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”遠隔操作ウイルス事件”を見てると、次に出てくるのは防犯カメラへのハッキングなんだろうなぁとか思っちゃいます(攻殻機動隊/猫)

 ども、特A級ハッカーのおぢさん、たいちろ~です(ウソです)。
 朝からテレビを見ていると”遠隔操作ウイルス事件(*1)”の犯人として片山祐輔容疑者を逮捕したとのニュースが出てきました(2013年2月10日)。本人は容疑を否認しているようですが、しかし、それっぽい容疑者ですなぁ。30歳で小太りに眼鏡にナップサックでお出かけ、インターネット関連会社社員で、ひとりを好むおたくっぽい雰囲気。このそれっぽさって思わず宮崎勤事件(*2)を思い出しちゃいました。
 で、逮捕に至る経緯ってのは報道によるとネットワークによる捜査はうまくいかなくて、防犯カメラに映っていた片山容疑者が決め手になったんだとか。今さらビッグ・ブラザーがど~のこ~のという気はありませんが(*3)、これが決め手になるんだったら次に出てくるのは防犯カメラへのハッキングだろうなぁというのが今回のお題であります。


Photo
 容疑者逮捕につながった猫。
 今の日本ではおそらく一番有名な猫でしょう。ところでこの猫って証拠物件?


【DVD】攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX
      (原作 士郎正宗、監督 神山健治)
 TV生中継現場に、青いフード付ジャンパーを着た青年が現れ、セラノゲノミクス社社長瀬良野を拳銃で脅迫するという事件が発生した。その場にいた電脳化された人々(*4)、TV中継、監視カメラに映っていたにも関わらず、犯人の顔は後に”笑い男”と呼ばれるポップなマークに上書きされていた。
 それから6年後、この事件を担当する刑事の事故死に端を発し、公安9課(通称”攻殻機動隊”)が真相究明に乗り出すことになる・・・
【動物】
 ネコ科の小型哺乳類。
 猫好きの人って、ドラマチックな恋愛を好む傾向が強いとか、気まぐれな態度に振り回された後に甘えてくる“ギャップ萌え”みたいのがネットに出てましたがホントですか?


 一般的にネット犯罪の捜査というのはIPアドレス(*5)を使って発信されたパソコンを特定するんですが、今回の犯行では他人のパソコンを使ってなりすましが行われたためこの線では犯人特定ができなかったとか(逆に誤認逮捕の原因になってます)。つまり映画なんかでやってるようなネットワークをトレースして犯人を追い詰めるといったシーンは行き詰ってたみたい。
 決め手になったのはリアルな世界に登場した(アナウンサーがこんな言い方してました)容疑者が猫に近付いている防犯カメラの映像。ってことは、リアルワールドに出てこなければ事件はもっと長期化した可能性もあったわけです。
 では、防犯カメラに映った映像を改ざんできたらどうなるか?? というのが今回ご紹介する”攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX”の”笑い男事件”に出てきます。これは、TV中継の画像はもちろん電脳化されている人の目に対し犯人の顔の部分を”笑い男マーク”で上書きして犯人の顔を隠してしまうというネタで、特A級ハッカーである犯人の仕業。画面で見るとこんな感じになります。

Photo_2
Photo_3
 電脳化うんぬんは別にして、防犯カメラの画像を上書きできるかというと理屈の上のはできそうです。というのも一昔前の防犯カメラってオフラインでVHSなんかのメディアに記録されてましたが、最近はカメラとサーバ上のハードディスクがネットワークでつながれているケースが出てきてます。ですからこのサーバにアクセスできればやれんことはないと思われます(まあ、カメラやサーバーの特定から始まって簡単ではないですが)
 犯罪をそそのかすわけではないですが(*6)、実際やる奴が出てくると犯罪捜査に支障がでるんでしょうねぇ

 実はもうひとつ気になることがあります。それは片山容疑者が真犯人だったとして刑期終了後の処遇。この事件の罪状っていうのは”威力業務妨害”というもので、調べたところ3年以下の懲役または50万円以下の罰金と大騒ぎになっているわりには意外と軽いんですね。で、この特A級ハッカーを野に放つより、警察のサイバー犯罪捜査官にしようと思っちゃう人も出るんじゃないかと。攻殻機動隊に出てくるボスの荒巻課長と犯人との会話。

  荒巻課長:そこで提案だが、どうだ、そのハッカーとしての腕を生かして
       我々9課の9人目のレギュラーにならんか?
  犯人  :驚いたな、僕をスカウトするつもりですか
  荒巻課長:そうだ
  犯人  :まいったな、いささか楽しそうではあるけど、でもやっぱりやめときます
       それに、残念ながら僕、野球がヘタですから

 ま、モラルの問題とか前科のある人間を警察官にするのかとかいろいろ意見はありそうですが、”ダイハード4.0(*7)”みたく逆になるよりはいいんじゃないかと。

 片山祐輔容疑者って、以前ネコのキャラクターにからんだ脅迫で実刑判決を受けたり、逮捕前日に猫カフェに行ったりとネコ好きみたいです。まあ、この人が真犯人だったら獲物をいたぶる猫っぽく警察をおちょくって遊んでた猫的性格な人なんでしょうかねぇ。そんなことしなきゃ捕まんなかったかもしれないけど。


《脚注》
(*1)遠隔操作ウイルス事件
 2012年に、犯人がネットの掲示板を介して他者のパソコンを遠隔操作し、襲撃や殺人などの犯罪予告を行ったサイバー犯罪。4人が誤認逮捕され警察トップが謝罪するという異例の事件となりました。
(*2)宮崎勤事件
 1988年から1989年にかけて発生した東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件のこと。犯人の宮崎勤はロン毛に眼鏡に引きこもり、アニメ・特撮・ホラーマニア、ロリコン(精神鑑定鑑定ではそうではないそうですが)と後の悪しきオタクのイメージを決定づけた人物とも言えます。
 ”今田勇子”の名で犯行声明を出すなど今回の事件との類似点も多いかと。
(*3)ビッグ・ブラザーがど~のこ~の
 ”ビッグ・ブラザー”はジョージ・オーウェルの小説”1984年”に登場する指導者の名前。この小説では”テレスクリーン”という双方向テレビジョンで常に監視されているという世界が描かれています。
(*4)電脳化された人々
 脳とネットワークをダイレクトに接続した人ぐらいに思ってください。スマホなしに直接会話できたり、外部のコンピューターにアクセスできたり便利ですが、ハッキングされると視覚情報などを操作されます。
(*5)IPアドレス
 ネットワーク上の機器を識別するために指定するネットワーク層の識別番号のこと。これに対し、LANカードなどのハードウェアに割り振られる固有番号をMACアドレスと言います。”ネットワークに接続されたパソコン”を特定できるだけで、どの人が使ったかを特定できるわけではないです。なのでなりすましなどを防止するためには会社などで自席を離れる時はパスワード付きのスクリーンセーバーを使いましょう(これは本当)
(*6)犯罪をそそのかすわけではないですが
 これはあくまで防犯カメラを誤魔化すだけですんで、他の証拠を消せるわけではありません。ハッキングという証拠を増やすだけかもしれません。日本の警察は優秀ですので犯罪はコスト的にペイしないと考えた方が無難です。まじめな人生をお過ごしください
(*7)ダイハード4.0(主演 ブルース・ウィリス、監督 レン・ワイズマン)
 元国防総省公共機関の保安担当チーフプログラマーが危機管理システム強化に反対された恨みから、自らサイバーテロリストになっちゃうっていうお話。
 そういえば、この映画でもテレビをハッキングしてワシントンにある国会議事堂爆破のニセ映像を流すってネタがあったなぁ

グループ・タックはこの手に抱かれて消えゆく(ルパン三世)

 朝のニュースで”グループ・タックが破産手続き開始(*1)”を知りました。
 必ずしも今風とは言いませんが、けっこう良質のアニメを作る会社だったのになぁ。
 初めてこの会社の名前を見たのはルパン三世だったっけ。もう40年近く前だもんなあ。

 ルパン三世(TVシリーズ第一シーズン)のエンディング(YouTubeより)
 意外とそのままのものがなくて、初音ミク版です。
 からみつくようなチャーリーコーセイの歌声はこちらでどうぞ


【DVD】 ルパン三世(TVシリーズ第一シーズン)
 説明不要の日本を代表するアニメーション。演出として宮崎駿、高畑勲らが参加。
 第一シーズンは大阪万博の翌年、1971年10月放映開始ともう40年近く昔ですが、今だに続編が作成されているのというのはガンダムやスーパー戦隊シリーズをしのぎ、仮面ライダーに匹敵する長寿のコンテンツです(*2)


  ワルサーP38 この手の中にだかれたものはすべて消えゆく
  さだめなのさ ルパン三世

   ※ルパン三世 エンディングテーマ(TVシリーズ第一シーズン)
    チャーリー・コーセイ 作詞 東京ムービー企画部 作曲 山下毅雄

 ルパン三世を見てたのはまだ小学生のころ。放送が日曜日の19:30だったので、楽しい日曜日のエンディングテーマでしたね。で、テロップの中に”グループ・タック”ってのがあったのをなぜか覚えてました(*3)
 今回を機に調べてみたところ、そうそうたる作品に関わってる会社なんですね。主だったところを上げると

 昔話系    :まんが日本昔ばなし、まんが偉人物語、
 童話系    :銀河鉄道の夜、あらしのよるに
 SF・ホラー系:宇宙戦艦ヤマト、ふしぎの海のナディア、吸血鬼美夕
 あだち充系  :陽あたり良好!、タッチ、ナイン
 ライトノベル系:半分の月がのぼる空、しにがみのバラッド

などなど。ニュースだと「タッチ」、「まんが日本昔ばなし」が取り上げられてますが、若い人もおぢさんも他にも何本かは見たことあるんじゃないでしょうか?
銀河鉄道の夜、あらしのよるに、タッチなんかは創設者の一人である杉井ギサブロー(*4)が監督も務めてます。
 私も全部を見てるわけではありませんが、最近だと”半分の月がのぼる空(*5)”ははまりました。これも担当してたんですねぇ。

 ちょっと気になったのは倒産の理由。ニュースだと”少子化の影響でテレビアニメのスポンサー撤退が相次ぎ、受注が減少”とのこと。元々スポンサー収入の低いビジネスモデルの日本アニメ、最近は製作委員会方式での資金調達とか、オタク向けにDVD化による資金回収とかが多いようですが(*6)、グループ・タックの作品リストを見ていると、こういうのとはちょっと別の流れみたい。やはり純粋に子供向けのアニメ番組だけだときついんでしょうかね。
 萌え~とかいうアニメもいいけど、こういった子供に安心して見せられるコンテンツを作製する会社や、その枠が確保されないのはなんだか心配になります。”まんが日本昔ばなし”なんかは核家族化した時代にあって確かにおばあちゃんの代わりであったんじゃないかと。あと何十年かたって、私たちの時代が子供たちに語れるようなアニメって残せているのかななどど、改めて思ってしまうのであります。

《脚注》
(*1)グループ・タックが破産手続き開始
  帝国データバンクによると、「タッチ」「まんが日本昔ばなし」「ふしぎの海のナディア」など人気アニメを手掛けたアニメ制作会社グループ・タック(東京都渋谷区)が8月31日、東京地裁に準自己破産を申請し、9月1日に破産手続き開始の決定を受けた。負債総額は6億5000万円。(Yahooニュース 2010年9月3日より)
(*2)ガンダムやスーパー戦隊シリーズをしのぎ~
 第一シリーズの放送開始を並べると、こんな風になります
  1969年 サザエさん
  1971年 仮面ライダー
  1973年 ドラえもん
  1979年 機動戦士ガンダム
  1975年 秘密戦隊ゴレンジャー(スーパー戦隊シリーズ第一作)
(*3)なぜか覚えてました
 数秒でるだけなのになぜでせう。この記憶力が勉強に活かせていたらもっとまともな人生を歩めたと思うんですが・・・
(*4)杉井ギサブロー
 1961年、手塚治虫率いる”虫プロダクション”の設立に参加し、鉄腕アトムの演出にも加わったという、日本アニメ創世記メンバーの一人。
(*5)半分の月がのぼる空
 橋本紡のライトノベル。のちにアニメ、実写化。
 不治の病の少女と、同じ病院に入院した少年とのボーイミーツーガールの物語。病弱ツンデレ美少女、ヘタレ少年、妻を亡くした屈折医師、元ヤン看護婦と登場人物は今風ながら、物語自体はいたって古典的です。詳しくはこちらをどうぞ
(*6)元々スポンサー収入の低いビジネスモデル~
 安い制作費を著作権収入や海外輸出で補うというビジネスモデスを考えたのが前述の手塚治虫。
 製作委員会方式とは、幹事会社が複数の会社に対し出資を募り利益が出た場合はこれを出資比率に準じて分配するという資金リスク分散のやり方。
 深夜アニメはDVD、関連グッズ販売が主な収入源。

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