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2014年1月12日 - 2014年1月18日

世の中って、理不尽だね。原作をここまでぐちゃぐちゃにしちゃうほどに(戦力外捜査官/マッチ棒)

 ども、わりとミステリーなんかも読むおぢさん、たいちろ~です。
 この前、会社で”今年の新番組って刑事モノ多いね~”との話が出ました。まあ、警察関係のテレビドラマってけっこうヒット作も多いし、続編なんかも作っちゃってるので作り手側の気持ちもわからんでもないですが、確かに新番組を調べて見るとテレビ朝日では定番の”相棒”、”科捜研の女”に加え、”緊急取調室”や探偵モノだけど”私の嫌いな探偵”、TBSの”S-最後の警官-”,”隠蔽捜査”、日本テレビの”戦力外捜査官”などなど。確かに多いなぁ。
 ということで、今回は原作も読んでた”戦力外捜査官”のご紹介であります。


Photo
写真はたいちろ~さんの撮影。木のマッチ棒です。


【本】戦力外捜査官(似鳥鶏 河出書房新社)
 ある日、捜査第二係の巡査”設楽恭介”は警視庁の玄関で迷子になっている少女に出会う。身長150センチ弱、色白眼鏡で15~6歳にしか見えない少女”海月千波”が実は警部。そして千波とコンビを組まされた設楽巡査の苦難の日々が始まる・・・
【TV】戦力外捜査官(原作 似鳥鶏、主演 武井咲、TAKAHIRO)
 こんど、捜査第18係にキャリアが配属されるという。”キャリアの経歴に傷をつけたら現場の責任になる”という現場の配慮からお守り役を押し受けられた設楽巡査(TAKAHIRO)。そして登場したのは黒スーツに身を固めた迷子癖で空気の読めない海月千波警部(武井咲)だった。
 日本テレビで1月11日より放映開始。
【道具】マッチ棒
 マッチは火をつけるための道具で、木や紙などの棒の頭に発火性のある頭薬をつけたもの。ってか、マッチ棒って見なくなりましたね~~。今の若い人にはマジで説明しないと分かんないんじゃないかと思うぐらい。”憧憬生活”のHPによるとマッチの生産量は1970年のマッチの生産量は並型で54.7億個から2010年には1億個と激減しているんだそうです。
 TV版で海月警部と越前警視総監(柄本明)がタブレットでマッチ棒パズルをやってますが、そんな時代ですかねぇ


 さて、原作版の”戦力外捜査官”から。

〔原作版”戦力外捜査官”〕
 海月千波の容姿は上記のとおりですが、それ以外にも迷子癖だの、木に登っておりかれなくなるドジッ娘属性だの、もんぼ好きなアーティストは印象派だの、趣味はお菓子作りにピアノにハープといったお嬢様キャラ(*1)。周りを混乱させるだけのたとえ話とか、けっこうユニークなキャラクター設定。
 戦力外扱いされてるってのも現場でのいきなりのドジっていうまあ、身から出たサビっちゃサビなんですが、それを”単独遊軍捜査班”っていい変えちゃうポジティブさも好感持てるお嬢さんです。

 海月警部とペアを組まされる貧乏クジを引かされた設楽巡査優秀な刑事にさらに優秀な上司の組み合わせというと”薬師寺涼子の怪奇事件簿(*2)”なんかを思い出しちゃいましたが、きっと設楽巡査と泉田警部補の”ヤキボの相方”って立ち位置が似てるからかなぁ。海月警部も薬師寺警視も毛色が違うものの優秀ですが、まわりを振り回すってとこも同じだし。

 あと、越前刑事部長口から出まかせでみんなを丸めこむスチャラカだけど実は深謀遠慮というのは”空飛ぶ広報室(*3)”に登場した”詐欺師 鷺坂”こと鷺坂広報室長を彷彿とさせるキャラ。腹を刺されていながら”・・・ふふっ。一回、やってみたかったんだよね。こういうの”とか言いながら犯人に手錠をかける芝居気たっぷりさで部下を掌握するってのもおちゃめだし。

 まあ、推理小説というよりライトノベルに近いでしょうかね。推理もわりとちゃんとしてるし、放火事件を発端とした大量殺人計画ってドラマももりあがってるし小説としても面白かったです。

〔TV版”戦力外捜査官”〕
 日本テレビで武井咲とTAKAHIROの写ったポスター観た時、やな予感はしてたんですが・・・
 海月警部はパンツスーツに黒メガネって、どっちかというとピシッとした感じのいでたち、ポニーテールって武井咲のイメージなんでしょうが・・・ 原作の表紙のイラスト観てるとなんで、きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅ(*4)”にやらせなかったんだろう? って思ってましたが、原作のイメージとはかなり違ってますねぇ。
 自室の本棚にはシャーロックホームズに京極堂シリーズに名探偵コナンにとけっこうな推理モノ好きのようですが、週刊クイズっぽいのでマッチ棒パズルを遊んでるとこなんか”クイズマニア”といったほうがいいのかも。自宅のシーンを見る限りお嬢様キャラってわけでもなさそうだし。
 戦力外扱いされているのも上層部や現場の思惑での既定路線ってのもなんだかなぁ。ドラマの中で海月警部と設楽巡査が”いじめられっ子はいじめられっ子かどうかなんとなくわかる”みたいな会話をしていますが、このことかと思ってました。

 職務質問をされて逃げたした少年が”警部って偉いの?(*5)”という質問に、設楽巡査が警部を説明するのに古畑任三郎や番組登場時の杉下右京が警部補で一つ上、青島刑事が巡査部長で二つ上、設楽巡査が三つ上という説明に対し、少年が

  世の中って、理不尽だね

とつぶやいてますが、なんで原作をここまで理不尽なほどにぐちゃぐちゃに変えちゃうかなぁ。
 まあ、佐野史郎とか木下隆行とかいい味だしてるキャラもいますが、わざわざ原作にない仙人みたいな役を関根勤にやらせるんだったら、江藤君を出せ!(*6)
 すいません、失礼しました。

 まあ、”ビブリア古書堂の事件手帖(*7)”ん時もそうでしたが、せっかく原作に立ってるキャラがいるのにどうして変えちゃうんでしょうね? アイドルを出すなとは言いませんが、せっかく出すんだったらもうちっとイメージ合ってるのを採用すりゃいいのに

 TV版は武井咲ならOKという人にはOKでしょうし、作品そのものはちゃんと作っているようですので、原作にこだわらなければ面白いかも。ってか、こだわる方が少ないか・・・


《脚注》
(*1)ピアノにハープといったお嬢様キャラ
 私んちにもピアノにハープがありますが、決して、間違いなく、何があってもうちの奥様や娘がお嬢様ってことはありません。楽器の値段ってのはピンキリですが、小型のハープであれば20万円しないものもありますので、庶民が買えないってこともないです、はい。
(*2)薬師寺涼子の怪奇事件簿(田中芳樹、講談社)
 絶世の美女で社長令嬢、大金持ちながら”ドラよけお涼”の異名を持つ薬師寺涼子警視の活躍と、その部下である泉田準一郎警部補の不運を描いた伝奇系推理小説。垣野内成美によるコミック化やアニメ化もされた傑作です。
(*3)空飛ぶ広報室(有川浩 幻冬舎)
 防衛省航空自衛隊航広報室、通称”空飛ぶ広報室”の元パイロットで広報官の空井2等空尉とディレクターの稲葉リカを主人公とした自衛隊系ラブコメ。TBSのTVドラマでは鷺坂正司役を柴田恭兵が好演。鷺坂室長って適当キャラに見えますが、1等空佐(大佐)と実はとっても偉い人です。
(*4)なんで、きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅ~
 きゃりーぱみゅぱみゅの正式な芸名はこれだとか。アナウンサーいぢめとしか思えん・・・
(*5)警部って偉いの?
 人様の組織でその人が偉いのかどうかってのはわかりにくい物ですが設楽巡査の説明は(イメージ的には)よくわかります。もうちょっと並べて見ると
 警視長:飛葉大陸(ワイルド7 瑛太)
 警視 :薬師寺涼子(薬師寺涼子の怪奇事件簿)
 警部 :加納 倫太郎(警視庁捜査一課9係 渡瀬恒彦)
      藤堂俊介(太陽にほえろ! 石原裕次郎)
      大門圭介(西部警察 渡哲也)
      銭形幸一(ルパン三世)
      目暮十三(名探偵コナン)
 警部補:土門薫(科捜研の女 内藤剛志)
      後藤 喜一(機動警察パトレイバー)
 巡査長:両津勘吉(葛飾区亀有公園前派出所 香取慎吾)

こうやって見ると、警部ってのはおっさんキャラの定番ですが、キャリア組なら最年少なら23歳でなれるそうなので(wikipediaより)あながち若い警部さんがいないわけでもなさそうです。
(*6)江藤君を出せ!
 海月警部が喫煙を注意した不良少年の仲間の空手使いの少年。のちに二人を姐さん、兄貴としたうことになります。いいキャラだと思うんですが、TV版にはでないのかなぁ・・
(*7)ビブリア古書堂の事件手帖(三上延、メディアワークス文庫)
 古書店”ビブリア古書堂”の主人で超人的な古書の知識を持つ篠川栞子を探偵役とした推理小説。TVドラマ化にあたりロングヘア、巨乳の栞子さんをベリーショート、○乳の剛力彩芽を演じたということでけっこう物議をかもしました
 まあ、ストーリー自体はわりと原作に忠実で、剛力彩芽がそれはそれとして雰囲気出してたので、それなりに楽しめましたが。

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