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2013年6月30日 - 2013年7月6日

政治家が賄賂をとってもそれを批判できない状態を、政治の腐敗というんだ(銀河英雄伝説/睡蓮)

 ども、偉大なるファラオの末裔のおぢさん、たいちろ~です。(ウソです)
 ニュースを見ているとエジプトがいろいろ大変なことになっているようです。
 やれ軍部主導で憲法が停止され~の、大統領が解任・拘束され~の、反対派の”ムスリム同胞団”が大量に逮捕され~の。で、暫定大統領を立てて野党連合”救国戦線”を含めた組閣をするんだとか。
 浅学ながら、憲法ってあっさり停止できるモンだとは知りませんでした。変更するのは大変なのにねぇ(*1)。
 ということで、今回は民主主義を守るための軍部の介入のお話を”銀河英雄伝説”からです。


 写真は~たいちろさんの撮影。近所の睡蓮です。

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【本】銀河英雄伝説(田中芳樹 徳間書店他)
 宇宙暦797年、帝国歴488年、宇宙は専制政治の銀河帝国と民主主義の自由惑星同盟に分かれ、150年の長きにわたって戦いを続けてきた。そして時代は二人の英雄を生み出す。銀河帝国の”常勝 ラインハルト”と自由惑星同盟の”不敗の魔術師 ヤン・ウェンリー”である。
 田中芳樹によるスペースオペラの最高傑作。ぜひご一読のほどを。
【花】睡蓮(スイレン)
 スイレン科の属、水生多年草。英語では”water lily”。よく似ているのに”蓮(ハス)”がありますが、円形の葉っぱに切り込みがあるのが睡蓮で、無いのが蓮だそうです。英語の”lotus”は蓮のほう。
 古代エジプトでは神聖な花だったそうで、エジプトの国花になってます。チュニジアの民主化運動が”ジャスミン革命”だからこっちは”スイレン革命”でしょうか?


 さて、今回の事件で特徴的なのは、軍部による政治介入が”クーデター”か否かという点。外見的な要素としてはクーデターなんでしょうが、超法規的措置として混乱を収拾させるための介入で早期に大統領選挙と議会選挙をやると言ってます。
 聞いてて思い出したのが”銀河英雄伝説”の今回ご紹介するエピソードです。

 腐敗し自浄能力を失った自由惑星同盟の政治を憂いた同盟軍部は”救国軍事会議”を結成しクーデターを実行。政権を手中にした。救国軍事会議は”国益に反する政治活動及び言論の秩序ある統制”、”全国に無期限の戒厳令。すべてのデモ、ストライキの禁止”、”議会の停止”などの布告を出す。その後、ヤン・ウェンリーの反撃により制宙権を喪失、主都星ハイネセンを守る”アルテミスの首飾り”も破壊され、敗北が決定的となる。
  (”野望編”より)

 といった話です。フィクションがノンフィクションに追いついているんだか、ただ単に歴史は繰り返しているだけなんだか・・・

 で、思い出したのが敗北を受け入れる救国軍事会議議長代行のエンベス大佐と、ヤン・ウェンリーの会話。

  エンベス:いま、政治の腐敗は誰でもが知っている。
       それを正すのに、どんな方法があった?
  ヤン  :政治の腐敗とは、政治家が賄賂をとることじゃない。
       それは個人の腐敗であるにすぎない。
       政治家が賄賂をとってもそれを批判できない状態を、
       政治の腐敗というんだ。
       貴官たちは言論を統制を布告した。
       それだけでも、貴官たちが帝国の専制政治や同盟の現在の政治を
       非難する資格はなかったと思わないか

 まあ、程度の問題はあるにしろ、政治に統治能力がないからといって軍部がデウス・エクス・マキナ(*2)のごとく登場し仕切りをするってのは、感覚に合わないでしょうかねぇ。言論の自由が民主主義の要諦であれば、結果としてうまく仕切れたとしても望ましい状況ではないんでしょうか?

 ちょっと驚いたのは、今回の軍部がエジプト国内で反対ではないという意見があるってこと。まあ、国情の違いかもしれませんが、もし日本でアベノミクスの失敗で国民生活はグダグダ、国会にデモが押しかけ安倍総理の退陣を迫るという状況で、政権を見限った小野寺防衛大臣が自衛隊を指揮して安倍総理を解任、衆参両院を解散させた上、高村副総裁、石破幹事長(*3)、野田政務会長らを逮捕、民主党と連携して選挙をやる、ってシュチュエーションはまあ受け入れられんだろうなぁ・・・

 あと、心配はもう一つ。クーデター当初に”救国軍事会議”のグリーンヒル議長とクーデターに反対するビュコック司令長官との会話 

  ビュコック :では、試みに問うが、武力をもった貴官らが腐敗したとき
         誰がどうやってそれを粛清するのだ?
  グルーンヒル:吾々は腐敗などしません
(*4)

 ま、軍事力というのはある意味頼りになる存在ではあります。
 ただし、自分の頭に銃口を突き付けられなければの話ですが・・・


《脚注》
(*1)変更するのは大変なのにねぇ
 日本の場合、衆参両院での2/3以上の賛成と、国民投票で有効投票の過半数の賛成が必要です。まあ、政権をとったからといっておいそれとできるシロモノではなさそうです。
(*2)デウス・エクス・マキナ
 ラテン語で”機械仕掛けの神”という意味。解決困難な状況を絶対的な力を持つ存在(神)が現れ表れて解決に導き、物語を収束させるという手法のこと。
 まあ、究極の他力本願といいましょうか・・・
(*3)石破幹事長
 そういやこの人、防衛庁長官や防衛大臣を歴任してたなぁ。
 どっちかと言うとこの人のほうが自衛隊に人脈ありそうですが。
(*4)吾々は腐敗などしません
  権力は腐敗する、絶対権力は絶対に腐敗する
   Power tends to corrupt,
   and absolute power corrupts absolutely.
    イギリスの歴史家 ジョン・アクトンの言葉

”時を超えて出逢う少女”ってモチーフってけっこう好きです

 ども、時をかけてないおぢさん、たいちろ~です。
 先日自宅で”私を月まで連れてって”を読んでるとこんなフレーズが出てきました。

  たんぽぽ色の髪を風におどらせ
  午後の日ざしを浴びて立つ少女の後ろ姿
  そして 長い美しい足のまわりで
  淡雪のようにひるがえる白いドレス

 おぉ、ロバート・ヤングの”たんぽぽ娘ではないか!!
 ”ビブリア古書堂の事件手帖(*1)”で登場してから一度読みたいと思ってましたが、こんなところにも出てたんですねぇ。
 ということで、今回は”時を超えて出逢う少女”のお話であります。


 写真は~たいちろさんの撮影。近所のタンポポです。

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【本】たんぽぽ娘(ロバート・F・ヤング 角川文庫他)
 休暇中の森の中で44歳の”ランドルフ”は森の中でたんぽぽ色の髪をした21歳の女性”ジュリー”と出会う。彼女は240年先の未来からやってきたという。
 何度かの出会いでジュリーに魅せられていくランドルフ。やがてジュリーはあと1回しかタイムトラベルできないと言う。最後に彼女が時間を超えた先とは・・・
【花】タンポポ
 キク科タンポポ属の総称。英語では”dandelion(ダンディライオン)”ですがモトはフランス語のライオンの歯(dent-de-lion)。ギザギザした葉がライオンの牙を連想させるからだとか。


 ”時を超えて出逢う少女”ってモチーフってけっこう好きです。使命があって時を超えるようなタイムトラベルものじゃなく、時を超えて繰り返し出逢うボーイ・ミーツ・ガールというお話が。ということで、そんなお話をいくつか。

〔たんぽぽ娘〕
 ストーリーは上記のとおりですが、今回ご紹介の中では一番中年のおぢさん向きかな?
 実はこの本、学生時代にコバルト文庫(*2)の”海外ロマンチックSF傑作選”で出てるのは知ってたんですが読み損ねてまして、”ビブリア古書堂の事件手帖”のネタで出てから読みたかったんですが、絶版になってて(そりゃ1980年の出版だし)、中古もとってもお高くて(*3)、図書館にもないんでどうしようかと思ってましたら”栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック(*4)”に掲載されてました。古い本がこういった形で読めるようになるってのはいいことですね。

  おとといはウサギを見て、きのうは鹿、きょうはあなたに会ったわ

 くり返し出てくるこのフレーズがお気に入りです。


〔私を月まで連れてって〕(竹宮惠子 小学館文庫他)
 A級宇宙飛行士のダン・マイルド(26歳)と、彼の恋人でエスパーのニナ・フレキシブル(10歳)の二人を主人公としたSF漫画。

 ”たんぽぽ娘”のエピソードが登場するのは”パラドックスの函”(第一巻収録)。初航海に出かけるダンが宇宙港で見かけた(未来から来た)ニナに出会うシーンにて。
 成長したニナ(それでも16歳ですが)がとってもかわういです
 まあ、ストーリーとしてはタイムパラドックスものですが

  ニナが過去のぼくと出会って恋をするとは限らんじゃないか!
   (中略)
  うがあ! いくら恋する相手がぼくだと言っても許せん!!

 といって苦悩するダンがおちゃめです。このあたりは”たんぽぽ娘”との裏返しでしょうか?



〔マリーン〕
(萩尾望都 小学館)
 病気の母を助ける6歳の少年”エイブ”は”マリーン”と出会う。その後人生の節目にマリーンがいつもと変わらぬ姿で現れる。いつしか少年は彼女より大きくなるが、彼女の正体が年下で、間もなく結婚することを知る・・・

 正確にはタイムトラベルものではないですが、いつまでも若いお姉さんと成長する少年のモチーフってのは理屈じゃなくロマンを感じます。

  きょうがはじまりだったんだ
  マリーンはついさっき生まれてはじめてぼくに出会ったんだ
  そして この夜 自分が他の男のものになることを悲しんで
  波間に落ちていったのだ
  そして ふかい 海の底から 彼女の夢が ほくを訪れたのだ
  くりかえし くりかえし

 萩尾望都の中でも最も好きな作品の一つです。
 (”半神 自選短編作品集”、”ゴールデンライラック (小学館文庫)”に収録)


〔きのうはもうこない だが明日もまた〕(石ノ森章太郎)
 売れない漫画家”水島健二”ある日フランス大使館の娘”ミミ”と出会う。出会うたびに成長する”ミミ”。彼のファンタジー漫画をミミは好きだというが今の時代に合わないとして売れない。ミミが別れを告げた日に、健二は売るためにバトル漫画を描く・・

 家のどっかにあるはずなんですが、見つからなかったのでネットを参考に書いてます。まあ、1961年、石ノ森章太郎 23歳の時の作品だから覚えてるとしたらずいぶんおぢさん世代、いや元々が”少女クラブ”に掲載だからおばさん世代ですかねぇ。短編なんですがみょ~に記憶に残るってる作品です。まあ、理想と現実に揺れる売れない漫画家とそれを励ます少女ってのがその当時の憧れだったんでしょうかねぇ。
 (”龍神沼(シリーズ・昭和の名作マンガ)(朝日新聞出版)”に収録)


〔ジェニーの肖像〕(ロバート・ネイサン ハヤカワ文庫他)
 貧しい青年画家”イーベン”は、夕暮れの公園で、一人の少女に出会った。数日後に再会したとき、彼女はなぜか、数年を経たかのように成長していた。そして、イーベンとジェニーの時を超えた恋が始まる・・・

 こういった、片方が成長し、片方が成長しない、というか恋する年齢に追いつくっていう話のバイブル的な作品。邦訳は1950年代(鎌倉書房 1950年、早川書房 1954年)とSF黎明期の作家や漫画家に多大な影響を与えたことで当時としてはメジャーなSFでした。
 若い時読んでけっこう気に入ってたんだけど、どんな結末だったかなぁ。年はとりたくないものです。
 ちなみにネットを調べてると”恩田陸が『ライオンハート(*5)』でオマージュを捧げた作品”とかありましたが、ダンディライオンじゃなくてこっちだそうです。

 こうやって見ると古い作品ばっかだなぁ。最近はこういう作品が少なくなったのか、ただ単におぢさんが読まなくなっただけなのか・・・
 いすれにしても、このジャンルってけっこう名作が多いです。
 入手しにくいものもありますが、見かけたらぜひ読んでいただきたいジャンルです。

《脚注》
(*1)ビブリア古書堂の事件手帖(三上延、メディアワークス文庫)
 極度の人見知りだが古書に関して並外れた知識を持つ古本屋店主”栞子(しおりこ)”を主人公にした日常系ミステリー。”たんぽぽ娘”のエピソードは第3巻に収録。
(*2)コバルト文庫
 集英社が1976年から出版している古くからのライトノベルのレーベルの一つ。当時は”ヤングアダルト”とか言ってたかなぁ。
 初期のころは新井素子久美沙織などのSFも手掛けてましたが、今はどうなんだろう?
(*3)中古もとってもお高くて
 2013年6月末のamazon.comだと5~12万円程度。いくらなんでもあこぎだと思いますがねぇ。
(*4)栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック(角川文庫)
 ”ビブリア古書堂の事件手帖”で取り上げられた本を集めた本。なかなか入手できない本もあるので、こういう企画はありがたいです。
 ちなみに”たんぽぽ娘”は”時の娘(創元SF文庫)”やロバート・ヤングの短編集(河出書房新社)でも読めます。
(*5)ライオンハート(恩田陸 新潮文庫)
 いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って――(amazon.comより)
 すいません、読んでないのでコメントできませんです。

すんごい面白い本だけど、これを言ったら嫌われんだろ~な~、上司から(良い戦略、悪い戦略/マンサク)

 ども、本部戦略策定担当のおぢさん、たいちろ~です。(冗談と思われるかもしれませんが、これは本当)
 ご多分に漏れず、私んとこも年に1回戦略つ~ものを作成します。中長期的な視点で作成される戦略というものはよく言えば継続性や、悪く言えば慣性や惰性が働くモンですので、組織そのものが変わるか、ちゃぶ台返し(*1)のトップが外部からでも来ない限りまったく違ったものができることは、まあありません。
 でも、この仕事って私がやってる中でももっとも厄介はシロモノであります。なんとなれば、戦略の評価って難しいんですよね。戦略がうまくいったから売上が上がったのか、ただ単に景気が良くなったから業績が持ち直したのかなんて後世の歴史家が考えるレベルの話。でも、前年度の振り返りとかやりもって多少は変化をつけないといけないとか。
 ということで、今回ご紹介するのは”良い戦略、悪い戦略”であります。


 写真は~たいちろさんの撮影。近所のマンサクです。
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【本】良い戦略、悪い戦略(リチャード・P・ルメルト、 日本経済新聞出版社)
 歴史や企業の行動の例を引きながら”良い戦略”と”悪い戦略”の違いを明確にして、どうすれば”良い戦略”を立案できるかを示した本。本書に言わせると悪い(間違った)戦略が多すぎるとのこと。まあ、良い戦略ばかりだと不景気になったり倒産したりするるはずないですもんね。
【花】マンサク
 マンサク科の落葉小高木。写真には写っていませんが2~3月に黄色の細い花が咲きます。花言葉は”呪文、霊感、魔力、感じやすさ、ひらめき”など。

 まず分かりやすい”悪い戦略”から。悪い戦略の特徴を本書では

〔空疎である〕
 戦略構想を語っているように見える内容がない。華美な言葉や不必要に難解な表現を使い、高度な戦略思考の産物であるかのような幻想を与える。
〔重大な問題に取り組まない〕
 見ないふりをするか、軽度あるいは一時的といった誤った定義をする。問題そのものの認識が誤っていたら、当然ながら適切な戦略を立てることはできないし、評価することもできない。
〔目標と戦略をとりちがえている〕
 悪い戦略の多くは、困難な問題を乗り越える道筋を示さずに、単に願望や希望的観測を語っている。
〔間違った戦略目標を掲げている〕
 戦略目標とは、戦略を実現する手段として設定されるべきものである。これが重大な問題とは無関係だったり、単純に実行不能だったりすれば、まちがった目標と言わざるをえない。

 うわぁ~、耳が痛いわ~~
 なぜ、このような悪い戦略がはびこるかと言うと”分析や論理や選択を一切行わずに、戦略を作ろう”とするから。つまり嫌なことを見ずに、めんどくさいことはやりたくないから。
 それにポジティブシンキングというか言霊信仰(*2)というか”成功すると思えば成功する”的な気合だ~~の世界が加わると悪い戦略がいっちょ上がり。

 逆に良い戦略の基本構造とは

〔診断〕
 状況を診断し、取り組むべき課題を見極める
〔基本方針〕
 診断で見つかった課題にどう取り組むか、大きな方向性と総合的な方針を示す
〔行動〕
 基本方針を実行するために設計された一貫性のある行動をコーディネートして方針を実行する。

まあ、わかっちゃいるんだけど、難しいんだよね~、これって。

〔診断〕
 状況って良い場合とは限りません。というか、悪いことのほうが多い。つ~ことは見たくもないことを見ないといけない、しかも突っ込みどころ満載の・・・
 でも、これやらないと正しい課題が出てこないんですよね。昔、”男大空(*3)”に拳法の修行をするのに催眠術かなんかで負けたシーンを延々繰り返すってのがありましたが、まさにこれ。嫌なことを何回も見直すって、強くなるために必要な工程なんでしょうが、まあ、喜んでやる人は少ないでしょうねぇ、マゾじゃなければ

〔基本方針〕
 この工程の難しいのはど~とでも書けること。昨年のをちょこっと直してお茶を濁す(*3)こともできるし、きっちり議論することもできます(泥沼に落ちる場合もありますが)。
 で、出てくる結論があんまし変わんなかったりして・・・
 まあ、どっちでやっても落とし所ってのはだいたい同じようなモンなのでそうなっちゃうんでしょうが、むしろ議論をすることにより問題を深堀りする工程が重要。でも、なかなかその時間がとれないんですねぇ、トップの人って忙しいんで。

〔行動〕

 ”一貫性のある行動をコーディネートして方針を実行する”と言ってますが、行動は一貫しません。なぜなら戦術レベル(すなわち現場)の目標が営業の場合だと”とにかく注文をとってくる”が最優先にされるから。

縦横無尽、融通無碍、臨機応変、自由自在

 コンプライアンス違反はNGですが、どんな手段をとっても注文とってこいとなれば一貫性なんかにこだわらずに戦術的勝利を獲得した人の勝ち。まあ、受注や売上が足らなくて、ケツに火が付けば上の人だって同じようなモンです。
 まあ、商談獲得率と粗利率、未経験プロジェクトとリスク、中長期と短期の目標が無矛盾で存在するってのはまあ、難しいんでしょうねぇ・・・

 ぶっちゃけ、”それを言っちゃあお仕舞いよ(*5)”なコメントですが、実際に戦略がなければ組織として何やらいいんだって話になるので、組織目標を達成するたには”戦略”そのものは重要です(ひらめきレベルの呪文であってもです)。この本は”戦略を立てる”という意味ではすんごい面白い本だし役にも立ちます。
 でも、この本をまんまトップに言ったら嫌われんだろうな~
 見たくない現実をみんなに向き合あわせ、冷徹に方向を示し、不退転の決意で行動することを部下に強いるなんてできる人は少ないでしょうねぇ、サドじゃなければ・・・


《脚注》
(*1)ちゃぶ台返し
 ”巨人の星”で星一徹がちゃぶ台をひっくり返すのが有名ですが、テレビ版182話の中で実際にこれをやったのは2回だけなんだそうです(Wikipediaより)。まあ、後片付けが大変だろうしなぁ。
 こういった思い込みも戦略策定の阻害要因になります。
(*2)言霊信仰
 ”言霊信仰においては、声に出した言葉は現実の事象に影響を与える”という考え方。つまり”悪いことを言えば悪いことが起こる”→”都合の悪いことは言わない”→”リスクは考えない”という悪い方向に走っちゃいます。
 こういった方向性は戦略策定の阻害要因になります。
(*3)男大空(雁屋 哲、池上 遼一 メディアファクトリー)
 コングロマリットのトップ同士が自らの手でテロに走るとか、バースが狂ったような巨人がでてくるとか、なかなかお茶目なマンガです。
(*4)お茶を濁す
 ”茶の湯の作法を知らない者が、抹茶を適当にかき回し、それらしくお茶を濁らせてその場をごまかす”ことから出た言葉らしいですが、逆に言うと素人が適当にやってもそれっぽくは出来るってことでしょうか・・・
(*5)それを言っちゃあお仕舞いよ
 フーテンの寅次郎の名セリフですが、現実にもありますねぇ。たとえば橋元市長の従軍慰安婦発言とか。歴史認識としてはわからんでもないですが、為政者が言っちゃあ炎上するのは当たり前です。

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