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2015年3月1日 - 2015年3月7日

咲いた花なら散るのは覚悟、とっとと引退して年金暮らしがしたいオジサンだっているはずです(働かないオジサンの給料はなぜ高いのか/桜)

 ども、サラリーマンは気楽な稼業と きたもんだ♪(*1) なおぢさん、たいちろ~です。
 先日、同期入社の同期会をやりました。入社以来30年、考えてみりゃ奥様より付き合いの長いメンツ、腹は出るわ髪の毛は薄くなるわと長年の風雪が休むことなくオッサン化を進めておりますが会ったら会ったで気持ち(だけ)は若いママです。みんな”ちゃんと仕事をしとるんかい?”ってのは微妙ですが、まあ、クビになってないとこ見ればそこそこやってるんでしょうかね。
 ということで、今回ご紹介するのはそんな働かないおぢさんの謎に迫る”働かないオジサンの給料はなぜ高いのか”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。舎人公園の河津桜です

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【本】働かないオジサンの給料はなぜ高いのか(楠木新、新潮新書)
 ”二日酔いでも 寝ぼけていても タイムレコーダーガチャンと押せば どうにか格好が つくものさ♪”な働かないおじさん、なんでこんなんがオレより高い給料を貰ってるんだ?!という若者の疑問、もっともです。で、こんな疑問に答える本。納得するかどうかは別ですが。
【花】
 バラ科モモ亜科スモモ属の落葉樹の総称。一斉に咲いて散って行く潔さが日本人の感性に合うんでしょうか、日本を代表する花の一つです。
 同期の話に合う花と言えばやっぱり

  貴様と俺とは 同期の桜  同じ兵学校の 庭に咲く

の”同期の桜”(原詞 西條八十、作曲 大村能章)でしょう。


 さて、”働かないオジサンの給料はなぜ高いのか?”という疑問ですが、この疑問を分解すると、”働かないオジサンがなぜ発生するのか?”と”なぜ働き=成果よりも給料が高いのか?”となります。さらに言うと”ホントに働いていないのか?”、”ホントに給料が高いのか?”ということもツッコミ所であります。本書からひも解くとこんな感じです。

〔働かないオジサンがなぜ発生するのか〕
 これを本書では”新卒一括採用という雇用形態”と”管理職のピラミッド構造”にあるとしています。一言で言うと”出世レースのあり方”なんですな。

  新入社員を一括に採用し、スタートラインを揃えて一斉にレーススタート
  役職が上がるにつれてポストは少なくなる(役員>本部長>部長>課長>係長)
  少ないポストをめぐり絞り込みが行われる
  終身雇用なので、選抜に残った幹部社員と外れた非幹部社員が発生

非幹部社員=働かないオジサンってわけではないですが、まあ偉い人とかに比べて(偉い人になればなるほど)働かないように見えるんでしょうか。それに、社員というのは自分の能力評価を2~3割ぐらい高く見積もる傾向があるので、”あのオジサンよりオレのほうが良く働いているゾ”というバイアスがかかりがちなようです。まあ、実際に働いていないだけのオジサンもいるかもしれませんが・・

〔なぜ働き=成果よりも給料が高いのか〕
 本書では、こんな解説

  賃金・企業への貢献度を縦軸、年齢を横軸のグラフにすると共に右肩上がりになる
  賃金は比較的低い位置から始まって上昇する線となる
  企業への貢献度は比較的高い位置から始まって賃金より緩やかな上昇する線となる
  ゆえに両線の交差する点より左(若い人)は賃金<貢献となり
  左(オジサン)は賃金<貢献となる

 理屈の上では”若い時は安い賃金で働いてたんだから、オジサンになってモトを取る。生涯でおしなべればトントン”みたいな考え方。まあ貯金とみるか年金と見るかはありますが(*3)。若い人にとっては”納得できん!”と思われるでしょうけどねぇ・・

 ここまでは、本書の内容ですが、あとの2つはちょっと私的な意見です

〔ホントに働いていないのか〕
 こればっかりは個人差が大きいんでなんとも言えませんが、まあ一般論として考えるとオジサンにはオジサンの、若い人には若い人の働き方があってもいいんじゃないかと
 オジサン、まあリーダーになればなるほどその仕事って

  意思決定をすること & 出てきた結果のケツを拭くこと

のウェイトが大きくなるんじゃないかと思っています。働くといっても意思決定のような経験値が必要なことでオジサンをこき使かって、問題が発生すれば責任を取らせるのも給料のうちとか。責任から逃げ回る人も出そうですけど・・・
 ただこういった仕事はおしなべて時間で測れるシロモノではないんですな。それに時間が必要なルーチンワークを時間単価の高いオジサンに期待してもコスト的にムダといえないこともないです。
 正直、若い人と同じパワーを出せと言われてもそれはしんどい、だって体力が持たないモン。私だって若い頃は月100時間近く残業してましたが、この年でそんなことやったら1ケ月も持ちましぇん!
 以前何だかで読んだんですが、若い指揮者が老齢のフルトヴェンクラー(だったかな?)の指揮方法をマネして省エネ型の指揮をやったら”フルトヴェンクラーは高齢だからあれでいっぱいいっぱい。若いモンがそんなのマネしてどうする!”と怒られたって話がありました。だからひょっとしたら外目は頑張っていないように見えても、実際はけっこう頑張ってるンかもしれませんよ。まあ、実際に働いていないだけのオジサンもいるかもしれませんが・・

 極論ですが、オジサンには普段ぼ~~っとしてても、イザという時にはちゃんと意思決定をして、やるこたやるぜ! みたいな中村主水型(*3)の働きでもまあ、良しとしませんか? 

〔ホントに給料が高いのか〕
 これも個人差が大きいんでしょうが、平均値で言えばまあ若い人よりたくさん貰ってるんでしょう。が、”金銭的に豊か”かどうか、まあ自由になるお金とみるとどうなんでしょうね? 実はオジサンのほうが実は貧乏だったりしてないか? 
 給料っていうのは収入側の話であって、金銭的な豊かさって支出側もあわせて見ないと不公平ではないですか? オジサンって家族の生活費だ住宅ローンだ子供の学資だと実はとっても物入り。式にすると

  自由になるお金=給与-(生活費+子供の教育費+ローン返済費)-貯蓄

 カッコの中のお金が少ない若者のほうが、実は自由になるお金は多かったりして。だって、若い人って毎年海外旅行に行ってたりするの聞くけど、オジサンがそんなに行くってことほとんど聞いたことないけどなぁ

 どうも、今回の話は愚痴と良い訳っぽくなってすいません。
 ぶっちゃけ聞きますが、”じゃあ、オジサンが若者以上に(給料に見合っただけ)働けばいいか?”というとこれも微妙じゃないかと。会社的にはOKかもしれませんが、実際身近にバリバリ働くオジサンがいたらかえって煙たがられりゃしませんかねぇ ”オジサンがあんなに頑張って働いているのに、若いモンが何だ!”とか言われたら、”いい加減に枯れろよ、親父!”とか言っちまいませんかねぇ(*4)

  咲いた花なら散るのは覚悟 見事散りましょ国の為

 オジサンだって、本音は後身に道を譲って、自分はとっとと花の年金暮らしをしたいと思ってたりして。ただ、年金が出ないから引退できないだけで・・・

 人事の問題ってのは100人いて100人が納得するってことはまずありません。ですが、どのようなメカニズムで動いているかを知ることはけっこう重要。本書は”出世する人はどんな人?”みたいなのもの載っていますがむしろ人事畑の人のぶっちゃけ話を楽しむって読み方のほうが肩がこらんでいいかもね


《脚注》
(*1)サラリーマンは気楽な稼業と きたもんだ♪
 ハナ肇とクレイジーキャッツの昭和の名曲”ドント節”(作詞 青島幸男、作曲 萩原 哲晶)です。”二日酔いでも 寝ぼけていても”もこの曲です。この曲の3番に
  社長や部長にゃ なれそうもねえが 停年なんてのァ 未だ先のこと
ってありますが、先日部長職を定年退職いたしました。まだ先のことだと思ってたんですがねぇ・・・
 曲を聞きたい方はこちらからどうぞ。
(*2)まあ貯金とみるか年金と見るかはありますが
 年金になると若い人から”払った分だけ貰えない”という意見が出ますが、年金というのは元々そういう制度設計になっていないのでそこを突っ込んでも議論になりません。
 貯金:自分の預けた分+金利が返ってくる(金融機関が破綻しないかぎり元本保証)
 年金:定年退職後の収入補てんを働く世代でカバー(リスクリターンの世代間移転)

つまり年金問題って少子高齢化による人口の不均衡と景気後退による主に若年世代の収入減少が原因であって、ここを解決しないと解決しないと思うんですがねぇ
(*3)中村主水型
 ”必殺仕事人シリーズ”に登場する江戸北町奉行所勤務の平同心。奉行所では”昼行燈”と呼ばれ、家では嫁と姑にいじめられる情けない人ですが、裏稼業では仕事人チームのリーダーにして悪人を一刀のもとに切り捨てる凄腕の持ち主。ある意味オジサンの理想形なのかも。
(*4)”いい加減に枯れろよ、親父!”とか言っちまいませんかねぇ
 ニュースでO塚家具の経営をめぐる親子ゲンカ(会長と社長と対立って扱いじゃない?!)をやってますが、娘の社長から見ればこんな感じじゃないかと・・・

ミスター・スポック、天国でも長寿と繁栄のあらんことを(宇宙大作戦)

 ども、”宇宙大作戦”世代のSFファンのおぢさん、たいちろ~です。
 俳優のレナード・ニモイ氏がお亡くなりになりました。”スター・トレック”でバルカン星人”ミスター・スポック”を演じた方です。享年83歳。バルカン星人って長命って設定だったんで、まさかお亡くなりになるとはなぁ。”スター・トレック”のリブート版(*1)で久しぶりにお見かけしましたがまだまだお元気だと思っていたんですがねぇ・・


写真はミスター・スポック。上から
 ”宇宙大作戦”より(右はカーク船長)
 ”スタートレックⅣ 故郷への長い道”より
 ”スター・トレック イントゥ・ダークネス”より

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【本】宇宙大作戦(ジェイムズ・ブリッシュ、ハヤカワ文庫)
【DVD】宇宙大作戦(製作 ジーン・ロッデンベリー、パラマウント)
 宇宙、それは人類に残された最後の開拓地である
 そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない
 これは人類最初の試みとして、5年間の調査飛行に飛びたった
 宇宙船”U.S.Sエンタープライズ号”の脅威に満ちた物語である

  (”宇宙大作戦”オープニングより)


 ”宇宙大作戦”ってはまって見てたのは中学、高校のころだったかなぁ。今でこそ”スタートレック”の名前が定着してますが、当時はまだ”宇宙大作戦”。”スタートレック”が一般化したのって1979年の映画公開”Star Trek:The Motion Picture”からでしょうか。オリジナルのメンバーの登場ですが、キャラクターは全員お兄さんっぽい年齢から大人っぽくなってたり、ユニフォームがスタイリッシュになってるし、エンタープライズ号も洗練されてますが(*2)それでも、映画化さたるだけでもうれしかったですね。映画館にも友人とこぞって観に行ってたし。
 そもそも、DVDどころかビデオデッキすら一般化していない時代。TVを観ようとしても再放送しかないンですから、コンテンツの量は圧倒的に少ないしそもそも観る側だって集中力が違います。そんな中でも圧倒的な存在感があったのが”宇宙大作戦”。

 SFシーンでエポックメイキングだった1978年以前(*3)、マイナー(今風に言うならサブカルチャー)なSFファンに圧倒的に支持を受けていたのが”宇宙大作戦”。センス・オブ・ワンダーな世界の中でのインテリジェンスとユーモアあふれる会話。その中でも知性を代表するのがレナード・ニモイ氏が演じた”ミスター・スポック”。バルカン星人という論理に生きる宇宙人ながらときおり見せる感情的な面がまた魅力。今の若い人向けに説明するなら、長門有希のおじいちゃん(*3)ってとこでしょうか?

 ”宇宙大作戦”のノベライズといえばジェイムズ・ブリッシュ(*5)の時代。”見えざる破壊者”を始めハヤカワ文庫で12冊。表紙は懐かしい金森達画伯。カーク船長役のウィリアム・シャトナーを始め錚々たるメンバーが書いてますが、やっぱしブリッシュなんだな~ おぢさん的には。

 ”宇宙大作戦”での思い出といえば高校で仲良くさせてもらった先輩のこと。この先輩って高校3年生の大学受験のさなかに”Star Trek”を原書のペーパーバックで読んでるんですな。受験英語で”Transporter(転送装置)”なんつ~のが役に立つとも思えませんが、それでもすんごいな~って思いました。この先輩は病気で若くして亡くなりましたが、今頃レナード・ニモイ氏相手にスタートレックの議論なんかやりそうですねぇ

 この場をかりまして、レナード・ニモイ氏のご冥福をお祈り申し上げます
 できうれば、天国でも長寿と繁栄のあらんことを


《脚注》
(*1)”スター・トレック”のリブート版
 2009年に公開の”スター・トレック”&2013年公開の”スター・トレック イントゥ・ダークネス”のこと。スポックを演じたのは”ザカリー・クイント”。オリジナルのスポックに比べると、ケンカっ早いわ、大声で絶叫しちゃうわ、あまつさえウフーラと恋愛しちゃうわとなかなかおちゃめなキャラクターです。
(*2)エンタープライズ号も洗練されてますが
 宇宙船といったらほとんどロケット型しかない時代に、複数の筺体をパイプで接続したようなフォルムってかなり斬新。映画版になると単なる筒型だったワープナセル(推進部)がSFっぽく変わっただけでも、おぉ!って感じです。
 ちなみに、エンタープライズ号の上下をひっくり返したフォルムになっているのが”機動戦士ガンダム”に登場するジオン軍巡洋艦”ムサイ”です。
(*3)1978年以前
 SFが社会現象として一般化するきっかけだったのが1978年に公開(日本)されたジョージ・ルーカス監督の”スター・ウォーズ”とスティーヴン・スピルバーグ監督の”未知との遭遇”。”大人が観るSF”が定着したのがこの2作って感じです。
(*4)長門有希のおじいちゃん
 長門有希ってのは”涼宮ハルヒシリーズ”に登場する美少女無口キャラな対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。論理的な思考にポーカーフェイス、スーパーユーティリティな能力の持ち主ながらどきどき見せる天然な大ボケがなんとなくミスター・スポックを彷彿とさせます。
(*5)ジェイムズ・ブリッシュ
 この人は都市ごと宇宙船化して旅をするという”宇宙都市シリーズ”(ハヤカワ文庫)の作者でもあります。これも読もうと思ってまだ読んでないんだよな~

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