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2016年1月3日 - 2016年1月9日

話聞いてくれるいう相手がいつまでもおる思とんのか!? 思いあがるのもええかげんにせえ!(海街diary/成就院)

 ども、もったいぶって人に話す過去のないおぢさん、たいちろ~です。
 それはそれで幸せなのか、単なる薄っぺらい人生なのか・・・
 さて、待ちに待った”海街diary”第7巻が発刊されました。長女の幸さんはリハビリ科の井上先生と新しい恋を初め、次女の佳乃さんも上司の坂下さんをゲットし、四女のすずも同級生の風太といい感じに。三女の千佳さんはちょっとお悩みのご様子。彼女達の恋愛事情も大きく動き出した巻ですが、7巻で印象的だったのは喫茶店”山猫亭”のおっちゃん”福田さん”かな~~


写真はたいちろ~さんの撮影。
鎌倉成就院山門側から由比ヶ浜方向を望む

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【本】海街diary(吉田秋生、小学館)
 中学生の”浅野すず”は父の死をきっかけに腹違いの姉”香田幸、佳乃、千佳”達とともに鎌倉に住むことになった。真面目な性格ながら不倫に悩む幸、愛の狩人ながら男運の悪い佳乃、バイト先の店長とラブラブな千佳。そしてすずもまた同級生の尾崎風太と淡い初恋に・・・
 吉田秋生による青春グラフィティー。2015年に広瀬すず他主演で映画化。
【旅行】成就院
 鎌倉市にある真言宗大覚寺派の寺院。写真を撮ったのが夏でしたので咲いていませんが道の両側はアジサイ。
 階段に山門と墓地、遠景の海岸から”海街diary”7巻の口絵(”同じ月を見ている”の扉)はたぶんここです(間違ってたらすいません)。場所は4姉妹の住む江ノ島電鉄極楽寺駅から極楽寺坂切通を下っていくと道の横に階段があるので、ここを上がっていくと成就
院。写真の場所は長谷駅側に下ったあたり。”海街diary”の聖地巡礼にぜひどうぞ

 6巻では大衆食堂”海猫食堂”のおばちゃん”幸子さん”が末期ガンで亡くし人格者の一面を見せた福田さん。関西弁で口は悪いわ、往年の死神博士を彷彿とさせるおもざしながら(*1)周りの人には頼りにされ、すずちゃんや風太君に慕われている人。あまり自分の過去を語らないかわりに(昔ネパールのホテルで働いていたことがあることぐらい)、人のことも深く詮索をしないという節度のあるおっちゃんです。

 で、今回はそんなおっちゃんが珍しく自分の過去(しかも相当暗い・・)を語るエピソード。
 佳乃さんの上司で都市銀行から地元の信用金庫に転職してきた坂下さん。昔自分の担当していたお客さんが自殺した件で、なぜその人を救えなかったのかと後悔を福田さんに話すんですが、それに対する福田さんの返事

  あんた 話す相手間違うてるのと違うか?
  あんたんとこのべっぴんさん 話聞く言うてくれてはるのやろ

べっぴんさん=佳乃さんに対して自分と釣り合わないとうじうじしている坂下さんに、福田さんは自分の過去を語りはじめます。そして、この話は亡くなった”海猫食堂”のおばちゃん、幸子さんににはずだったと・・・

  おばちゃんに話すはずやったんや
  いつでも話聞くて言うてくれたんや
  けど 話聞いてくれるいう相手はもうおらん
  そやから見てみい あんたなんぞに話してしもたやないか

  なんちゅうせいたくな もったいないことする男なんや 腹立つ
  話聞いてくれるいう相手がいつまでもおる思とんのか!?
  そんな相手が明日もまたおんなじように笑ろてくれる保証がどこにあんねん!
  思いあがるのもいいかげんにせえ!

自分がやってしまったことへの後悔、やらなかったことへの後悔。それが坂下さんの煮え切らなさにふと口に出してしまった一瞬。こういう発言って飄々としていながら重い人生を歩んできたおじさんならではのものでしょうか。”海街diary”の中でも屈指の名シーンだと思います。

”海街diary”は最近のコミックでは最も面白いお勧めの本。ぜひ本書を読んで鎌倉に遊びに行きましょう!


《脚注》
(*1)往年の死神博士を彷彿とさせる~
 仮面ライダーに登場した屈指の悪役の”死神博士”。演じるは往年の名優”天本英世”。是枝裕和監督の実写版の福田さん役はリリー・フランキーが演じたそうですが、天本さんがご存命ならぜひ演じて欲しかったですなぁ。

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