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重い本を持って毎日通勤したので背骨に歪みが出ています(ボーン・コレクター/“下山手ドレス”2nd/骨)

 ども、骨太な人生を生きてるおぢさん、たいちろ~です。
 小学校の時ですが、学校内の用水路の水を抜いたことがありました。そうするとなんと泥の中から牛だか馬だかの頭蓋骨が出現!(*1) その時の第一印象が”骨って白くてきれいなんだ・・”。まあ、いきなりこんなもん出てきたときの第一印象がこれか?! と思われるかもしれませんが、まあ、そう思ったからしょうがないじゃないですか! まあ骨を愛でる趣味(かな)ってのはあるようで、織田信長が髑髏で盃を作ったとか(そういいや”光圀伝(冲方丁、角川書店)”でも同じようなネタやってたなぁ)、”あなたの骨格は美しい”とかほめる変態さんがあったりとか。
 ということで、今回ご紹介するのはコレクションするって人が題名になった本”ボーン・コレクター”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。雲取山三条の湯にあった鹿の頭骨です

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【本】ボーン・コレクター(ジェフリー・ディーヴァー、文藝春秋)
 ケネディ国際空港からタクシーに乗った男女がえた。やがて男は生き埋めにされた遺体が発見される。ニューヨーク市警は引退した科学捜査の専門家リンカーン・ライムに協力を要請、女性巡査アメリア・サックスとともに連続殺人犯人を追う。四肢麻痺でベッドから動けないライムに変わって、サックスは現場の証拠集めに奔走する。
 1999年にネロ・ウルフ賞、週刊文春ミステリーベスト10第1位を受賞したミステリーの傑作。
【本】西村しのぶの神戸・元町“下山手ドレス”2nd(西村しのぶ、角川書店)
 ”サード・ガール”、”一緒に遭難したいひと”、”ライン”など、神戸を舞台にしたお嬢さんたちを主人公にした漫画の作家”西村しのぶ”によるコミックエッセイ。日常的なことを神戸のマダム視線でおしゃれにまとめた本。お勧めです。
【自然】
 脊椎動物において骨格を構成するリン酸カルシウムを多分に含んだ硬い組織(wikipediaより)。料理をするとわかりますが、骨付き肉を煮ると肉がはがれて綺麗な骨だけになります。まあ、人間でやったことはないけど・・・


 さて、この小説って、最初の紹介文だけ読んでると主人公の”リンカーン・ライム”って”四肢麻痺”、首から上と左の薬指しか動かないというまさに究極のアームチェア・ディテクティブ(*2)。で、この人がなぜニューヨーク市警に調査依頼をされたかというと、元ニューヨーク市警中央科学検査部長という科学捜査官にして”世界一の犯罪学者”の異名を奉られるというすごい人。日本でいうなら”科捜研の女(*3)”の上司筋といったらいいでしょうか。こんだけ優秀にもかかわらず、この人”自殺願望”の持ち主なんですな。自殺願望を相棒の女性巡査”アメリア・サックス”がいかに止めるか、とか犯人の犯罪の目的がこの自殺願望にからんでるとかの伏線になってます。

 アームチェア・ディテクティブということは、当然現場を走り回る人がいるわけで、それが女性巡査”アメリア・サックス”。本来は広報課に異動する予定だったのが、第一の殺人現場にたまたま居合わせたことからリンカーン・ライムに見こまれてパシリにされる巻き込まれ型の相棒です。警察官になる前はモデルだったとのこと。映画版ではアンジェリーナ・ジョリーが演じてるんだからさぞ別嬪さんなんでしょう、まだ観てないけど。

 ということで、アームチェア・ディテクティブ&科捜研モノとして読みだしたンですが、読んだ感じは倒叙タイプ。最初に犯行現場の記載があって、その犯人を刑事・探偵がどうやって追い詰めていくかを楽しむタイプの小説。おぢさん世代には”刑事コロンボ(*4)”なんかが代表例。ただ、刑事コロンボと違うのが、コロンボは犯人をいろいろ話をしながら追い詰めいて行くのに対し、リンカーン・ライムが扱うのは”証拠品”のみ。しかも、”動機(ホワイダニット)”とか”手段(ハウダニット)”とか一切関係なし。”誰が(フーダニット)”すら希薄なんですな。というか、”残された証拠から次の犯行を推理し、未然に防ぐ”ことに重点になってるというゲーム性が中心というか。まあ、推理小説としての骨格が違うんですな。でもとっても面白かったです。

 さて、何でこの本を読みだしたかというと、お気に入り漫画家の”西村しのぶ”のコミックエッセイに”リンカーン・ライムのシリーズが面白い”(*5)ってのがありまして。で、彼女の悩みはこれらの本(1冊平均650g)を持ち歩いたために四十肩が悪化したとか。私の場合は重い本を持って毎日通勤したので背骨に歪みが出ています(これは本当)。まあ、あと何年かたって、どんどん書籍が電子化されるとこの手の話題も無くなるんでしょうか?(*6)

 ”ボーン・コレクター”は”科学捜査を利用して犯人を追い詰める”という意味では21世紀的な推理小説と言えるでしょうか? すんごく面白かったので続きを読む予定。もっとも単行本は重いので、文庫版ですけどね


《脚注》
(*1)牛だか馬だかの頭蓋骨が出現!
 丸くはないので人間でなし、犬にしては小さすぎるしということで細長い頭骨からまあ、牛か馬ではないかと。それにしても、頭骨だけ出てくるのは謎なんですが・・
(*2)アームチェア・ディテクティブ
 日本語だと”安楽椅子探偵”。現場に行かず記者や刑事から話を聞くだけで犯人を推理するというジャンルです。バロネス・オルツィの”隅の老人”なんかが有名。
 このバリエーションでは”車椅子探偵”ってのもあって、車椅子に乗って現場にも行くパターン。おぢさん世代にはテレビシリーズの”鬼警部アイアンサイド”(NBC)や中山七の”岬洋介シリーズ”のサイドストーリー”要介護探偵の事件簿”に登場するぢぢい”香月玄太郎”なんてのもいます
(*3)科捜研の女
 テレビ朝日で放映の京都府警科学捜査研究所に所属する法医学研究員”榊マリコ”を主人公とする刑事ドラマ。演じるは沢口靖子。
 ちなみに、現実の科学捜査研究所には捜査権などはないそうです
(*4)刑事コロンボ
 ロサンゼルス市警察殺人課の警察官コロンボを主人公としたTVドラマ。主演はピーター・フォーク。”うちのかみさんがね”は推理小説史に残る名セリフです。
 昔は二見文庫―ザ・ミステリ・コレクションでほとんどノベライゼーションが読めたんですがほとんど絶版。一部が竹書房文庫の復刻版で読めます。DVDは”刑事コロンボDVDコレクション”がデアゴスティーニから出てますので、よろしければこちらをどうぞ
(*5)”西村しのぶ”のコミックエッセイに~
 本書では”エンプティー・チェア(3巻目)”、”石の猿(4巻目)”、”魔術師(5巻目)”(ともに文藝春秋)が紹介されてますが私は真面目に第1巻の”ボーン・コレクター”から読み始めました。
(*6)どんどん書籍が電子化されると~
 ”リンカーン・ライム”シリーズは最新刊の”ゴースト・スナイパー”まで全てKindle版で読むことができます。あと、これで図書館でKindle版を貸出してくれるようになればなぁ・・・


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