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2014年1月19日 - 2014年1月25日

まあ人間、竹を割ったようにスパっとはいかな不合理な存在のようで。(ずる/竹)

 ども、人生をごまかしごまかし生きているおぢさん、たいちろ~です。
 ほとんど勉強はしませんでしたが、いちおう経済学部の卒業です。だからというわけではないんですが、最近”行動経済学”というのが気に入ってます。これは簡単に言うと”人は経済人(経済的合理性のみに基づいて個人主義的に行動する人)ではなく、もっと不合理でいいかげんに行動する”という考え方に基づいて経済を考えるって学問です。
 まあ、私が学問した時代(マルクス経済学か近代経済学か(*1))から見れば根性曲がりと言えなくもないですが、面白いんだな~これが。ダン・アリエリーの”予想どおりに不合理(*2)”なんてはまりましたね。この人の出した新刊があったので読んでみました。ということで今回は”ずる”のご紹介であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。偕楽園の孟宗竹です。

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【本】ずる(ダン・アリエリー、 早川書房)
 サブタイトルに”嘘とごまかしの行動経済学”とあるように、人はどんな時に嘘やごまかしをするのかというのを、報酬を貰えるアルバイトをエサに数々の実験をして確かめた本。この人は”高価な偽薬は安価な偽薬よりも効力が高い”ことを証明してイグノーベル賞(*3)(なぜか医学賞)を貰った人でもあります。
【花】
 イネ目イネ科タケ亜科のうち、茎が木質化する種の総称。繊維が縦に走っているのでまっすぐ割りやすいため、気性がまっすぐで,悪いことのできない性格のことを”竹を割ったような性格”といいます。


 本書の論旨を簡単にまとめると、人は
  ごまかしをして利益を得たい    = 合理的、経済的な動機付け
  自分を素晴らしい人間だと思いたい = 心理的な動機付け

の二つがあって、この矛盾する目的を達成するためにつじつま合わせをする(つじつま合わせ仮説)。なんでちょっとだけ”ずる”をしても自分を誤魔化しちゃう。まあ、銀行強盗はしないけど、おつりが多めに渡されても”まっ、いいかこんぐらい”と思って貰っちゃうっていうようなことです。

 まあ、感覚的には”そ~だろ~な~”ってとこですが、ダン・アリエリーはこれらを実験によって証明しています。まあ、人が悪い実験っちゃ実験ですが。これらの実験によって分かったことで印象的なのをあげると(*4)

〔”ずる”を抑制する要素〕
  あまり親しくない人の監視
  道徳的・宗教的戒め(ただし短期的)
〔ほとんど影響のないもの〕
  不正から得られる金額
  捕まる確率
  文化的、国家の違い
  知能(問題解決能力、知覚能力、一般常識)
〔”ずる”を増長する(抑制しない)要素〕
  まわりの人もやっている、”ずる”は感染する
  自分に対する”嘘”はいつのまにか本当にそうだと思いこむ
  ニセモノを身につける
  親しい人の監視(まあ、なれあいになるって感じ)
  創造性

 ”不正から得られる金額”なんてのは捕まる確率が同じなら、合理的に考えると”大金をがっぽり手に入れる”=経済的効用の最大化を図りそうなモンですが、”オレはそんなに悪い奴じゃない”=心理的な動機付けにより金額が大きくなったらかえってそんなことしないらしいです。まあ、言ってみれば”ビビる”ってことでしょうか。ほかにもそうだろうと思うものも意外だと思うものもおありでしょう。

 この中でもっとも興味深かったのが”創造性の高い人は誤魔化しをしやすい”ってとこです。これはどういうことかというと、創造性の高い人は言い訳=自分を正当化する物語を作りやすいからだそうです。
 ちょっと長くなりますが、本書から引用すると

  創造性は、厄介な問題を解決する斬新な方法を生み出す助けになるのと同じように
  規制をかいくぐる独創的な方法を生み出し、
  情報を自分勝手な方法で解釈し直す助けにもなる
  独創的思考をはたらかせることで、欲張りな願望をかなえる口実を思いついたり
  自分が悪漢ではなくいつも英雄であるような物語を創作することができる
  もし不正へのカギが、ごまかしから利益を得ながら、
  自分を正直で道徳的だと考える能力にあるのだとすれば、
  わたしたちは独創性のおかげてもっと「よい」物語を
  --もっと不正なことをしても、自分をすばらしく正直な人物だと思い続けるのに
  役に立つような物語を--紡ぎだすことができるのだ。

 自分が独創的だと思っている人には頭に来るような話かもしれませんが、かつての堀江貴文村上世彰なんかを思い出してもらえれば分かりやすいかも。元ライブドアの社長だった堀江貴文という人は、ニッポン放送を買収してその子会社のフジテレビとライブドアとの”テレビとウェブの融合を図る”とか、野球球団を買収してコンテンツ化するとか(*5)いろいろ独創的なことやってるんですね。規制業種の代表みたいなテレビ局を買収し、既得権益の塊みたいなプロ野球界に殴りこみかけるとかできる”独創的”な人だってのは否定できないんじゃないかと。
 村上世彰は”村上ファンド”を創設した人で、株の持ち合いが中心で経営関与に消極的な一般の株主と違い、経営者に対して積極的にアプローチするという、まあ日本人離れした”もの言う株主”として当時としては独創的な存在。二人とも時代の寵児から一転ヒール(悪役)になっちゃいましたが、ある時期は”独創的な日本人”を代表する人だったと思います。
 二人がどれだけ(結果として)”不正”(と判断されるような行為)を働いたという認識があったかどうかは分かりませんが、少なくとも絶頂期には日本中が二人の紡ぎだす”物語”に酔ったからこそ時代の寵児になりえたんではないかと。そういう意味では”独創性=物語の構成力”ってのはダン・アリエリーの言うようにもろ刃の剣なのかもしれませんね。

 本書の結論としては”たいていの人は普通の経済理論が予測するよりは道徳的。ただしまったく”ずる”をしないほど正直でもない(*6)”というもの。まあ人間、竹を割ったようにスパっとはいかな不合理な存在のようで。

 ところでこの本の原題ですが

  THE (HONEST) TRUTH ABOUT DISHONESTY
    HOW WE LIE TO EVERYONE
   - ESPECIALLY OURSELVES

  不正に関する(正直な)真実 
  我々はどのようにすべての人、特に自分自身に対して、嘘をつくのか

といったもの。大体原題は説明的なので邦題に訳す時にヘンにひねったりして元々のテイストが無くなっちゃうのが多いんですが、この”ずる”ってのは秀逸。まさに内容を一言で表した題名です。ぜひご一読のほどを。


《脚注》
(*1)マルクス経済学か近代経済学か
 マルクス経済学は、カール・マルクスによって提唱された経済理論で社会主義国家のイデオロギーの根幹。通称”マル経”。近代経済学はこれに対し資本主義国家の経済理論。通称”近経”。ゼミなんかを選ぶ時には”マル経か近経か”なんつー選択肢でしたが、最近でもやってんでしょうか?
(*2)予想どおりに不合理 増補版(ダン・アリエリー 早川書房)
 サブタイトルは”行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」”。
 人がいかにい~かげんにモノゴトを決めているかがよくわかります。詳しくはこちらをどうぞ。
(*3)イグノーベル賞
 人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究に対して与えられる賞(wikipediaより)。好きですね~、こういったシャレの効いたの。
 2013年には帝京大学の新見正則准教授が”心臓移植をしたマウスにオペラの「椿姫」を聴かせたところ、モーツァルトなどの音楽を聴かせたマウスよりも拒絶反応が抑えられ生存期間が延びた”という功績で医学賞を受賞した時にネズミの格好をした学生を連れてきたことで話題になりました(映像はこちらから)
(*4)印象的なのをあげると
 卒業論文を書いてる訳ではないので全項目を網羅する必要はないんですが、適当に読んでてモレがあるのを”印象的”って言葉で誤魔化してます、はい。
(*5)野球球団を買収してコンテンツ化するとか
 当時経営難だったオリックスを買収しようとして失敗、このことを契機として誕生したのが”東北楽天ゴールデンイーグルス”。設立は2004年とたった10年前のできごとですが、楽天優勝で大騒ぎしてる人のほとんどは忘れてるんだろ~な~、そんなこと
(*6)まったく”ずる”をしないほど正直でもない
 ダン・アリエリーが数千人を対象にした実験の費用のうち、犯罪的にごまかしをした人分の損実総額が数百ドルだったのに対し、ちょっとだけ”ずる”をした人のそれは数千、数万ドルになったとのこと。これは一人一人の”ずる”分は少額だけどあまりに人数が多いんでこうなったんだとか。まあ、それはそれで問題っちゃ問題なんですが・・・

Q:欲しい物は何ですか? A:過去を消せる消しゴム(塗仏の宴 宴の支度/塗仏の宴 宴の始末/5円玉を糸で吊ったの)

 ども、人生=黒歴史(*1)なおぢさん、たいちろ~です。
 世の中ではオウム真理教”平田信被告”の裁判員裁判が話題になっています。平田被告が関与したとされる”仮谷清志さん拉致事件”や”地下鉄サリン事件”などが発生したのが1995年。奇しくも阪神淡路大震災が起こった年でもあり、20世紀末の最も暗い年であったような気がします。
 でも、この事件の最大の謎は本来は人を救済するはずの宗教団体が暴走のはてに大量殺人に走ったかということ。ということで、今回ご紹介するのはそんなテーマを扱った百鬼夜行シリーズの第6作”塗仏の宴”であります。
(ネタバレありますので、できれば本書を読んでからどうぞ)


写真はたいちろ~さんの撮影。5円玉を糸で吊ったのです。

5


【本】塗仏の宴 宴の支度(京極夏彦、講談社文庫)
 作家 関口巽の元に元警察官の光保公平が訪れる。かれはかつて勤務していた韮山の”戸人村(へびとむら)”が存在しなくなっているのでそれを調査して欲しいと依頼する。その村で起こった”大量殺人事件”もなかったことにされている謎とは・・
(ぬっぺっぽう)
【本】塗仏の宴 宴の始末(京極夏彦、講談社文庫)
 宗教団体、徐福の研究者、武道家集団、占い師。事件にかかわる人々は存在しないはずの”戸人村”に向かう。妹の中禅寺敦子は誘拐され、友人の関口巽は逮捕され、刑事の木場修太郎は行方不明。そんな中憑物落としの”京極堂”こと中禅寺秋彦もまた事件の解決のために戸人村へ向かう。自分の黒歴史と対峙するために・・・
【道具】5円玉を糸で吊ったの
 いわゆるダウジング(占い?)で使う”ペンデュラム”というやつです。
 昔の催眠術の表現というと、この5円玉を振り子のようにゆらゆら揺らして目で追っかけさせると催眠術にかかるってのがありましたね、効くかどうかはしらんけど。


 この小説の事件の背景になっている事件がひとつ。それが1938年に発生した”津山三十人殺し”といわれる大量殺人事件です。犯人は祖母の首を斧ではね、近所の人々を次々と改造猟銃と日本刀で殺害たという、犠牲者数がオウム真理教事件の27名をしのぐ30名という大事件でした。(wikipediaより)。この事件は横溝正史の”八つ墓村(*2)”のモデルとなった作品でもあるので、ご年配のミステリーマニアならご存知かと。

 で、今回のお題はこのような事件を人為的に起こさせることができるかどうかということです。これがまあできちゃったというか犯人にやっちゃったと思わせることができてるんですね、これが。いわゆるマインド・コントロールというやつです。
 ”塗仏の宴”ではこのテクニックが満載! 催眠術に始まって薬物は出るわ、気功は出るわ、宗教的ななんだかが出るわ、音響操作(*3)は出てくるわと。これら自体が悪いってわけではないんですが、悪用すればやりたい放題ってことです。

 この作品の犯人の一人に出てくるのが超絶的テクニックを持つ催眠術師。この人は5円玉を糸で吊ったのをぶらぶらさせたりしないですが(やったら一発で怪しまれますが)、会話の中で術中に落としてまうというスゴイ人です。どこまでスゴイかというと過去改変までやっちゃうんですね。”百鬼夜行シリーズ”の根底に流れる考え方ってのに”現実は脳が認識するもの”つーのがありまして、言い換えると”脳が現実だと認識したものが現実になる”ということです。なので、たとえそれが事実でなくても脳が”現実”だと思えばそれが現実になる。
 子供(隆之)との辛い過去が明るみにでて苦悩する親に対して”過去を変えられる”という催眠術師の甘言に乗って記憶を操作された妻と、乗らなかった旦那(貫一)の話がでてきますが、その旦那のモノローグから。

  あの○○によって妻の歴史から貫一の記憶は抹消されるのだ
  そして妻の歴史は、隆之と二人切りの甘っ怠るい思い出で、満々と満たされるのだろう
  貫一は眼を閉じる
  慥かに、真実は人の数だけあるのだろう。
  ならばその時、妻にとってそれが真実になるのだ。
  でも、貫一の事実は違う。
  貫一にとって、仮令壊れてしまっていても永遠に妻は妻のままだし、息子は息子なのだ。
  貫一にとってそれは事実だ。

 まあ、個人の記憶を改ざんしてその人が幸せになっても、まわりの人間が幸せになるとは限んないということでしょうか。本書の中では記憶が正しいかどうかわからなければ依って立つ価値判断もできなくなるという話も出てきますが、逆にいうと過去改変ができれば人の判断をかなり操作できるってことでしょうか。実際本書ではいいように操られる人が出てきますし。

 で、この”宴”を画策したのがかつて戦時中に京極堂もやらされていた”他国の民族に対する宗教的洗脳の研究”プロジェクトの面々。ナチス・ドイツのオカルトへの傾倒なんってのもありましたので、なんとなく”ありそ~”って思っちゃう話です。
 かつてカール・マルクスが”宗教は民衆のアヘンである(*4)”てなことを言ってますが、ようは現実が苦しいからと言って、神頼みだとか怪しげな技に頼ったりするんはアヘンでラリって現実を見ないという”現実逃避”以外の何物でもないのかもね。

 ”塗仏の宴”って2冊合わせて2000ページを超える本なので(*5)、ネタを書き出すといっぱいあるんですが、今回はこのへんで。
 ところでこの本、過去の”百鬼夜行シリーズ”の登場人物が再登場。”できれば本書を読んでからどうぞ”と書きましたがこの全シリーズを読んどいた方が面白いかも。ただ、各巻1000ページ程度の本ですから、けっこう気合要ります。京極堂に洗脳されたい方はぜひどうぞ。


《脚注》
(*1)黒歴史
 人には言えない過去の恥ずかしい言動(デジタル大辞泉)
 まあ、”無かったことにしたい事”です。モトネタは”∀ガンダム”(総監督 富野由悠季、サンライズ)だそうです。ちなみにこの作品のノベライゼーション(”月に繭 地には果実” 幻冬舎文庫)を福井晴敏が担当。
(*2)八つ墓村(横溝正史 角川文庫)
 戦国時代、8人の落武者たちをだまし討ちにして呪われた”八つ墓村”。
 大正時代、八つ墓村で田治見家当主の要蔵が発狂し、村人32人を惨殺事件が発生。
 昭和、要蔵の子孫である寺田辰也が八つ墓村に帰郷すると、次々と殺人事件が発生する・・
 名探偵金田一耕助シリーズ長編第4作。詳しくは次回で。
(*3)音響操作
 本書の中では無意識のうちにいらいらした気分にさせるといった使い方をしています。まあ”環境音楽”をネガティブにして超強力にしたようなモンだと思ってください。
(*4)宗教は民衆のアヘンである
 宗教上の不幸は、一つには現実の不幸の表現であり、
 一つには現実の不幸にたいする抗議である。
 宗教は、なやめるもののため息であり、
 心なき世界の心情であるとともに精神なき状態の精神である。
 それは民衆のアヘンである

  ”ヘーゲル法哲学批判・序説”より。詳しくは”しんぶん赤旗”でどうぞ。
(*5)2冊合わせて2000ページを超える本なので
 上巻の”塗仏の宴 宴の支度”は6つの短編の構成で1ケ平均160ページ。次に読もうと思っている福井晴敏の”人類資金”(講談社文庫)は1冊200ページ前後ですから、読むのも大変です。

なぜ中年のオッサンが特撮モノに出たがるのだ?!(真田志郎/仮面ライダースカル/仮面ライダーソーサラー/デカスワン)

 ども、50歳過ぎてていまだに特撮モノを観ちゃってるおぢさん、たいちろ~です。
 日曜日の朝っぱらからすることもないので”獣電戦隊キョウリュウジャー(*1)”なんぞ観てましたらなんと主人公の親父役で出てた山下真司がキョウリュウシルバーつ~スーパー戦隊のコスチュームに変身! さすがにサンバのダンスはきついのかエレキギターのサウンドで! あの”食いしん坊! 万才(*2)”の親父がねぇ・・
 なんでも山下真司は62歳で史上最年長の戦隊ヒーローなんだそうです。
  Photo_2
 そういえば、藤岡弘が新作の映画で38年ぶりに本郷猛として仮面ライダー1号に変身するってテレビのニュースでたってたし(*3)。藤岡弘ってもう御年67歳。普通のサラリーマンならとっくに引退してる年ですから、まあお元気なことで。
  Photo_3
 どうも、最近おっさん世代が特撮モノによくでてるんじゃね~かな~という気がしてたんでちょっと思い出してみました。


【真田志郎 = 柳葉敏郎】”SPACE Battleship ヤマト”に登場
  Sanada
  ”宇宙戦艦ヤマト”の実写版でヤマト技術班班長(技師長)を演じたのが柳葉敏郎。
 実は今回のネタで一番最初に思い出したのがこの人。柳葉敏郎ってなんだか苦虫かみつぶしたような難しそうなおっさんってイメージあったんですが、実写版公開直前にやってたTVの特番で真田志郎役をやるにあたって満面の笑みを浮かべてインタビューに応えてました。この人ってこんな嬉しそうな顔できるのかぁってとっても印象深かったです。


【仮面ライダースカル = 鳴海荘吉 = 吉川晃司】”仮面ライダーW ビギンズナイト”に登場
  Kikkawa
 ”仮面ライダーW”って特撮モノとしてもそうですが、ミステリーマニアにはすんごい面白かったんですね、けっこうミステリーのモノネタをひねってたりして。で、ハードボイルドな探偵の主人公の師匠が吉川晃司演じるやたらと渋い”おやっさん”こと鳴海荘吉。仮面ライダースカルに変身。
 でも、あの”吉川晃司”がねぇ・・ ”吉川晃司”って”すかんぴんウォーク(*4)”で意味もなく海を泳いでるに~ちゃんって印象しかなかったんですが。なんでこんな映画を観てたかというとこの映画と同時上映されてたのが”うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー”(原作 高橋留美子、監督 押井守)だったから。当時、映画は2回観るものだったので、同時上映されると興味あるなしにかかわらず観るしかなかったんですね~~ でも、ファン層の全く違う作品を同時上映にしたのかはいまだにナゾです。
 余談ですが、この年(1984年)(*5)はアニメ、特撮の当たり年でアニメだと”風の谷のナウシカ”(監督 宮崎駿)、”超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか”(監督 石黒昇、河森正治)、TV版”北斗の拳”(原作 武論尊、原哲夫)、特撮だと”さよならジュピター”(原作 小松左京)、”インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説”(監督 スティーヴン・スピルバーグ、主演 ハリソン・フォード)、”ゴーストバスターズ”(主演 ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド)などなど。こうやって並べると、けっこうオールディズだなぁ・・・


【仮面ライダーソーサラー = オーマ大臣 = 陣内孝則】
 ”仮面ライダーウィザード in Magic Land”に登場。

  Jinnai  
 陣内孝則演じるオーマ大臣はヘタレのマヤ王子(ファンの方、すいません)をいいように操つる悪役。インタビューで”いずれはライダーと戦わなければならないと思っていた”とまあ、こっちもノリノリみたいです。上記の復帰した藤岡弘を除けば史上最年長の54歳(*6)。
 この人も最近でこそおっさん役やってますが、昔は婚約者が沢口靖子で結婚のドタバタを描いた”結婚物語”(1988~89年 日本テレビ)でダンナさまのま~さんだったんだよな~。原作者の新井素子が先日続編の”銀婚式物語”を出版しましたが、みんな年とるはずです。


【デカスワン = 白鳥スワン = 石野真子】”特捜戦隊デカレンジャー”に登場
  Photo_5
 今回のネタでは紅一点。元アイドルの石野真子。最初にこの番組に出てるの観た時にはけっこう驚きましたねぇ。”あなたも狼に変わりますか♪”とか歌ってましたが、本人がデカスワンに変わっちゃいました

 まあ、つらつら眺めて見ましたがやっぱし増えてるような気がするんだよな~
 なんでだろうと考えてみたんですが、こんな感じでしょうか?

1.演じる側がけっこうノリノリ
 今回登場した6名を年齢順に並べて見ると
  藤岡弘 :67歳
  山下真司:62歳
  陣内孝則:54歳
  柳葉敏郎:53歳
  石野真子:推定50数歳
  吉川晃司:48歳

   (2014年1月現在 wikipediaより)
 本人が演じた藤岡弘は別として、みんな仮面ライダーとか観てた世代なんだな~(山下真司も二十歳ぐらいだから、観てたんじゃないかと)。まあ、自分が子供の頃に観てたヒーローモノに出演できるとなれば、そりゃノリノリで出るわな~~
 番組の監督なんかもいま40代~50代の人が多いんで、オファーも出しやすいんだろうしね。

2.観ているお父さんお母さんがけっこうウキウキ
 ”仮面ライダークウガ”のオリダギリジョーを始め、”あまちゃん”でブレイクした福士蒼汰が”仮面ライダーフォーゼ”の主人公のリーゼントのに~ちゃんだったり、おばあちゃん子の”仮面ライダーカブト”の主人公が仮面ライダーが水嶋ヒロだったりと、今や特撮モノはスターへの登竜門
 まあ、お母さんたちがきゃ~きゃ~言って観てるんでしょうが、こうなってくると作り手側だってワキを固めるのに若い人だけじゃなくちょいと渋い目の中年も出しとこかってなりそうなもの。ましてや、お母さん達が若いころに観たトレンディドラマ(死語)のイケメンやアイドルなんかもでんでんOKではないかと。

3.2世モノがけっこうウケウケ
 最近、結構2世モノってのがはやりです。観ている側が2世代にわたってるんだから長期化するコンテンツに”次の世代の物語”っぽいのが出てきそうなのはありでしょうね。
 山下真司は主人公のモロ父親。吉川晃司は”おやっさん”と呼ばれてるし、陣内孝則は王子の後見人(=父親代わり)という位置づけっぽいので、こういった疑似的な親子関係も入れると”2世モノ”の流れではないかと。主人公がなまじスター予備軍なだけに父親役を出すにもそれなりのをひっっぱって来ないとカッコつかないんじゃないかと・・

 まあ、”あまちゃん”で小泉今日子薬師丸ひろ子が再ブレイクする時代だから、特撮モノがきっかけで再ブレイクするアイドルもいっぱい出てくるんじゃないかと。
 でも、どんどん変身ヒーローが高齢化してくるなぁ そのうち千葉真一が”仮面ライダーJAC”とかで出てきたりして・・・(*7)

《脚注》
(*1)獣電戦隊キョウリュウジャー
 テレビ朝日系列で放送中の”スーパー戦隊シリーズ”の第37作目の作品。第一作の”秘密戦隊ゴレンジャー”が1975年の放映開始なので、もう40年近くやてんだな~このシリーズ。
(*2)食いしん坊! 万才
 1974年からフジテレビで放送されている料理レポート番組。山下真司が1994年から97年までを担当。こっちも40年近くやてんだな。
(*3)本郷猛として仮面ライダー1号に変身~
 ”仮面ライダーシリーズ”の第一作が放映されたのは1971年とこっちは40年以上前。50過ぎのおぢさんがまだ小学校の頃だですから。
 変身シーンは2014年3月公開の”平成ライダーVS昭和ライダー”で登場予定。
(*4)すかんぴんウォーク
 監督 大森一樹、主演 吉川晃司で1984年に公開された青春映画。ストーリーはまったく覚えてません、はい。
(*5)この年(1984年)
 ロサンゼルスオリンピックが開催されて、インディラ・ガンジーが暗殺されて、ソ連のアンドロポフ書記長が亡くなって福澤諭吉の1万円札が発行されて、アップルコンピュータのマッキントッシュタカラ缶チューハイが発売された年です。また、ジョージ・オーウェルの小説”1984年”みたいにならなくて良かったね~というのがSFファンのお約束の年でした。
(*6)史上最年長の54歳
 ライダーフォームに変身したというだけなら、同じ映画に登場した小倉久寛のほうが上だと思うんですが(御年59歳)。まあ、話題性の違いですかねぇ。エンドロールでは変身ポーズなんかやってます。
(*7)千葉真一が”仮面ライダーJAC”~
 千葉真一は往年のアクションスター。御年74歳。子供の頃”キイハンター”(1968~73年 TBS)とか観てたなぁ。”JAC”は千葉真一が創設した”ジャパンアクションクラブ”の略称から。ちなみに”帰ってきたウルトラマン”の名前が”ウルトラマンジャック”なので、これはないか・・・

ぜひ”カーンの逆襲”も合わせてご覧ください!(スター・トレック イントゥ・ダークネス/カーンの逆襲/DNA)

 ども、50歳過ぎてもいまだにトレッキーなおぢさん、たいちろ~です。
 いや~、待ってました”スター・トレック イントゥ・ダークネス”! J・J・エイブラムス監督版の第2作目スタトレってことで期待大!! 前作に引き続きヤングカークにクリス・パイン、ヤングスポックにザカリー・クイントということで、さっそくDVD借りてきて視聴。そ~すると、なんとキャロル・マーカス博士が登場(*1)、ひょっとしてこれはカーンネタか?!
 ということで、今回ご紹介するのはスター・トレックシリーズの最新作”イントゥ・ダークネス”であります。
(ネタバレ含みますので、DVD観てからどうぞ)


写真はたいちろ~さんの撮影。日本未来館にあったヒトのDNA(顕微鏡写真)です
Dna


【DVD】スター・トレック イントゥ・ダークネス
 (監督 J.J.エイブラムス、主演 クリス・パイン、ザッカリー・クイント)
 宇宙歴2259年。発生ケルヴィン記念記録保管庫が何者かの手によって爆破された。そこは実は宇宙艦隊の秘密兵器開発施設で、爆破の犯人はジョン・ハリソン中佐。艦隊司令部を襲撃した彼はクリンゴン帝国の本星クロノスに逃亡する。
 追跡してきたエンタープライズのカークに投降した彼だが、そこで驚愕の事実を告白する・・・
【DVD】スター・トレックⅡ カーンの逆襲
 (監督 ニコラス・メイヤー、主演 ウィリアム・シャトナー、レナード・ニモイ)
 かつてエンタープライズ号の乗っ取りを図り、セティ・アルファ5に置き去りにされた元地球の帝王だったカーン。彼は調査に来ていたリライアント号を奪取し、さらに“ジェネシス”と呼ばれる惑星改造システムを兵器を強奪する。
 カークへの復讐に燃えるカーンはさらにエンタープライズへの攻撃を仕掛ける・・
【生物】DNA(染色体)
 遺伝子は生物の遺伝情報を担う主要因子であると考えられている。全ての生物でDNA(デオキシリボ核酸)を媒体として、その塩基配列にコードされている。(wikipediaより)。遺伝子操作はこのDNAを切ったりつないだりするものみたいです。


しかしまあ、エンタープライズがヤマトよろしく海から飛び出すわ(*2)、スポックとウフーラが痴話喧嘩をするわロボコップが提督してるわ(*3)、となかなかおちゃめなシーン満載な”イントゥ・ダークネス”です。
 で、今回のサプライズはテロの犯人”ジョン・ハリソン中佐”が”カーン”だってこと。まさに”カーンの逆襲”ネタではないか!! ”カーンの逆襲”ではバーバリアンっぽい感じの”カーン”でしたが”イントゥ・ダークネス”では紳士然としたクールなイケメン。同じ設定とは思いませんでしたね~~
 ”カーン”は遺伝子操作によって生まれた優生人類(*4)。300年前の技術ですが、以後に同様のキャラクターが出てこないところを見ると、この世界ではけっこうヤバい技術のようです。現実では写真のように顕微鏡レベルで切ったりつないだりとかスーパーコンピューターでのゲノム解析だとハイテク技術ですが、この世界だと量子レベルで人間を分解・再構成できる”転送装置”があるんだからやる気になりゃ簡単にできそうなんですが・・・
 ちなみに、wikipediaの記載によるとエンタープライズの就航が2258年ですので、ボーンズの”300歳”という言葉が正しいなら1960年ごろにはカーンは誕生していたことになります。カーンが”当時の戦乱の世を導くために生まれた”って言ってますが、これって冷戦(*5)のことでしょうか?

 さて、この映画の最大の見どころの一つはエンタープライズのパワーを回復させるために機関室でコアを修復させるところ。ここって、”イントゥ・ダークネス”は”カーンの逆襲”の鏡像になってるんですね、カークとスポックが。修復が終わってガラス越しに手を合わせるシーン。”イントゥ・ダークネス”での瀕死のカークとスポックの言葉

  カーク :俺も、お前ならこうしただろう。唯一論理的だ。
       俺は怖いよ、スポック、どうすればいい?
       どうすれば何も感じない?
  スポック:いや、分からない、今は私にもできない。
  カーク :俺がなぜ火山でお前を見捨てられなかったか、なぜ戻ったかわかるか?
  スポック:君が友人だからだ

 これが”カーンの逆襲”ではコアを修復したのがスポックで、彼をみとったのがカーク。その時のスポックの言葉

  スポック:悲しまないで、ください、論理にしたがったのです
       (中略)
       たとえ死んでも、私は永遠にあなたの友人です
       あなたに長寿と繁栄を

泣かせる名シーンです。
 ”イントゥ・ダークネス”ではこのあと”カーン”と絶叫しますが、これは”カーンの逆襲”ではカーンによって地下洞窟に置き去りにされたカーク提督の叫びを彷彿とさせます。

  ”スター・トレック”の新シリーズって、けっこう旧シリーズの世界観をうまく引き継いでいるんで、これを機会に若いぜひ昔の映画版も見て欲しいもの。特に”カーンの逆襲”は単独で見ても面白いので、ぜひ両方ともご覧いただきたいものです。

《脚注》
(*1)キャロル・マーカス博士が登場
 キャロル・マーカス博士は”スタートレックⅡ カーンの逆襲”に登場したカークの元恋人でカークの息子を生んだ人。ちなみに、彼女が友達と言ってる”クリスティン・チャペル”はTV版のオリジナルシリーズに出てくるエンタープライズの看護婦さんにしてスポックに想いを寄せる女性。このDVDではカークが手を出しているようですが・・
 チャペルの名前を聞いてああっと思うのは古くからのファンなんだろうなぁ
(*2)エンタープライズがヤマトよろしく海から飛び出すわ
 ”宇宙戦艦ヤマト”といえば、岩盤を割っての発信シーンが有名ですが、”宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち”では海から発進しています。古くは”轟天号”(海底軍艦 東宝)、”万能戦艦マイティ号”(マイティジャック 円谷プロ)など、巨大戦艦の海からの発進シークエンスは男のロマンです。
(*3)ロボコップが提督してるわ
 マーカス博士のお父さんで宇宙艦隊提督の”マーカス提督”って、どっかで見た顔だな~と思っていたら演じているピーター・ウェラーって”ロボコップ”(1987年版のほう ワーナー・ブラザーズ)のアレックス・マーフィー(=ロボコップ)の人だったんですね。しかしまあ歳とりましたねぇ、この人も・・・
(*4)優生人類
 日本語吹き替え版では”超人類”、”カーンの逆襲”では”優生人類”と訳されていますが、”イントゥ・ダークネス”の英語では”genetically engineered to be superior(優秀になるように遺伝子操作された人)”です。ここではオリジナルに敬意を表して”優生人類”にしました。
(*5)冷戦
 第二次世界大戦後の資本主義陣営(アメリカ合衆国など)と社会主義陣営(ソビエト連邦 現ロシア)の対立のこと。
 この前会社で新人のお嬢さんがこの映画を観に行ったってましたが、この人たちにとっては解説が必要な歴史なんだろうなぁ。ソ連のゴルバチョフ議長とアメリカのブッシュ大統領(パパブッシュの方)がマルタ会談で冷戦終結を宣言したのが1989年ですからマジに生まれたころの話だし・・・

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