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2017年10月1日 - 2017年10月7日

グローバル化する世界で異なる文化や言語と交わることで、アニメもどんどん変わっていくんでしょうね(RWBY/アニメの原画)

 ども、半世紀に及ぶアニメファンのおぢさん、たいちろ~です。
 2017年10月5日、ノーベル文学賞に日本人のカズオ・イシグロ氏が授賞したとのニュースがありました。両親ともに日本人で、本人も5歳まで日本に在住、現在はイギリス国籍の英国人作家という経歴。”日の名残り”、”わたしを離さないで”(ともにハヤカワepi文庫)の作者ですが、すいません読んでません。
 受賞にあたって6日の日経新聞の”春秋”にこんなのが掲載されていました

  授賞は世界に吹き荒れる「排外主義」への静かな反論ともとれる

   (中略)
  グローバル化する世界で異なる文化や言語と交わることで
  より新鮮で感性にあふれた作品世界を築くことができるのである

なるほど、こういう文脈でとらえることもできるんだな~とちょっと驚き。
 ということで、今回ご紹介するのはグローバル化するアニメから、アメリカ人によるジャパニーズテイストの美少女バトルアニメ”RWBY”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。
2015年に森アーツセンターギャラリーで開催された”THE ART OF GUNDAM(機動戦士ガンダム展)”の図録にあった”原画”です。

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【本】RWBY(監督 モンティ・オウム、ワーナー・ブラザース)
 異形の生命体”グリム”と人類の戦士”ハンター”との戦いを描くアメリカ版”プリキュアシリーズ(*1)”?(男性も出てますけど)
 人見知りながら天性的な戦闘センスを持つ”ルビー・ローズ”、タカビーなお嬢様”ワイス・シュニー”、無口でクールな猫耳娘”ブレイク・ベラドンナ”、ルビーの異母姉(姉妹には見えん!)で豪放磊落な”ヤン・シャオロン”といずれ個性的な美少女たち。Volume1は彼女たちの出会い、チームを結成し絆を深めていくお話です。
【道具】アニメの原画
 手描きアニメーの制作の中で動きの要所(動き始め、重要な中間ポイント、動き終わり)を描いた絵。これは、ファーストガンガムで、アムロがランバ・ラルの部隊と白兵戦をしたときのもの。
 これを”中割り”というコマにさらに分割することで動きの演出をします


 実はこのアニメ、”君の知らない方程式 BISビブリオバトル部 4(*2)”という本の中に出てきて、学校の文化祭みないなのでビブリオバトル部の3人の美少女+1人の男の娘がコスプレするシーンの元ネタになっています。SFオタクの空さん曰く、”日本のアニメと比べると”スピード感が段違い、”これは女子でも萌えますね”、”オタク心をくすぐる要素がてんこ盛りの設定”とベタボメ。メルマガ部の美少女、弐久寿さんにいたっては”これはあたしのためのアニメだ!”とモロハマリ!!

 で、Volume1を観たんですが、面白いんだこれが!!! まだ始まったばかりなんですが、ストーリーも出会いから反発しながらも戦いを通じて友情と勝利をつかむという王道キャラ設定も秀逸。基本的に日本人がヒロインのプリキュアシリーズと違って、他民族国家のアメリカの作品らしく、アングロサクソンからモンゴロイド、はてはけもっ娘まで。ルビーは”赤ずきん”、ワイスは”白雪姫”などそれぞれモチーフがあって、性格の多様性も面白い。それぞれに”センブランス”という特殊能力を持っていて、ルビーは高速移動し、ワイスは魔方陣を作り、ブレイクは分身し、ヤンは受けたダメージを倍返しする(半沢直樹か!)などなど。そんな彼女たちの武器もユニークで、ルビーは持ち運びモードから狙撃銃や大鎌に変形するというスグレモノ、とかとか

 動きもまたすごくて、特に戦闘シーンはすんごくカッコイイ!! 3DCGで作られたアニメなんですが、こういう速い動きやめまぐるしく視点がかわるシーンでは強みを発揮してますな。BISビブリオバトル部の中で、空さんが

  このスピードと密度に慣れてしまうと、
  日本の美少女バトル・アニメは物足りなくなちゃうんじゃないかと
  不安にかられます

とコメントしてますが、まさにその通りですな~~

 ただ、戦闘シーン以外の日常生活のとこって、ちょっと肌合いが悪いというか、”鉄腕アトム(*3)”をリアルタイムで観ていたリミテッドアニメ世代としては、必要以上に動き過ぎるというか・・・ コストを削減するために編み出された”リミテッドアニメ”って、セル画の枚数を減らす=コスト削減のために、コマ数を減らすだけでなく、話をする時はキャラの口だけしか動かさないとか、画面には多くのキャラがいでもそのうち動いているのは1~2名だけとか、動きの演出も”中割り”を工夫して少ない枚数でダイナミックな動きに見えるよう工夫するとか。つまり、昔のアニメって動きが少ないことが前提で、その中でいかに動いているように観せる(感じさせる)かって話なんですね。
 ところが、CG技術の発達とコンピュータ性能の飛躍的向上で動かすこと自体はそんなに難しくなくなっているみたい。だから”RWBY”もすんごくよく動いているんですが、それがおぢさん世代にはちょっちつらいのかも・・ コンピューターゲームもまったくやらないんで余計にそう感じるのかもしれませんが・・ 今の若い人にとっては”RWBY”のほうが自然なのかもしれませんが・・

 とはいえ、作品自体はとっても気にいってます。まだVolume1しか観てませんが、2~4と続くみたいなんで、楽しんで観まっしょい!

《脚注》
(*1)プリキュアシリーズ(東映アニメーション)
 日曜の朝にテレビ朝日系列で放送されている美少女アクションアニメあるいは、美少女版”スーパー戦隊シリーズ”。第一作の”ふたりはプリキュア”が放映されたのが2004年とのことですので、もう干支一回り以上続いてんだな~
(*2)君の知らない方程式 BISビブリオバトル部 4(山本弘、東京創元社)
 美心国際学園(BIS)ビブリオバトル部に集う本好きな高校生たちの日常を描く小説。読書のクラブというとまったりしてそうですが、”ビブリオバトル”という自分の読んだ本を紹介してチャンプ本を決めるというバトル要素を加えることでなかなかドラマチックな展開になってます。4巻ではSFオタクの空さんに告白してつきあうことになった天然美少年の銀くんと、ノンフィクション専門の堅物武人くんの三角関係の行方は? ってお話です。詳しくはこちらをどうぞ
(*3)鉄腕アトム
 手塚治虫原作の日本で最初の本格的な連続TVアニメ。放送は1963~1966年

本には、人生を変える力がある(君の知らない方程式 BISビブリオバトル部 4/”文豪スレイドックス”ポスター)

 ども、こう見えて(どう見えて?)子供の頃にはあんまし本を読まなかったおぢさん、たいちろ~です。
 人間、誰しも人生にインパクトを与えた本ってのが存在するのではないかと。私の場合は”デビルマン(*1)”でしょうかね。小学校の頃ですが、たぶんはじめて自分おこずかいで買ったマンガじゃなかったかと。こっから本の爆買が始まったような・・・
 活字の本だったら”空とぶ家(*2)”かな(”カールじいさんの空飛ぶ家(*3)”じゃなくて!) 10歳のニッキィ、9歳のリンダ、そしてベンおじさんの3人が、新発明のために浮き上がった家に乗ってジャングルまで飛んでいってしまうお話で、子供向けのSFってとこでしょうか。
 ことほどさように本にはまるってのは教科書に載っているような名作とは限らず、SFだってマンガだってかまわないワケですし、今ならライトノベルだってぜんぜんOKではないかと。
 ということで、今回ご紹介するのはビブリオバトル部で自分の人生を変えた本を紹介するお話”君の知らない方程式 BISビブリオバトル部 4”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。
横浜市立図書館の巡回展示で飾られていた”文豪スレイドックス”のポスターです

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【本】君の知らない方程式 BISビブリオバトル部 4(山本弘、東京創元社)
 美心国際学園(BIS)高校ビブリオバトル部。<驚異の翼(ウィング・オブ・ワンダー)>伏木空、<燃える氷(バーニング・アイス)>埋火武人、<天然の狙撃手(ナチュラル・スナイパー)>輿水銀、<双面の話者(ヤヌス・トーカー)>安土聡、<愛の伝道師(ラブ・ミショナリー)>小金井ミーナ、<科学の魔女(ウイッチ・オブ・サイエンス)>菊地明日香など、本好きが集まるクラブ。空さんに告白してつきあうことになった銀くんですが、それを見ていた武人くんは心落ち着かない様子で・・・
【ポスター】”文豪スレイドックス”ポスター
 ”文豪スレイドックス(原作 朝霧カフカ、作画 春河35、KADOKAWA)は横浜を舞台に”異能”と呼ばれる超能力を駆使する武装探偵社とポートマフィアの抗争を描くバトルアクションコミック
 このポスターは横浜市立図書館と文豪ストレイドッグスのコラボ企画として作成されたもので、キャッチコピーが

  本には、人生を変える力がある

なかなか粋なことするじゃん、横浜市立図書館!
ちなみに、左が太宰治、中央が中島敦、右が芥川龍之介です


 さて、今回のお話は空をめぐる武人くんと銀くんとの恋愛バトル。空さんは地味キャラながら、SFに喰いつくと話の止まらない超弩級のSFオタク武人くんは祖父の残したお宝SF本を持ちながらノンフィクションしか読まないという超堅物銀くん学園のショタコンのお姉さま方から愛でられる美少年。学園行事のコスプレ大会では”RWBY(*4)”のコスプレをして、ミーナさんから”美少女三人がかりで、男の娘一人に勝てんとは”と、悔しがられています。空さんはお宝SF本目当てに足しげく武人くんちに通って、”武人くんにSFを読ませる!”ことになって、いい雰囲気なのかと思いきや、銀くんの空さんへの交際申し込みで、一気に流れが変わって・・・というのが前巻までのお話。

 今回はみごとヒロイン役に大抜擢?の空さんですが、中学校の時にはいじめにあってたという過去を持つ少女。同じく空の恋を応援する(三角関係を面白がってるだけ?)のミーナさんもハーフや母親のことできついことを言われた過去があり。そんな彼女たちの人生を変えた本がビブリオバトルのイベントで紹介されます

〔空さんの紹介した本”ゲームウォーズ(アーネスト・クライン、SB文庫)〕
 人々が”オアシス”と呼ばれるコンピュータの仮想世界にのめりこんでいる未来。”オアシス”を運営する億万長者”ジェームズ・ハリデー”が死亡し、遺言か公開される。それは”オアシス内に隠したイースターエッグを一番先に見つけたものに、遺産のすべてをゆずる”というものだった・・・
 というのが本書のあらすじ。まだ読んでませんけど
 このオアシスを作ったハリデーって人はガチのオタクで、この宝探しを解くにはビデオゲームからRPG、アニメに至るまで80年代のサブカルの膨大な知識が必要だと。で、主人公のウェイドは社会の最下層の人間で希望なんかもてない高校生ですが、この謎に挑戦していくと。空さんの紹介する話に出てくるだけでも、マクロスにエヴァにメカゴジラにと。ウェイドがミッションクリアで手に入れるのが実写版”スパイダーマン”が操縦する巨大ロボット”レオパルドン”(*5)ってんですから、どんだけやねん!!

 こんだけ読んだらとんでもないバカ話に聞こえますが、でも、空さにとっては”あきらめずに戦い続けたら、きっと未来を手にできる”という本書のメッセージが、死んでしまいたいぐらい苦しい状況から救ってくれたと

  確かにこれは荒唐無稽なSFです。オタクの夢です。願望充足です
  でも、未来への希望が詰まっています
  だから、今も苦しんでいる人たちに、
  この小説を読んで、希望を持ってほしいと願います。
  あきらめず、希望を持ってほしいと。
  生きていればいつか、チャンスが訪れるから・・・

〔ミーナさんの紹介した本”ラノベ部(平坂 読、MF文庫)〕
 とある高校にある軽小説部、ライトノベルを愛好するクラブを舞台にした日常系ライトノベル、らしいです。まだ読んでませんけど
 本書の登場人物にボーイズラブ(BL)大好きな腐女子がいて、これに興味を持ったミーナさんがBLに手を出してずぶずぶどころか”垂直にストーン”とBLにハマリましてっと
 上記のようにミーナさんも人と違うことでつらかった過去があるんですが、BLを読むことで”自由”を知った

  でもね、BLを知って変わりました。自由、というものを知りました
  男が男と愛し合ったってかまわないじゃないか。
  そんなマンガや小説を好きになったってかまわないじゃないか
  それどころか、”私はBLが好きだ”って胸を張って開き直ったってかまわない
  素晴らしい世界じゃないか。
  そうだ、他人と違ったっていいんだって--それ以来、人生が少し楽になりましたね

”いきなりそっちに行きますか?!”感はありますが、いいじゃないですか、それで人生が楽になるなら

 まあ、ライトノベルで人生が変わっちゃったってぜんぜんいいんですが、ただな~、最近のライトノベルって全然軽く(light)ないんだよな~。本書で空さんが銀くんから借りた”俺の妹がこんなに可愛いわけがない(*6)”で12巻。名前の出てきた”ソードアート・オンライン”で24巻、”はたらく魔王さま!”で19巻。本書では名前出てませんが”境界線上のホライゾン”なんて26巻というボリュームもさることながら、1冊がとってもぶ厚い!(*7) ゼクシィかおまいわ!!(*8)
 空さんが”ラノベでしょ? 1日2冊は読める”と言ってるように、まあ読むほうはなんとかなりそうなんですが、お財布にゃきついですね。空さんは銀くんから”俺妹”を借りる約束してますが、おぢさんにゃそんな知り合いいないですし(貸してくれそうな女子高生がお知り合いなら、そっちのが問題っぽいですが・・・

 本書を読んでると、確かに”本には、人生を変える力がある”っての信じる気になりますね。”ビブリオバトル部”は本好きにはたまらない本です。ぜひご一読のほどを。

《脚注》
(*1)デビルマン(永井豪、講談社)
 テレビアニメもありましたが、1972~3年に少年マガジンに連載された永井豪の原作のほう。主人公の不動明が親友の飛鳥了の頼みを受けてかつて地球を支配した人類”悪魔”と合体することで人類を救うというお話。当初は美しい裸体の悪魔”シレーヌ”やら居候先の美少女”美樹”ちゃんのお風呂シーンにムフフしてたのが途中から壮大な黙示録の世界に。日本SF・コミック史に残る名作です
(*2)空とぶ家(ウォルター・ホッジス、イラスト 久里洋二、学研プラス)
 ニッキィとリンダは発明好きのベンおじさんの家に遊びに行きました。
 今回のベンおじさんの発明は大型気球用のガス。ちょっとだけ試してみるはずが、うっかりガスが止まらなくなって、家が浮き出しちゃった!!!
 すでに絶版ですので、図書館で探してみてください。名作です
(*3)カールじいさんの空飛ぶ家
(製作総指揮 アンドリュー・スタントン、ピクサー、ウォルトディズニースタジオ)
 頑固者のカールじいさんは、亡き妻エリーとの約束を守るために人生最初で最後の冒険に挑む。それは我が家に風船を大量にくくりつけて家ごと南米に旅にでることだった!
 2009年に公開されたアニメなので私の子供の頃ってことはないです、はい。
(*4)RWBY(監督 モンティ・オウム、ワーナー・ブラザース)
 異形の生命体”グリム”と人類の戦士”ハンター”との戦いを描くSFバトルアニメ。てか、アメリカ版”プリキュアシリーズ”?(男性も出てますけど)。本書ではヒロインの4人をビブリオバトル部の女性陣がコルプレしてます。現在、DVDで見てますが、けっこう面白い! これはまた別の話で
(*5)実写版”スパイダーマン”が操縦する巨大ロボット”レオパルドン”
 1978年に放映された東映の特撮テレビドラマシリーズ。スーパー戦隊シリーズではないものの”ジャッカー電撃隊”の放映後に登場し、等身大ヒーロー=スパイダーマン(マーベル・コミック社公認!)が変形する巨大ロボット”レオパルドン”に乗り込んで戦うという、後のスーパー戦隊モノのフォーマットを確立した記念碑的作品いやマジで
 画像を見たい方はこちらをどうぞ
(*6)俺の妹がこんなに可愛いわけがない(伏見つかさ、イラスト かんざきひろ、電撃文庫)
 勝ち気でかわいいけど”隠れオタク”とその妹や個性的な女性たちに振り回される兄によるコメディらしいです、まだ読んでないんで。電撃文庫の小説で全12巻、コミカライズが電撃コミックスから全4巻、DVD(アニプレックス)が2期16巻、その他スピンオフ多数となかなかのボリューム。作品にはまるとわりとコンプする方なので、うかうか手を出すととんでもないことに・・・
(*7)名前の出てきた”ソードアート・オンライン”~
・ソードアート・オンライン:川原礫、イラスト abec、電撃文庫
・はたらく魔王さま!:和ヶ原聡司、イラスト 029、電撃文庫
・境界線上のホライゾン:川上稔、 イラスト さとやす、電撃文庫
すいません、3作ともまだ読んでません。
しかしまあ、KADOKAWA/アスキー・メディアワークスの本を宣伝してるんだから東京創元社も太っ腹だな~~
(*8)ゼクシィかおまいわ!!
 リクルートが発行している結婚情報誌。とってもぶ厚い。結婚をないがしろにする彼氏を彼女が”ゼクシィの角”で殴るというネタがありますが、とっても痛そうです・・・

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