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2016年1月31日 - 2016年2月6日

Pepperの開発の人にはもっと”マッドサイエンティスト魂”を解放して欲しいな~(それ行け! 奥秩父研究所/Pepper World 2016)

 ども、ロボット大好きおぢさん、たいちろ~です。
 実用化という点では最先端ロボットの一つ”Pepper”。これが一同に会するイベントがあるってのを知りまして、ホイホイ行ってきました(一応、仕事です)
 公式hpによると50種類の紹介があるということで、実際に行ってみると小売だ医療だ、金融だ、観光だとなかなかのバリエーション。受付にプレゼンに介護サポートにとなかなかいろんなことをやらせてます。で、ぐる~っと廻ってみての正直な感想は

  思ってたンと、なんか違う?!

 ということで、今回ご紹介する”それ行け! 奥秩父研究所”をテキストに、この違和感はなんだろうて、ちょっと真面目な考察です。って、真面目か?

写真はたいちろ~さんの撮影。バリスタコスプレのPepper君です

Pepper1270017

【本】それ行け! 奥秩父研究所(あろ ひろし、徳間書店)
 昼なお暗い奥秩父。平社員”六鯉(むごい)幸夫”は、マッドサイエンティストで所長の”移木杉代”率いる”奥秩父研究所”に転勤になる。赴任早々、移木杉代にベットに誘われてほいほい付いていくとなんとサイボーグに改造され・・
 ”若奥さまのア・ブ・ナ・イ趣味 (あろ ひろし、徳間書店)”に収録

【花】Pepper World 2016
 ソフトバンクの開発した人型ロボット”Pepper”をビジネスユースでどう使うかという法人向けイベント。2016年1月27~28日にベルサール汐留にて開催。けっこう人が来てましたが、きっと仕事離れて趣味の人もいたんだろ~な~


 さて、”それ行け! 奥秩父研究所”ですが、こんなかになぜ移木所長が六鯉君をサイボーグに改造したかという話が出てきます。移木杉代の語る目的って”世界征服を手伝わさせる部下を作る”こと。開き直った六鯉君が”あの~、この身体 どんな超性能があるんです?”との質問に対し、

  移木:超性能? ンなモンない!!
     人並みの人工腕力!! 人並みの人工脚力!! 人並みの人工脚力!!
     すべてにおいて普通人とまったく同じ性能だ!!
  六鯉:それじゃ まるっきり無意味じゃないかーーーっ
  移木:・・・わかってないようね
     人工臓器で一番難しいのは、極限まで生身に近づけることなの!!
     つまりあなたは究極のサイボーグとなったのよ!! 胸を張りなさい!!
  六鯉:・・・わからん!! この女の考えていることがわからん!!

 この会話がなぜかみ合っていないかというと、目的と手段がねじれちゃってるんですな。六鯉君は目的を達成するために適正な手段(この場合はサイボーグのスペック)の話をしているのに、移木所長は自分の趣味という目的を言っちゃってる。ロボットとかサイボーグって往々にして目的、ぶっちゃけ”何のために造るんだっけ?”ってありそうです。会社とかだったら”目的”をはっきりさせないと金とか人とか動かないんでしょうが、その実個人の趣味を満足させたいだけで、目的をあとからでっち上げてるなんてのが実態だったりして。

 じゃあ、目的を設定するアプローチって何だっけというと、これは2つありそうです。それは

  人間のできないことを、ロボットにやらせる
  人間のできるとを、ロボットにやらせる

 前者は10万馬力で空を飛んだりとか、一撃で機械獣を倒したりとか、変形したりとか、合体したりとか。後者は介護のサポートやコミュニケーションとかセクサロイド(*1)とか。当たり前のことを言ってると思われるようですが、これって目的だけじゃなく手段=スペックも規定しちゃうんですね。てか、アプローチそのものもまったく違うものになっちゃう。
 で、”Pepper”はというと、現時点では後者のアプローチのような感じします。”Pepperには人間にはついていないタッチパネルがついているから、人間にできないことができる”という反論もあるかと思いますが、これだって内蔵と外装の違いであって(*2)、人間だってディスプレイ使って説明してりゃ同じことじゃないでしょうか。

 長々書いてますが、何を言いたいかというと”Pepper World”を見た感想ってのが”で、あんたらはPepperに何をさせたいネン?”ってのがけっこうあったから。受付システムとかデジタルサイネージ(*2)とかに使うのってどうなのかな~~ サービスレベルなら30年前のファミコンでできるレベルのことを、わざわざ最先端のPepper使ってやる必要あんのかな~~ 
 別にそれが悪いと言ってるワケではないんですが、正直もったいないな~ と思っちゃうわけです。

 考えるに、こうなってる最大の原因ってPepperの胸についている”タッチパネル”にあるんじゃないかと思います。確かに綺麗な映像は出せるし、タッチセンサーでボタン代りにと便利ではあるんですが、それが故にそっちに発想が縛られちゃってるんじゃないかと。六鯉君と移木所長の会話みたく、”タッチパネル”というスペックがそれを使って何をするかみたいな目的に影響しちゃっているんじゃないかと。
 あくまで思考実験ですが、もしタッチパネルが付いてなきゃ、動きとか声とかを使って表現するとか、音声や画像認識で双方向対応するとか、もっとそっちの方向に頭がもってけたんじゃないかなぁ。どうしてもディスプレイが必要だったら”しょうがね~からタブレットでも手に持たせてみっか?”つ~”なんか負けた気がする”手段だってありうるし・・(実際、いろんなデバイスと無線LAN等で連動できるそうです)

 繰り返しますが、別にPepperやタッチパネルが付いていることが良いとか悪いとか言っているんじゃなくて、”Pepper”というデバイスの可能性ってもっと別にあるんじゃないかな~とか思っちゃった次第。開発している人に、もっと”マッドサイエンティスト魂”を解放して欲しいな~とか。あくまで、個人的な見解ですけどね。

《脚注》
(*1)セクサロイド(sexaroid)
 読んで字のごとくエッチするためのロボット。松本零士の漫画”セクサロイド”とか読んだな~~
(*2)内蔵と外装の違いであって
 内蔵型の代表が”マジンガーZ”。”ジェットスクランダー”が登場するまで武装はすべて本体内蔵。外装型の代表が”ガンダム”。頭部に内蔵されたおまけみたいな60mmバルカン砲以外、武装はすべて外付け。戦闘の状況に対する柔軟性という意味では外装型のほうが有利なんでしょうな。まあ、スポンサーの都合かもしれませんが。
(*3)デジタルサイネージ
 ネットワークに接続した電子看板。最近は駅などでよく見かけるようになりましたよね。

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