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2014年4月6日 - 2014年4月12日

主の御目はどこにでもあり、あなたのことをTVに流している、かもしれない(トゥルーマン・ショー/おれに関する噂/スワヤンブナート)

 ども、世の中の片隅でだれに注目されることなく生きてるるおぢさん、たいちろ~です。
 先日、エド・ハリスのネタでブログ書くんで(*1)いろいろ調べてると、この人って”トゥルーマン・ショー”にも出てたんですね。この話って、自分の人生が知らない間にTVで放映されてるって内容らしいですか、それってなんだか”おれに関する噂”みたいな話?
 ということで、今回ご紹介するのは単なる社会人がマスコミに取り上げられる話”トゥルーマン・ショー”と”おれに関する噂”であります


写真は”トリップアドバイザー”のHPより。スワヤンブナートです。
ネパールに行ったんで写真あるはずなんですが、見つかりませんでしたので・・・


【DVD】トゥルーマン・ショー(主演 ジム・キャリー、 エド・ハリス、パラマウント)
 トゥルーマンは保険会社に勤める平凡なセールスマン。ある日死んだはずの父親にであい、拉致されるという事件に遭遇する。そしてトゥルーマンは自分を取り巻く世界に違和感を覚える。街を脱出しようとする彼を街中が阻止しようとし・・・
 ジム・キャリーがトゥルーマンを、エド・ハリスがTVの敏腕プロデューサーを演じるシュールなコメディ(かな?)
【本】おれに関する噂(筒井康隆、新潮社)
 NHKテレビのニュースを見ていると、だしぬけにアナウンサーがおれのことを喋りはじめたのでびっくりした。(本書より)
 一介のサラリーマン”森下ツトム”がいきなりマスコミのニュースに流れ出すというスラップスティックコメディー
【旅行】スワヤンブナート
 ネパールのカトマンズ盆地にあるネパール仏教寺院。仏塔に仏陀の知恵の目が四面に描かれているのが特徴。まあ、神様の目はどこにでもあるってことでしょうか。


 まあ、結果から言えば似てると言えば似てる、別物といえば別物。”トゥルーマン・ショー(The Truman Show)”はトゥルーマン(true man)(*2)のシャレが気持ちいいぐらい、虚構と現実がごちゃまぜ。”おれに関する噂”はどっちかつ~と不条理劇のテイストでしょうか。

 ”トゥルーマン・ショー”は一言でいうと、冒頭にエド・ハリス演じる敏腕プロデューサー”クリストフ”のモノローグでしょうか

  だが、このショーでお見せする、まあ言ってしまえば作り物の世界は
  トゥルーマンにとっては現実なんだ

  While the world he inhabits・・・
  is,in some respects,counterfeit,
  there’s nothing fake
  about Truman himself

 で、いろいろあってジム・キャリー演じるトゥルーマンが世界の真実に気づく訳ですが、この時にクリストフが天から語りかけるシーン

   多くの視聴者に希望と歓びを与えている
   私が作った世界こそ真実なんだ
   私の世界では何も恐れるものはない
   私は君より君をよく知っている

 これはもう神様の視点ですなぁ。エド・ハリスの慈愛に満ちた表情が秀逸。
 でもその前には、神の怒りのごとく雷落っことしてるけど・・

 方や”おれに関する噂”はというと、主人公は”なぜ自分がマスコミに報道されるのか”って点以外はかなり状況に自覚的です。で、こっちの世界観はというと森下ツトムが問い詰める週刊誌の副編集長の言葉

  マスコミが報道すれば、なんだってビックニュースになるのです
  報道価値なんて、報道したあとからいくらでも出てくるんです

 につきますな。

 まあ、テイストの違う作品ではありますが、共通点の一つとしては”マスコミに取り上げられなくなった後の主人公は幸せか?”って疑問符が付くとこでしょうか? トゥルーマンはセットの外に出ればただの失業者だし、ラストシーンでは視聴者が番組終了しだい”チャンネル変えろよ!”って、あっというまに商品価値がなくなる暗示をしてるし。”おれに関する噂”でも森下ツトムがマスコミに取り上げられてるうちは同僚にお姉さんとエッチできてるけど、無名人になったとたんデートすら断られているし(まあ、本人は彼女の本性がわかって満足してるようですが)。森下ツトムはまだしも、トゥルーマンはエデンを出たアダムみたいなモンになりそうだな~

 余談ですが、”トゥルーマン・ショー”みたく小国の国家予算なみの金を使ってセットを組むのはともかく”おれに関する噂”なみに追っかけまわすのはできそうだな~~ 最近の犯罪捜査の報道なんて防犯カメラの映像が当たり前ですが、なんでも正式統計はないものの日本に防犯カメラって300万台ぐらいあるんだとか(日経BizアカデミーのHPより)。さらには携帯電話の契約者数では1億3800万台で(電気通信事業者協会HPより)ほとんどカメラ付きだとすると単純計算で国民全部で何かを監視するってのはやる気になりゃできそうなノリです。
 先日読んだ”臨機巧緻のディープ・ブルー(*3)”の中に地球のあらゆるところにカメラが設置されていて、どこでも見れるようになったから”こんどは宇宙を見にいこう!”ってなノリで宇宙に進出するって話がでてましたが、知的好奇心があればなんだってやっちゃいそうだし。

 意外と神様だって、天国のテレビで人間見ながら笑ったり感動したりしてるのかもな~~ でも浄玻璃鏡(*4)はちょっとご勘弁を・・・


《脚注》
(*1)エド・ハリスのネタでブログ書くんで
 ”ファントム 開戦前夜”の話です。そんときのブログはこちらから、映画の公式HPはこっちです。
(*2)トゥルーマン(true man)
 直訳すると”真実の人”ってとこでしょうか。
 ちなみに、第33代アメリカ大統領”Truman”は綴りは一緒ですが”トルーマン”と表記されます。
(*3)臨機巧緻のディープ・ブルー(小川一水、朝日ノベルズ)
 宇宙を調査する宇宙船艦隊に乗り込んだカメラマンのタビト。彼はとある惑星で人魚のような囚われの少女と出会う。この惑星を支配する鳥型宇宙人と対立することになった地球人は・・・
 ファースト・コンタクトというよりボーイ・ミーツー・ガールなSF小説
(*4)浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)
 閻魔様が亡者の裁判で亡者の善悪の見極めに使用する鏡。亡者の生前の行動が映し出される”鏡”というより録画機能付きテレビのようなモンです。確かにこれで過去の証拠を突きつけられたらウソは付けないだろうなぁ


江ノ島で猫見て思い出したんですか、あのネットの事件ってどうなってるんでしたっけ?(ネットフォース/江ノ島の猫)

 ども、ネット犯罪ができるほどITリテラシーが高けりゃいいな~と思っているおぢさん、たいちろ~です。
 会社の同僚がペーパーバック(*1)を読んでました。”ナニ読んでるの?”と聞くと”トム・クランシーのネットフォース”との答え。おおっ、トム・クランシー! 初期のころのライアン・シリーズ(*2)なんか良く読んでたんですが、最近はご無沙汰。
 ということで、久々のトム・クランシーということで、今回ご紹介するのは”ネットフォース”、英語で読む根性がないので(というか、それ以前に英語力がないので)日本語版です。


写真はたいちろ~さんの撮影。やる気のない江ノ島の猫です
(事件とはなんの関係もありません、たぶん)

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【本】ネットフォース(トム・クランシー、スティーブ・ピチェニック、角川文庫)
 2010年、FBIはインターネット犯罪に対処すべくコンピューターのエキスパートによる特殊部隊”ネットフォース”を設立した。
 テロリストにより、”ネットフォース”の司令官が暗殺された。司令官を引き継いだ”アレクサンダー・マイケルズ”は副官で武術シラットの達人”トニー・フィオレラ”、スーパープログラマーの”ジェイ・グリッドリー”、実戦部隊の指揮官”ジョン・ハワード”らとともに、捜査を開始する・・・
【動物】江ノ島の猫
 元々、江ノ島って猫の多いとこだったそうですが、ネットで見ると最近減ってきているとのこと。どうも何者かが連れ去っているらしいです。野良猫が多くて問題になることもありますが、平和に生きてる猫を無理やり連れ去るってのもどうかと思います。
(写真家 関根啓介氏のブログを参考にさせていただきました)


 さて”ネットフォース”ですが、さすがにネットのスペシャリスト集団だけあって、バーチャル・リアリティ(VR)上で偶然遭遇したネットワーク・テロリストの”ヴラディミール・プレハーノフ”をスーパー・ハカーの”ジェイ・グリッドリー”がプログラミングのスタイルで特定してくなんてのが出てきます。

  やつのスタイルはつかんでいるので、ネットで出くわせばわかります
  画家と同じです。ピカソの作品は、見ればわかるし、
  ルノワールとはぜんぜんちがうこともわかります
  スタイルを見れば正体がわかります。
  やつは腕がよすぎて、才能をぜんぶ隠しきれてない
  どんなに隠そうとしても、ある程度は表にしみ出てくるものです

 昔、プログラミングの教育を受けたことがあるんですが、その時”職人芸的なプログラムを書いてはいけない”ってなことを言われました。これは、ほかの人がメンテナンスが出来なくなるから。まあ、標準化する(だれが読んでもわかって修正しやすい)ことでメンテナンス性を向上させよってことです。
 ですんで、スタイルで犯人が分かるってちょっと違和感があったんですが、考えてみりゃ、犯罪的ハッキングのプログラムなんてほかの人がメンテするなんて考えちゃいないでしょうし。プレハーノフは芸術的なまでの凄腕プログラマーなんでしょうな。実際社会インフラにひょいひょい侵入してパニックを引き起こしたりとネットでやり放題な人だし。

 一方、司令官のマイケルズって、あんましプログラムがど~のこ~のってエピソードはなくて、趣味は車いじりで、別れた奥さんに未練たらたらのおじさん。もてるみたいだけど。元司令官の敵をとるとか言いながら、事件が解決できないと首が飛ぶとか、仕事といえばグリッドリーの報告を聞いて、ハワードに他国から犯人を拉致ってこいという無茶ぶりな幹部社員。まあ、うちの会社だって幹部社員自らプログラムを組むなんてこたやってませんが・・・

 ユニークだな~と思ったのは、”ネットフォース”という組織、ネットのスペシャリスト集団にも関わらず実戦部隊が指揮下に組み込まれてるってこと。言って見ればネット上の捜査機能とリアル社会の逮捕機能が一体となってるってことです。まあ、日本で言えば科捜研の指揮下に土門警部補がいるようなモンでしょうか(*3)。
 確かに、”ネットフォース”は現場捜査もやっちゃいますが、ネット上ではあくまで犯人を捜査・特定するだけで、実際に逮捕するのはリアルワールドでやること。ネット上で”犯人めっけ!”ってやっても実際に身柄を拘束しないと逃げられたと同じです。ですんで、逮捕する人が同じ指揮命令系統にいるほうが効率的っちゃ効率的です。実戦部隊のハワードにチェチェンでプレハーノフを拉致らせたのは自分の指揮下にいたからでしょうが、ちょっとやりすぎじゃないかと・・

 ネット上の犯罪を逮捕したので思い出されるのが”パソコン遠隔操作事件”。人のパソコンを遠隔操作、踏み台としてネット上に襲撃や殺人などの犯罪予告載せるという典型的なサイバー犯罪の一つ。で、容疑者がネット上の捜査で逮捕されたかっつーと(*5)、猫の首にSDカードをくっつけたって犯人の証言から江ノ島での防犯カメラの映像で逮捕に至るというべたべたなリアルワールドでの話。ネット犯罪って、ネットやらストレージやらのログデータなんかで犯人に迫る!ってんでしょうが、実際にはそんだけでは犯人に迫るの難しいんでしょうねぇ 思わず江ノ島で猫を見て思い出しちゃいました。

 ”ネットフォース”の裏表紙には

クランシーが圧倒的なリアリティで現代社会に警告する近未来サスペンス

 って書いてありますが、この小説の舞台は2010年。書かれたのは1998年(*6)のこと(日本の出版は1999年)。まあ、今読むと過去から見た未来をすでに過去として見てることになります。まあ、バーチャルリアリティの描写なんかはそこそこ実現してるし、AR(*7)なんて小説を追い抜いちゃってるし。ネット上のバーチャルワールドはそこまではいってない感はありますが(そういや”セカンドライフ”ってど~なってんだっけ?)、ちょっと前の人が見てる未来図がハードに展開される世界観ってのも読みどころかも。全6作のシリーズなんでぼちぼち読んでみましょう。


《脚注》
(*1)ペーパーバック(paperback)
 日本でペーパーバックというと厚紙の表紙でない洋書のことを指します。高校時代に”スタートレック”(当時はまだ”宇宙大作戦”と言ってましたが)をペーパーバックで読んでた先輩がおりまして、カッコイイ~とか思ったモンです。
 本来は硬いカバーの表紙で覆われた”ハードカバー”の対義語なんだそうですがこの区分で言うと最近コンビニで売ってるカバーなしのコミックも”ペーパーバック仕様”なんですが、ずいぶんイメージ違うな~~
(*2)ライアン・シリーズ
 CIAの情報分析官”ジャック・ライアン”を主人公とするトム・クランシーの小説。”レッド・オクトーバーを追え”、”愛国者のゲーム”、”いま、そこにある危機”とか初期の作品は原作も読んだし、DVDも見たな~
 後に大統領補佐官を経て大統領に就任。って、アメリカ版”島耕作”(弘兼憲史、講談社)みたいな人?!(こっちは読んでないけど)
 ”エージェント:ライアン”としてカーク船長こと”クリス・パイン”がライアン役で映画が公開。
(*3)科捜研の指揮下に土門警部補が~
 ”科捜研の女”(テレビ朝日)では京都府警科学捜査研究所(科捜研)の榊マリコ(沢口靖子)らの鑑定に基づいて、京都府警捜査一課の土門警部補(内藤剛志)が犯人を逮捕するという機能分担になってます。
 そういや、”怪奇大作戦”(円谷プロダクション)に”SRI(Science Research Institute 科学捜査研究所)”ってのが出てきましたが、こちらは民間組織なので逮捕とか以前の話です。
(*5)容疑者がネット上の捜査で逮捕されたかっつーと
 調べて見ると2014年3月に保釈されたとのこと。
 逮捕された時の映像では眼鏡、小太りの30男、家にはパソコンが4台といかにもオタクっぽい雰囲気。これで誤認逮捕だったらシャレにならんわな~(誤認逮捕事態、シャレにならんですが)
(*6)1998年
 長野オリンピックとFIFAワールドカップ・フランス大会が開催され、郵便番号が7桁になり、金融監督庁が発足し、北海道拓殖銀行が営業を終了し日本長期信用銀行と日本債券信用銀行が経営破綻で国有化され、明石海峡大橋が開通した年です。ちなみにWindows 98とiMacが発売され、iモードがサービスインしたのもこの年です。
(*7)AR(拡張現実 Augmented Reality)
 スマートフォンをかざすと画面上に、その場所に関する情報が現実の映像に重なって出てくるなんてのがこれです。

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