。

 ”横浜オクトーバーフェスト2016”は9月30日から10月16日まで横浜の観光名所”赤レンガ倉庫”の広場で開催。ちなみに春は”ヨコハマフリューリングスフェスト(春祭り)”という名前で同じようなイベントやっとます。イベントは上記のとおり”ビール祭”なんですが、どんなんかというと、みっちゃん曰く

  オクトーバーフェストはヤバイ
  外じゃん? 気持ちいいいじゃん? 飲むじゃん
  ブルストおいしいじゃん? アイスバインおいしいじゃん? 飲むじゃん
(*3)
  歯止めきくわけないじゃんこんなのーーッ

というもの。写真で見るとこんなんです

外の風景。ビールやおつまみ(肉やじゃがいも料理など)を売ってるお店がいっぱい
写真左にちょこっと写ってますが、外のテーブルで飲めます

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ビールの呑み比べセット。木の台には”乾杯の歌”が(*4)

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右側はブルスト、チキン、ベーコン、ザワークラウト(キャベツの漬物)の盛り合わせ
左側はポテト&フィッシュ

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大テントの中。左右にお店、中央にはステージもあります

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この日は”ヴォーホーアンドカレンダーバンド”というドイツ楽団が来ていて、”乾杯の歌”で知らぬお隣さんと乾杯をし合うは、腕を組んで踊るわとなかなかにヨーロッパ的な大宴会の様相です。

1s

チューチュートレイン。もといゴーゴートレイン
酔っぱらった御一同がハイタッチしながら会場内を練り歩き
先頭はドイツ楽団のアコーディオンオジサンのMCのお姉さん
2s

 さて、”のみじょし”の中にあって、”横浜オクトーバーフェスト2016”になかったのがディアンドルのレンタル。ディアンドルというのはドイツやオーストリア地方にかけての女性の民族衣装だそうです。前開きで襟ぐりの深い短い袖なしのボディス(胴衣)、同じく襟を深く刳ったブラウス、踝までを覆うスカート、エプロンが伝統的な構成要素(wikipediaより抜粋)。
 写真はヨーデル担当のドイツ楽団のお姉さん。下はバストショット。

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 ”のみじょし”の3人のお嬢さんがコスプレするんですが、この服ってバストが強調されるんですかね~~ 巨○のゆきさんと美園さんに対して貧○のみっちゃん

 いや~ 久し振りに現実ってやつにフルスイングでぶんなぐられた気分~

とやさぐれモードに。いやいや、けっこう似合ってますよ!

 オクトーバーフェストはビール好きにはお勧めのイベント。ただしお値段はちょっち高め。ビール1杯でだいたい1000円以上(戻ってはきますが、デポジット料も)。料理もほとんど千円以上で盛り合わせにすると3~4千円ぐらいでしょうか。みっちゃんは”歯止めきくわけないじゃんこんなのーーッ”と言ってますがお財布側でリミッターかかったりして・・・

《脚注》
(*1)尿SAN値
 尿酸値が高いと”痛風”を起こしやすくなるので健康診断でこいつがでるとプリン体を多く含むビールを控えろとの生活指導が出ます。本書の中でもみっちゃんが”禁酒(ただし1週間だけ)”を決意しているのも健康診断で値を抑えるため。
 ちなみに本書では”尿SAN値”と記載されていますが、これはクトゥルフ神話のゲームに出てくる正気度パラメーター”SAN値”のもじりではないかと
(*2)10月関係なくやっとりますが・・
 本書の中でも”開催が7月なのにオクトーバー(10月なんだなあって・・・)”というツッコミ入ってます。実際”Oktoberfest2016”の公式hpでも日比谷が5月に9月、お台場が4月に9月、奈良6月、東北7月、福岡9月としょっちゅうやっとります
(*3)ブルストおいしいじゃん? アイスバインおいしいじゃん?~
 ブルストはドイツ語でソーセージアイスバインは豚肉とタマネギや香味野菜、香辛料と煮込んだドイツの代表的な家庭料理。オクトーバーフェストにあったのかな~ 気がつかなかったけど
(*4)乾杯の歌
 ”Ein Prosit(アイン・プロージット、さあ乾杯だ)”という乾杯の掛け声ソング。オクトーバーフェストの定番だそうです(曲はこちらから
 ”乾杯の歌”というとヴェルディのオペラ”椿姫”の劇中歌とか、”盃を持て、さぁ卓をたたけ”というドイツ民謡なんかがありますが、これとは別物。まあ、酒呑みはどんな曲でも乾杯しちゃうんですけどね

ネットは広大かもしれませんが、リアルだってそこそこ多様なんですよ(ゼロ年代の想像力/涼宮ハルヒの憂鬱/阪急電鉄)

 ども、新人類世代というよりオタク第一世代かな~のおぢさん、たいちろ~です。
 今となっては説明が必要そうな”新人類世代”。1980年代半ばの流行語で(1986年の流行語大賞受賞)、”従来とは異なった感性や価値観、行動規範を持っている若者”のこと。言いだしっぺは”栗本慎一郎(*1)”だそうですが、当事者的には”ニュータイプ(*2)”の和訳ってノリでしたけど。
 個人的には”新人類世代”ってもうちっと下の世代の感じがしてまして、ジャストミート感があるのは、どっちかつ~と庵野秀明とかに代表される今のアニメ・特撮あたりの中核を担っている”オタク第一世代”ってとこでしょうか(*3)。
 なんでこういう書き出しをしてるかっていうと、先日読んだ”伊藤計劃(*4)”の紹介に”ゼロ年代”うんぬんのキャッチコピーが入ってまして、どういうもんでしょか、これ?と思った次第で。
 ということで、今回ご紹介するのはそんなゼロ年代に関する評論の本”ゼロ年代の想像力”であります。


写真はたいちろ~さん撮影。阪急の電車です。

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【本】ゼロ年代の想像力(宇野常寛、ハヤカワ文庫)
 ”大きな物語”が失われた時代の変遷と新たな物語を、文学、アニメ、テレビドラマなどのサブカルチャーの事例を引きながら批評した宇野常寛による新しいタイプの評論集。2008年出版の単行本に加え11年のインタビューを加えた文庫版で読みました。
【本】涼宮ハルヒの憂鬱(谷川流、角川書店)
 ”ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい”。入学早々、こんな自己紹介をした”涼宮ハルヒ”。彼女は”SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)”を結成し、キョン、古泉君、長門さん、朝日奈さんといったメンバーを集める。彼らは実は超能力者、宇宙人、未来人ですが、彼女自体はまったく知らない。そして彼女自体は無自覚ながら神にも匹敵する存在。このどたばたに巻き込まれた一般人のキョンは・・・
【旅行】阪急電鉄
 関西にある私鉄。大阪、京都、神戸という3大都市圏を結び、宝塚や箕面、北千里などの郊外にもつながっています。上記の”涼宮ハルヒの憂鬱”の舞台のモデルになった西宮周辺もこの沿線。関西にご旅行の際はぜひご利用ください


 宇野常寛は”リトル・ピープルの時代(*5)”に続いて2冊目。書かれたのは”ゼロ年代の想像力”のが先になります。450ページを超える評論集なので要約は難しいんですが、思いっきりまとめるとこんな感じ。

 1970年代以降、歴史や国家といった「大きな物語」が有効だった時代が崩壊し(*6)、”不自由だが暖かい(わかりやすい)社会”から、”自由だが冷たい(わかりにくい)社会”へ移行する。経済的にも”がんばれば、豊かになれる世の中”から”がんばっても、豊かになれない世の中”へ。特に1995年前後に大きく変化する。その中身は

 ・「大きな物語」に根拠づけられない(究極的には無根拠である)「小さな物語」を
  中心的な価値として自己責任で選択していくしかない時代
 ・データベースからから欲望する記号を読み込み、信じたい物語を信じる
  (データベース消費モデル)

という感じ。(あんまりうまくできてなくてすいません)
 話がやっかいなのが、この”信じたい物語を信じる”ってヤツで、”たとえ究極的には無根拠でも、特定の価値を選択する(決断する)決断主義”というかなり強硬なものから引きこもり、あいまいな人間関係を求めるのまでさまざま。サブカルチャーから見ると

・世の中が間違っているから何もしない”引きこもり系”(エヴァンゲリオン)
・無条件に女性(母性)に認証される”セカイ系”(ほしのこえ、最終兵器彼女)
・戦わなければ生き残れない”サヴァイヴ系”(バトル・ロワイヤル)
・日常の無意味なコミュニケーションの連鎖”日常系、空気系”(あずまんが大王)
・決断をより謙虚で柔軟性をもってできるように環境を整える”新教養主義”
・友情、疑似家族といったあいまいな関係”(複数の物語に接続可能な)開かれた
 コミュニケーション”
(ラスト・フレンズ)

こういった作品群が時代の空気として登場(おおむね上から下の時系列)すると。(全部の作品を見てる訳じゃないんですが・・)

 非常にたくさんの作品がでてくる本ですが、面白かったのを1つ。”涼宮ハルヒの憂鬱”という作品で、2000年代中頃にブームになったんでご存知のかたもあろうかと(*7)。この作品って、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者を探して一緒に遊ぶってモチーフで、”セカイ系”扱いされているそうですが、ハルヒが実際にやっていることって(まあ、不思議探しもやってはいますが)文化祭で映画とったり、バンドしたりと”日常系”じゃないかと本書ではコメントしています。

  つまり、オカルト的なものSF的なものによって別世界、
  つまり<ここではない、どこか>に連れていくのではなくて
  この世界、つまり<いま、ここ>を多重化していく
  現実のコミュニケーションを豊かにするために想像力が用いられている部分にこそ
  若い世代にとっての『ハルヒ』の魅力はあったんじゃないか

 おぢさん世代にとって”ここではない、どこか”って一つの時代のキーワードって感じがしてます。おぢさん世代の親世代って、いわゆる高度経済成長期(がんばれば、豊かになれる世の中)。それがだんだん価値感が多様化し、バイト(今でいう非正規雇用)でそこそこ食っていけるから、本当の自分を探そうみたいな。受験戦争からサラリーマンになるルートではない”自分探し”への空気みたいなのが”ここではない、どこか”って言葉じゃなかったかなぁ。

 バブル崩壊から景気が後退して”がんばっても、豊かになれない”閉塞感がある一方、インターネットやSNSにより本来つながらなかった人達がつながるようになり、信じたい物語を信じる人達と”小さな物語”を共有できる、あるいは”小さな物語”同士が対立しあうようになった現代。その結果が引きこもりだったり、バトル・ロワイヤルだったり、あいまいなコミュニケーションだったりするんでしょうが、見方を変えれば<いま、ここ>だってけっこう豊かなんですぜネットは広大かもしれませんが(*8)、リアルだってそこそこ多様なんですよ。阪急電鉄に乗るだけだって千年の古都、からエキゾチックなストリート、近代的なオフィス街、温泉だってあるんだし。卑近なオチですいませんが、やりようによっちゃリアルだってなかなか捨てたもんじゃないかと、おぢさん世代は思うのであります。

《脚注》
(*1)栗本慎一郎
 経済人類学者、評論家。当時はロン毛にベレー帽子と学者らしくない風貌でコメンテーターでよくテレビに出てました。”パンツをはいたサル(カッパ・サイエンス)”なんか読みましたな~~
(*2)ニュータイプ
 ”機動戦士ガンダム”に登場する直感力と洞察力に優れ、離れていても意思疎通ができる新しい人類のこと。主人公のアムロやシャア、ララァなんか。ファーストガンダムから映画3部作により社会現象化したのが1980年代前半です。
(*3)”オタク第一世代”ってとこでしょうか
このあたりの世代っていうと1958年生まれの”オタキング”岡田斗司夫、”宇宙戦艦ヤマト2199”の総監督まで出世した出渕裕。1959年生まれの”超時空要塞マクロス”での美少女キャラを生み出した美樹本晴彦、同じく板野サーカスのアニメーター 板野一郎。1960年生まれは”エヴァ”、”シン・ゴジラ”の監督 庵野秀明、”おたく”というワードの生みの親、コラムニストの中森明夫。”ジョジョ立ち”の荒木飛呂彦やライトノベルのご神祖様 新井素子なんてのもいます(生まれ年はwikipediaより)
 まあ、濃いい人達が集まっていますが、こんなのって集め方次第でど~とでも書けるので”だからオタク世代”といわれてもあんまし信用しないようにね。
(*4)伊藤計劃
 2007年に”虐殺器官”(まだ読んでません)でデビューし2年ほどで早逝したSF作家。1974年生まれ。代表作は”ハーモニー”(早川書房)”、”屍者の帝国”(円城塔との共著、河出書房新社)など。上記3作は”Project Itoh”としてアニメ化されています。”ハーモニー”の詳細はこちらから、”屍者の帝国”の詳細はこちらからどうぞ。
(*5)リトル・ピープルの時代 (宇野常寛 幻冬舎)
 リトル・ピープルの時代―それは、革命ではなくハッキングすることで世界を変化させていく“拡張現実の時代”である。“虚構の時代”から“拡張現実の時代”へ。震災後の想像力はこの本からはじまる。(Amazon.comより)
 詳しくはこちらからどうぞ
(*6)歴史や国家といった「大きな物語」が有効だった時代が崩壊し
 ベネッセホールディングスが2016年7月に実施した”第1回 現代人の語彙に関する調査”によると、社会人の方が高校生より知っていると答えた割合が高い言葉の2位が”イデオロギー”だそうです(社会人 73.6%、高校生 33.7%。差39.9%)
(*7)2000年代中頃にブームになったんでご存知のかたもあろうかと
 この小説の広告が日経新聞に載った時には少なからず驚きましたね。なんたってビジネスマン向けの新聞にライトノベルですぜ!
(*8)ネットは広大かもしれませんが
 ”攻殻機動隊(士郎正宗、押井守監督)”より。全身義体化した公安9課のリーダー”草薙素子”のセリフから。

京都は世界有数の観光地です。”はんなりギロリの頼子さん”片手に廻ってみるのも素敵かもしれませんね(はんなりギロリの頼子さん/鴨川べり・嵐山竹林)

 ども、旅行に行くのにどこでもドアがあると交通費が助かるな~~と思っているおぢさん、たいちろ~です。ドラえも~~ん!
 ミステリーの重要な要素に”アリバイ(現場不在証明)”ってのがあります。犯行推定時間に犯行現場にいなかった=その時間に別の場所にいて移動時間を考えると犯行を行うことは不可能ってやつです。この手のトリックで実在の場所をモデルにすると、その土地を知っているかどうかでリアリティがかわってくるんやないかと。犯罪ではないですが、京都を舞台にした”珈琲店タレーランの事件簿(*1)”に京都駅と伏見稲荷に同時に修学旅行生がいたって話がありますが(*2)、これってまずおかしいとピンとくるかどうかはジモッティさんとか実際に行ったことがある人じゃないかと。
 ということで、今回ご紹介するのは京都にみる移動時間と人出の考察”はんなりギロリの頼子さん”であります。


写真はたいちろ~さん撮影(2015年5月5日)
上は鴨川べりの風景。お店から張り出しているテラスのようなのが納涼床”川床(かわゆか)”です
下は嵐山野宮神社付近の竹林の風景。インバウンドの方いっぱいでした

5052103
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【本】はんなりギロリの頼子さん(あさのゆきこ、ノース・スターズ・ピクチャーズ)
 京都のとあるタバコ屋の看板娘?の頼子さん。目つきギロリで見た目は悪役っぽいけど、とてもシャイな女性です。ある日、京都大好きな写真家アヤコちゃんが友人のラノベ作家ナガレカワ★ショウくんを連れてきます。新作の下書きを見て京都人として意見を聞かせて欲しいとのこと。さっそく読んだ頼子さんですが、思いっきりダメ出しを・・・
【旅行】鴨川べり
 京都市街の東部を流れる川。特に四条あたりは京都有数の観光スポット(ただしカップル限定)本書の中でも出てきますが、川べりを見ていただくと”鴨川等間隔の法則”と言われるようにカップルが等間隔に座っているのがわかります
【旅行】嵐山の竹林
 京都嵐山の天竜寺・野宮神社の奥にある竹林。本来は閑静な竹林のはずなんですが、こちらも京都有数の観光地のため、けっこう人がいっぱいでした


 ”京都のとあるタバコ屋”と書きましたが、これってどのへんでしょう? 本書からキーワードをピックアップすると

 ・鳩に襲われてふらるら歩いてきたた女子高生を見て
  ”おおかた東本願寺の鳩にやられたんでしょ”と言ってる
 ・鴨川の河川敷まで東に歩いて15分ぐらい
 ・京都タワーの100均に行くまでに東本願寺を通る

とあるので、おそらく烏丸五条を下って西に入ったあたり。世界遺産から徒歩2分といっているのでこれは西本願寺と思われます。”今北軒のおはぎ”というネタがありましたが、これは今西軒(*3)のもじりっぽいので、ほぼほぼこのあたりかと。ピンポイントでこのあたりに行ったことはないですが、京都自体は何べんも行っているのでだいたい感じわかります。

 いわゆる”土地カンがある”って話ですが、これがまったくない人が話を書くと”あれ??”ってことになります。頼子さんがナガレカワ★ショウくんの下書きにをダメ出しをした内容がまさにこれ。
 ”4月の日曜日。修学就学旅行を途中でエスケープした2人の学生が夕方近くの鴨川から、夕陽が輝く嵐山の竹林でふたりっきりでいいムード”って内容ですが、これって確かにムリがあるな~~ 頼子さんのコメント

  日曜日!? しかも4月 正気か!?
  あのね・・ 出てきた鴨川も嵐山の竹林も円山公園も
  も~~~そりゃ 人いっぱいな訳
  さらに このシーン!
  鴨川から嵐山の竹林はどうがんばっても1.5時間はかかる
  だから、明るいままってのは不自然!

 京都に行ったことない人はピンとこないかもしれませんが、京都の観光スポットって意外と広いんですぜ! 本書にある”神宮丸太町→(京阪電鉄)→祇園四条→(徒歩)→河原町→(阪急電車)→大宮→乗換→四条大宮→(京福電鉄)→嵐山”と決して行きやすい移動じゃないんですな。嵐山にはJR、阪急、バスとかいろいろルートはありますが、駅to駅でも1時間程度、バスだと45分(混んでいなければですが)(Yahooで検索)。嵐山駅から竹林まで多少歩きもはいるんで、たしかに1.5時間ぐらいはかかりそう。ですんで、夕陽を2か所で見る設定ってちょっとムリがあるかな~~
 観光で行かれるんなら清水寺や三十三間堂などのある洛東エリアで1日、天竜寺や渡月橋のある洛西・嵐山エリアで1日は欲しいところポイントを絞れば廻れないことはないですが、けっこう弾丸ツアーになりそうです(*4)。

 あと、京都の混み方ってすごいんですぜ! 特にここ数年はインバウンドで中国や韓国の人が。観光地で写真撮影を頼もうとしても日本人だか中国人だかわかんないくらいです(*5)。嵐山の竹林もすいていればとっても閑静なとこなんでしょうが、今どきならみんなそろっての記念写真に自撮りがてんこ盛り。ふたりで手をつないで静かな雰囲気ではないですねぇ。まあ、愛し合う二人ならどこに行ってもロマンに酔えるんでしょけどね、ケッ!

 京都は世界有数の観光地ですんで、見るとこはいっぱいあります。本書をガイドブック代わりに廻ってみるのも素敵かもしれません

《脚注》
(*1)珈琲店タレーランの事件簿(岡崎琢磨、宝島社文庫)
 京都の一角にある珈琲店”タレーラン”の女性バリスタ”切間美星”を名探偵役にした日常系ミステリー。まだ2巻までしか読んでませんが、けっこう面白いです。
(*2)京都駅と伏見稲荷に同時に~
 JR京都駅~伏見大社前までバスで14分、JR京都駅~奈良線稲荷まで電車で5分。車で7分(距離にして3.3Km)(Yahoo地図他より)。すぐ近くのようですがこれは駅までの時間。実際の”伏見稲荷大社”ってのはおっそろしく広大な敷地を持っていて、奥にある一の峰まで往復すると2~3時間はかかります。
(*3)今西軒
 京都にある和菓子屋さん、いったことないけど。住所は京都府 京都市下京区 烏丸 五条西入ル一筋目下ル横諏訪町312。詳しくは”食べログ”でどうぞ
(*4)けっこう弾丸ツアーになりそうです
 ”海街diary”(吉田秋生、フラワーコミックス)の7巻で主人公のすずちゃんたちが京都の修学旅行の自由行動で、清水寺(地主神社、三年坂)→清明神社→嵐山(野宮神社、竹林、渡月橋)というパワースポットめぐりをやっています。1日で回れないことはないですが、かなりせわしないだろ~な~と読んだ時思いましたね。
(*5)日本人だか中国人だかわかんないくらいです
 ニュースで”中国人らしいXXが”みたいなのが出てきますが、あれって偏見混じっていないかな~~って心配になるぐらい。最近の中国人観光客の人はしゃべらなければほとんど日本人と区別つかない人多いですよ。

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