ゲーム

現代におけるコンピュータゲームの歴史、あるいは”時間とCPU能力の無駄遣いの叙事詩”かな?(現代ゲーム全史/ファミコン)

 ども、こう見えてゲームはほとんどやんないおぢさん、たいちろ~です。
 別に信念があってやんないわけではないですが、ゲームをやってると本を読む時間がなくなるとか、ゲームを買うお金がないとか、運動神経と動体視力が残念な人なのでやっってもすぐ終わっちゃうとかそんな理由ですかね。
 そうは言ってもまったく知らないってこともなく、学生時代や新入社員のころがスペースインベーダーやファミコンブームの時代(*1)、最近だってあんだけガンガンにCMが出てくりゃ、まあ”いっぱいあるな~~”ぐらいはわかります。
 ということで、今回ご紹介するのはそんなコンピューターゲームの壮大な歴史をつづった”現代ゲーム全史”であります。


写真はたいちろ~さん撮影。
某温泉にあったファミコンボックスと光線銃。
写真撮ったのが2011年ですから、5年前時点でも現役で動いとったんですね~~

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【本】現代ゲーム全史(中川大地、早川書房)
 チャールズ・バベッジ(*2)から、ファミコン、ポケモン、プレイステーションを経てスマホのゲームマシン化からポケモンGOにいたるコンピューターゲームの歴史を技術史的側面と社会的側面、さらには日米の比較文化論までを加えて俯瞰した本。サブタイトルは”文明の遊戯史観から”
 たかがゲームと思うなかれ。相当はしょって書かれていますがそれでも570ページのボリュームですぜ!
【道具】ファミコン
 任天堂が開発した家庭用ゲーム機。累計販売台数は6,191万台とプレステ2などの後塵を拝してますが、これは当時ゲームマーケットが日本や北米以外になかったからではないかと(ゲーム業界.COMより
 写真のファミコンボックスは1986年にリリースした業務用で主にホテルや旅館に設置されたもの。光線銃はガンシューティングゲームに使うもので、ブラウン管側ではなく、銃口のセンサーが命中判断を行うというモノ。オリジナルの発案者は任天堂の技術者”横井軍平(*3)”

 さて、本書の内容を歴史的に私見も含めてバクっとまとめるとこんな感じ

〔理想の時代〕1912~59年
 コンピュータが世界で初めて開発されたころ。コンピュータの理論構築を行ったバベッジやフォン・ノイマンが”ゲーム理論”の研究を行ってたように、研究という場面ですでにゲームが登場してます。ハード的にもほとんど時を同じくして”ゲーム”を開発しているところを見るとゲームって”コンピューターの誕生と共にあった”んですねぇ。

〔夢の時代〕1960年~74年

 コンピュータの開発目的の一つが”宇宙開発”だった時代。MIT(マサチューセッツ工科大学)に寄贈されたDECのPDP-1(*5)(おおっ!!)。これに原初コンピュータマニア、のちのハッカーが飛びついて始めたのがゲームを作って遊ぶことヒッピー文化だのカウンターカルチャーだのありますが、世界最高水準の頭脳がやってんのがゲームですから、まあ良い時代にはなったんでしょうね。

〔虚構の時代〕確立期:~70年代後半、本格期:80年代前半、変貌期:80年代後半
 アーケドゲームの時代からファミコンの爆発的普及を迎えた時代。スペースインベーダーだのブロック崩し、ギャラクシアンだののレトロなソフトから、現在も続くスーパーマリオ、ドラゴンクエスト、ファイナルファンダジーなどのビックタイトルが生まれた時代でもあります。

〔仮想現実の時代〕確立期:90年代前半、本格期:90年代後半、変貌期:2000年代前半
 ハード的にはプレステ~プレステ2の時代。スーパーファミコン~NINTENDO64~Wiiセガサターン~ドリームキャストも加えて戦国時代、ある意味日本のゲームが一番輝いていた時代から終焉期まで。
 印象深いのはやっぱりプレステ2(2000年)でしょうか。プレステ2用に開発された”Emotion Engine”ってのがとにかくバカっ速いCPU128ビットRISCマイクロプロセッサなんつー当時のPCをはるかにしのぐスペックでしたね~~。さらには”Graphics Synthesizer”なんていうグラフィック専用CPUまで搭載していて”たがだかゲームになんでこんなCPUがいるねん?!”と思ったもんです。このあたりはハード性能で勝負をかけるソニーと、”枯れた技術の水平思考”でゲームそのものの面白さを追求するニンテンドーの違いがはっきり出てましたねぇ。
 ソフト的にはアーケードゲームで一世を風靡した”ストリートファイターⅡ(1991年)”や”バーチャファイター(1993年)”なんか。特にアーケード版の”バーチャファイター”の3D画像って、今の水準からするとポリゴン見え見えですが、当時としては結構感動モノでした。
 あと、パソコンゲームの”ときめきメモリアル(1994年)”に代表される美少女恋愛シミュレーションゲームの登場もこの時代。いわゆる”萌えゲー”の登場です。それ以前にも”脱衣麻雀(*6)”ていう、スケベ心全開のゲームなんかがありましたが、これをソフティフィケイト(つまりスケベを隠して)恋愛にしちゃったってのが秀逸、プレイしたことないけど。

〔拡張現実の時代〕確立期:2000年代後半、本格期:10年代前半
 この前の時代がVR(仮想現実 バーチャル・リアリティ)なら、ここからはAR(拡張現実 オーギュメンテッド・リアリティ)の時代。SNSに代表されるネットワークとデバイスとしてのスマートフォンをプラットフォームにした時代です。
 代表的というか行くとこまで行っちゃったのが”ポケモンGO”でしょうか。スマホの画面に現実の風景に重なってポケモンが出てくるわ、GPS情報で出てくるポケモンが変わるわ、あまつさえ”どこそこでレアポケモンが出た”つ~内容がSNSで拡散して警察が出動するほど人が集まるわ。現実社会にゲームの世界を融合させてくってのは確かに”拡張現実”なんでしょうねぇ。
 ちなみにこの次に来るのは、ゲームの世界に現実社会を重ねていくMR(複合現実 ミクスド・リアリティ)じゃないかという話もありました。

 あんましきちんと要約はできてませんが、こんなような時代区分で社会変化と技術発展は進んできたって内容です。で、あらためて感想。ゲーム史って

  時間とCPU能力の無駄遣いの叙事詩

だな~~ いや、悪い意味でなくて。
 ホイジンガの”ホモ・ルーデンス”よろしく、遊戯(遊ぶこと)が人間活動の本質で、文化を生み出す根源だとすると、ゲームに入れ混むのは本質的に正しい行動。でもな~、昔、ドラクエはまってた人って、会社休んでゲームを買うのに並んで、徹夜ではまりこんでたもんな~~ あの情熱には頭が下がりますが、やれといわれてもちょっとついてけないノリでしたねぇ
 技術史的にいうとCPUを含めたコンピューターの能力って、”何かをしたいから高性能が必要”ってのと”高性能のコンピューターを作ったけど何に使おう?”ってのと両方ありそう。前者の代表がCG性能を格段に向上させたプレステ2で、後者がスマホでしょうか。なんたって、今のスマホって一昔前のスーパーコンピューター並みの性能なんですぜ! そんだけ凄い性能を使ってやってんのがスマゲーですから、技術で売ってる会社の人から見ると”なんとCPUの無駄遣い!”とか思っちゃいます。

 本書は、戦後高度経済成長期の終焉からこっち、一大マーケットを形成した”ゲーム”という産業を振り返るのには良い本かと。ちょっと堅い目の内容も含んでますが、ゲームを休んで読んでみるのもいいかも。
 あと、ゲームの画像なんかも載ってると良かったんですけどねぇ 記憶の薄れているおぢさんとしては・・


《脚注》
(*1)スペースインベーダーやファミコンブームの時代
 スペースインベーターの登場が1978年、ファミコンの発売が1983年。記憶の感覚と若干ずれているのは、周りの人ややり始めたり、ブームになったりした時期までに若干タイムラグがあるから。決してボケてきてる訳ではないはずです。
(*2)チャールズ・バベッジ
 世界で初めて”プログラム可能な計算機”を考案、初期の機械式計算機”階差機関”を発明したイギリスの数学者。本書では”コンピューターの父”であるとともに”ゲームの理論的研究の父”とも記されています。
(*3)横井軍平
 ”ゲームウオッチ”、”ゲームボーイ”を始め”ラブテスター”や”光線銃シリーズ”などおぢさん世代には懐かしい数々のゲームを開発した人。”枯れた技術の水平思考”という”既存の技術を既存の商品とは異なる使い方をしてまったく新しい商品を生み出す”ことで新しい製品を開発しました。詳しく”ゲームの父・横井軍平伝”をどうぞ
(*4)フォン・ノイマン
 コンピューターの基礎理論及び開発に多大な影響を与え”ゲーム理論”という意思決定問題を数学的モデルで研究する学問にも貢献したたアメリカの数学者。
 実は、私の卒業論文のテーマが”金融機関におけるゲーム理論の応用について”みたいな話だったりして・・・
(*5)DECのPDP-1
 アメリカのコンピュータ企業(コンパックに買収され、今はヒューレット・パッカード)。1970~80年代で”PDP”や”VAX”といったシリーズは憧れと共に語られたモンです。私も入社面接受けに行きましたが・・・
(*6)脱衣麻雀
 文字通り勝ったら相手が一枚ずつ服を脱いでく(脱衣)”野球拳”みたいなゲーム。今考えるととんでもなく荒い(表示能力が低かった)CGですが、けっこう喜んで遊んでた人いましたね~~ 私は麻雀できないんでいつも横で見てましたけど。

”宇宙の戦士”がガンダムの元ネタなら、”エンダーのゲーム”はエヴァンゲリオンの原点でしょうか?(エンダーのゲーム/ファミコン)

 ども、昭和の時代のSFファンのおぢさん、たいちろ~です。
 ”エンダーのゲーム”、やっと読みました。なぜ”やっと”かというと、1990年頃に高校時代のSF読みの友人がこれがお勧めって言ってたのがオースン・スコット・カードの”エンダーのゲーム”に”死者の代弁者(*1)”、デイヴィッド・ブリンの”知性化戦争(*2)”。まあ、勧められてから四半世紀近くほっといたんだから”やっと”だよな~ やっぱり。
 今回、 エイサ・バターフィールドとハリソン・フォード主演で映画化されたのでこれを機会にやっと読んだ次第です

写真はたいちろ~さんの撮影。作並温泉にあったファミコンボックスハンドガン型インタフェースです。
写真撮ったの2011年だけどまだおいてあるのかなぁ

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【本】エンダーのゲーム(オースン・スコット・カード、ハヤカワ文庫)
【DVD】エンダーのゲーム
 (監督: ギャヴィン・フッド、出演 エイサ・バターフィールド、ウォルト・ディズニー・ジャパン)
 人類はコミュニケーションの取れない未知の異星人”バガー”の侵略をからくも二度にわたり阻止した。る侵攻をかろうじて撃退した。その第三次攻撃に備るべく艦隊指揮官を養成するバトル・スクールを創設、天才少年”エンダー”を育成した・・・
 ヒューゴー賞、ネビュラ賞を受賞したSFの名作
(13年に田中一江による新訳版が出ましたが、私の読んだのは野口幸夫の版です)
【道具】ファミコン(ファミリーコンピュータ)
 累計約6300万台を販売したニンテンドーのゲーム機の名作。
 写真のはコインを入れて複数のゲームが遊べるタイプ。選べるのはマリオブラザース、スーパーマリオブラザース、ドンキーコング、ワイルドガンマンなど。懐かしいラインナップですな~ やってないけど。

 さて、”エンダーのゲーム”ってのは名前に合わず実は士官学校モノ(*3)のジャンルでしょうか。主人公のエンダーも小さいころにその才能を見いだされバトル・スクール→コマンド・スクール(司令科)に進み、司令官としてのシミュレーションを行うという流れです。まあ、徴兵制度がなく、エリート養成としては防衛大学校(*4)ぐらいしかない日本ではあんましなじみのないジャンルです。

 本書を読んで最初に思ったのがガンダムネタの”ニュータイプ幻想”とでも言いましょうか。エンダーが国際艦隊(International Fleet IF)から正式にオファーが来たのは6歳!の時。いわゆる”選ばれし子供たち”の話かなと。まあ天才児(*5)なんで確かにそうなんですが。こういうのを読んで”俺(や俺の息子)もなれるかな?!”と思っちゃうんじゃないかと。読み進んでいけば、以前読んだ”僕たちはガンダムのジムである(*6)”じゃないですが、みんな凡人なんだから、そりゃ無理ってもんです。

 てなことを考えて読んでくと、なんとなくこの本って”エヴァンゲリオン”あるいは”ガイナックス(*7)”の原点じゃないかと思いましたね~
 ネタバレになりますが、こんな感じ

〔主人公がいじめられっ子〕
 後半で指揮官となったあとはともかく、前半のエンダーってけっこういじめられっ子。スクール校長のグラッフ大佐が意図的にそうしている点もありますが、そりゃ6歳(小学校1年生!)でエリート養成学校にいれば軋轢はあるんでしょう。でもはみ子にされて孤独になってるって碇シンジ君? そういえば、映画公開に伴って作成されたポスターで自信なさそうな表情のエンダーや、”僕はいらない子なんだ”ってなんとなくシンジ君っぽいしな~ まあ、やられっぱなしじゃないとこは似てませんけどね

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〔大人にいいように扱われる子供たち〕
 学校なんで先生の言うことを聞くのはわかりますが、先生=大人がなかなかの曲者。最終のバトルシーンなんて子供たちを罠にかけてるようなもんだもんな~~
 グラッフ大佐なんて冬月先生の仮面をかぶった碇ゲンドウみたいなとこあるし

〔コミュニケーションのとれない訳のわからん敵〕
 人類vs人類の戦いってのは異なる国家間であれコミュニケーションは取れるし、多少なりとも同一の共通認識はあるわけです。で、SFの世界ではコミュニケーションは取れても共通認識がないのでまったく話がかみ合わないケースがあります。でも、コミュニケーションすら取れない(ていうか意思を伝達する手段がない)ってのもありまして、本書での”バガー”がこれ。まったく話し合いの余地なく攻めてくる敵って”使徒”そのものです(カオル君を除く)です

〔バガーの脅威が終わったらすぐ人類同士でドンパチ〕
 エンダーの世界では、エンダーのおかげでバガーの脅威が去ったとなるや、いきなりアメリカとワルシャワ条約機構(*8)が覇権をめぐって戦争状態に。エヴァンゲリオンでも最後の使徒がいなくなるとゼーレによる特務機関NERVのせん滅作戦が発動。
 そんなアホなと思われるかもしれませんが、リアル社会でも冷戦構造が終結し米ソの脅威がなくなると民族紛争が続発してるんだから、まんざら絵空事でもないのかと・・

〔バガーの母星を攻撃するってカルネアデス計画?〕
 ”エンダーのゲーム”では第三次侵略を防ぐためにバガーの母星を攻撃するって話が出てきますが、これってまさに同じガイナックスが作成した”トップをねらえ!”で出てくる”カルネアデス計画”の相似形。木星を圧縮して建造された超巨大ブラックホール爆弾”バスターマシン3号”を使って宇宙怪獣の巣を中心核ごと消滅させるという作戦。

 こうやって見てくと”選ばれし子供たち”ってのもエヴァンゲリオンのパイロットかもしんないなぁ

 ガイナックスの創設メンバーってのは元々関西の大学SF研究会の集まりで”エンダーのゲーム”が出版された1987年(原書は1985年)は30歳前後。絶対にこれ読んでたんだろ~な~
 ついでながら,ファミコンがアメリカで販売されたのが1985年(日本では1983年)、アタリのテレビゲーム”Atari 2600”はそれに先立つ1977年。ちょうどソフトを交換してゲームができるようになる黎明期のころ。やっぱりSFも時代を反映してるんだろ~な~。
 まあ、ガンダムのモビルスーツの元ネタになった”宇宙の戦士”(ロバート・A・ハインライン ハヤカワ文庫)が書かれたのが1959年とバリバリ冷戦時代だったんだから、やっぱりSFも時代の申し子ということで。

PS.DVD版について一言
 冒頭で出てくるエンダーに喧嘩を売ってくるいじめっ子”ディンク・ミーカー”(原作ではスティルスン)。なんと日本語版でこの人の声を演じているのが、ドラえもんのジャイアンの声の人(木村昴)
 この時点で一気に緊張感がぬけちゃって、そのまま最後まで観ちゃいました・・・

《脚注》
(*1)死者の代弁者(オースン・スコット・カード、ハヤカワ文庫)
 ”バガー”との戦争から3000年後。銀河に進出した人類は第2の知的生命体”ピギー”と遭遇した。バガーとの戦いの反省から慎重にピギーとのコンタクトを図る人類。しかし、異類学者のピポがピギーに残忍極まりない形で殺されてしまった・・・
 ”エンダーのゲーム”の続編。次に読む予定です
(*2)知性化戦争(デイヴィッド・ブリン、ハヤカワ文庫)
 太陽系外に進出した人類は銀河系が”列強諸属”と呼ばれる異種生命体たちによって制覇されていることを知る。”列強諸属”は準知的生物を知性化して自らの従僕”類属”として自らを”主属”として君臨していた。
 すいません、まだ読んでません
(*3)士官学校モノ
 いわゆる軍隊のエリートを養成する学校でのお話。アメリカだと”愛と青春の旅だち”(監督 テイラー・ハックフォード、主演 リチャード・ギア)や、”トップガン”(監督 トニー・スコット、主演 トム・クルーズ)なんてメジャーなのがあります。SFでも”スタートレック”(監督 J・J・エイブラムス、出演者 クリス・パイン)でジェームス・カークが宇宙艦隊アカデミーに入学するなんて話が出てきますが、けっこうメジャーなジャンルなんでしょうか?
(*4)防衛大学校
 自衛隊の幹部自衛官を養成する学校。代々木ゼミナール合格難易度だと人文社会/前期・後期が偏差値63、理工/前期が59、後期が57となかなかの難関校。高校時代の友人が行きましたが、どうしてんだろ~な~
(*5)天才児
 英語では天才児を”gifted child ”というんだそうです。”天賦の才”という感じでしょうか。
(*6)僕たちはガンダムのジムである(常見陽平 ヴィレッジブックス)
  世の中は1%の「すごい人」(ガンダム)ではなく
  99%の「その他大勢」(ジム)が動かしている。
(本書オビ説明より)
 世の中の大半は凡人なんだから、あんまし大それたことは考えないように、という本
(*7)ガイナックス
 ”新世紀エヴァンゲリオン”、”ふしぎの海のナディア”、”トップをねらえ!”などを作成した会社。メンバーには岡田斗司夫、山賀博之、庵野秀明などのちのアニメシーンに多大なる影響を与えた才能がてんこ盛りです
(*8)ワルシャワ条約機構(正式名称は”ワルシャワ相互防衛援助条約機構”)
、リアル世界での”ワルシャワ条約機構”は冷戦期の1955年にソビエト社会主義共和国連邦を盟主に東ヨーロッパ諸国が結成した軍事同盟。1991年に解散しましたが、”エンダーのゲーム”が書かれたのが1985年ですので、まだこの条約が生きていた時代。もっとも、このころに冷戦構造がなくなるなんてだれも考えてなかったしな~

コンプガチャの問題点って、お金がヴァーチャル化してるからじゃないかなぁ(電子マネーの衝撃/オダマキ)

 ども、昔ガチャ(*1)にはまっていた、たいちろ~です。
 50歳過ぎのおぢさんが胸を張って言える趣味ではないでしょうがコンプしても3~4000円ぐらいなので(*2)、まあお小遣いで遊べるレベルのシロモノです。
 で、最近話題になっているコンプガチャですが、ゲームをまったくしないのでよくはわかりませんが数万円にもなることがあるんだとか
 ”ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会”(そんなんあったんかい?!)がガイドライン(*3)を作って自主規制に乗り出すそうですが、別にこういった”何かを集める”って趣味は別に今に始まったことじゃないんだろうになぁ
 おぢさん世代の仮面ライダーカードとかビックリマンシールとか(*4)、青年なら遊戯王なんかのカードゲームとか(*5)、世代によってトラウマあると思うんですが・・・


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写真はたいちろ~さんの撮影。近所のオダマキです。


【本】電子マネー革命(伊藤 亜紀 講談社現代新書)
 サブタイトルは”キャッシュレス社会の現実と希望”
 ポイント集めに熱狂する猛禽類の妻と草食系の夫が織り成す電子マネーのメリットとリスクを解説した本。初心者にはよくわかる解説ですが、シチュエーションがちょっと笑えん・・
【花】オダマキ(苧環)
 キンポウゲ科オダマキ属の総称。名前の由来は機織りの際に麻糸をまいたものに似てるから。
 花言葉は”必ず手に入れる”、”断固として勝つ”、”愚か”など。


 コンプガチャが問題化しているのは射幸心をあおるとか、アイテムを集めるのにかかる課金が高額になっているからだそうですが、それだけかなぁ。
 コンプガチャに限らず、当てモンでコンプリートをするには確率的にお金がかかります。詳しい計算式は省きますが(すいません、説明できないだけです)、計算サイト”ke!san"の"お菓子を何個買ったら、おまけに付いているカードを全種類集められるか?"を使って1ケ300円のガチャを6ケコンプする確率とかかるお金を計算すると

  購入数   実現する確率     かかるお金
   6ケ   1.5432098765432%   1,800円
  10ケ  27.181212848651 %   3,000円
  13ケ  51.385819404224 %   3,900円
  35ケ  98.98523141671 %  10,500円
 
 になります。つまりだいたい4,000円使えば50%の確率で、1万円なら99%の確率でコンプできるわけですが、ただしこれは”すべてのアイテムが同確率で出現する”という前提での計算。これがもっと出現確率の低いレアアイテムが混ざっていたりするとその計算は超難関大学の入試に匹敵する難しい問題になります(*6)。
 この計算のミソはどれだけ購入しても絶対100%にはならないこと。レアアイテムが混ざると、さらに分が悪くなります。

 まあ、ちょっと考えるとそこそこお金がかかることはわかるはずです。わかってても止まらないのは、お金を使ってでも勝ちたい気持ちもあるんでしょうがお金そのものが”見えなくなってる”からじゃないのかと。
 仮面ライダーカードの場合”おかんのサイフ”という鉄壁の防衛ラインがあるので、そんなに多額のお金を使えませんでした。”ガチャ”の場合はおサイフの中の100円玉の数(両替機があっても1,000円札の枚数)が物理的な上限として存在するし、お金を入れるときにちょっと逡巡するので、そんなにむちゃくたの金遣いってのは難しい。
 でも、ネットゲームだと目の前にお金があるわけじゃなし、モノによっては後払いだから今すぐに痛みを感じるわけじゃなし、金額はデジタルに存在するだけだしと精神的な規制が働きにくいんじゃないかと。

 ”電子マネー革命”によると電子マネーは媒体(おサイフケータイを含む)にお金をチャージするタイプとサーバー上にデータのあるタイプ(サーバ管理型電子マネー)があるそうです。2010年に施行された資金決済法には電子マネーを

  証票、電子機器その他の物に記載され、
  又は電磁的方法により記載される金額に応ずる対価を得て発行される
  証票等又は番号、記号その他の符号であって

  (以下略)

と記載していますが、電磁気的方法ってのは見ようによってはディスプレイに出てくる”情報”に過ぎないし、使い終わったあとに紙で出てくる請求書だけだし。伝票なんか、いくらの金額が書いてろううが使っちゃっってるので”後の祭”です。
 まあ、カードで買い物して引き落としの金額に青くなってる金遣いの荒いお嬢さんと構造的には同じです。

 別にゲームをやりたい人はやりゃいい話ですが、アイテムを”必ず手に入れる”ためにお金をじゃぶじゃぶ使ってゲームビジネスにクルクルお金を巻き取られるってのも”愚か”なことではあるんでしょうが。
 でもコンプガチャを規制するよりも、急速に普及する電子マネー(*7)に対するリスクセンシティブになるような教育なり社会的な感覚を磨くなりするするほうが重要なんじゃないかなぁ・・・

 などと、目の前に届いたカードの請求書を見てため息をつきつつ、おぢさんは思うのであります。


《脚注》
(*1)ガチャ
 正式名称は”カプセルトイ”。別名の”ガチャポン”はバンダイの商標登録だとか。
 ちっちゃなフィギュアとかストラップとかが100~300円。だいたい6~7個でコンプ(コンプリート 全部集める)します。
(*2)コンプしても4~5000円ぐらいなので
 4ケぐらい集まると、足らずは近所のそういうのを売ってる店で買ってました。
 経済合理性を考えると多少割高になってもムリをしない買い方かと。
(*3)ガイドライン
 コンプガチャの定義は
  特定の2つ以上の異なるアイテムを全部そろえることを条件に
  別のアイテムを提供する方式

 だそうです。ゲームをせんのでよくわからん・・・ 発表資料はこちらから
(*4)仮面ライダーカードとかビックリマンシールとか
〔仮面ライダーカード〕
 カルビーの”仮面ライダースナックについているおまけ欲しさにスナックを買った子供がカードだけを取ってスナックを捨ててしまう”という現象が起こり社会問題化。1972~3年頃です。
〔ビックリマンシール〕
 ロッテの”ビックリマンチョコのおまけのシール欲しさにチョコを買った子供がカードだけを取ってチョコを捨ててしまう”という現象が起こり社会問題化。財力にものを言わせていいおとなが”大人買い”してさらに問題に拍車をかけました。1980年代後半の頃です。
(*5)遊戯王なんかのカードゲームとか
 名前は忘れましたが、5枚だかそろえると無敵の巨人になるカードとかがあってハンパない価格で取引されてたような・・・
(*6)超難関大学の入試に匹敵する難しい問題になります
 私が浪人していた30年近く前に、京都大学の数学の入試問題にこの”歪んだサイコロ”の確率を計算する問題が出ました。解説を読みましたがでんでん理解できませんでした・・・
(*7)急速に普及する電子マネー
 日銀統計によると、最近でこそ伸びは鈍っているものの、2011年6月には月間決済金額1,637億円、決済件数1億9,400万件のピークを記録したそうです。残高は同時期で1,348億円。(日本銀行決済機構局 最近の電子マネーの動向について 2011年。詳細はこちらから)
 こうなってくると、マネーサプライのM2+CD(現金、預金及び譲渡性預金)にも影響が出てくるんではないかと。

 

枯れた技術の水平思考(ゲームの父・横井軍平伝/エノコログサ)

 ども、以外とショットガンをぶっっぱなすのがうまいおぢさん、たいちろ~です。
 50代前後のおぢさん方は”レーザークレイ”ってのを覚えてるでしょうか?
 1970年代の前半にボーリングブームの去ったあと、ボーリング場を改装して作ったものです。大型スクリーンにクレー(的)を投影してそれをショットガンにみたてた光線銃で撃ち落とすといったゲームで、現在のガンシューティングゲームの超大型のものと思っていただければいいかと。でも、これがなかなかの優れモノで、銃床に圧搾空気(たぶん)を送り込んで衝撃を再現するとか、でかい発射音が出るとか。死んだ親父がここの支配人をやってまして、よく連れてってもらいました。
 で、このゲームを作った人が横井軍平。ということで、今回ご紹介するのは”ゲームの父・横井軍平伝”であります。


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 写真はたいちろ~さんの撮影。庭のエノコログサ。


【本】ゲームの父・横井軍平伝(牧野武文 角川書店)
 横井軍平はサブタイトルの”任天堂のDNAを創造した男”とあるように、任天堂のゲームを数多く開発した部長さん。この人がいなければ現在の任天堂の隆盛はなかったというゲーム界では知られざる伝説の人。この本は言ってみれば任天堂版”プロジェクトX”みたいなもんです。
【花】エノコログサ
 漢字で書くと狗尾草。犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)だそうですが、”猫じゃらし”というほうが一般的。花言葉は”遊び”

 横井軍平が開発した代表的なモノを上げると

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【ラブテスター】
 男性と女性が手を握ってセンサーを握ると愛情をアナログの針の振れで愛情の度合いが計測できるというおもちゃ。1969年の発売。堂々と女性の手を握れるというシロモノで、若き日にこれで女の子を手を握ったという甘塩っぱい思い出を持つおぢさん、おばさんも多いのではないかと。
 技術的には、人間の体を流れる電流を測る検流計にすぎないんですが、若い男女にとってそんなこた、ど~でもいい話です

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【光線銃SP】
 ビール瓶型の的に向かって銃を撃つと、瓶が飛んだりするおもちゃ。1970年の発売。マカロニ・ウェスタン(*1)なんかがはやっていたのころです。
 光線銃ってのは文字通り光線の出る銃だと思っていましたが方式は、2通りあって”光線銃SP”は銃にある豆電球の光を的の光センサーで感知しますが、上記のレーザークレイは的の光を銃の中にあるセンサーで感知するしかけで光は出ないとのこと。知らなんだ・・・
 ちなみに、光線銃SPの光センサーは太陽電池で、シャープでこれを開発していたのがのちにファミコンを世に出す上村雅之
  ※ラブテスター、光線銃SPの写真は”ルチオのオーラ”のHPより

【ゲームボーイ】
 1989年に発売、1億1800万台が販売されニンテンドーDSがその記録を抜くまで20年間”世界一でもっとも普及したゲーム機”。オリジナルポケモンシリーズもこれで動いてました。

 先日、”衝撃! 三世代比較TV ジェネレーション天国(*2)”を見てて思ったんですが、世代間でピピピと反応するのって、思った以上に違うモンです。おぢさんとしてはやっぱり前の二つですねぇ。
 その他にも、この人が作ったのはウルトラマシン、テンビリオン、ゲーム&ウォッチなど多数(*3)。

 ところで、これらって当時としては”ハイテクおもちゃ”ではありましたが、そんなに先端技術をバリバリに使ってるわけではないんだそうです。むしろ普通の技術をどう使うかってところに知恵を絞っていて、その発想が”枯れた技術の水平思考”
 メーカーに勤める人間から言わせてもらうと、性能と価格ってのは一般的にはトレードオフの関係にあるので、高性能のものを作ろうとすると高くなります。また、新しいデバイスで性能が上がると新しい使い方とか、要求レベルが上がってきて、結局価格性能比ってのは悪くなります。まあ、CPUやメモリみたいにムーアの法則(*4)で急速に安くなりましたが、1980年代半ばに16Kとかのメモリで平気で動いていたパソコンが、Windows Vistaでは512MB(約3.3万倍)積んでも”遅い”と言われてますから、イタチごっこみたいなもんです。

 安くあげようとすると大量に生産して固定比率を下げるとか、安い部品を工夫してうまく使うとか。それにおもちゃみたいに故障しない、フリーズしないことも要件になるので、結局は大量生産でコストが下がって技術的に枯れたもの(*5)をつかうのもありになります。で、これをうまくやった会社の代表が任天堂であり、この会社のDNAを作ったのが横井軍平です。

 初代のゲームボーイがモノクロだったのは、カラー液晶(すでに存在していた)だとコストは高いし、電池は保たないし、見えにくいしという問題もあったけど、根本には横井軍平のこんな言葉があったから

  私はいつも「試しにモノクロで雪だるまを書いてごらん」と言うんです。
  黒で書いても、雪だるまは白く見えるんですね。
  リンゴはちゃんとモノクロでも赤く見える。

 さきほどのジェネレーション天国でも、おぢさん世代は”そこは想像力でカバーしてたんだ!”みたいなことを言ってます。まあ、風呂敷ひとつで月光仮面になりきれた時代の人たちではあります。今のコスプレイヤーにはわかんないかもしんないけど。

  技術者というのは自分の技術をひけらかしたいものですがら、
  すごい先端技術を使うことに夢を描いてしまいます。
  それは商品作りにおいて大きな間違いとなる。
  売れない商品、高い商品ができてしまう。

 売れないだけなら会社に損害をかけるだけですみますが、担当者はデスマーチ(*6)を行進するハメになっちゃったり・・・

 本書は題名だけだとゲームマニア向けの本と思われるかもしれませんが、すべての技術者に読んで欲しい本であります。

《脚注》
(*1)マカロニ・ウェスタン
 1960~70年代前半に作られたイタリア製の西部劇。ジュリアーノ・ジェンマの”荒野の1ドル銀貨”、クリント・イーストウッド”荒野の用心棒”など。どうも記憶がごっちゃになっているようで、アラン・ラッドの”シェーン”は1953年、ユル・ブリンナーの”荒野の七人”は1960年のアメリカ映画でした。
(*2)衝撃! 三世代比較TVジェネレーション天国
 フジテレビで放映されてるスペシャルバラエティ番組。
 50~60歳のおぢさん世代に対する10~20代アイドルのクールなリアクションが秀逸。でも、共感するのはおぢさん世代のほうなんだな~、やっぱり。
(*3)ウルトラマシン、テンビリオン、ゲーム&ウォッチ
 ウルトラマシン:部屋の中で遊べるピッチングマシン
 テンビリオン :樽型のルービックキューブのようなパズル
 ゲーム&ウォッチ:専用小型携帯ゲーム機。ニンテンドーDSやPSPのご先祖様
(*4)ムーアの法則
 インテルの創業者、ゴードン・ムーアの言った”集積回路上のトランジスタは18ヶ月ごとに倍になる”というもの。
(*5)技術的に枯れたもの
 1976年にソ連のベレンコ中尉が亡命した事件で、乗っていたMiG-25ジェット戦闘機に真空管が多用されていて話題になりました。これは先進性より信頼性を重視したもの。一概にハイテク機器でもすべてハイテクってわけではない事例です。
(*6)デスマーチ
 ソフトウェア産業において、デスマーチとは、長時間の残業や徹夜・休日出勤の常態化といったプロジェクトメンバーに極端な負荷を強い、しかも通常の勤務状態では成功の可能性がとても低いプロジェクト、そしてこれに参加させられている状況を主に指す。(Wikipediaより)
 詳しくは、”デスマーチ(エドワード・ヨードン 日経BP社)”をどうぞ

人生リセット症候群ってわけでもなさそうです(ネトゲ廃人/キショウブ)

 ども、ゲームはまったくやらないおぢさん、たいちろ~です。
 先日、よく行く本屋さんで”タワー オブ アイオン(*1)”というゲームのお試し版を配布してました。ゲーム自体はまったくやらないんですが、パッケージの絵がきれいだったので、貰って帰りましたが、いや~、実際にやったらはまりそうですね、これ
 ということで、今回ご紹介するのは実際にはまっちゃった人たちのお話”ネトゲ廃人”であります。


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写真はたいちろ~さんの撮影。近所の園芸店のキショウブです


【本】 ネトゲ廃人(芦崎治 リーダーズノート)
 「ネトゲ廃人」、ネットゲームに膨大な時間を費やしてバーチャルな世界に生きる者。ネットゲームを遊んでいた人がいかにネトゲ廃人になったのか、どうしてリアルの世界に生還できたのかを描いたルポタージュ。
【花】 キショウブ(黄菖蒲)
 アヤメ科アヤメ属の多年草。外花被片(がく)が大型の広卵形で先が下に垂れ、内花被片(花びら)が小型で直立した黄色の花を咲かせるという組み合わせ。まあ、パーティぽいっちゃパーティぽい花ではあります。
 花言葉は、”幸せをつかむ、信じる者の幸福、私は燃えている”など。
 鬼勝負(きしょうぶ)で、燃えてゲームに挑んだら、幸せをつかむことができるでしょうか??


 本書に登場する人たちにはどうも共通点があるようで

  1)ゲームをするのは面白い
  2)ゲームが強くなればもっと面白い(リーダーになれる、尊敬される、もてる)
  3)ゲームは時間を費やせば費やすほど強くなる
  4)だからリアルな生活時間を削ってゲームをするし、その分リアルな人間関係も
   希薄になる
  5)でも、私にはゲームの中での人間関係がある

という思考パターンになっているみたい。でも、こうやって書いてみると4)の真ん中あたりまではめちゃくちゃヘンって訳でもないんですね。まあ程度問題ではありますが。

 話は飛びますが、私の息子が中学時代に野球をやっておりました。私自身は野球をやらないので、クールに比較をしてみると行動パターン自体は同じに見えます
 だいたい高校時代にもてるのは勉強ができるとか、スポーツができるとか、音楽ができるとか一芸に秀でたヤツでした(*2)。そういう意味では野球では2)は正しいと考えられますし、3)も少なくとも時間をかけなければうまくならない(時間をかければ必ずうまくなるわけではないですが・・・)。で、野球部としては休みの日も朝から晩までやれ練習だ試合だと出ずっぱりになるわけです。親としては”ちゃんと勉強しとるんかい!”と小言の一つも言いたくなるわけですが、まあちゃんと高校進学したので良しとしましょう。
 人間関係でいうと野球チームは協調性=社交性が必要なので、あんまり人間関係が希薄になることはなかったみたいです。

 じゃあ何が問題かというと”時間の使い方”。本書の中でも”毎日20時間、ゲームをやっていた”なんてエピソードがでてきますが、こんだけやってりゃリアルな生活なんて無いに等しくなるでしょうね。スポーツ一般で言えば20時間もぶっとおしでできる試合なんてないし、部活でこんだけ拘束したらPTAがだまっちゃいません。つまり肉体的、社会的になんらかのリミッターがある。ところがゲームってリアルな生活を無視してかかるとそういうリミッターが弱いといえそうです。

 じゃあ、なんでこんなに時間がかかるものにハマるかというと、人生をリセットするというより、別の価値のある自分をそこで生み出したい、さらにゲームの中では時間をかければ強く=ヒーローになれる可能性が高そうだからみたいです(*3)。

 これを書いててふと思ったんですが、オンラインゲームが野球並みにリアルな世界で価値体系を構築できたらどうなるんでしょうね。ずいぶん昔に藤本義一の講演で”高校野球のすごいのは、大学受験という価値と別の所に価値体系を築いているところ”といった話を聞いたことがありますが、ゲームでこれができたらということ。野球って、高校野球のテレビ中継があって、プロ野球があって億円単位の契約金を稼げるスタープレーヤーがいますが、もし、日本でもネットゲームの中継があって億円単位のお金が稼げるとしたら親だって言うことが変わったりするんじゃないかな、意外と(*4)。

 ”ネトゲ廃人”の人が一様に言ってるのは”膨大な時間をゲームに費やして得られたものと失ったもの”のバランスの悪さ。普通の生活とか人間関係とか、失うものが多すぎるのが問題みたい。ゲーム上のヒーロー性とリアルのギャップもありすぎです(原因か結果かは別として)。今のところ、ゲームのヒーローがリアルの世界でもスタープレーヤーにすぐになることはなさそうなので、リアルな生活を壊さない程度にほどほどにやるしかなさそうです。
 もっとも、これはゲームに限ったことではなくて、野球でも星飛雄馬がオズマに”野球以外に何も知らない野球人形”(*5)といわれて苦悩するなんてのもありましたし・・・

《脚注》
(*1)タワー オブ アイオン(The Tower of AION)
 天族と魔族の2つの種族による戦争型オンラインゲームらしいです(こっちの素養がほとんどないので・・・)
 ”MMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)”というアイオンの場合は1ワールド(戦場みたいなものらしい)に4000人超えることもあるとか。
(*2)一芸に秀でたヤツでした
 不思議とイケメン(当時そんな言葉がなかったですが)だけでもてるってのはいなくて、野球部の選手とか、ギターがうまいとかの合わせワザでしたね。そういう意味では何らか努力をしてたとも言えます。
(*3)強く=ヒーローになれる可能性が高そう~
 自分ではややらないので、あくまで印象ですが、少なくともリアルの世界でスタープレーヤーになるより可能性が高そう。
 たとえば2010年に高校野球選手は約168,500名いますが(高校野球連盟HPより)、プロ野球のベンチ入りできるのはたった300名しかいません。(1チーム25名×12チーム)
(*4)日本でもネットゲームの中継があって~
 本書によると、韓国ではケーブルテレビに専用チャンネルや12のプロチームがあります。チャンピオンの年棒は約2億ウォン(物価等を勘案すると日本円で約4000万円程度の価値)だそうです。
(*5)星飛雄馬がオズマに~
 不滅のスポコン野球マンガ”巨人の星”(原作:梶原一騎,作画:川崎のぼる)のエピソード。ちなみに、ライバルのオズマも野球漬けの”野球ロボット”ではあります。

奥州筆頭、政宗弁当!(戦国BASARA/独眼竜政宗辨當)

 ども、駅弁はけっこう食べますたいちろ~です。
 今回のお題は”食べ物の産地、気にしてますか?”自炊派のわりにはあまり気にしません。が、駅弁だけは別。駅弁は地元産の食材で作られているので、けっこう珍しいものも入っていて旅行に行くとよく食べています
 で、今回JR仙台駅にて買ったのは”独眼竜政宗辨當(べんとう)”。
 これアリ?というお弁当のご紹介であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
左はパッケージ、右は中身です。
新幹線の中で撮ったので、いまいちピントがあってなくてすいません。

【DVD】戦国BASARA(カプコン、Production I.G) 
 ジャンルとしては戦国アクションゲームがベースですが、私自身はゲームをしないので、見たのはProduction I.Gによるテレビアニメ版
 歴女ブームの火付け役なんだそうですが・・・
【旅行】独眼竜政宗辨當(べんどう)
 仙台駅の代表的な駅弁のひとつ。3種類のおにぎりに笹かまぼこ、シソ巻き、長ナス漬、ホタテなどの仙台名物のおかずもいっぱい入っていて、お値段1000円はとってもリーズナブル。製造、販売は株式会社こばやし
 ”戦国BASARA”版のパッケージが2009年9月19日~12月31日の期間限定で販売中。歴女の方はお急ぎください。

 パッケージに使われているのはアニメ版”戦国BASARA”に登場する仙台藩主”奥州筆頭 伊達政宗”。このアニメ版”戦国BASARA”、けっこうハマります。実在の戦国武将が登場しますが、ちょびっとだけ史実に忠実であとはやりたい放題の作品。間違っても日本史の勉強にはなりませんが、エンタテインメントとしては一級品だと思います。

〔伊達政宗、片倉小十郎(伊達軍)〕
 ロロノア・ゾロ真っ青(*2)の六刀流を扱う暴走族のアタマっぽい伊達政宗。しかも変な英語を使うという国際派? 
 片倉小十郎は政宗の右腕ともいうべき存在ですが、このアニメ中、唯一の常識人。無茶ブリの上司に仕えて気苦労の耐えないことと思われます。
 元々はどちらかというとマイナーな武将でしたが、このシリーズで大ブレイク。

〔武田信玄、真田幸村、猿飛佐助(武田軍)〕
 武田信玄は獅子頭に軍配を思わせる大斧を持つ武将。真田幸村は二槍を持つ信玄の部下。この二人、熱血するのはいいんですが、何かというと拳で語り合うんですな、これが。 真田幸村は辻村ジュサブロー版(*3)を知る世代にとっては別人としか思えません。
 それにひきかえ、みょ~に達観しているのが猿飛佐助。こういった肩の力の抜けたキャラクターって好きです。

〔上杉謙信、かすが(上杉軍)〕
 武田信玄のライバル、上杉謙信はちょ~美形。”私の美しき剣”ことムダにせくし~なくの一、かすが。この二人のからみは戦国モノというより、気分はもうタカラヅカ。この二人が主人公なら、宝塚歌劇団でやればベルばら以来の大ヒットになるかも(*4)。いや、マジで。

〔織田信長、明智光秀、農姫(織田軍)〕
 第六天魔王こと渋い魅力の織田信長。中の人が穴子さんとは思えません(*5)。
 サディスト全開の明智光秀。あまりお友達になりたくないタイプです。
 ガドリングガン(*6)をぶっぱなすのは織田信長の奥さん、農姫。

 と、まあ、つっこみどころ満載&BL(ボーイズラヴ)ネタてんこもりのと~っても笑える作品です。日本史が苦手でも楽しめますが、中毒性があるのでご用心。

 ところで、”独眼竜政宗辨當”は売れてるんでしょうね。私も思わず買っちゃったし。駅弁は百貨店の駅弁フェアを除けばその土地に行かないと変えないので、仙台へご旅行の際はぜひ食してください。おせじ抜きに美味しいです。
 食材のウンチクについては、”駅弁ひとり旅(*7)”に詳しいので、そちらのほうをどうぞ。

《脚注》
(*1)Production I.G
 ヤッターマンや、ガッチャマンなどを作成した”竜の子プロダクション”の流れを汲むアニメスタジオ。”攻殻機動隊”、”スカイ・クロラ”、図書館戦争”なと味のある作品を作成しています。
 次回作の劇場版“文学少女”(2010年公開予定)も心待ちにしていますよ、おぢさんは。
(*2) ロロノア・ゾロ真っ青
 尾田栄一郎の漫画”ONE PIECE”に登場する三刀流の使い手(両手に二本+口に咥えた一本目で合計三刀)。これだって、最初に見たときは相当無理があると思いましたが・・・
(*3)辻村ジュサブロー版
 NHKの連続人形劇シリーズ”真田十勇士”のこと(1975~77年)。辻村ジュサブロー(現 寿三郎)の人形が使われました。当時はこれと”新八犬伝”はけっこう見てましたが、当時のマスターテープがほとんど残っていないらしく見るのは困難のようです。NHKももったいないことをしています。
(*4)ベルばら以来の大ヒットになるかも
 池田理代子のマンガ”ベルサイユのばら”を宝塚歌劇団でミュージカル化。宝塚最大のヒット作となりました。
(*5)中の人が穴子さんとは思えません
 声を担当しているのは若本規夫。サザエさんに登場するマスオさんの同僚、穴子さんを担当されている声優さんですので”ああっ、あの声の”と思われた方も多いかと。カツオくんのガールフレンド?、花沢さんのお父さんもこの人が担当されています。
(*6)ガドリングガン
 多数の銃身を並べて斉射するガトリングガンが製品化されたのは、1861年のアメリカ。なので、1600年以前の戦国時代にこんなもんを発明できたとしたらトンデモない天才がいたんでしょうな。
 ちなみに、ガドリングは製品化した医師ガトリングの名によるもの。
(*7)駅弁ひとり旅 (アクションコミックス 櫻井 寛、はやせ 淳)
 全国の駅弁を食べ歩くというコンセプトのマンガ。第8巻は東北編で、”独眼竜政宗辨當”も載っています。初出は2009年前半なので通常版のパッケージ。でも、アニメ版のパッケージは書けないんでしょうね、著作権問題ありそうだし。

 奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」はこちら

ゲーム機戦国絵巻(日本を変えた10大ゲーム機/もみじまんじゅう)

ゲーム機戦国絵巻

Photo

写真は”にしき堂”のホームページから(抜粋)






【本】日本を変えた10大ゲーム機(多根清史 ソフトバンク新書(*1))
 懐かしいインベーダーゲームから、プレイステーション3までの10台のゲーム機の栄枯盛衰を紹介した歴史書?。ソフトとしてのゲームではなく”ハードウェア”としてのゲーム機をとりまく事情を詳しく説明しているのが特徴。
【花】もみじまんじゅう
 もみじの葉っぱの形をした広島県の銘菓(今回は名花ではありません)。今や”佐賀のがばいばあちゃん”でベストセラー作家になったB&Bの島田洋七のギャグ(*2)でも有名。このおかげで、宮島のローカルなお菓子が一気に全国区になったとのこと。

 このようなブログを書いているので誤解をされそうですが、私自身はゲームをほとんどやりません。(中学生の長男ははまっていますが)。ですが、ゲーム機の本を読むのは好きなんですね。ということで、今回はゲーム機の歴史の話です。

 今回取り上げるのはソフトバンク新書の”日本を変えた10大ゲーム機”。登場するのは、インベーダー、ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、プレイステーション(以下プレステ)、プレステ2、Xbox,ニンテンドーDS,Wii,プレステ3の10台。
 自分史と重ねると、インベーダー(1978年)が浪人時代、ファミコン(1983年)が大学~新入社員時代、スーパーファミコン(1990年)、プレステ(1994年)が30代、プレステ2(2000年)が40代になります。(いずれも発売年度)
 この、”自分史に重ねる”というのが実は重要で、これだけマーケット規模のある工業製品で自分の人生を重ねられるものはそんなにないんですね。現在30代以上の人であれば、”このゲーム機の時代には○○をしていた”という話ができるはずです。今どき、インベーダーの話をしても若い人には歴史上の事実でしょうが、”名古屋撃ち(*4)”は中高年世代には、説明不要のキーワードです。まあ、今の若い人だってドット絵のマリオ(*5)の話を小学生にすれば、同じような目に合います。

 この本を読んでわかるのは、
①新しいゲーム機はハードウェア性能はUPするが、性能差が絶対ではない(*7)
②新しい技術がビジネスモデルを変えていく
③流通経路等、周辺の社会環境を含めた変革がビジネスを左右する
 等々。

①は最近のプレステ3vsWiiの人気の差の例です。
②、③の合わさった例が、スーファミとプレステ(初代)の違いに表れています。
 当時(1990年代前半)のスーファミはROMカセットで任天堂の一括受託生産、対するプレステはCD-ROMでメーカと小売業者の直接取引。流通経路だけ見ても、専売公社と楽市楽座くらいの違いがあります。

 ROMカセットは高コストで小容量、CD-ROMは低コストで大量生産が可能と、言ってみれば、高級素材でパティシエが作るケーキと、機械で作るもみじまんじゅうの違いのようなものです。
 実際、もみじまんじゅうとCD-ROMは、焼き型に材料を流し込んで固めるという、原理的には同じ作り方になります(*8)。

 どちらにしても、約束された世代交代(*9)に向かって群雄割拠する様子は、歴史好きのおぢさん達なら”ニンテンドーは織田信長で・・・(*10)”と議論しそうです。

 ”休みにゲームばっかりして”とお母さんに怒られている高校生にお勧め。両親世代と共通の話題にはなりますし、”歴史は繰り返す”ことがよく分かります。

 それでは、皆さん 良いお年を 

《脚注》
(*1)ソフトバンク新書
 今でこそネットワーク/携帯電話の会社であるソフトバンクですが、元々はソフトウェアの卸会社。そのせいか新書もコンピュータ関連の出版が多いです。社長の孫 正義氏も立志伝中の人物で、この人の本も数多くでていますし、けっこう読みました。
(*2)島田洋七のギャグ
 1980年代前半の漫才ブームでは、”もみじまんじゅう~”、”ひろしま↑、おかやま↓”。がありました。もみじまんじゅうの大手”にしき堂”のホームページには”昭和55年(1980年) もみじ饅頭ブーム(B&B)”という記載があります。
(*3)インベーダー~
 インベーダーゲームは、タイトーの”スペースインベーダー”などのゲームの総称。奥様も若かりしころははまったそうです。以下ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、DSは任天堂、プレイステーション3機種はSONY,Xboxはマイクロソクトです。説明不要でしょうが、登録商標の関係で記載しました。
(*4)名古屋撃ち
 インベーダーで高得点を狙うテクニックの一つ。キャンディーズ、フォーリーブスという呼び方があったのも時代です。詳細はWikipediaの”スペースインベーダー”に出ています。
(*5)ドット絵のマリオ
 世界でもっとも有名な配管工のおぢさん。ポリゴン(*6)全盛の現在では信じられないでしょうが、昔はドット絵といって、キャラクターを点々(ドット)で表示していました。
(*6)ポリゴン
 3次元コンピュータグラフィックスで、三角形などの組み合わせで立体を表示します。簡単に言うと、この三角形(ポリゴン)の数が多い方が表面をきれいに表現できるため、最近のゲーム機の性能を計る指標になっています。
(*7)性能差が絶対ではない 
 出典は、機動戦士ガンダムのシャア少佐の言葉から。
 「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差でないことを教えてやる」
 実力のある人が言うからこその名言です。
(*8)焼き型に~
 スタンパーと呼ばれる原盤(焼き型)を作成し、ポリカーボネイト(あんことタネ)を流し込んで、圧力をかけて(フタをして)、固める(焼く)という行程です。原理的には同じと言いましたが、ナノメートルレベルの精度が要求されます。
(*9)約束された世代交代
 コンピュータの世界では”ムーアの法則(集積回路におけるトランジスタの集積密度は、18~24か月ごとに倍になるという経験則)”があって、急速に技術革新が進んでいます。
(*10)ニンテンドーは織田信長で・・・
 ニンテンドーは新しいマーケットを開拓したので織田信長とか、SONYは既成の市場をひっくり返したので、薩長連合とか。おぢさんの数だけパターンがありそうです。


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