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2016年10月

今度こそうまくやらないと子どもたちに稲穂どころか借金背負わせることになりかねませんぜ・・(捨てられる銀行/堂島米市場跡記念碑)

 ども、マニュアルすらまともに守れないダメなおぢさん、たいちろ~です。
 ”マニュアル人間”というと、”マニュアルに書かれたことしかできない人間”ということで、どっちかつ~とネガティブな印象で言われます。ましてや”昨日と同じことやってちゃダメだ”とか”旧弊に囚われないイノベーティブな発想で!”とか言われる昨今、マニュアルそのものにダメ出ししそうな勢いですが、冷静に考えてみるとマニュアルを順守するのって実は大切なことです。じゃあ何がダメかというと、マニュアルを作る時にあった理念とかを変質させちゃってるとか、背景の情勢の変化に合わなくなってるのにほたったままにしとくとか。何の話をしているかというと、銀行の話をしております。
 ということで、今回ご紹介するのはちょっとしみじみ読んじゃった銀行の本”捨てられる銀行”であります。


写真はたいちろ~さん撮影。大阪堂島にある”堂島米市場跡記念碑”です。

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【本】捨てられる銀行(橋本卓典、講談社現代新書)
 バブル景気が弾けてはや四半世紀。銀行は、大蔵省は、金融庁は何を間違えたのか? 今後の日本経済をどう運営すべきか? 新しく金融庁長官となった”森信親”の行動を中心に銀行はこれからどうしていくか、何をしなければ”捨てられる銀行”になってしまうかをまとめた本。
【旅行】堂島米市場跡記念碑
 現代の基本的な先物市場の仕組みを備えた、世界初の整備された先物取引市場であった堂島米市場(wikipediaより)の跡地に建つ像。ある意味では後のバブル期の狂乱経済の原点とも言えます。
 記念碑のモチーフは”稲穂を手にした子どもたち”。先物って言ったって、本来は経済の役に立つための取引だったはずなんですけどねぇ・・


 ”しみじみ”と書いたのは、実は昔本書で諸悪の根源扱いされてる”金融検査マニュアル”に対応した”自己査定支援システム”を企画したり、”リレーションシップバンキング”のセミナー開催してたりしてたんですね。かれこれ15年近く前の話なんで、解説を入れながらおぢさんの思い出話を・・・

〔時代背景をちょっと・・〕
 考えてみると、バブル景気で日経平均株価が最高の38,915円87銭を付けたのが1989年12月29日。今年度入社の新人なんて生まれる前の話なんですね。若い人向けにちょっと当時の時代背景を簡単に
 1985年9月のプラザ合意(*1)を契機に急速な円高が進行し、円高不況と言われる景気低迷局面を経て内需拡大策に転換してまれに見る金余りの状態が発生。実需を離れた土地や株価の高騰が発生した、いわゆるバブル景気です。で、これが上記の89年末の株価ピークを境に急速に低下局面へ。いわゆるバブル崩壊、半沢直樹が入社したころの話(*2)です。
 この時期に何があったかというと盤石なはずだった金融機関が不良債権拡大の果てに次々破綻金融機関の貸し渋り(銀行から融資を受けられない)、貸しはがし(融資を打ち切り早期に回収)などで一般企業活動に多不なるマイナスが発生、雇用の縮小から新卒者の就職が縮小したり、リストラなんかが蔓延など、日本経済が大きく落ち込んだ”失われた20年”の時代です。

 てなことを踏まえて、下記を読んでください(相当私見ですのでご容赦のほどを)

〔金融検査マニュアルは間違いだったのか?〕
 1999年に登場した”金融検査マニュアル”。文字通り”金融機関”を”検査”する”マニュアル”です。で、何を検査してたかというと金融機関の”健全性”を検査してたんですな。この当時というと、北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行、山一證券、三洋証券など大手金融機関が破綻、それ以外の金融機関も軒並み破綻の瀬戸際に追い込まれていた状態。不良債権を処理して銀行を健全な状態に戻して企業融資なんかを通して経済をまともな状態に戻すというのが最優先課題な時代でした。
 この検査のための融資の状況を”銀行自身=自己”で査定することになり(*3)、それを支援するためのシステムが私のやってた”自己査定支援システム”。まあ、仕掛け自体はそんなに複雑なもんじゃなくて、融資をしている企業を

 定量的分析:決算書などの数字をベースに行うもの
       安全性(自己資本比率、流動比率等)、収益性(売上高営業利益率等)
       成長性(経常利益増加率等)、返済能力(債務償還年数、含み益等)
 定性的分析:決算書などの数字に出ない項目をベースに行うもの
       営業力、技術力、経営者の資質、市場動向、競争力、従業員のモラル

などの指標を使って総合的に判断して”正常先、要注意先・要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先
”に仕分けるというもの(銀行内部ではもっと細かく分けてましたが)。銀行はこの分類を元に、企業のランクアップに努めるとともに、必要な引当金を積むことになります。まあ、言ってることは正しいと思います。

 説明が長くなりましたが、そういうカラクリを一斉に(しかも継続的に)やったわけで、まあシステムのサポートがないとしんどいと。で、実際やってみたら当初の思惑と違ってうまくいかなかったらしいです。実務をやったわけではないんでこっから先は本書の内容と想像ですが、おそらく定量的分析に寄っちゃったんじゃないかな。定量的分析って決算報告書があれば力技で入力すればなんとかなる内容ですが、定性的分析ってちゃんと分析しないと(へたすりゃ作文)書けないわけで。しかも”なんでこうなった?”と聞かれたら説明できないといけないし・・・
 これを人事評価なんかに置き換えてみたらわかりやすいでしょうか。もしあなたに部下がいて評価しろと言われたら、売上高や粗利益額なんてすぐ出てきますが、結果は出ていないけどプロセスは進んでますとか、顧客との良好な関係が出てきていますみたいな項目と並べて順位をつけるって結構難しいことがわかります。

 で、どうなったかというと、マニュアルによる判断に丸投げ、本来銀行の中枢ノウハウだった融資審査機能が著しく低下したと。定性的分析による企業の成長性てな内容より、担保があるとか、やばそうなら融資をしない、引き揚げるという方向に突っ走ったんじゃないかと。まあ、銀行自体お尻に火が付いている状態で銀行経営自体の健全化が最優先で上から落ちてきている状態なんで、気持ちはわからんでもないですが・・・

〔リレーションシップバンキングはなぜうまくいかなかったのか?〕
 当時は銀行の業務を、預金や為替なんかの業務を大量にさばく”トランザクションバンキング(トラバン)”とお客様との関係構築をベースに企業の成長を促す”リレーションバンキング(リレバン)”に分けて語られていて、リレバンに力をいれるべきという論調でした。本書に登場する方に講演をなんどもやっていただきましたし。
 本書の結論ではこれは”うまくいかなかった”と。まあ、原因は本書にいくつか出ていますが、一言でいうと銀行員とお客様の距離感がよけいに空いちゃったんじゃないかと。リレバンがうまくいくためにはお客との関係を強化するとともにその企業なり業態への”目利き”が必要なんですが、銀行の方からはこの当時ですら目利きのできる人が減ってるとぼやいてました。それが信用保証協会の保証がつき~の、短期融資の運転資金を長期に切替え~ので、だんだんお客様の所に行かなくても済むようになった(おそらく行けなくなった)みたいな話が本書に出てきます。で、企業の現場と銀行の現場が離れちゃって目利きどころかリレションすら大変になっているような気がします。

 どうも、マニュアルを作成した時にあった”日本の経済レベルを正常化し成長路線に乗せる”といった理念と、それを貰った銀行側の”自分とこの銀行経営をまずは立て直す”という経営目標が完全にアンマッチになってた、さらに経済状況が変わっても見直さなかったみたいなのが本書を読んだ感想です。

 ここまで書いてちょっと心配なのが近頃流行りの”地方創生”。地域活性化なくして日本経済は立ちいかないみたいなノリですが、そこでの地方銀行の役割って良くわかんないんですなぁ。本書の成功事例を見てるとやること(できること)いっぱいありそうなんですが、イマイチ見えてこない感じ。また、活性化に必要な個別企業の成長に向けた施策としての”事業性評価”や”コンサルティング機能”ってのも、実は上記の金融検査マニュアルやリレバンに織り込まれてはいたんですね。
 別に前回うまくいかなかったから今回もダメだろうなんて言う気は毛頭ないですが、前回のバブル崩壊の時はすれでもまだ社会のファンダメンタルズ自体はまだ成長の余地があったのに対し、現在は少子高齢化や世界的な景気低迷(社会混乱懸念)、国家財務の急激な悪化など、あんまし成長余力がない中でやんないといけない話じゃないかと。中長期的な観点では状況は前回の時よりテンパってんじゃないかなと思っちゃいます。

 堂島米市場跡記念碑がなぜ”稲穂を手にした子どもたち”かは知りませんが、このままだと子どもたちに稲穂(資産)どころか、山のような借金背負わせる形になりかねないんで・・・

《脚注》
(*1)プラザ合意(Plaza Accord)
 1985年9月に先進5ケ国の 蔵相・中央銀行総裁会議により発表された、為替レート安定化に関する合意の通称。”プラザ”は会場になったニューヨークの”プラザホテル”から。このホテル、一時はあのドナルド・トランプが購入(のち売却)、インドの大富豪だのサウジアラビアの王族だのが株主だそうですが、いろいろごたついているみたい。歴史を感じますねぇ・・・
(*2)半沢直樹が入社したころの話
 2013年に大ヒットしたTVドラマ”半沢直樹”ですが池井戸潤の原作名は”オレたちバブル入行組”、”オレたち花のバブル組”(ともに文藝春秋)。1992年入行という設定なので正確にはバブル後退局面の時期になります、はい
(*3)”銀行自身=自己”で査定することになり
 それまで銀行は自分で査定してなかったかというとそうでもないんですが、護送船団方式とかなんとかで規制の厳しい業種だったこともあり、大蔵省の検査日本銀行の考査だでお上の指導に合わせて査定って感覚が強かったんですな、きっと。

SFを語るなら最低千冊! 昔はマジで言ってたんですよ~~(バーナード嬢曰く。/獄中)

 ども、そこそこ本好きなおぢさん、たいちろ~です。
 本が好きかどうかは本人の趣味趣向の問題なので、大量に読んでいるとか深読みしているかってのはそんなに問題じゃありません。”い~じゃんかよ~、本人が好きって言ってんだからよ~”と開き直ることもできます。ところが、他人から”あなたは読書家ですね!(*1)”と言われたいとなると話は別。そこそこの量をそれなりにちゃんと読んでないと人はそうは思ってくれません。でも、本を読むって膨大な時間とエネルギとお金がいるんですな。そうなると、最小の努力で最大の効果、つまりほとんど読まずに読書家っぽくなりたいって人も出てくるわけです。
 ということで、今回ご紹介するのはそんななんちゃって読書家のお嬢さんを主人公にした本”バーナード嬢曰く。”であります。

写真はたいちろ~さん撮影。明治村にある金沢監獄の監房です。

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【本】バーナード嬢曰く。(施川ユウキ、一迅社)
 読書家と呼ばれたいけど、実は本を読むのが苦手な自称”バーナード嬢”こと”町田さわ子”、彼女のツッコミ役にして一昔前のベストセラーが好みの”遠藤”、図書委員で読書好き、小学校以来のシャーロキアン”長谷川スミカ”重度のSFファンで語り出したら止まらない”神林しおり”。こんな4人の高校生が図書室につどってツッコミあう日常系本読みコミック。
 なんと”SFマガジン(2016年12月号)”を飾るという快挙で思わず読んじゃいました。
【旅行】獄中
 牢獄の中なので”獄中”。懲役・禁固刑の人や容疑者を拘留する施設。”監獄”というのは昔の呼び方で、今は”刑事施設”と言われるそうです。入ったことないけど。


 では本書からいうつか”あるあるネタ”を

〔読んでなくても、読んだ気になっている本ってありそうだな~~〕
 バーナード嬢は本は読んでないけど、読んだ気になる、人から読んでると思われるのに頑張っている人。まあ、実際には読んでないワケでそこのギャップが面白いんですが、じゃあ人が話題にする本をみんな読んでるかというとんなことないわけで。私自身はこのブログで扱う作品は(いちおう)読んだことあるのに限定してますし、読んだことないのは自己申告しています(たぶん)。でも、一般的にはけっこう読んだ気になっているってありそうだな~~。
 私見ですが、おそらく代表作かなと思われるのが”レ・ミゼラブル(*2)”。ミュージカルでやってたし(観ました)、映画にもなってるし(観てません)、少年少女世界文学全集では”ああ無情”は定番だし(たぶん読んだかと)、コミック化もされてるし(これは読んでません)。でもこのお話、原作版で読むとけっこうきついんですぜ!。なんたって新潮文庫(しかも今どきのすかすかの組版じゃなくてみちみちに詰まった)で全5巻。だいたいの人が知ってる部分って実はほとんど最初と最後だけ。真ん中あたりはフランスの復古王政がど~した革命がこ~したナポレオンがあ~したっていう話が延々続いてたりして。若い時に読んだけどきつかったよ~~ あの本、全巻通しで読めた人ってそんなにいないと思うんだけどな~~~

〔SFを語るなら最低千冊!〕
 まあ、本読みのジャンルは数多あれど、まず本を読めとか、映画より原作が良いとか言う傾向が一番強いのってやっぱりSFファンでしょうか。
 神林さんからSFを10冊近く借りて読んだ町田さわ子のセリフ

  SFはだいたいわかった

に対し、神林しおりはちゃぶ台ひっくり返して大激怒

  SFを語るなら最低千冊!
  ムリでもせめて普通に本屋で買える青背 全部読んでから言え!!
(*3)

まあ、遠藤君の

  ・・・こんなやり取り、過去にウンザリするほど繰り返されてるだろうに
  なぜ こんなに熱くなれる・・・!?

のツッコミもわからんではないですが。”千冊読んで”っての、今なら冗談かと思われるかもしれませんが、初期のSFオタクってマジでそんなこと言ってたんですよ。岡田斗司夫の”オタクはすでに死んでいる(*4)”の中にもそんな話が出てきますし、学生時代の友人のSFファンもその手のノリがありましたなぁ

〔すごくドラマチックで読書がはかどるスポットは?〕
 まあ、千冊はともかく、それなりの量の本を読むのにはそれなりの時間がかかります。じゃあ、どこでまったり本を読むかというネタ。
 神林しおりさんは関東から九州までの新幹線の長旅で(*5)。町田さんですらカゼで休んでる日は、読書スポットとしても名高い”病床!!”で読書を。
 ある日の図書室で町田さん、遠藤君、長谷川さんがあこがれの読書スポットの話題を

 町田さん  :すごくドラマチックで読書がはかどるスポット
        でも実現しないと思う
 長谷川さん :しますよ きっと! どこですか?
 町田さん  :獄中!!
 長谷川・遠藤:はかどりそう

 さすがに入ったことないですが、確かにはかどりそうですな~~~ 堀江貴文の本に”ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った(*7)”ってのがあります、読んでないけど。さすがに頭のいい人は人生をムダにしませんな~~ まあ、入ることはないと思いますが(たぶん)、もし入ることがあったらこうありたいものです

 ところでこのマンガ、5分の短編深夜アニメで放送中。ニコニコ動画で観ましたがけっこう面白かったですよ。一般受けするかどうかはわかりませんけど。ちなみに私は神林しおり推しです・・


《脚注》
(*1)あなたは読書家ですね!
 ”読書家”ってのも考えるとヘンな言葉です。普通は小説家だの評論家だのマンガ家だの、XXでメシを食ってる人のことを指しそうな気が済んだけど、読書だけでメシ喰えんもんな~。アフリエイトで稼いでいる人もいるみたいですが、これだって読書=紹介ってわけでもないですし。マツコ・デラックスの紹介で”女装家”って言われてた時も同じこと感じましたけど・・・
(*2)レ・ミゼラブル(ヴィクトル・ユーゴー、新潮文庫他)
 パンを盗んだために監獄に送られたジャン・ヴァルジャンと彼を更生させたミリエル司教、彼が引き取って育てたコゼットちゃんに、彼を執拗に追うジャヴェール警部。知らぬ人がいないといえる有名なヴィクトル・ユーゴーの小説ながら、全容を語れる人もまた少ないんじゃないかな~~と言える大河小説。
(*3)ムリでもせめて普通に本屋で買える青背~
 ”青背”とは早川書房から出版されているSF文庫の背の部分が青いことから。本の話題で”あの人の本棚は青い”というとSFファンだということです。
(*4)オタクはすでに死んでいる” (岡田斗司夫、新潮新書)
 かつて”オタキング”と呼ばれた男、岡田斗司夫によるオタク評論
 テレビの企画で、いまどきのオタクたちに対面した著者が覚えた奇妙な違和感。そこから導き出された結論は「オタクはすでに死んでいる」だった。小さな違和感から始まった思索の旅はやがて社会全体の病にまで辿り着く。(本書紹介文より)
 詳しくはこちらをどうぞ
(*5)関東から九州までの新幹線の長旅で
 富士山の絵があるので、神林さんは少なくとも静岡より東にお住まいの様子。さらっと描いていますが、関東の人間が九州に行くのに普通は新幹線なんか使いませんぜ。東京~博多間のぞみで5時間強。こんのやるのは鉄っちゃんか本読みぐらいでしょうね
(*7)ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った(堀江貴文、角川書店)
 堀江貴文が証券取引法違反、いわゆる”ライブドア事件”で収監されたのは2011年6月~2013年3月の約21ケ月(wikipediaより)。単純計算で月に50冊以上たいしたモンです、ホリエモン!

オクトーバーフェストのビール美味しいです。ディアンドル、巨○が着ても貧○が着ても可愛いです(のみじょし/オクトーバーフェスト)

 ども、尿SAN値(*1)が高いのでビールを控えろと医者から言われているおぢさん、たいちろ~です。
 呑み会に行くと”とりあえずビール”ですが、その後は焼酎の水割りかハイボール、家ではプリン体の少ない発泡酒です。が、たまには美味しいビールが呑みたくなるもの。で、たまたまネットをみていると横浜赤レンガ倉庫でオクトーバーフェストがやっているではないか!
 ということで、今回ご紹介するのは”横浜オクトーバーフェスト2016に行ってきました”&オクトーバーフェストネタののっているコミック”のみじょし”であります。

写真はたいちろ~さん撮影です。
横浜オクトーバーフェスト2016にて(公式hpはこちらから

【本】のみじょし(迂闊、竹書房)
 みっちゃんこと独身OLの高瀬道子さん、二児の母親東雲ゆきさん、筋トレ大好きの宮内美園さん。仲良しの3人が大好きなのはそろって美味しいお酒を呑むこと。ある日みっちゃんがオクトーバーフェストのパンフレットを見つけてきて一緒に呑みに行くことに・・・(2巻”みっちゃんオクトーバフェストにいく”より)
【旅】オクトーバーフェスト(Oktoberfest)
 元々はドイツのミュンヘンで開催されてた新しいビールの醸造シーズンの幕開けを祝う祭り。10月(Oktober)第一日曜日(現在は統一記念日の3日)を最終日とする16日間に開催(wikipediaより)。日本では単なるビール呑みのイベント状態でしょうか。10月関係なくやっとりますが・・(*2)
 ドイツ語なので”October”の”c”ではなく”Oktober”の”k”になります。

 ”横浜オクトーバーフェスト2016”は9月30日から10月16日まで横浜の観光名所”赤レンガ倉庫”の広場で開催。ちなみに春は”ヨコハマフリューリングスフェスト(春祭り)”という名前で同じようなイベントやっとます。イベントは上記のとおり”ビール祭”なんですが、どんなんかというと、みっちゃん曰く

  オクトーバーフェストはヤバイ
  外じゃん? 気持ちいいいじゃん? 飲むじゃん
  ブルストおいしいじゃん? アイスバインおいしいじゃん? 飲むじゃん
(*3)
  歯止めきくわけないじゃんこんなのーーッ

というもの。写真で見るとこんなんです

外の風景。ビールやおつまみ(肉やじゃがいも料理など)を売ってるお店がいっぱい
写真左にちょこっと写ってますが、外のテーブルで飲めます

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ビールの呑み比べセット。木の台には”乾杯の歌”が(*4)

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右側はブルスト、チキン、ベーコン、ザワークラウト(キャベツの漬物)の盛り合わせ
左側はポテト&フィッシュ

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大テントの中。左右にお店、中央にはステージもあります

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この日は”ヴォーホーアンドカレンダーバンド”というドイツ楽団が来ていて、”乾杯の歌”で知らぬお隣さんと乾杯をし合うは、腕を組んで踊るわとなかなかにヨーロッパ的な大宴会の様相です。

1s

チューチュートレイン。もといゴーゴートレイン
酔っぱらった御一同がハイタッチしながら会場内を練り歩き
先頭はドイツ楽団のアコーディオンオジサンのMCのお姉さん
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 さて、”のみじょし”の中にあって、”横浜オクトーバーフェスト2016”になかったのがディアンドルのレンタル。ディアンドルというのはドイツやオーストリア地方にかけての女性の民族衣装だそうです。前開きで襟ぐりの深い短い袖なしのボディス(胴衣)、同じく襟を深く刳ったブラウス、踝までを覆うスカート、エプロンが伝統的な構成要素(wikipediaより抜粋)。
 写真はヨーデル担当のドイツ楽団のお姉さん。下はバストショット。

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 ”のみじょし”の3人のお嬢さんがコスプレするんですが、この服ってバストが強調されるんですかね~~ 巨○のゆきさんと美園さんに対して貧○のみっちゃん

 いや~ 久し振りに現実ってやつにフルスイングでぶんなぐられた気分~

とやさぐれモードに。いやいや、けっこう似合ってますよ!

 オクトーバーフェストはビール好きにはお勧めのイベント。ただしお値段はちょっち高め。ビール1杯でだいたい1000円以上(戻ってはきますが、デポジット料も)。料理もほとんど千円以上で盛り合わせにすると3~4千円ぐらいでしょうか。みっちゃんは”歯止めきくわけないじゃんこんなのーーッ”と言ってますがお財布側でリミッターかかったりして・・・

《脚注》
(*1)尿SAN値
 尿酸値が高いと”痛風”を起こしやすくなるので健康診断でこいつがでるとプリン体を多く含むビールを控えろとの生活指導が出ます。本書の中でもみっちゃんが”禁酒(ただし1週間だけ)”を決意しているのも健康診断で値を抑えるため。
 ちなみに本書では”尿SAN値”と記載されていますが、これはクトゥルフ神話のゲームに出てくる正気度パラメーター”SAN値”のもじりではないかと
(*2)10月関係なくやっとりますが・・
 本書の中でも”開催が7月なのにオクトーバー(10月なんだなあって・・・)”というツッコミ入ってます。実際”Oktoberfest2016”の公式hpでも日比谷が5月に9月、お台場が4月に9月、奈良6月、東北7月、福岡9月としょっちゅうやっとります
(*3)ブルストおいしいじゃん? アイスバインおいしいじゃん?~
 ブルストはドイツ語でソーセージアイスバインは豚肉とタマネギや香味野菜、香辛料と煮込んだドイツの代表的な家庭料理。オクトーバーフェストにあったのかな~ 気がつかなかったけど
(*4)乾杯の歌
 ”Ein Prosit(アイン・プロージット、さあ乾杯だ)”という乾杯の掛け声ソング。オクトーバーフェストの定番だそうです(曲はこちらから
 ”乾杯の歌”というとヴェルディのオペラ”椿姫”の劇中歌とか、”盃を持て、さぁ卓をたたけ”というドイツ民謡なんかがありますが、これとは別物。まあ、酒呑みはどんな曲でも乾杯しちゃうんですけどね

やっと出ました”R.O.D”12巻! 長かったよ~ 長かったよ~~よ(R.O.D/折り紙飛行機)

 ども、大英図書館特殊工作部のエージェントのおぢさん、たいちろ~です。(ウソです)
 小説やコミックとかで未完に終わる作品ってのがままあります。作者がお亡くなりになったとか(引き続き誰かが書くこともありますが(*1))、掲載誌や出版社がつぶれちゃったとか(掲載誌を変えて続きを書くこともありますが(*2))、人気がなくなって打ち切りになったりとか、作家がやる気をなくしちゃったのかな~とか。
 まあ、読む方からすると復活に一縷の望みをかけて続編を待ってたりなんかしちゃう訳です。しかも10年以上も・・・
 ということで、今回ご紹介するのは前回の発刊から10年間の刻を超え、やっと続編が出版された小説版”R.O.D”12巻であります。


写真はたいちろ~さん撮影。シンプルな折り紙飛行機であります。

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【本】R.O.D(倉田英之、羽音たらく、集英社スーパーダッシュ文庫)
 大英図書館特殊工作部のエージェントで”ザ・ペーパー”の異名を持つ紙使い”読子・リードマン”を主人公に、不老不死の秘法が書かれている”グーテンベルク・ペーパー”と解読可能な人間”ファウスト”を奪取せんとする西洋世界の裏の支配者”ジェントルメン”と読子の上司”ジョーカー”、それを阻止せんとする東洋世界の裏の支配者”おばあちゃん”と”読仙社”の戦いを描いた壮大なSFアクションビブリオマニア小説?
 小説版の正式名称は「R.O.D  READ OR DIE YOMIKO READMAN ”THE PAPER”」(読むか、死ぬか)
【道具】折り紙飛行機
 折り紙の一種で、紙を折って作った飛行機。意外と長く滑空可能で、ギネス・ワールドレコードでは室内の最長飛行距離が69.14m、最長飛行時間29.2秒も飛んだそうです。最大の紙飛行機は全長5.16m、羽幅10.2mで実際に約18m飛行したんだとか(HPはこちらから)。
 もっとも本書のように人間2人も乗せて大空高く舞いががるってのムリがありそうですけど・・・

 やっと出ました”R.O.D”12巻! 11巻の発売が2006年2月と10年半前長かったよ~ 長かったよ~~
 前回の終わりが裏の支配者”ジェントルメン”が若返って、”グーテンベルク・ペーパー”とファウストを求めて中国に上陸、それを迎え撃つ”おばあちゃん”と”読仙社”。ジェントルメンとおばあちゃん達を殲滅するために核攻撃を企むジョーカーにそれを止めるべく戦いの場に急行する読子・リードマンにと、ドラマはクライマックスに向けて大いに盛り上がる! この状態で10年半もほたっとくかよ~~

 でも、待っちゃうのって、やっぱり好きなんだよな~ この小説。特に主人公の読子・リードマンって私のお気に入りキャラのベスト3に入る人。紙を自由に操れる最強の超能力者なんですが、本以外のこととなるとまったくのダメ人間。亡くなった恋人のドニー・ナカジマを思い続ける純情乙女ながら、ムダに巨乳(同僚のナンシー・幕張 談)。
 本書でも、ジェントルメン VS おばあちゃんという人類の存亡をかけた戦い(まあ、壮大な夫婦喧嘩でもありますが)の真っ只中に、緊張感をぶち壊す登場。ま~ったく空気を読まない”皆さんっ! ケンカはやめましょうっ!”というおまぬけな発言。こういう完璧超人に程遠いアンバランスさって好きなんでよね。

 なにより好きなポイントは、この人超のつく重度なビブリオマニア(愛書狂)本を保管するためだけにビルやらアパートやらを借りているとか、本屋さんの本を丸ごと一軒分大人買いとか(*3)。なんせ第1巻が出たのが2000年と”Amazon Kindle”出る7年も前だしな~~(*4) まあ、本読みにとってはあこがれの人、こんな生活がしてみたい! と思わせるヒロイン?であります。

 12巻の内容って、上記のように、ジェントルメン VS おばあちゃんの因縁の決着とか、ファウストの持つ”グーテンベルク・ペーパー”の謎ときとか、迫りくる核ミサイルの危機とか、10年半前に盛り上げるだけ盛り上げてぶん投げ状態だった物語のクライマックス編。嫌が上にも増す緊張感の中、核ミサイルの迎撃に向かうのはなんと紙飛行機?! というジェットコースター状態

  冗談だろ・・? そんなミッション、ハリウッドのバカ映画でも見たことねぇぞ?
  まあ、普通は脚本段階でボツにするよな

とツッコまれてますが、これが通っちゃうのが読子・リードマン! まあ、それ以前に対外天然系やらかしている人ですから。書いてる原作者の倉田英之がアニメ脚本家ってのがまた笑えます。

 12巻あるシリーズですがけっこうサクっと読めますし絶版にもなっていないので、まだの方はぜひご一読いただきたいシリーズです。ビブリオマニアでなくとも楽しめること請け合いです。

 ところで本シリーズ、この12巻で終わりかと思ってましたら、13巻目が出るそうです。著者紹介に

  次巻を必ず1年以内にお届け・・・。本当。たぶん

とありますが、今度こそお約束守ってくださいね! せめてダッシュエックス文庫があるうちに・・・(*6)


《脚注》
(*1)引き続き誰かが書くこともありますが
 先日読んだ”屍者の帝国(河出文庫)”がこのタイプ。34歳で早逝したSF作家の伊藤計劃が残した草稿を、生前親交の深かったSF作家の円城塔が遺族の了解を得て完成させたSF小説。詳しくはこちらからどうぞ
(*2)掲載誌を変えて続きを書くこともありますが
 私が読んだ中での代表例はSFコミック”強殖装甲ガイバー”。1985年の”少年キャプテン(徳間書店)”創刊号から連載開始、同誌が97年に休刊後、1999年創刊の”エースネクスト(角川書店)”で再開するも2002年に同誌もまた休刊。2007年の”少年エース(角川書店)で連載再開。高校生の深町晶が偶然拾った”殖装体”でガイバーに変身するというヒーロー物がいつの間にやら人類創生の謎までいっちゃってる大風呂敷。ぜひたたむまで突っ走っていただきたいものです。
(*3)本屋さんの本を丸ごと一軒分大人買いとか
 先日読んだ”ひまわりさん”(菅野マナミ、メディアファクトリー)の7巻で本屋さんをやってるひまわりさんに”店ごと全部の本 買ってもいいわよ”という作家に対し”読子さんか”とツッコミ入れるシーンがあります。この作品も面白いですよ
(*4)”Amazon Kindle”出る7年も前だしな~~
 電子書籍が一般化する大きなトレンドとなった”Amazon Kindle”の第一世代が出たのが2007年。新刊を含め全ての本が電子化されてるわけではないですが、旧作・名作のたぐいも電子化されつつあるので、収納スペースに苦しむ本読みにはとってもありがたい存在です。
(*5)せめてダッシュエックス文庫があるうちに・・・
 ”R.O.D”は元々”スーパーダッシュ文庫”という2000年に始まった集英社のライトノベル系レーベルから出てましたが(創刊第一号!)、このレーベルって14年で事実上廃止このレーベルを引き継いだのがダッシュエックス文庫
 ”R.O.D”はというと消滅しているスーパーダッシュ文庫をこの本だけのために復活させて、公式hpはダッシュエックス文庫に載ってます。あぁ、ややこしい・・
 公式hpはこちらからどうぞ

現代におけるコンピュータゲームの歴史、あるいは”時間とCPU能力の無駄遣いの叙事詩”かな?(現代ゲーム全史/ファミコン)

 ども、こう見えてゲームはほとんどやんないおぢさん、たいちろ~です。
 別に信念があってやんないわけではないですが、ゲームをやってると本を読む時間がなくなるとか、ゲームを買うお金がないとか、運動神経と動体視力が残念な人なのでやっってもすぐ終わっちゃうとかそんな理由ですかね。
 そうは言ってもまったく知らないってこともなく、学生時代や新入社員のころがスペースインベーダーやファミコンブームの時代(*1)、最近だってあんだけガンガンにCMが出てくりゃ、まあ”いっぱいあるな~~”ぐらいはわかります。
 ということで、今回ご紹介するのはそんなコンピューターゲームの壮大な歴史をつづった”現代ゲーム全史”であります。


写真はたいちろ~さん撮影。
某温泉にあったファミコンボックスと光線銃。
写真撮ったのが2011年ですから、5年前時点でも現役で動いとったんですね~~

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【本】現代ゲーム全史(中川大地、早川書房)
 チャールズ・バベッジ(*2)から、ファミコン、ポケモン、プレイステーションを経てスマホのゲームマシン化からポケモンGOにいたるコンピューターゲームの歴史を技術史的側面と社会的側面、さらには日米の比較文化論までを加えて俯瞰した本。サブタイトルは”文明の遊戯史観から”
 たかがゲームと思うなかれ。相当はしょって書かれていますがそれでも570ページのボリュームですぜ!
【道具】ファミコン
 任天堂が開発した家庭用ゲーム機。累計販売台数は6,191万台とプレステ2などの後塵を拝してますが、これは当時ゲームマーケットが日本や北米以外になかったからではないかと(ゲーム業界.COMより
 写真のファミコンボックスは1986年にリリースした業務用で主にホテルや旅館に設置されたもの。光線銃はガンシューティングゲームに使うもので、ブラウン管側ではなく、銃口のセンサーが命中判断を行うというモノ。オリジナルの発案者は任天堂の技術者”横井軍平(*3)”

 さて、本書の内容を歴史的に私見も含めてバクっとまとめるとこんな感じ

〔理想の時代〕1912~59年
 コンピュータが世界で初めて開発されたころ。コンピュータの理論構築を行ったバベッジやフォン・ノイマンが”ゲーム理論”の研究を行ってたように、研究という場面ですでにゲームが登場してます。ハード的にもほとんど時を同じくして”ゲーム”を開発しているところを見るとゲームって”コンピューターの誕生と共にあった”んですねぇ。

〔夢の時代〕1960年~74年

 コンピュータの開発目的の一つが”宇宙開発”だった時代。MIT(マサチューセッツ工科大学)に寄贈されたDECのPDP-1(*5)(おおっ!!)。これに原初コンピュータマニア、のちのハッカーが飛びついて始めたのがゲームを作って遊ぶことヒッピー文化だのカウンターカルチャーだのありますが、世界最高水準の頭脳がやってんのがゲームですから、まあ良い時代にはなったんでしょうね。

〔虚構の時代〕確立期:~70年代後半、本格期:80年代前半、変貌期:80年代後半
 アーケドゲームの時代からファミコンの爆発的普及を迎えた時代。スペースインベーダーだのブロック崩し、ギャラクシアンだののレトロなソフトから、現在も続くスーパーマリオ、ドラゴンクエスト、ファイナルファンダジーなどのビックタイトルが生まれた時代でもあります。

〔仮想現実の時代〕確立期:90年代前半、本格期:90年代後半、変貌期:2000年代前半
 ハード的にはプレステ~プレステ2の時代。スーパーファミコン~NINTENDO64~Wiiセガサターン~ドリームキャストも加えて戦国時代、ある意味日本のゲームが一番輝いていた時代から終焉期まで。
 印象深いのはやっぱりプレステ2(2000年)でしょうか。プレステ2用に開発された”Emotion Engine”ってのがとにかくバカっ速いCPU128ビットRISCマイクロプロセッサなんつー当時のPCをはるかにしのぐスペックでしたね~~。さらには”Graphics Synthesizer”なんていうグラフィック専用CPUまで搭載していて”たがだかゲームになんでこんなCPUがいるねん?!”と思ったもんです。このあたりはハード性能で勝負をかけるソニーと、”枯れた技術の水平思考”でゲームそのものの面白さを追求するニンテンドーの違いがはっきり出てましたねぇ。
 ソフト的にはアーケードゲームで一世を風靡した”ストリートファイターⅡ(1991年)”や”バーチャファイター(1993年)”なんか。特にアーケード版の”バーチャファイター”の3D画像って、今の水準からするとポリゴン見え見えですが、当時としては結構感動モノでした。
 あと、パソコンゲームの”ときめきメモリアル(1994年)”に代表される美少女恋愛シミュレーションゲームの登場もこの時代。いわゆる”萌えゲー”の登場です。それ以前にも”脱衣麻雀(*6)”ていう、スケベ心全開のゲームなんかがありましたが、これをソフティフィケイト(つまりスケベを隠して)恋愛にしちゃったってのが秀逸、プレイしたことないけど。

〔拡張現実の時代〕確立期:2000年代後半、本格期:10年代前半
 この前の時代がVR(仮想現実 バーチャル・リアリティ)なら、ここからはAR(拡張現実 オーギュメンテッド・リアリティ)の時代。SNSに代表されるネットワークとデバイスとしてのスマートフォンをプラットフォームにした時代です。
 代表的というか行くとこまで行っちゃったのが”ポケモンGO”でしょうか。スマホの画面に現実の風景に重なってポケモンが出てくるわ、GPS情報で出てくるポケモンが変わるわ、あまつさえ”どこそこでレアポケモンが出た”つ~内容がSNSで拡散して警察が出動するほど人が集まるわ。現実社会にゲームの世界を融合させてくってのは確かに”拡張現実”なんでしょうねぇ。
 ちなみにこの次に来るのは、ゲームの世界に現実社会を重ねていくMR(複合現実 ミクスド・リアリティ)じゃないかという話もありました。

 あんましきちんと要約はできてませんが、こんなような時代区分で社会変化と技術発展は進んできたって内容です。で、あらためて感想。ゲーム史って

  時間とCPU能力の無駄遣いの叙事詩

だな~~ いや、悪い意味でなくて。
 ホイジンガの”ホモ・ルーデンス”よろしく、遊戯(遊ぶこと)が人間活動の本質で、文化を生み出す根源だとすると、ゲームに入れ混むのは本質的に正しい行動。でもな~、昔、ドラクエはまってた人って、会社休んでゲームを買うのに並んで、徹夜ではまりこんでたもんな~~ あの情熱には頭が下がりますが、やれといわれてもちょっとついてけないノリでしたねぇ
 技術史的にいうとCPUを含めたコンピューターの能力って、”何かをしたいから高性能が必要”ってのと”高性能のコンピューターを作ったけど何に使おう?”ってのと両方ありそう。前者の代表がCG性能を格段に向上させたプレステ2で、後者がスマホでしょうか。なんたって、今のスマホって一昔前のスーパーコンピューター並みの性能なんですぜ! そんだけ凄い性能を使ってやってんのがスマゲーですから、技術で売ってる会社の人から見ると”なんとCPUの無駄遣い!”とか思っちゃいます。

 本書は、戦後高度経済成長期の終焉からこっち、一大マーケットを形成した”ゲーム”という産業を振り返るのには良い本かと。ちょっと堅い目の内容も含んでますが、ゲームを休んで読んでみるのもいいかも。
 あと、ゲームの画像なんかも載ってると良かったんですけどねぇ 記憶の薄れているおぢさんとしては・・


《脚注》
(*1)スペースインベーダーやファミコンブームの時代
 スペースインベーターの登場が1978年、ファミコンの発売が1983年。記憶の感覚と若干ずれているのは、周りの人ややり始めたり、ブームになったりした時期までに若干タイムラグがあるから。決してボケてきてる訳ではないはずです。
(*2)チャールズ・バベッジ
 世界で初めて”プログラム可能な計算機”を考案、初期の機械式計算機”階差機関”を発明したイギリスの数学者。本書では”コンピューターの父”であるとともに”ゲームの理論的研究の父”とも記されています。
(*3)横井軍平
 ”ゲームウオッチ”、”ゲームボーイ”を始め”ラブテスター”や”光線銃シリーズ”などおぢさん世代には懐かしい数々のゲームを開発した人。”枯れた技術の水平思考”という”既存の技術を既存の商品とは異なる使い方をしてまったく新しい商品を生み出す”ことで新しい製品を開発しました。詳しく”ゲームの父・横井軍平伝”をどうぞ
(*4)フォン・ノイマン
 コンピューターの基礎理論及び開発に多大な影響を与え”ゲーム理論”という意思決定問題を数学的モデルで研究する学問にも貢献したたアメリカの数学者。
 実は、私の卒業論文のテーマが”金融機関におけるゲーム理論の応用について”みたいな話だったりして・・・
(*5)DECのPDP-1
 アメリカのコンピュータ企業(コンパックに買収され、今はヒューレット・パッカード)。1970~80年代で”PDP”や”VAX”といったシリーズは憧れと共に語られたモンです。私も入社面接受けに行きましたが・・・
(*6)脱衣麻雀
 文字通り勝ったら相手が一枚ずつ服を脱いでく(脱衣)”野球拳”みたいなゲーム。今考えるととんでもなく荒い(表示能力が低かった)CGですが、けっこう喜んで遊んでた人いましたね~~ 私は麻雀できないんでいつも横で見てましたけど。

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