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2014年3月

聖地巡礼 ”すずちゃんの鎌倉さんぽ”持って江ノ島に行ってきました(海街diary/すずちゃんの鎌倉さんぽ)

 ども、鎌倉にハマってしまいそうなおぢさん、たいちろ~です。
 先週行った江ノ島話の続きです。けっこう鎌倉って好きで6月にはあじさいを見に行ったり、北鎌倉に”ビブリア古書堂の事件手帖”の舞台を見に行ったり、”荒野”にてでくる”うさまん”を食べに行ったりしとります(*1)。
 だもんで、鎌倉のガイドブックが家にあるはずなんですが、引っ越しの荷ほどきをしてなくてどこに行ったかわかりません。探してるうちにでてきたのが”すずちゃんの鎌倉さんぽ”。おぉっ、ちゃんとガイドブックになっとるではないか! 
 ということで、今回ご紹介するのは吉田秋生の”海街diary”&この作品に登場する鎌倉のガイド”すずちゃんの鎌倉さんぽ”であります。


【本】海街diary(吉田秋生、小学館)
 鎌倉に住む”香田幸、佳乃、千佳”の三姉妹の元に幼いころ離婚した父の訃報が届いた。葬儀に向かった姉妹は腹違いの妹”浅野すず”と出会う。三姉妹からいっしょに鎌倉で暮らさないかとの誘いを受けたすずは姉達と鎌倉に住むことを決意する。
 鎌倉ですずは地元のサッカーチーム”湘南オクトパス”に入団、同級生の尾崎風太、多田裕也、緒方将志と知り合う・・・
 大人の恋に悩む姉たちと、中学生らしい初恋のすずを描いた吉田秋生による青春グラフィティー
【本】すずちゃんの鎌倉さんぽ(監修 吉田秋生、小学館)
 ”海街diary”の舞台となった鎌倉を主人公のすずたちが案内してくれるというガイドブック。”海街diary”と関連作品”ラヴァーズ・キス(*2)”のシーンが載っていて、この作品を読んだ人なら”ああぁ、ここだ!”って感じで楽しめますが、作品を知らなくてもちゃんとしたガイドブックになってます。


 先週行ったのは江ノ島から鎌倉高校前あたりなので、そのへんの写真を中心に
(写真はすべてたいちろ~さんの撮影)

〔片瀬海岸東浜から見た江ノ島〕
 お嬢さん方はよく海岸を散歩します。ここから東側を見ると綺麗に江ノ島が見えます。遠景だと稲村ヶ崎あたりのようですが、この写真はちょっと近くで片瀬海岸東浜からのもの。山頂にはシーキャンドルがひょっこり顔を出しています

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〔鎌倉高校前駅から見た江ノ島〕
 鎌倉の海のビューポイントとして人気のある鎌倉高校前駅。1巻の表紙が鎌倉高校前駅ですが写真は江ノ島方向を見たものです。

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〔江ノ島稚児ヶ淵(遠景には小さく富士山)〕
 病気で右足を切断したサッカーチームの友人、裕也が行方不明になった。自殺するんじゃないかと心配になったすずと風太は裕也が好きな場所だった江ノ島に向かう・・
 (”ヒマラヤの鶴”(第四巻に収録)”

 すずと風太が稚児ヶ淵の場所を確認しているのが江の島弁天橋の入り口付近
 3巻の裏表紙ですずや風太たちが描かれているのもこのあたりです。

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 すずたちが探しに行った稚児ヶ淵の海岸
 風太が磯歩きに慣れていないすずの荷物を持ってあげるというシーンが出てきますが、こういうやさしさって大切なんでしょうね。

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〔しらす丼(ハーフ)〕
 すずの友人みほの家は漁師で、鎌倉名物しらすの話が出てきます。
 喫茶店「山猫亭」の店主、福田さん(*3)が作ってくれるしらすトーストの話が出てきますがさすがになかったので代わりに”しらす丼”です。この日が収穫量が少なかったそうで生しらすと釜揚げしらすのハーフです。美味でした。生しらす丼は昼過ぎだと売り切れの店が続出してましたので、お食べになりたい方は早めにどうぞ

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 今回は江ノ島あたりをぶらぶらしたんで、すずたちの家のある極楽寺には行ってませんが、また遊びに行こうかな。鎌倉っていっぱい行くとこあるし。

 ”すずちゃんの鎌倉さんぽ”は気合入れて観光する人より、気軽に鎌倉をそぞろ歩きでもしようかなって人向きかな。
 吉田秋生は昔いっしょに働いてた女の人(決して付き合ってたわけではありません、奥様)から”面白いよ~~”って勧められて読み始めたんですがけっこうはまりましたね。”BANANA FISH”や”カリフォルニア物語”なんかもいいけど、どっちかっつーと今回の”海街diary”や”夢みる頃をすぎても”、”ハナコ月記”みたいなちょっと肩の力が抜けたようなのがいいかな~~(*4) ぜひご一読のほどを。


《脚注》
(*1)北鎌倉に”ビブリア古書堂の事件手帖”の舞台を見に行ったり~
 ビブリア古書堂の事件手帖:三上延、メディアワークス文庫
  北鎌倉にある古書店”ビブリア古書堂”の主人、栞子さんを主人公とした推理小説
  (第5巻の話はこちらから)
 荒野:桜庭一樹 文藝春秋
  日本人形みたいな女の子、山野内荒野の中学生から高校生までを描いた恋愛小説
  ”うさまん”は荒野さんがお友達と食べに行くスィーツ
  モデルになったのは茶寮”風花(KAZAHANA)”で食べられます(詳しくはこちらから
(*2)ラヴァーズ・キス(吉田秋生 小学館文庫)
 高校3年生の川奈里伽子と女タラシで有名な藤井朋章たちを中心にしたラブ・ストーリー。
 確か読んだはずなんで探そうとしたんですが、引っ越しのドタバタでどこに入れたかなぁ
(*3)喫茶店「山猫亭」の店主、福田さん
 口が悪くて関西弁でしゃべるおっさんですが、ヒマラヤのふもとのホテルで5年間で過ごした(本人曰く”金が無うなって”)という謎の過去の持ち主。なかなかの人格者で、患者さんと向き合う姿勢に迷っている看護婦の幸さんに対しての
  看病するもんが病人といっしょにヘタレてしもたら、困るのは病人や
  病気は治らへんでも アメちゃんでもなめとこかなー 思うこともあるよってな

は名言。サブキャラながらけっこうお気に入りの人です。
(*4)”BANANA FISH”や”カリフォルニア物語”なんかもいいけど~
 BANANA FISH:小学館 Kindle版で入手可能
 カリフォルニア物語:小学館文庫で入手可能
 夢みる頃をすぎても:小学館文庫で入手可能
 ハナコ月記:ちくま文庫で入手可能

聖地巡礼 江ノ島に”ぷりぞな6”を見てきました(ぷりぞな6/プリズナーNo.6/鎌倉高校前駅と江ノ島電鉄)

 ども、会社への囚われ人のおぢさん、たいちろ~です。
 先日も書きましたが、引っ越しをしました。乗る電車が変わったんですが、これに合わせて行きやすい場所も変わりまして鎌倉・江ノ島がビミョ~に近くなりました。で、先週ヒマだったモンで江ノ島に行ってきました
 お目当ての江ノ島はなんつ~ても”ぷりぞな6”モデルになった場所。鎌倉と言えば最近読んだだけでも”ビブリア古書堂の事件手帖”やら”海街diary”やら”南鎌倉高校女子自転車部”やらあるんですが(*1)、なんでだか真っ先に浮かんだのがこれ。なんでだか、ちょっと気になる作品だったので・・・ 
 ということで、今回ご紹介するのは囚われの少女達の物語”ぷりぞな6”&それの元ネタ”プリズナーNo.6”であります。


写真はたいちろ~さんの撮影。鎌倉高校前駅に到着する江ノ島電鉄です。

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【本】ぷりぞな6(金月 龍之介、KOJINO、小学館)
 緯度不明。経度不明。その島に名前はない。
 そこはただーー 「島」とだけ呼ばれ、記憶を失った少女たちが終わりなき日常を送っている。
 ”むっちん”ことナンバー6は憧れの先輩との再会を果たすべく脱走を繰り返す。この島から出ていくには謎の箱のナンバーを合わせることだが、その鍵となるのは・・・
【DVD】プリズナーNo.6 2009年版(AMC、主演 ジェームズ・カヴィーゼル)
 会社を辞職した私はある日砂漠で目を覚ました。村にたどり着いた私は村の中心人物であるNo.2から”6(シックス)”と呼ばれ村に滞在するよう勧められる。何度か脱出を試みるが失敗。やがて女医のNo.313やタクシー運転所No.147、No.2の息子No.11-12と知り合ううち、村の秘密の確信に迫っていく・・・
【旅行】鎌倉高校前駅と江ノ島電鉄
 江ノ島電鉄・鎌倉高校前駅は鎌倉の海ビューポイントNo.1のスポット(と小田急のパンフレットに書いてました)。単線、無人駅と田舎の駅のたたずまいながら眼前には湘南の海が広がり江ノ島も言えると言う一見の価値ありの絶好の風景です。


 さて、オリジナルの”プリズナーNo.6”から話をすると、プリズナー(prisoner)=囚人(*2)ですが、”病院”のアナロジーになってます。住民はなんかあると患者=patient(*3)扱いだし、街の重要施設にクリニック(病院)があります。で、ユニークなのが村の中心人物がNo.1ではなくNo.2なところ。No.1が別にいることを示唆しているんでまあ、院長先生ではなくXX科の主任ドクターってとこでしょうか。なんとなく善人だか悪人だかわかんないようなキャラですが演じるのはイアン・マッケラン。どっかで見たな~と思ったら善人役で”ロード・オブ・ザ・リング”の”ガンダルフ”を、悪人役で”X-メン”の”マグニートー”のだった人ですね。温厚な表情で良いことも悪いことをするって日本なら伊東四朗みたいな人でしょうか?

 上記で村の秘密の確信に迫っていく・・・”と書いてますが、正直謎がすっきり分かった訳じゃないんですね。ある点ではヴァーチャルリアリティのようでもあり、ある点ではNo.2の奥さんの紡ぐ夢の世界のようでもあり。後者だったら”ビューティフル・ドリーマー(*4)”だけど・・・

 前置きが長くなりましたが、”ぷりぞな6”はというと、こっちは”学校”のアナロジー。なんせ島から出る方法が”卒業”だし。でも、学校だけあって、学びのない人には追放=退学が待ってるという厳しいもの。ネタバレになりますが、この”島”は現実に傷ついた人が新しい人生を生きるために学ぶ場所であるんですが、これが囚われの少女達に明示されてるわけではないんで、何が卒業の条件でなにが追放のトリガーになるか分かってないんですね。
 作中で卒業の決まったむっちんがナナコさんに問いかける言葉

  私は今日、この「島」を「卒業」します!
  この「島」での出来事になんの意味があったのかを 何ひとつ理解できないまま!
  こんな「卒業」になんの意味があるんですか?
  私は何から「卒業」するっていうんですか!?

 ま、チェッカーズの世界ですな~~(*5)

 学校で大切なのは友達を作ることとか、生き方を学ぶとこだとかなんてのは年をとったおぢさんがノスタルジックに語ることであって、中にいるときゃそんなこた考えちゃいません。てか、そんなこと考えてる学生がいたらかえってヤな奴って気もしますが・・
 とりあえず、”勉強しろ!”で済ませましょう(*6)

 ”ぷりぞな6”では第一巻のあとがき漫画に”江ノ島を取材しました”みたいな話が書いてあるんですが、行って見ると街の雰囲気や瑞心門があったりとかしてますが島のは雰囲気ってのはそのままって感じじゃないですね。むしろジャストだったのはむっちん達が島を脱出するのに使った江ノ島電鉄のほうかな? 下の写真は”ぷりぞな6”から。上の写真と比べてもらえればわかりますが、まったく江ノ電です(*7)。

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 まあ、鎌倉高校前駅からの湘南の海と江ノ島電鉄が見れただけでも行った価値があったというものです。

 ”プリズナーNo.6”にしろ”ぷりぞな6”にしろ”なぜこんな世界が構築されているのか”という具体的な謎解きがされている訳ではないのでの、わかりにくいっちゃわかりにくい作品です。てか、もともと”不条理劇”な意味合い、もっというとリアルな悪夢ってとこがあるので、”そういうもんだ”と思った方がいいかも。癖のある作品ですが、好きな人ははまるんだろ~な~

ということで、江ノ島話、続きます


《脚注》

(*1)”ビブリア古書堂の事件手帖”やら~
 ビブリア古書堂の事件手帖:三上延、メディアワークス文庫
 海街diary:吉田秋生、小学館
 南鎌倉高校女子自転車部:松本規之、マッグガーデン
(*2)オリジナルの”プリズナーNo.6”から~
 オリジナルと書きましたが、正確には1967年にイギリスで製作された連続テレビドラマが原典。おぼろげながら子供の頃見た記憶はあるんですが・・・ DVDは出てるようですがTSUTAYAでレンタルがなかったので今回はリメイク版のほうで。
(*3)患者=patient
 患者というと英語で”クランケ”と思ってましたがこれはドイツ語で”Kranke”。この英語だと思って実はドイツ語の例としては”エネルギー(energie)”で英語では”エナジー(energy)
(*4)ビューティフル・ドリーマー(原作 高橋留美子、監督 押井守、キティ・フィルム)
 高橋留美子の名作漫画”うる星やつら”の第二作目。ラムちゃんの望んだ夢を、妖怪・”夢邪鬼”が実現するというお話。押井守の哲学的なテイストに藤岡琢也が声を演じた関西弁の”夢邪鬼”のアンマッチが素晴らしい押井守の最高傑作のひとつ。
(*5)チェッカーズの世界ですな~~
 熱い心をしばられて 夢は机で削られて
 卒業式だと言うけれど 何を卒業するのだろう

  ”ギザギザハートの子守唄”チェッカーズ(作詞 康珍化,作曲 芹澤廣明)より
(*6)”勉強しろ!”で済ませましょう
 ”こんな勉強をして何の役に立つんだ?”って意見もありますが、ぶっちゃけほとんど役にはたちません。これでも20年近くマーケティングや数字の管理なんぞをやってますが、一度として微分・積分なんか使っちゃいませんがそれでもなんとかなるモンです。
 学校というのはしょせん次のステップへの通過点、とりあえず課題をクリアしないと次のステージに進めないと割り切ったほうが、いらんことに悩まなくて済みます。

潜水艦モノの魅力って、制約の多い中で頭脳戦を孤高に戦う艦長の魅力でしょうか(ファントム 開戦前夜/カナリア)

 ども、潜水艦というと金沢明子の”イエロー・サブマリン音頭(*1)”を思い出しちゃうおぢさん、たいちろ~です。
 閉所恐怖症(*2)ぎみでありますのであまり乗ろうとは思いませんが、けっこう潜水艦モノが好きです。小説だとジュール・ヴェルヌの”海底二万里”から始まって”終戦のローレライ”や”レッド・オクトーバーを追え”、”海の底”、コミックだと”沈黙の艦隊”、”潜水艦スーパー99”、”ブルーシティー”、DVDだと上記の映画版や渋いところでは”眼下の敵”なんかも見ましたな~~(*3)
 そういや最近潜水艦の出てくるDVD見てなかったんですが新作がありましたね。ということで、今回ご紹介するのは名優エド・ハリス主演の”ファントム 開戦前夜”であります。


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写真は”ファントム”の1シーン。潜水艦に積み込まれるカナリアです。


【DVD】ファントム 開戦前夜(主演 エド・ハリス、 監督 トッド・ロビンソン、角川書店)
 冷戦時代、核ミサイルを搭載したソビエトの潜水艦が消息を絶った。この潜水艦をめぐりアメリカとソ連は情報戦を展開した。果たして消えた核ミサイル搭載艦は南太平洋で何をしていたのか? そしてデミトリ艦長(エド・ハリス)のとった行動とは?
【動物】カナリア
 アトリ科に分類される小鳥。昔は”炭鉱のカナリア”といって炭鉱でメタンや一酸化炭素といった窒息ガスや毒ガス早期発見のための警報として使われていました。ご年配の方だとオウム真理教事件で上九一色村の第7サティアン強制捜査の時に警察がカナリアを持ってたのを覚えているかと思いますが、これは毒ガス検知のためのものでまさにこれです。


 なんで、潜水艦モノが好きかというと非常に制約の多い中で、頭脳戦を孤高に行うってとこでしょうか。

〔制約の多い戦い〕
 潜水艦の最大の強みってのは発見されにくい(ステルス性)です。まあ、見つかっちまうと魚雷一発でおしまいみたいなとこがあるんで、火力の強弱よりもいかに相手に見つからないか、あるいは索敵能力の向上をさせるかに重点が置かれます。前者の例が”ファントム”に出てくる敵をごまかす秘密兵器だったり、レッド・オクトーバーみたく音がほとんどしない推進装置だったり、潜水艦スーパー99の撃沈されたふりをする機能だったりします。後者の例は”ローレライ”に登場する超能力による索敵能力なんかが代表。
 まあ、このあたりのテクノロジーの持って行き方が面白いところです。

〔頭脳戦が重点〕
 上記のように”見つかったら終わり”だもんですから、いかに相手を出し抜くかがポイント。”眼下の敵”なんかが代表例でしょうか。見えない敵がどう行動するかの読み、アクティブソナー(*4)一発打つにも細心の注意を払い、補給のままならない魚雷をいかに有効に使うかってのはチェスでもやっているような緊迫感があります。
 また、原子力潜水艦以前のディーゼルタイプだと酸素補強のために浮上せねばならず、それをどこに設定するかも知恵の見せ所。”ファントム”でもどこで浮上するだ、あと何分動かせるだの会話をやってす。

〔孤高の戦い〕
 潜水艦の戦いってのはだいたいが1対1か1対n。もちろん潜水艦側が”1”です。潜水艦同士の艦隊決戦ってのはまずないですね。中には”沈黙の艦隊”に出てくるニューヨーク沖海戦みたくアメリカ米大西洋艦隊40艦対”やまと”1艦”みたいなのもあります。もっとも”ファントム”みたいに索敵メインでドンパチほとんどなしってのも珍しいですが。
 まあ、外部からの指示もなく単騎で戦うとなるとその優劣は艦長の能力というかキャラクターに依存するのも当たり前。”ファントム”の見どころもそんな感じです。

 ところで、このDVDを見た理由が実は艦長役が”エド・ハリス”だったから。この人が演じた”ザ・ロック(*5)”のハメル准将や”アポロ13(*6)”のジーン・クランツ主席飛行管制官がまたカッコイイんだ! 沈着冷静にして明晰な頭脳、目的を達成する鉄の意志の持ち主なんて役をやらせるとこの人に匹敵する人はなかなかいません。”ザ・ロック”ではショーン・コネリーの風格にタメはるにはエド・ハリスぐらいの威厳のある人じゃないとダメだし、”アポロ13”では現場でがんばるトム・ハンクスより管制センターで指揮をとるエド・ハリスのほうが”すんごいですね~”とか思っちゃいました。
 洋画版”理想の上司”みたいなのがあったら絶対投票するんですがねぇ。

 ところで”ファントム”って、ソ連の潜水艦が行方不明ってことで”レッド・オクトーバーを追え”みたいな話かと思ってましたが(*7)、ずいぶんテイストが違いますね。前半のシーンで潜水艦にカナリアが積み込まれるシーンがありますが、これ見た瞬間に”ひょっとしてこの潜水艦、窒息するような事故が起こるんじゃね?”とか考えましたがそのとうりになっちゃいました。

 まあ、”ファントム”って潜水艦同士の戦いってよりソ連内部の内輪もめのとばっちりをデミトリ艦長がまきこまれたってとこでしょうか。 潜水艦モノってより人生に後悔を抱えた老艦長を演じたエド・ハリスをお楽しみいただくDVDかと。


《脚注》
(*1)イエロー・サブマリン音頭
 ビートルズの”イエロー・サブマリン”を音頭にアレンジした金沢明子の曲。
 当然ながら作詞・作曲はジョン・レノン&ポール・マッカートニーですがプロデュースが大滝詠一、日本語訳詞が松本隆というビックネームが手掛けた曲でもあります。
 お聴きになりたい方はこちらからどうぞ。
(*2)閉所恐怖症
 暗いよ~ 狭いよ~ 怖いよ~(面堂終太郎)
(*3)小説だとジュール・ヴェルヌの”海底二万里”から始まって
・海底二万里:小説、ジュール・ヴェルヌ、福音館古典童話シリーズ他
・終戦のローレライ:小説、福井晴敏、講談社文庫
          映画(題名”ローレライ)、監督 樋口真嗣、ポニーキャニオン
・レッド・オクトーバーを追え
      :小説、トム・クランシー、文春文庫
      :映画、主演 ショーン・コネリー、CICビクター
・海の底  :小説、有川浩、角川文庫
・沈黙の艦隊:漫画、かわぐちかいじ、講談社
・潜水艦スーパー99:漫画、松本零士、秋田文庫
・ブルーシティー:漫画、星野之宣、光文社コミック叢書
・眼下の敵 :映画、主演 ロバート・ミッチャム、20世紀フォックス
 あれを潜水艦と呼ぶか?ってのも入れると、”海底軍艦(監督 円谷英二、東宝)、”マイティジャック (円谷プロ、ビクター)”なんかもありましたね
(*4)アクティブソナー
 自ら音波を出し、反射してくる音波を調べて敵の位置を知るモノ。当然ながら自分で音を出すんで、敵に発見される危険性が高くなります
(*5)ザ・ロック(主演 ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ、ブエナ・ビスタ)
  脱獄不可能の元刑務所のアルカトラズ島”ザ・ロック”に、毒ガスを奪ったハメル准将(エド・ハリス)らがテロリストが人質にしてたてこもった。その解決のためにFBIBIは化学兵器のスペシャリスト(ニコラス・ケイジ)と、アルカトラズ島を唯一脱獄したメイソン(ショーン・コネリー)を送り込む。
(*6)アポロ13(主演 トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、ジェネオン)
 月へ打ち上げられたアポロ13号で爆発事故が発生。酸素や電気などが不足する中”、乗組員を生きて地球に返す”ミッションのためにジム・ラヴェル船長(トム・ハンクス)らと地球の管制センターの主席飛行管制官ジーン・クランツ(エド・ハリス)のとぎりぎりの戦いが始まる。
(*7)”レッド・オクトーバーを追え”みたいな話かと思ってましたが
 冷戦時代に最新鋭潜水艦”レッド・オクトーバー”をマルコ・ラミウス艦長(ショーン・コネリー)が奪取、亡命を企てるというお話。もうすぐ公開になる”エージェント:ライアン”の主人公ジャック・ライアンによるシリーズの第一作。

けっこう憧れてるんですよ”10番目の男”って(ワールド・ウォーZ/C-130 戦術輸送機)

 ども、単なるへそ曲がりなおぢさん、たいちろ~です。
 長らくソリューションの企画みたいなことをやってたんですが、意外に難しいのがそれをやってみるかどうかの判断です。やるかやらないかと言われりゃやるにこしたことはないわけですが、やるとなるとそれなりに人や金といったリソースが必要なわけで、勝算はあるかどうか、ぶっちゃけ儲かるかどうかって話になります。10人いて1人だけしか良いと言わなきゃできないし(へたすりゃ言った人は変人扱い)、9人が賛成するモンは往々にしてタイミングが遅すぎるってことになりまねません(たぶん、他社がすでにやってます)。
 てなことを考えてると、すんごい事例が出てくるDVDがありました。ということで、今回ご紹介するのはそんな人の出てくる話”ワールド・ウォーZ”であります。


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写真はたいちろ~さんの撮影。C-130外観とコクピット。
横田基地日米友好祭(2011年)にて


【DVD】ワールド・ウォーZ(主演 ブラッド・ピット、監督 マーク・フォスター) 
 全世界は“謎のウイルス"によって壊滅の危機に瀕していた。感染者=ゾンビに咬まれた人間は12秒でゾンビと化し猛烈な勢いで増殖していった。元国連捜査官のジェリー(ブラッド・ピット)は、家族の保護と引き換えにその対応策を探すことになる・・・
 ”007 慰めの報酬”のマーク・フォスター監督によるSFホラー映画。
【乗り物】C-130 戦術輸送機
 ロッキード社製の戦術輸送機。通称”ハーキュリーズ”。初飛行は1954年(*1)ながらいまだに現役というベストセラー機。DVDの中でほとんど滑走距離のない空母から発進するシーンがありますが、ホントに発着陸できたそうです(*2)。

 ところでこのDVD、本来だったら”ブラビ様”カッコイイって話になるんですが、そこはそれコンジョ曲がりなので取り上げるのはイスラエルの諜報機関の高官”ユルゲン・ヴァルムブルン”(演じているのはルディ・ボーケン)。ジェリーをして”厳格で有能、夢想家ではない”と言わしめ、ゾンビ対策として長大な”塀”を作った人です。国連職員とはいえC-130 輸送機で強行着陸したジェリーと面会し、自分が車を運転して案内役をするというなかなか肝のすわったおっさんです。
 作中でよく事前にジェリーから対処ができたなということを聞かれて、

  問題はほとんどの人間が信じてくれないことだ ことが起きるまで
  愚かさや弱さとは違う 人間の特質だ

 という慧眼なご発言。心理学には”ヒューリスティック”というのがありまして、これは複雑な問題解決のための意思決定をする際に簡便な解法や法則を使うという考え方。短時間で結論を出せるかわりに、結論が必ずしも正しいとは限らないというのが難点。ありていに言うと、今まで起きたことがないことは暗黙のうちに起こらないと思い込みがちだということ。東日本大震災の対応で”想定を超える××”みたいな発言がありましたが、これはその決定をした人が愚だっとか弱かったとかとは別モンだということです(まあ、好意的な見方ではありますが)

 言うのは簡単ですが、実際にやるとこれってなかなか出来ることじゃないんですね。さらにスゴイのは、この状態で対策を実現させていること。

  それで我々は方針を変えた
  10番目の男だ
  9人の男が同じ情報で同じ結論に至ったとしたら
  10人目はそれに反論する義務がある
  たとえどんなに荒唐無稽な意見でも
  10番目は、独自の仮説で9人に異議を唱えなければならない

  No matter how improbable it may seem,
  the tenth man has to start digging
  on the assumption that other nine are wrong
(*3)

 歴史的な反省を踏まえてとはいえ、”10番目の男”をルール化し、少なからざる国家予算を投入し(*4)、常識じゃありえね~事態に対処するってのはリアルなビジネスシーンだと相当ハードル高いです。

 そもそもこんなぶっとんだルールが認められるってことが難しい上、常識破りの仮説を立案・論理構成を考える知力と、それを前提に予算をトップや会議に承認させる精神力と、プロジェクトとして具体化できるというスーパーマンみたいな人物がいないと成り立ちません。そういった意味では、命がけでも個人(と研究所の協力者)レベルでがんばってるジェリーよりゃヴァルムブルンのほうが数段すごいと思います(ブラビファンのみなさん、すいません)。

 まあいろいろ書きましたが、最近観たDVDの中ではこれが一番面白かったです。ぜひご覧の程を。


《脚注》
(*1)1954年
 マグロ漁船第五福竜丸が米国の水爆実験による死の灰を浴び、それを元にした映画”ゴジラ”が公開され、国鉄の青函連絡船洞爺丸が沈没し、NHKがテレビ放送を開始した年です。ちなみに朝鮮戦争は1950年~1953年(休戦)、ベトナム戦争(第二次インドシナ戦争)はもっと下って1960年からです。
(*2)ホントに発着陸できたそうです
 映像ではウソ臭いぐらい短かったんで調べて見たんですが、1963年に航空母艦”フォレスタル”で実験してみたら、カタパルトやアレスティング・ワイヤー等を使わずに着艦・発艦ともに成功したんだとか。
(*3)No matter how improbable~
 英文中の”digging”の”dig”は掘る, 掘り返すという意味。”考える(think)”じゃなくって無理くり感があるのがけっこうユニークです。
(*4)少なからざる国家予算を投入し
 東日本大震災の時に話題になった田老の防潮堤ですが、総延長2433mの総費用は約50億円かかったそうです(1980年当時の貨幣価値で換算、wikipediaより)。まあ工法は違うものの(ワールド・ウォーZのは安普請っぽいです)、街ごと一つとりまくとなると数十億円ではきかない金がかかってるんじゃないかと。

作品そのものが”双子のトリック”とでも言いましょうか(犬神家の一族/菊人形)

 ども、莫大な遺産を残すことなくくたばっちまいそうなおぢさん、たいちろ~です。
 ここんとこミステリーを立て続けに読んでます。友人のYO~YO~(*1)が貸してくれた京極夏彦の”百鬼夜行シリーズ”(*2)に始まって、今は横溝正史に行っちゃってます。てのも、このシリーズの”塗仏の宴(*3)”に出てくる”津山事件(津山三十人殺し)”に興味をもってついつい”八つ墓村(*4)”に手を出して”ミステリーの系譜(*5)”も読んじゃいました。で、八つ墓村も読んだことだしということで、今回ご紹介するのは同じく横溝正史のメジャー作品”犬神家の一族”であります

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写真はたいちろ~さんの撮影。福島駅で見かけた二本松の菊人形の宣伝です(菊人形はなかったけど)


【本】犬神家の一族 (横溝正史、角川文庫)
【DVD】犬神家の一族 1976年版 (主演 石坂浩二、監督 市川崑、角川春樹事務所)
【DVD】犬神家の一族 2006年版 (主演 石坂浩二、監督 市川崑、東宝)
 信州財界の大物・犬神佐兵衛が亡くなった。佐兵衛の残した莫大な遺産をめぐり連続殺人事件が発生する。遺産相続の鍵を握る美女”野々宮珠世”、佐兵衛の娘達に追われ行方不明になっている佐兵衛の息子”青沼静馬”、そしてこの謎に立ち向かう金田一耕助の推理とは・・・
 映画版は角川映画(*6)の第一作というメディアミックスの草分け的作品
【花】菊人形
 菊の花を着物に見立てて作る人形のこと。
 関西人としてはひらかたパーク(通称ひらパー)の”大菊人形展”なんかが思い出されますが、調べて見ると2005年で大規模なのは終わっちゃったんだとか。秋の風物詩だったんですけどねぇ


 いきなり話は飛びますが、推理小説には”双子のトリック”ってのがあります。”犯罪が発生する場所には犯人がいる”という前提なので(まあ、そうでないのもありますが)、犯人側から見ると”いかにその場にいない(不在証明=アリバイ)状況を作り出すかがポイントであり、探偵から見るとこのアリバイをいかに崩すかが推理小説の魅力でもあります。で、この”双子のトリック”ってのは犯人と良く似た人が存在して現場以外の場所にいる状況を作り出すというものです。まあ、どっちかつ~と安直な解決なのでソッコー却下されてギャグにされるようなネタですが、思いこみなんかが重なると以外とありだったりします。
 なんでこんな話をしてるかというと、実は映画版でものの見事に間違ったんですね~~ せっかくだから映画版も見ましょうということでTSUTAYAで借りました。1976年版の角川映画のつもりだったんですが、実はこれが2006年版。エンドロール見るまで変だな~~と思いつつ、エンドロール見るまで分かりませんでした。
 映画見ながら、”若い時の島田陽子って松嶋菜々子に似てたんだ”とか、”坂口良子って深田恭子ぽかったんだ”とか思ってたんですが、そりゃ似てるわな~本人だもの。(島田陽子、松嶋菜々子は野々宮珠世を、坂口良子と深田恭子は女中のはるさんを演じてます)
 なんでこんなことになるかというと実によく似てるんですな~~ なんといっても主演の金田一耕助を演じてたのが同じ石坂浩二(*7)。ほかにも神官役が同じ大滝秀治だったり”よし、わかった”の署長さんが同じ加藤武だったりしてるし。他の役者さんも同じようなテイストの人が演じてるし(まあ、同じ原作だから当たり前っちゃ当たり前ですが)。それに監督も同じ市川崑だからストーリーの仕立てや映像の雰囲気も良く似てるし。なんといっても。主題曲が大野雄二の”愛のバラード(*8)”だし・・・

 まあ、考えてみりゃ1976年版なんて35年以上も前の映画だし、大ヒットしたとはいえDVDどころかVHSさえ一般家庭になかった時代、流れては消える画像の印象だけで話をすれば間違えることもあるわな~~

 なんだか、内容に関係のない言い訳なブログになりましたが、本編も面白いですよ。作中に出てくる菊人形も犬神一族の見立てになっているとか、佐清がある意味双子のトリックになってるとか。まあ、時代背景が終戦直後ということで復員がどうのとか現代モノとは違うテイストもいいし。たまに読み返すには面白い本です。

《脚注》
(*1)YO~YO~
 私の高校時代の友人にして、このブログにつっこみを入れてくれる数少ない(というか唯一の)人です。借りてた本、もうちっとで読み終わるので待っててね。
(*2)百鬼夜行シリーズ(京極夏彦、講談社文庫)
 憑物落としの”京極堂”こと中禅寺秋彦を探偵役とした怪奇ミステリーシリーズ。膨大な知識に支えられたウンチクが魅力の作品ですが、なんせ分厚い。1作品1000ページ超えがあたりまえというシロモノですが、面白いんですな~~これが。こいつを読みだすとほかの本がほとんど読めなくなるぐらい時間食います。
(*3)塗仏の宴 (京極夏彦、講談社文庫)
 宗教団体、徐福の研究者、武道家集団、占い師。事件にかかわる人々は存在しないはずの”戸人村”に向かう。妹の中禅寺敦子は誘拐され、友人の関口巽は逮捕され、刑事の木場修太郎は行方不明。そんな中憑物落としの”京極堂”こと中禅寺秋彦もまた事件の解決のために戸人村へ向かう。自分の黒歴史と対峙するために・・・
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(*4)八つ墓村 (横溝正史、角川文庫)
 大正時代、八つ墓村で田治見家当主の要蔵が発狂し、村人32人を惨殺するという事件が発生した。昭和になり要蔵の子孫である寺田辰也が八つ墓村に帰郷すると、次々と殺人事件が発生する。村人たちは恐れ、犯人と思われる辰也を鍾乳洞に追い詰める・・
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(*5)ミステリーの系譜(松本清張、中公文庫)
 本書に収録された”闇に駆ける猟銃”が津山事件を扱ったルポタージュ。さすがに社会化ミステリーの巨匠”松本清張”の作品だけあって、抑揚を抑えた淡々とした語りぶりがクールです。こっちもけっこうお勧めです。
(*6)角川映画
 当時角川書店社長だった角川春樹が大々的に始めた本と映画をミックスして大宣伝して売るというビジネスモデルの代名詞です。まあ、古い映画ファンには懐かしい言葉ですが、今じゃ当たり前にやってるもんなぁ・・・
(*7)石坂浩二
 さすがに2本続けて見るとお年を召したのがわかります。まあ、堺正章が演じた”西遊記”(1978~80年 日本テレビで放映)の孫悟空を今見るようなものと思っていだだければ
(*8)愛のバラード
 若い人には”ダイハツ Mira e:s”のCMの曲と言った方が通りがいいかも
 ちなみに大野雄二は”ルパン三世 カリオストロの城”(1979年公開)も手掛けていますが、BGMの使い方が良く似てます、はい。

”住めば都”と言いますが、引っ越しも”遷都”ということで(転宅/ダンボール)

 ども、お久しぶりのおぢさん、たいちろ~です。
 色々ありまして1ケ月半ほどブログを書くのをさぼっておりました。なにが色々あったかというと、一言でいえば引っ越しなるものをやっておりました。相変わらずヒマを見つけては本は読んでたんですがブログを書くほどまとまった時間が取れなくて・・・
 単身赴任寮から家族帯同の社宅に引っ越すことになったんですが、なんせ10数年に渡って単身赴任なんぞをやってると本だけはやたら溜まってたもんですから、それを片付けるだけでもタイヘン。 1800冊ほど処分しましたが(*1)それでもそれでもまだダンボール箱で40箱以上残っております。こっちは箱のまま押入れに突っ込んで放置プレイ状態ですけどね。
 ということで、今回ご紹介するのは引っ越しに関する名曲、さだまさしの”転宅”であります。


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写真はたいちろ~さんの撮影。ダンボールの断面です。


【CD】転宅 (さだまさし横溝正史、角川文庫)
 1976年に発売されたアルバム”帰去来(ききょらい)”のB面(死語)に収録された1曲。さだまさしの経験を歌った自伝的な歌だそうです。
 ”童話作家”、”多情仏心”、”線香花火”など初期の暗いさだワールド満載の名アルバム。ダウンロードで聴けるのでぜひどうぞ。
【道具】ダンボール
 引っ越しと言えばダンボール箱。軽さと強度、衝撃吸収性を兼ね備え、リサイクル率が90%を超えるというエコな製品です。ダンボールの強度は中芯と呼ばれる波形の部分にあるそうで、厚みが太いものが丈夫なダンボールとなるそうです。ただし、ちょ~しにのって大きなダンボールに本を詰め込むととっても重くなるので引っ越し屋さんに嫌われます、はい。


 引っ越し先は東京近郊でも有名なオッシャレな街の隣の駅です。また通勤経路も変わったんですが、今度の経路では”原宿”だの”表参道”だの”下北沢”だのオッシャレ~~ 東京近郊に住んでかれこれ20年近くなりますが、初めて”東京に住んだ~~”って気になりました。
 でも家としては一回り狭くなりました。まあ、地方都市の住環境を都会に求めるのはムチャぶりってもんですが。長らく単身赴任寮にいた身としては広くなってるんですがねぇ。 どうも、住環境ってのはリッチさに直結するようで、昔会社の同僚が一戸建てからマンションに引っ越した時にそこの小さいお嬢さんが”うちは貧乏になった!!”って泣いたって話を聞きましたが、大人としては”そうは言われましても・・・”ってとこです。

 これは行動経済学でいうところの”プロスペクト理論”の事例でしょうか。これは人が意思決定をするときに感じる価値は”現状=リファレンス・ポイント(参照点)”に依存し、そこから離れるときに発生するメリット(効用・利益)やデメリット(損失)が非対称であるって考え方です。
 簡単に言うと、現状が広い家に住んでいる人と狭い家に住んでいる人では同じ平米数の家に対する満足度が違います。また、家の広さが10平増える時の満足度は10平米減る時のがっかり度より小さいということです。まっ、直観的にはそんなモンかと思うんですが、従来の経済学ではこれはみんな同じってことで考えられてたんですよね~~

  親父が初めて負けて 大きな家を払った
  指のささくれ抜くみたいに 後ろ向きで荷作りをした

 これはさだまさしの”転宅”の一節。(何故だかネットで本人の動画がなかったのでカヴァーバージョンで。何個か見ましたが、この人が一番雰囲気似てました)
 大きな家を出て長屋に移り住むってのはこんな感じでしょうかね。さだまさしは少年時代に自宅は部屋が10以上もある豪邸に住んでたええ氏のボンだったそうで、それが父親の事業の失敗で長屋住まいになったんだとか。そりゃ、子供心にこたえるでしょうなぁ。
 でもまあ、家なんて、その時その時の身の丈に合ったとこにいると思えばそれはそれとして楽しめるもんです。

  人生は潮の満ち引き 来たかと思えば また逃げてゆく
  失くしたかと思えばまた いつの間にか戻る

 

人生、波があるから強くなれるんでしょうし、だからこそ面白いのかも。ノマドじゃないですが(*2)、どこにいってもなんとかなるもんです。なんつっても”住めば都”といいますし。自分が住んでるとこが中心だと思えば、どんなとこに住んでもそれなりに楽しめるもんです。

 ”座って半畳、寝て一畳。天下とっても二合半”、どんなに大きな家に住んでも寝るとこは一畳。あとは物置です(本棚化しそうですが)。まあ、最後には四畳半一間の孤独な老人になりそうな気もしますがね。


《脚注》
(*1)1800冊ほど処分しましたが
 売るのと売らないのを仕分けて、残りを分類して箱詰めするだけで1ケ月近くかかってしまいました。あんましお金にはなりませんでしたが、まあ、買ったのがB○○K○FFの100円棚だからなぁ・・
(*2)ノマドじゃないですが
 ”ノマド(nomad)”とは元々遊牧民のことですが、最近は特定のオフィスを持たずに仕事をする”ノマドワーキング”みたいな使い方をします。もっとも住んでる所がノマドだと”住所不定”と言われますが。

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