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2013年2月17日 - 2013年2月23日

見ないふりをしていても、状況は良くはならんのです(なぜリーダーは「失敗」を認められないのか/ダチョウ)

 

ども、真実から目を背けるおぢさん、たいちろ~です。
 先日、会社で健康診断がありました。相変わらす尿酸値がど~の、γGPTがこ~のと言われてます。まあ、”痩せろ”とか”お酒は控えろ”と注意されるのは定番になっておりますが、こういった真実に目をつぶりながら今日に至っております。
 まあ人間、都合の悪いことには目を背けたくなるのは世の常なんですがこれが会社の経営者となるとその影響は甚大。経営者になるほど優秀な人でもなかなか避けがたいようです。ということで、今回ご紹介するのは真実に目を背けた経営者の話”なぜリーダーは「失敗」を認められないのか”であります。


Photo
 写真は”GATAG FreePhoto2.0”のHPより。
 ダチョウです。


【本】なぜリーダーは「失敗」を認められないのか(リチャード S テドロー、日本経済新聞出版社)
 フォード、IBM、コカ・コーラなど世界に冠たる大企業が避けられる失敗をなぜ犯したのかを解き明かした本。サブタイトルが”現実に向き合うための8の教訓”とあるように、これらの失敗から得られる8の教訓にまとめています。
 日本版は長い題名ですが原題は”DENIAL(否認)”とたった一言。でも、読んでみると確かに”否認”こそが失敗の原因ってのがわかります。
【動物】ダチョウ(駝鳥)
 ダチョウ目ダチョウ科ダチョウ属に分類される鳥。
 オスの成鳥だと全長230cmにもなり現生する鳥類のなかでは最大。飛べない鳥でもあります。

 まずは、この本に載っている8つの教訓から。

  ①手遅れになるまで危機は待たない
  ②事実を曲解しても、待ち受ける現実は変わらない
  ③権力は人を狂わせる
  ④経営陣は、悪い知らせを聞く耳を持つ
  ⑤長期的な視野に立つ
  ⑥バカにしたり、歪曲した言葉遣いには要注意
  ⑦隠すことなく真実を語る
  ⑧失敗は、常識に囚われるところから始まる

 本書の中でも言ってるように当たり前ちゃ、当たり前の話ですが、なかなか出来ないというか自分では気がつかないというか。客観的な事実に対する”否認”こそがこれらが出来ない理由だと言ってます。
 いくつかの失敗した(あるいは回避できた)企業の事例が描かれていますが、一例としてIBMの話を。(なんせ、IT企業の人間なもんで)

 IBMについては、成功、失敗、成功の3つのパターンが出ていますが、最初の成功は”システム360”というメインフレーム(*1)の開発。リーダーはCIOのトーマス・J・ワトソン・ジュニア。会社の成長していた時期にも関わらず、過去の製品を否定するような製品を、年間売上高の1.9倍の投資(25.9億ドルの売上に対し、50億ドルの投資。1962年当時)をしたというだからある意味とんでもないギャンブルとも言えます。現在、日本でこの手のシステムを作っているのは、日立、富士通、NECぐらいですがこれらの年間売上が9.7兆円、4.5兆円、3.0兆円(2012年3月期、連結ベース)ですので、10兆円近い金額を成功するかどうかわからんプロジェクトに突っ込んだと思えば近いでしょうか。で、ワトソン・ジュニアはこのギャンブルに大勝ちすることになります。

 その次の時代。技術革新により小型で個人が使えるパーソナルコンピュータ(PC)が登場するわけですが、IBMはパソコンの開発がうまくいかなくて外部のパーツを組み合わせるというやり方をします。で、何が問題だったというと

 ①パソコンとがメインフレームに取って代わられるとは思いもよらなかった
 ②パソコンを自主開発を断念し、やっつけ仕事で作ってしまおうとした。

 簡単に言うと、”現状の否認”と”成功要因の否認(逃避)”。本書では失敗例として出ていますが、実はこれ当時は大成功だったんですね。1984年時点で40億ドルの売上があったんだとか。ではなぜこれが失敗かというと、PC/AT互換機(*2)というのが登場してマーケットを席巻したから。このパソコンでIBM以上に成功したのが外部のパーツの提供ベンダー=OSを提供した”マイクロソフト”とCPUを提供した”インテル”です。
 本書ではこの失敗を”今日の成功を、明日の失敗と引き換える”ものだと結論づけていますが、確かにそうですね。IBMはPC部門を2004年にレノボ(*3)に売却しました。

 その次の成功というのは、ハードウェアの製造からサービス部門へのシフト。成功の原因はどうしようもない状況に追い込まれた結果、新たな現実に目覚めたとこと、外部からCEO=ルー・ガーズナーを招いたこと。人間、なかなか内部にいると自分の立場とかモノの考え方から脱却できないようで、新しい視点の外部の人間を持ってくるというのは有効なようです。私も時々人のやってたプロジェクトを引き継ぐことがありすが、”なんでこんな風になっちゃったの?”と素直に(ホントに素直にです)聞いちゃうことがありますが、この質問が出来るのって外部の人間の特権なんでしょうねぇ。

 でも、このような失敗から導き出される教訓って今に始まったことじゃないんでしょう。ずいぶん昔に”オストリッチ・コンプレックス(エリオット ワイナー 廣済堂出版)”って本を読んだことがありますが、まったく同じ”否認”の内容。ダチョウ(オストリッチ)は危険が迫ると砂のなかに頭を突っ込む習性があるといわれていて(*4)、人間も”見えていても、見ていない振りをする”とか”見ないふりをしているといつかは危機が過ぎる”といったことをやりがちといった内容だったと思います。当時はけっこうなベストセラーになったんですが、この本の日本語版の出版は1986年。バブル崩壊と不良債権先送りや、サブプライム問題に端を発したリーマンショックなんかの前の時代。

  経験と歴史から分かるのは、民衆も政府も、歴史から何かを学んだり、
  そこから導き出される原則にもとづいて行動することはない、ということだ

 本書の中で、ドイツの哲学者”ヘーゲル”の言葉として引用してますが、四半世紀を経て同じような内容を言ってるってことは、人間ってそんなに急には賢くなんないんでしょうかねぇ。
 同じような失敗を繰り返さないためにも、ぜひ読んどいて欲しい本。はっきり言って面白いです。

 (てなブログを酒飲みながら書いてるってのも、説得力ないんですけどねぇ・・・)


《脚注》
(*1)メインフレーム
 汎用機という大企業や金融機関などで使われているコンピューターシステム。
 小さくても一部屋、大きくなるとビルの数フロアを占有するというでっかいもの。さすがに最近はコンパクトになりましたが、かつて場所を取ってたのはストレージと呼ばれる記憶装置(ハードディスク)。私が入社した1980年代の半ばだと大型冷蔵庫並みの大きさで2.5GB(普通のDVDの1/2)の容量しかありませんでした。
(*2)PC/AT互換機
 IBM PCのソフトそのまま動くパソコンのこと。
 今では当たり前ですが、当時はNECのPC98シリーズのソフトウェアはNECのPCでしか、富士通のFM-Rのは富士通のでしか動きませんでした。これが他社のパソコンへの買替障壁になってPC98シリーズは圧倒的なシェアを獲得します。
 NECは2011年にPC事業を分社化しレノボとともに合弁会社を設立しましたが、”国民機”と言われた当時を知るおぢさん世代としては隔世の感があります。
(*3)レノボ(聯想集団)
 中国にある世界第一位のパソコンメーカー。本社所在地はアメリカのノースカロライナ州モーリスビル、登記上は香港。プレステ2すら輸出問題になったココム(対共産圏輸出統制委員会)の時代を知るおぢさん世代としては隔世の感があります。
(*4)ダチョウは危険が迫ると砂のなかに頭を突っ込む習性~
 実際にはそんな習性はないんだそうです。
 ホントにそんなことやってりゃ、肉食動物に喰われてとっくの昔に絶滅してるでしょうしね。

スーパ戦隊メンバーの関係性って、時代とともに変遷してってるみたいです(獣電戦隊キョウリュウジャー/電池)

 ども、日曜日の早起きおぢさん、たいちろ~です。
 ロシア南部のチェリャビンスク市に隕石が落っこちました(2013年2月15日)。NASA(米航空宇宙局)の推定によると大気圏突入前の重さは1万トン、直径は約17メートル。これが大気圏突入時に約マッハ50で突入、衝撃波は原爆の30倍の500キロトンに匹敵するそうです。巨大隕石の落下が恐竜絶滅の原因だったという説もあるぐらいですので、建物損壊や窓ガラスなどによる軽傷程度で済んだのはまだ幸運だったのかもしれません。
 とまあ、”春秋”(*1)っぽい前振りで始めるのは本日開始のスーパー戦隊モノ”獣電戦隊キョウリュウジャーであります。


Photo

 写真はたいちろ~さんの撮影。今はなき”SANYO”の乾電池です。


【TV】獣電戦隊キョウリュウジャー
 日曜朝7時30分からテレビ朝日系列で放映されている”スーパー戦隊シリーズ”の第37作目。恐竜がモチーフの5人の戦士(赤、黒、青、緑と女性のピンク)が主人公ですが、なぜか司令官役の”賢神トリン”は鳥人間鳥類が恐竜から進化したのかどうかってのはいまだに議論になってるようで、そのせいか肌はちょっと恐竜っぽいけど。
【道具】電池
 何らかのエネルギーによって直流の電力を生み出す電力機器。化学反応によって発電する”化学電池”(アルカリ電池やリチウムイオン蓄電池など)と、熱や光などの物理エネルギーで発電する”物理電池”(太陽電池など)があります。
 最古の電池とされる”バグダッド電池(*2)”は3~7世紀に作られたんじゃないかと推定されているとのこと。化学的原理に基づいて作られた最初の電池は1800年に発明された”ボルタ電池”。理科の時間にやりましたよね~~


 ”スーパー戦隊シリーズ”って、特に入れ込んでるわけではないんですが、日曜朝からテレビつけっぱなしなのでなんとなく見ちゃってます。で、今回の新シリーズも”おっ、ナレーションが千葉繁か!(*3)”ぐらいしかなかったんですが、なかなかどうしてツッコミどころ満載。恐竜に電池(設定では獣電池)を与えるとこなんか、タイムボカン世代には”メカの素(*4)”にしか見えんとか、赤の人が”子供のころ親父と旅していた”といってもその親父が山下真司(*5)だと”グルメ旅か?!”とちゃちゃ入れてみたりとか、変身の時にかかるサンバのリズムがタブチくんっぽいとか(*6)。

 でも、この手の番組ってどんどんハイテク化していきますねぇ。ケータイやスマホは当たり前。USBメモリーで仮面ライダーが変身する時代ですから(*7)。で、今度は電池ですか。”電池なんて昔からあるやん!”と思われるかもしれませんが、今やスマホやハイブリットカーなどの性能を決定づけるキーデバイス。ボーイング787が運行停止になっているのもバッテリー出火事故が続いたせいです。発電所からの電気でないという意味では乗り物も含めてモバイル製品のが世の中にあふれかえっている昨今、電池は企業の死命を制する技術です。そういえば、パナソニックが三洋電機を傘下に収めたのは三洋電機が太陽電池・蓄電池などのエナジーシステムに強みを持っていたためとも言われていますし。

 実はもういっこ気になったのが戦隊メンバーの関係性。初めての戦いの後にこんな会話をしています。

  赤  :よし、ご対面だな
  青  :ちょ、ちょっと待ってくれ、できればこのまま素顔を明かさずいかないか?
  赤  :えっ?
  青  :戦いの時だけの仲間、ってことにして欲しいんだ
  黒  :俺も賛成。プライベートは大事だ。
  緑  :確かに
  ピンク:ちょ!
  青  :ゴメン!
  ピンク:みんなぁ

 もっとも、赤の人はこの会話を華麗にスルーして正体を明かしていますが。

 先日読んだ”デジタルネイティブの時代(*8)”によると、人間同士の関係性ってメンバが顔見知りで長期的・安定的な関係を結ぶ”コミュニティ”、バブリックとプライベートの切り分けられていて、地縁・血縁にとらわれない自律的な付き合いの”ソーシャル”、関係が流動的し継続して安定的な関係が期待できない”コネクション”に分かれるんだそうです。ネットサービスでいうとコミュニティがミクシィ、ソーシャルがFacebook、コネクションがツイッターにあたるとのこと。
 通常の戦隊モノってのは”チーム”(ゴーバスターほか)、”家族”(マジレンジャーなど)、”家族的企業経営”(シンケンジャーなど)といった”コミュニティ”にカテゴライズする関係性になります。まあ第一回目なのでなんですが、上記の会話って”コネクション”、ゆるく見ても”ソーシャル”な関係に持ってこうとしてます。なんとなく訳アリっぽい青の人はともかく、あっさり同意する黒と緑の人って・・
 こうった関係性に間を置くというのは”デジタルネイティブ”特に後期に顕著な傾向なんだそうですが、黒の人は23歳、緑の人は16歳という設定でまさにこの世代。ピンクの人は18歳なので全部が全部そうだってことはないですが、一昔前の熱血とは隔世の感がありますねぇ。

 ところでこのスーパー戦隊シリーズって、第一作の”秘密戦隊ゴレンジャー”の放映開始が1975年ともう37年も続いてるんですね。スタートという点ではウルトラマンや仮面ライダーのほうが古いんですが(*9)、中断がないという意味ではこちらのほうが長寿番組。こんだけ長いと若者気質や文化風俗の分析に使えないかなぁ。卒論なんかでやれば面白いんじゃないかと。もっともノリのいい教授じゃないとウケてくんなさそうだけどね。


《脚注》
(*1)”春秋”っぽい前振りで始めるのは
 日経新聞1面のコラム欄。朝日新聞の”天声人語”にあたります。
 経済紙の日経ですが意外に軽めな話もあります。隕石による恐竜絶滅ネタは2013年2月17日に掲載、奇しくもキョウリュウジャー第一回放映日でした。
(*2)バグダッド電池
 電池かどうか諸説あるそうですが、実際に電解液(酢やワインなど)を入れると電気が起こるんだそうです。また”何のために発電したか”もよくわかっていないんだとか。
(*3)千葉繁か!
 声優兼俳優。”うる星やつら”のメガネとか、”機動警察パトレイバー”のシバシゲオとか、”北斗の拳”のナレーションとか、パラノイアチックでハイテンションな声をやらせたらこの人の右に出るものはいません。
(*4)メカの素
 タツノコプロ制作の”タイムボカンシリーズ”の第2作目、”ヤッターマン”(1977~79年放映)に登場する骨型のアイテム。”メカの素”をヤッターワンに投げ与えるとビックリドッキリメカ(ゾロメカ)が出てきてドロンボー一味をやっつけるというのがお約束のパターンです。
(*5)山下真司
 フジテレビ系列で放映されている料理番組”くいしん坊!万才”の9代目レポーター。1994年~97まで担当。いろんなとこを旅して美味しい物をたべまくるというのが番組のコンセプトでした。
(*6)タブチくんっぽいとか
 いしいひさいち原作で1979年に公開された映画”がんばれ!!タブチくん!!”でお話の間にかかる曲がよく似てます。西武ライオンズの”キャッチャー 野村”(ボヤキが芸風だった楽天の前監督)なんかが出てくるのが時代ですねぇ。
(*7)USBメモリーで仮面ライダーが変身する~
 2009~10年に放映された”仮面ライダーW”はベルトにUSBメモリーを差し込んで変身してました。ミステリーやハードボイルド小説をベースにしたストーリーは子供向けとは思えないマニアックな出来。
(*8)デジタルネイティブの時代(木村忠正 平凡社新書)
 子供の頃からPCやケータイに親しんでいる”デジタルネイティブ”の行動様式を分析した本。サブタイトルが”なぜメールをせずに「つぶやく」のか”とあるように微妙な生まれ年の違いでメールやSNSなんかへの感じ方や使い方が異なってくるといった内容です。詳しくはこちらをどうぞ。
(*9)ウルトラマンや仮面ライダーのほうが古いんですが
 ウルトラマンは1966年、仮面ライダーが1971年のスタートです。
 余談ですが、このブログを書いてるときにちょうどNHKアーカイブスで放映してた人形劇”新八犬伝”が1973~75年。語りが坂本九(しかも若い!)という時代ですから。

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