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2014年4月

この痩せさらばえた脚は間違いなくわしのものや。それが何で恥ずかしいものか(さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿/戦艦三笠)

 ども、とりあえず手足はまともに動くおぢさん、たいちろ~です。すぐ息切れするけど。
 さて、前回読んだ”さよならドビュッシー”の続きです。
 会社の読書好きな人の呑み会で中山七里が話題になって”さよならドビュッシー”読んだんですが、いや~ 1冊でベタにハマリましたね! ってことでさっそく2冊目を。この本の前日譚ということで”前奏曲(プレリュード)”なんですが、この主人公ってのが”さよならドビュッシー”のヒロイン香月遥のおじいちゃん”香月玄太郎”。なかなかにキャラが立ってて面白い人なんですが、”さよならドビュッシー”の冒頭に死んじゃう人。もったいないな~と思ってたら、こんな形で復活しますか! 
 ということで、今回ご紹介するのは”さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。横須賀三笠公園にある”戦艦三笠”です。
(右側にあるのは東郷平八郎像)

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【本】さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿(中山七里、宝島社文庫)
 香月地所の社長にして名古屋財界の大物”香月玄太郎”が脳梗塞で倒れた。九死に一生を得て、脚は動かなくなるものの奇跡的に復活。ところがこのおじいさん、口は悪いわ人を叱り飛ばすわ、警察を犬のごとくこき使うわととんでもない偏屈じじいだった。
 かくして介護士の”綴月みち子”とともに、玄太郎は殺人事件の解決に乗り出す。
【乗り物】戦艦三笠
 元日本海軍連合艦隊旗艦。司令長官東郷平八郎の指揮下1905年に日本海海戦でロシア海軍バルチック艦隊を撃滅したことでも有名。
 玄太郎がリハビリのため作っていたプラモデルがこれです。


 本書のサブタイトルになっている”要介護探偵の事件簿”ですが、玄太郎は”鬼警部アイアンサイド(*1)”よろしく”車椅子探偵”を気取りたかったようですが、みち子さんにあっさりスルーされ”要介護探偵なんてどうです?”で、このタイトル。
 でも、”要介護”から受ける印象、ぜんぜんないですな~~
 みち子さんが介護をするために初めて玄太郎の元を訪れた時の言葉

  玄太郎:どうした、この脚が今更珍しいかね
  みち子:珍しいですよ・・・ こんな風になった身体を見られても
      眉一つ動かさず平然としているのは 玄太郎さんぐらいです
      大抵の患者さんは怒ったり恥ずかしがったりするのに
  玄太郎:何や、そんなことか。しようもない。

       (中略)
      それにどう足掻こうが、どう取り繕うが 
      この痩せさらばえた脚は間違いなくわしのものや。
      正真正銘わしの一部や。それが何で恥ずかしいものか

 私もいつ身体が動かなくなるかわかりませんが、そんなんなってもこうありたいですね~~

 で、このみち子さん、玄太郎のリハビリに採用したのがなんと戦艦三笠のプラモデル(*2)。ながらくプラモデルなんか作ってないですが、確かに手先の訓練にはなりそうです。私もボケ防止にやってみようかしら。でもガンプラじゃ奥様に嫌われそうだしなぁ(*3)

 見事に復活した玄太郎ですが、探偵としてもなかなかのもの。会話や行動の中のちょっとした矛盾をヒントに犯人を捜し出す手腕はなかなかのもの。それにこのじいさん、すんごい物知りなですな。犯人との警察無線の会話なんて犯人たちが驚くほどマニアックだし、事故での破損個所から手抜き工事を見抜いたり、ワリコー(*4)の扱いから犯人が素人だと推測したりと、社長っていろいろ勉強したいとなれないんかな~ってくらい(たぶんに趣味の世界もありますが)
 こんだけ、面白いキャラなのにほんともったいない。普通の作家だったらこの人だけで何冊も小説書けそうなのに。罪滅ぼしに玲子さんの話も作ってくんないかな~(*5) あっ、この人も死んじゃったんだっけ・・・

 ”さよならドビュッシー前奏曲”は中編5作品を収録してますが、それぞれに傑作。登場編の”要介護探偵の冒険”、玄太郎のリハビリとリハビリにからんだ殺人計画を解決する”要介護探偵の生還”、車椅子でのカーチェイスを仕掛けて犯人を断定する”要介護探偵の快走”、最後に男気を見せる”要介護探偵と四つの署名”、”さよならドビュッシー”で探偵を務める岬洋介へのバトンタッチ編”要介護探偵最後の挨拶”など、それぞれに玄太郎のやりたい放題、魅力爆発のお話です(最後の挨拶だけはちょっとしんみりかな?)。ぜひご一読のほどを。

PS.
 前回の”さよならドビュッシー”のブログで読書好きな人の呑み会を”堕落した文芸部”と書きましたが、どうも”老人会の茶飲み話”だったようです。
 玄太郎が引きこもりの息子に同人会の話をきいた時の言葉

  大の大人が他人の描いたマンガの好き嫌いを勝手に喋くり合うだけじゃろ
  そんなもの老人会の茶飲み話とどこが違う


《脚注》
(*1)鬼警部アイアンサイド
 犯罪者に撃たれた銃弾のために下半身不随となったアイアンサイド警部(吹き替えは若山弦蔵)が事件を解決するというアメリカの警察TVドラマ。子供の頃見たな~~
 玄太郎は安楽椅子探偵うんぬん言ってますが、けっこうアクティブにあっちこっち現場に行ってたような印象あるんですが。
(*2)戦艦三笠のプラモデル
 そういや、飛行機ヲタクの同僚がなぜだか嬉々として戦艦三笠のプラモデルを作ってたな~ なんでも軍艦好きの知人がいるそうで、話題が盛り上がってたそうで。
 これだからヲタの人って・・・
(*3)ガンプラじゃ奥様に嫌われそうだしなぁ
 プラモデルってのも作品をディスプレイしたすと思いっきし場所ふさぎな趣味です。それでなくても狭い部屋に本がてんこ盛りなのにこれ以上場所をとるような趣味を始めたらぶ~たれるのは火を見るより明らか。ましてやガンダムではねぇ・・
(*4)ワリコー
 今はなき日本興業銀行が発行していた”割引興業債券”略して”ワリコー(割興)”。作中で資産隠しの話が出てきますが、前自民党副総裁の金丸信がワリコーを買ったなんてのがリアルにありましたねぇ。
 ”ワリコー”って最近聞かないな~と思ってたら日本興業銀行と合併したみずほ銀行が”割引みずほ銀行債券”として発行していたものの2007年3月をもって新規発行が終了されてました。
(*5)玲子さんの話も作ってくんないかな~
 玄太郎の長女にして”さよならドビュッシー”のもう一人のヒロイン片桐ルシアのお母さん。おそらく玄太郎のDNAをもっとも色濃く受け継いだ人。意識の戻らない玄太郎への
  起きろったら起きろよおおっ、このくそ爺いいっ!
は圧巻です。

”パンパンのいた時代”と言って説明不要だった時代もあったんでしょうなぁ・・(ゼロの焦点/JR金沢駅)

 ども、もはや戦後ではない時代生まれのおぢさん、たいちろ~です。
 新しい本がしこたま溜まっているのに、時々古い本を読みたくなることがあります。
 最近は京極堂つながりで横溝正史や松本清張のなんか読んでます(*1)。特に松本清張は今でもちょこちょこ映像化されてまして”球形の荒野”もつい先日木村佳乃主演でTVでやってました(見てないけど)。そういや”ゼロの焦点”も広末涼子主演で映画やってたな~(見てないけど)ということで、今回ご紹介するのはこの本であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。JR金沢駅のもてなしドームと鼓門です。

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【本】ゼロの焦点(松本清張、新潮文庫)
 板根禎子(ていこ)は広告代理店に勤める鵜原憲一と見合い結婚した。新婚旅行から帰ってすぐ、憲一は仕事の引継のために金沢へ行くが、そのあと行方が分からなくなった。憲一の後任の本多や義兄の宗太郎、地元の名士である室田社長らの協力で行方を捜すうち、連続殺人事件が発生する。その影には戦後混乱期の悲しい女達の運命があった・・・
【旅行】JR金沢駅
 写真にあるガラス製の”もてなしドーム”と木製の”鼓門”の竣工は2005年だそうです。初めて金沢に行った時はこんなん無かったんだけどなぁ。2014年の北陸新幹線の開業に伴い駅構内のリニューアルも予定されているそうです。昭和もどんどん遠くなっていきます


 話はいきなり飛びますが、先日、予備校の林先生(*2)が夏目漱石の”坊っちゃん”の”おれは清から三円借りている。その三円は五年経った今日までまだ返さない”という文章を引用して、”状況描写としてお金を出すのは有効だが、時代背景が変わると分からなくなる、だから作品を理解するにはそれがどんな時代だったかを知る必要がある”といったような話をしてました。初手からなんでこんな話をしてるかというと”ゼロの焦点”を読んで感じた”時代感覚のずれ”なんですな。
 調べてみると”ゼロの焦点(旧題”零の焦点”)が”宝石”に連載されたのは1958~59年、小説の舞台もその時代です。経済白書に”もはや戦後ではない”と記載されたのは1956年ですからまぎれもなく”現代”なんですが、ずいぶん社会がかわっちゃったんだな~って感じです。

 禎子と憲一はお見合いしてほとんど1~2ケ月ぐらいで結婚、小説内でも禎子が憲一のことをほとんど知らないって話を何度かしてます。今の若い人にとっちゃ”お見合い”なんて死語の世界でしょうが(”出会い系”つ~とちょっとイメージちがいそうだし)、女性が相手のことをよく知らないまま見合い結婚するって(*3)戦前戦後あたりの話を読むとままあったらしいってことはわかります。
 むしろ気になったのは物語のキーワードになっている”パンパン”という言葉。若い人向けにいちおう説明しておきますとパンパンとは”第二次世界大戦後の混乱期の日本で、主として在日米軍将兵を相手にした街頭の私娼(街娼)”のこと(wikipediaより)。で、何が違和感かというと(まあ、今読んでですが)この言葉がなんの説明もなくふつ~に出てるんですな。こういうやたら脚注の多いブログを書いてていうのはなんですが、文章に出てくる”言葉”っていうのは書く人と読む人の間に共通認識なりコンセンサスが必要で、マニアックアなネタが増えると説明しないとわかんないかな~と思っちゃうワケです。逆に言うと説明しなくてもわかると思もやそんなことしないワケで、”ゼロの焦点”が書かれたころはこの言葉の説明が不要なほど一般に理解されてたってことです。
 それ以外にも禎子が義兄の宗太郎を金沢駅偶然見かけるなんて、今見たいにバカでかい駅あとちょっと偶然すぎる感じだし、在来線の電車の中でたばこをスパスパすってるなんて一昔前の風景だしなんてのがいっぱいでてきます。だいたい、会社の人事課の人が社外の人に履歴書を写させたりとか、役所の人間が戸籍の内容を第三者にペラペラしゃべったりとかなんて、個人情報保護がうるさい昨今ならコンプライアンス違反で訴えられかねないコトです。

 そういう観点で読んでると、時代感覚って確実にずれてきてますね。ちょと前までは終戦直後の混乱期あたりがオールディズって感じでしたが、今では70年代ぐらいまでシフトしてきてる感じでしょうか? 会社でも今やマネージャークラスですら”万博を知らない子供たち(*4)”だしな~~

 まあ、私だって”パンパン”を知識としては知っていても直接見た世代ではないんで偉そに言えたもんじゃないですが、”パンパン”であった過去が連続殺人事件にまで発展するってのも時代背景があってわかることなんでしょうなぁ。今だったらリベンジポルノ(*5)の超きついのみたいな感じでしかょうか?

 本編とはほとんど関係のない話をぐだぐだ書いてしまいましたが、小説自体は松本清張を代表する一作、面白いです。過ぎ去った戦後、いや昭和を感じるのもいいかも。

《脚注》
(*1)京極堂つながりで横溝正史や松本清張のなんか読んでます
 ”京極堂”=京極夏彦の”塗仏の宴(講談社)”から横溝正史の”八つ墓村(角川文庫)”やら松本清張の”闇に駆ける猟銃(”ミステリーの系譜”に所収、中公文庫)”やら。これ全部1938年に起こった”津山事件(津山三十人殺し)”つながりです。
(*2)予備校の林先生
 2013年度新語・流行語大賞”いつやるか? 今でしょ!”で一躍スターになった東進ハイスクール現代文担当の林修先生です。流行語大賞をとった人って一発屋で終わるケースが多いんですが、この先生は膨大な知識に裏打ちされた軽妙な語り口でけっこう長く続きそうです。ライトなノリの池上彰かな。
(*3)女性が相手のことをよく知らないまま見合い結婚するって
 ”ゲゲゲの女房”(武良布枝、実業之日本社文庫)でも見合いから5日後に結婚式するってエピソードあったな~ ダンナの水木しげるが日本を代表する漫画家になったんだからこれは大当たり。まあ、長過ぎた春で結婚しなかった人もいりゃ、大恋愛の末に離婚する人もいるんだから、結婚は結果オ~ライなのかもしれません。
(*4)万博を知らない子供たち
 おぢさん世代で”万博”というと1970年に大阪で開催された日本万国博覧会(通称”EXPO’70”がデフォルト。東京オリンピック(昔の)とならんで戦後日本のエポックメイキングなイベントでした。ちなみに”○○を知らない子供たち”のモトネタの”戦争を知らない子供たち”も1970年のヒット曲。こういうのもいちいち書かないとわかんなくなってくんだろうなぁ
(*5)リベンジポルノ
 逆に言うと禎子の時代の人が現在を見ると、なんでそんなヤバイ写真を撮らせるのか、それをネットでだれでも見れる所にわかれた恋人が載せるのか(そんなことしてもヨリが戻るとは思えんのに)自体理解できんかもしれませんが。

”エースをねらえ!”ってより”ブラックジャック”でしょうか? でもすんごい面白いんだ、これが(さよならドビュッシー/ブラックジャック/月)

 ども、一時はクラシックにはまってた(*1)おぢさん、たいちろ~です。
 会社の人と読書好きな人の呑み会ってのをやってます。まあ、今何を読んでるだの、最近読んだのではこの本が面白かっただのを話題にぐだぐだ酒を呑むという、まあ言ってしまえば”堕落した文芸部”みたいなモンです。
 で、前回に行った時に参加した女性の人から”今、中山七里読んでる”って話がでました。そういや”さよならドビュッシー”とかクラシックがらみで読みたいな~~と思ってたんですがまだ手が出てなかったんで、これを機に読んで見たんですが、面白かったんですな~これが。
 ということで、今回ご紹介するのは”さよならドビュッシー”であります


写真はたいちろ~さんの撮影。サラリーマンの聖地、新橋から見上げた満月です。
まあ、しがないサラリーマンのおぢさんだって、たまには空を見上げてお月見ぐらいはするもんです、はい。

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【本】さよならドビュッシー(中山七里、宝島社文庫)
 ピアニスト志望の”香月遥”は不慮の火事のため従姉妹の”片桐ルシア”と祖父の”香月玄太郎”を喪い、自身も全身大火傷の大怪我を負う。生き残った彼女はピアノコンクールの優勝にめざし不自由な体ながら師匠であるピアニストの岬洋介とレッスンに励む。しかし周囲では彼女を傷つけようとする細工や、母が殺される事件が発生し・・・
 第8回”このミス大賞(*2)”を受賞した岬洋介シリーズの第一作。
【本】ブラック・ジャック(手塚治虫 秋田書店)
 天才的な技術を持ちながら無免許、高額な手術料を要求する孤高の医師”ブラック・ジャック”を主人公とする手塚治虫の代表作の一つ。この人も少年時代に不発弾の事故で母親は死亡、自身も瀕死の重傷を負いで大手術の末奇跡的に助かったという過去の持ち主です。
【自然】
 香月遥がコンクールで演奏するのがドビュッシーの”月の光”ですが、月をモチーフにした曲って結構あります。そういや、30年前に初めてCDを買ったのがベートーヴェンのピアノソナタ”月光”だったっけ(ピアノ演奏はホロヴィッツ)
 ”Blow Up!”(細野不二彦、ビッグコミックス)に出てきたリー・モーガンの”Desert Moonlight(”月の砂漠”のジャズ版)”なんかも聞いてみたいんですが見つかんなくってねぇ。


 大森望による解説では

  ハンディキャップを背負いながらピアノ・コンクール優勝を目指す少女の音楽青春小説
  (中略)
  物語のパターンとしてはいわゆる”スポ根もの”に属する。
  少女漫画で言えば、山本鈴美香『エースをねらえ!(*3)』~(中略)の系列ですね

ってあります。まあ、香月遥が岡ひろみで、岬洋介が宗方コーチだとするとそんな感じかな。お蝶夫人や藤堂さんはいないけど音羽さんはいるし(*4)。
 でも、これ読んだ時に最初に思い出したのはブラックジャックかな~~ けっこう香月遥のリハビリの話が書いてあるんですが、ブラックジャックの子供のころってこんな感じかな。”アリの足(*5)”で、かなりむちゃをやったリハビリのエピソードが出てきますがそれ思い出しちゃいました

 それに香月遥の指がPTSD(心的外傷後ストレス障害 Posttraumatic stress disorder)で動かなくってのが出てきますが、ブラックジャックでも精神的な理由で指が動かなくなるエピソードがあります(*6)。 まあ、香月遥もブラックジャックも、そして魔法使い(*7)こと岬洋介もこういったいろいろな十字架を背負いながら神技のようなテクニックを身につけるっていいな~と思います。


  闇をふりはらえ 立ち上がって戦え

 香月遥が岬洋介の演奏を聴いての言葉。そう、ブラックジャックも香月遥も岬洋介も戦ってるんですね。でもそれってコンサートで勝ち抜くってより、異質なる人に対する悪意に。

  君の言う通り、世界は悪意に満ちている
  現代は不寛容の時代だ。誰もが自分意外の人間を許そうとしない
  咎人には極刑を、穢れた者、五体満足でないものは陰に隠れよ
  周囲に染まらぬ異分子は抹殺せよ。今の日本はきっとそういう国なんだろう

   (中略)
  ただ、神様は一部の人間に粋な計らいをしてくれた。
  怒りを吐露する文章の代わりに音譜を、非情を嘆く声の代わりにメロディーを与えてくれた。

   (中略)
  音楽という素晴らしい武器を与えてくれた。
  そして今、君もその武器を手にしている

 引用がちょっと長くなりましたが、これは理不尽な悪意にさらされる香月遥に岬洋介が諭した言葉。こういうのが出てくるってとこが単なるスポ根じゃなくってブラックジャクウかなぁ。

 とにかく、すんごく面白い小説です。もっと早く読んどきゃよかった。
 でも、最後のどんでん返しでブラックジャックの第1話もってくるか!!(*8)


《脚注》
(*1)一時はクラシックにはまってた
 本を読みながらかけっぱにするというふざけた聴き方です。クラシックファンの方、すいません。
(*2)このミス大賞
 ”このミステリーがすごい! 大賞”の略。創設メンバーが宝島社ってのはわかるんですが、電機メーカーのNECと光ディスクを受託製造会社のメモリーテックが入ってる自体がミステリー。浅倉卓弥の”四日間の奇蹟”や海堂尊の”チーム・バチスタの栄光”、乾緑郎の”完全なる首長竜の日”(映画版は”リアル?完全なる首長竜の日?”)なんて話題作を出してるんですが、読んでないな~。読んでるのは岡崎琢磨の”珈琲店タレーランの事件簿”ぐらい。昨日3巻買ってきたので次に読みましょう!(いずれも宝島社より発刊)
(*3)エースをねらえ!(山本鈴美香、集英社他)
 テニスの強豪校、県立西高テニス部に入部した岡ひろみが、宗方コーチの指導の元いじめや苦難にめげずに一流テニスプレーヤーに成長するという女性版スポ根漫画。連載は1973~75年ですが、このころの少年少女はこの漫画の影響でテニスを始めたモンです(どうもうちの奥様もそうらしい?!)
(*4)お蝶夫人や藤堂さんはいないけど音羽さんはいるし
 ”お蝶夫人”はひろみの先輩でテニスの実力と美貌を誇る正真正銘のお嬢様。そんな高校生はおらんぞ! と突っ込んじゃいそうなスーパーレディ。藤堂さんは生徒会長にしてテニス部副キャプテンというひろみの憧れの人。私も高校時代は生徒会長をやってましたが、月とスッポンぐらい差がありましたね~~
 ひろみにいろいろいじわるする敵役が音羽さん。ある年代のお嬢様方には”音羽さん”というだけでわかるというメジャーな存在です。ちなみに”音羽”というのはエースをねらえ!が連載されていた”週刊マーガレット”の出版社”集英社”のライバルだった”講談社”の所在地です。
(*5)アリの足
 第54話。小児麻痺(ポリオ)に苦しむ少年が、自分と同じように手足の不自由な子供が歩いて旅をしたというブラックジャックを手術した本間丈太郎医師の本に感動を受けて自分も同じコースをたどる旅をするというお話。(秋田文庫版 第1巻に収録)
(*6)精神的な理由で指が動かなくなるエピソードがあります
 治療中の医師の不用意な発言から指が動かなくなるとか(第201話 ”20年目の暗示”秋田文庫版 第15巻に収録)、子供の頃のトラウマから気胸の手術中に痙攣を起こすとか(第71話”けいれん” 秋田文庫版 第11巻に収録)
(*7)魔法使い
 なんで、香月遥は”魔法使いの弟子”ですが、これってデュカスの”魔法使いの弟子”思い出しますね。ディズニーのアニメ”ファンタジア”でミッキーマウスがほうきに水汲みさせて大騒ぎになるので有名な曲です。こういったクラシック好き向けの小ネタがちりばめられてるのもお気に入りです。
(*8)ブラックジャックの第1話もってくるか!!
 ”医者はどこだ!”より。内容なネタバレになるので、ぜひオリジナルを読んでください(秋田文庫版 第1巻に収録)

主の御目はどこにでもあり、あなたのことをTVに流している、かもしれない(トゥルーマン・ショー/おれに関する噂/スワヤンブナート)

 ども、世の中の片隅でだれに注目されることなく生きてるるおぢさん、たいちろ~です。
 先日、エド・ハリスのネタでブログ書くんで(*1)いろいろ調べてると、この人って”トゥルーマン・ショー”にも出てたんですね。この話って、自分の人生が知らない間にTVで放映されてるって内容らしいですか、それってなんだか”おれに関する噂”みたいな話?
 ということで、今回ご紹介するのは単なる社会人がマスコミに取り上げられる話”トゥルーマン・ショー”と”おれに関する噂”であります


写真は”トリップアドバイザー”のHPより。スワヤンブナートです。
ネパールに行ったんで写真あるはずなんですが、見つかりませんでしたので・・・


【DVD】トゥルーマン・ショー(主演 ジム・キャリー、 エド・ハリス、パラマウント)
 トゥルーマンは保険会社に勤める平凡なセールスマン。ある日死んだはずの父親にであい、拉致されるという事件に遭遇する。そしてトゥルーマンは自分を取り巻く世界に違和感を覚える。街を脱出しようとする彼を街中が阻止しようとし・・・
 ジム・キャリーがトゥルーマンを、エド・ハリスがTVの敏腕プロデューサーを演じるシュールなコメディ(かな?)
【本】おれに関する噂(筒井康隆、新潮社)
 NHKテレビのニュースを見ていると、だしぬけにアナウンサーがおれのことを喋りはじめたのでびっくりした。(本書より)
 一介のサラリーマン”森下ツトム”がいきなりマスコミのニュースに流れ出すというスラップスティックコメディー
【旅行】スワヤンブナート
 ネパールのカトマンズ盆地にあるネパール仏教寺院。仏塔に仏陀の知恵の目が四面に描かれているのが特徴。まあ、神様の目はどこにでもあるってことでしょうか。


 まあ、結果から言えば似てると言えば似てる、別物といえば別物。”トゥルーマン・ショー(The Truman Show)”はトゥルーマン(true man)(*2)のシャレが気持ちいいぐらい、虚構と現実がごちゃまぜ。”おれに関する噂”はどっちかつ~と不条理劇のテイストでしょうか。

 ”トゥルーマン・ショー”は一言でいうと、冒頭にエド・ハリス演じる敏腕プロデューサー”クリストフ”のモノローグでしょうか

  だが、このショーでお見せする、まあ言ってしまえば作り物の世界は
  トゥルーマンにとっては現実なんだ

  While the world he inhabits・・・
  is,in some respects,counterfeit,
  there’s nothing fake
  about Truman himself

 で、いろいろあってジム・キャリー演じるトゥルーマンが世界の真実に気づく訳ですが、この時にクリストフが天から語りかけるシーン

   多くの視聴者に希望と歓びを与えている
   私が作った世界こそ真実なんだ
   私の世界では何も恐れるものはない
   私は君より君をよく知っている

 これはもう神様の視点ですなぁ。エド・ハリスの慈愛に満ちた表情が秀逸。
 でもその前には、神の怒りのごとく雷落っことしてるけど・・

 方や”おれに関する噂”はというと、主人公は”なぜ自分がマスコミに報道されるのか”って点以外はかなり状況に自覚的です。で、こっちの世界観はというと森下ツトムが問い詰める週刊誌の副編集長の言葉

  マスコミが報道すれば、なんだってビックニュースになるのです
  報道価値なんて、報道したあとからいくらでも出てくるんです

 につきますな。

 まあ、テイストの違う作品ではありますが、共通点の一つとしては”マスコミに取り上げられなくなった後の主人公は幸せか?”って疑問符が付くとこでしょうか? トゥルーマンはセットの外に出ればただの失業者だし、ラストシーンでは視聴者が番組終了しだい”チャンネル変えろよ!”って、あっというまに商品価値がなくなる暗示をしてるし。”おれに関する噂”でも森下ツトムがマスコミに取り上げられてるうちは同僚にお姉さんとエッチできてるけど、無名人になったとたんデートすら断られているし(まあ、本人は彼女の本性がわかって満足してるようですが)。森下ツトムはまだしも、トゥルーマンはエデンを出たアダムみたいなモンになりそうだな~

 余談ですが、”トゥルーマン・ショー”みたく小国の国家予算なみの金を使ってセットを組むのはともかく”おれに関する噂”なみに追っかけまわすのはできそうだな~~ 最近の犯罪捜査の報道なんて防犯カメラの映像が当たり前ですが、なんでも正式統計はないものの日本に防犯カメラって300万台ぐらいあるんだとか(日経BizアカデミーのHPより)。さらには携帯電話の契約者数では1億3800万台で(電気通信事業者協会HPより)ほとんどカメラ付きだとすると単純計算で国民全部で何かを監視するってのはやる気になりゃできそうなノリです。
 先日読んだ”臨機巧緻のディープ・ブルー(*3)”の中に地球のあらゆるところにカメラが設置されていて、どこでも見れるようになったから”こんどは宇宙を見にいこう!”ってなノリで宇宙に進出するって話がでてましたが、知的好奇心があればなんだってやっちゃいそうだし。

 意外と神様だって、天国のテレビで人間見ながら笑ったり感動したりしてるのかもな~~ でも浄玻璃鏡(*4)はちょっとご勘弁を・・・


《脚注》
(*1)エド・ハリスのネタでブログ書くんで
 ”ファントム 開戦前夜”の話です。そんときのブログはこちらから、映画の公式HPはこっちです。
(*2)トゥルーマン(true man)
 直訳すると”真実の人”ってとこでしょうか。
 ちなみに、第33代アメリカ大統領”Truman”は綴りは一緒ですが”トルーマン”と表記されます。
(*3)臨機巧緻のディープ・ブルー(小川一水、朝日ノベルズ)
 宇宙を調査する宇宙船艦隊に乗り込んだカメラマンのタビト。彼はとある惑星で人魚のような囚われの少女と出会う。この惑星を支配する鳥型宇宙人と対立することになった地球人は・・・
 ファースト・コンタクトというよりボーイ・ミーツー・ガールなSF小説
(*4)浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)
 閻魔様が亡者の裁判で亡者の善悪の見極めに使用する鏡。亡者の生前の行動が映し出される”鏡”というより録画機能付きテレビのようなモンです。確かにこれで過去の証拠を突きつけられたらウソは付けないだろうなぁ


江ノ島で猫見て思い出したんですか、あのネットの事件ってどうなってるんでしたっけ?(ネットフォース/江ノ島の猫)

 ども、ネット犯罪ができるほどITリテラシーが高けりゃいいな~と思っているおぢさん、たいちろ~です。
 会社の同僚がペーパーバック(*1)を読んでました。”ナニ読んでるの?”と聞くと”トム・クランシーのネットフォース”との答え。おおっ、トム・クランシー! 初期のころのライアン・シリーズ(*2)なんか良く読んでたんですが、最近はご無沙汰。
 ということで、久々のトム・クランシーということで、今回ご紹介するのは”ネットフォース”、英語で読む根性がないので(というか、それ以前に英語力がないので)日本語版です。


写真はたいちろ~さんの撮影。やる気のない江ノ島の猫です
(事件とはなんの関係もありません、たぶん)

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【本】ネットフォース(トム・クランシー、スティーブ・ピチェニック、角川文庫)
 2010年、FBIはインターネット犯罪に対処すべくコンピューターのエキスパートによる特殊部隊”ネットフォース”を設立した。
 テロリストにより、”ネットフォース”の司令官が暗殺された。司令官を引き継いだ”アレクサンダー・マイケルズ”は副官で武術シラットの達人”トニー・フィオレラ”、スーパープログラマーの”ジェイ・グリッドリー”、実戦部隊の指揮官”ジョン・ハワード”らとともに、捜査を開始する・・・
【動物】江ノ島の猫
 元々、江ノ島って猫の多いとこだったそうですが、ネットで見ると最近減ってきているとのこと。どうも何者かが連れ去っているらしいです。野良猫が多くて問題になることもありますが、平和に生きてる猫を無理やり連れ去るってのもどうかと思います。
(写真家 関根啓介氏のブログを参考にさせていただきました)


 さて”ネットフォース”ですが、さすがにネットのスペシャリスト集団だけあって、バーチャル・リアリティ(VR)上で偶然遭遇したネットワーク・テロリストの”ヴラディミール・プレハーノフ”をスーパー・ハカーの”ジェイ・グリッドリー”がプログラミングのスタイルで特定してくなんてのが出てきます。

  やつのスタイルはつかんでいるので、ネットで出くわせばわかります
  画家と同じです。ピカソの作品は、見ればわかるし、
  ルノワールとはぜんぜんちがうこともわかります
  スタイルを見れば正体がわかります。
  やつは腕がよすぎて、才能をぜんぶ隠しきれてない
  どんなに隠そうとしても、ある程度は表にしみ出てくるものです

 昔、プログラミングの教育を受けたことがあるんですが、その時”職人芸的なプログラムを書いてはいけない”ってなことを言われました。これは、ほかの人がメンテナンスが出来なくなるから。まあ、標準化する(だれが読んでもわかって修正しやすい)ことでメンテナンス性を向上させよってことです。
 ですんで、スタイルで犯人が分かるってちょっと違和感があったんですが、考えてみりゃ、犯罪的ハッキングのプログラムなんてほかの人がメンテするなんて考えちゃいないでしょうし。プレハーノフは芸術的なまでの凄腕プログラマーなんでしょうな。実際社会インフラにひょいひょい侵入してパニックを引き起こしたりとネットでやり放題な人だし。

 一方、司令官のマイケルズって、あんましプログラムがど~のこ~のってエピソードはなくて、趣味は車いじりで、別れた奥さんに未練たらたらのおじさん。もてるみたいだけど。元司令官の敵をとるとか言いながら、事件が解決できないと首が飛ぶとか、仕事といえばグリッドリーの報告を聞いて、ハワードに他国から犯人を拉致ってこいという無茶ぶりな幹部社員。まあ、うちの会社だって幹部社員自らプログラムを組むなんてこたやってませんが・・・

 ユニークだな~と思ったのは、”ネットフォース”という組織、ネットのスペシャリスト集団にも関わらず実戦部隊が指揮下に組み込まれてるってこと。言って見ればネット上の捜査機能とリアル社会の逮捕機能が一体となってるってことです。まあ、日本で言えば科捜研の指揮下に土門警部補がいるようなモンでしょうか(*3)。
 確かに、”ネットフォース”は現場捜査もやっちゃいますが、ネット上ではあくまで犯人を捜査・特定するだけで、実際に逮捕するのはリアルワールドでやること。ネット上で”犯人めっけ!”ってやっても実際に身柄を拘束しないと逃げられたと同じです。ですんで、逮捕する人が同じ指揮命令系統にいるほうが効率的っちゃ効率的です。実戦部隊のハワードにチェチェンでプレハーノフを拉致らせたのは自分の指揮下にいたからでしょうが、ちょっとやりすぎじゃないかと・・

 ネット上の犯罪を逮捕したので思い出されるのが”パソコン遠隔操作事件”。人のパソコンを遠隔操作、踏み台としてネット上に襲撃や殺人などの犯罪予告載せるという典型的なサイバー犯罪の一つ。で、容疑者がネット上の捜査で逮捕されたかっつーと(*5)、猫の首にSDカードをくっつけたって犯人の証言から江ノ島での防犯カメラの映像で逮捕に至るというべたべたなリアルワールドでの話。ネット犯罪って、ネットやらストレージやらのログデータなんかで犯人に迫る!ってんでしょうが、実際にはそんだけでは犯人に迫るの難しいんでしょうねぇ 思わず江ノ島で猫を見て思い出しちゃいました。

 ”ネットフォース”の裏表紙には

クランシーが圧倒的なリアリティで現代社会に警告する近未来サスペンス

 って書いてありますが、この小説の舞台は2010年。書かれたのは1998年(*6)のこと(日本の出版は1999年)。まあ、今読むと過去から見た未来をすでに過去として見てることになります。まあ、バーチャルリアリティの描写なんかはそこそこ実現してるし、AR(*7)なんて小説を追い抜いちゃってるし。ネット上のバーチャルワールドはそこまではいってない感はありますが(そういや”セカンドライフ”ってど~なってんだっけ?)、ちょっと前の人が見てる未来図がハードに展開される世界観ってのも読みどころかも。全6作のシリーズなんでぼちぼち読んでみましょう。


《脚注》
(*1)ペーパーバック(paperback)
 日本でペーパーバックというと厚紙の表紙でない洋書のことを指します。高校時代に”スタートレック”(当時はまだ”宇宙大作戦”と言ってましたが)をペーパーバックで読んでた先輩がおりまして、カッコイイ~とか思ったモンです。
 本来は硬いカバーの表紙で覆われた”ハードカバー”の対義語なんだそうですがこの区分で言うと最近コンビニで売ってるカバーなしのコミックも”ペーパーバック仕様”なんですが、ずいぶんイメージ違うな~~
(*2)ライアン・シリーズ
 CIAの情報分析官”ジャック・ライアン”を主人公とするトム・クランシーの小説。”レッド・オクトーバーを追え”、”愛国者のゲーム”、”いま、そこにある危機”とか初期の作品は原作も読んだし、DVDも見たな~
 後に大統領補佐官を経て大統領に就任。って、アメリカ版”島耕作”(弘兼憲史、講談社)みたいな人?!(こっちは読んでないけど)
 ”エージェント:ライアン”としてカーク船長こと”クリス・パイン”がライアン役で映画が公開。
(*3)科捜研の指揮下に土門警部補が~
 ”科捜研の女”(テレビ朝日)では京都府警科学捜査研究所(科捜研)の榊マリコ(沢口靖子)らの鑑定に基づいて、京都府警捜査一課の土門警部補(内藤剛志)が犯人を逮捕するという機能分担になってます。
 そういや、”怪奇大作戦”(円谷プロダクション)に”SRI(Science Research Institute 科学捜査研究所)”ってのが出てきましたが、こちらは民間組織なので逮捕とか以前の話です。
(*5)容疑者がネット上の捜査で逮捕されたかっつーと
 調べて見ると2014年3月に保釈されたとのこと。
 逮捕された時の映像では眼鏡、小太りの30男、家にはパソコンが4台といかにもオタクっぽい雰囲気。これで誤認逮捕だったらシャレにならんわな~(誤認逮捕事態、シャレにならんですが)
(*6)1998年
 長野オリンピックとFIFAワールドカップ・フランス大会が開催され、郵便番号が7桁になり、金融監督庁が発足し、北海道拓殖銀行が営業を終了し日本長期信用銀行と日本債券信用銀行が経営破綻で国有化され、明石海峡大橋が開通した年です。ちなみにWindows 98とiMacが発売され、iモードがサービスインしたのもこの年です。
(*7)AR(拡張現実 Augmented Reality)
 スマートフォンをかざすと画面上に、その場所に関する情報が現実の映像に重なって出てくるなんてのがこれです。

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