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地図を見て発想の転換をしてみましょう!(県庁おもてなし課/逆さ日本地図)

 ども、地図の読めるおぢさん、たいちろ~です。
 先日、大阪から会社の知り合いのお嬢さんが仕事で地元に来ることになりまして、”せっかく来るんだからドライブにでも”とおもてなしをすることになりました。ジモッティのお嬢さんと奥様と4人でやれ温泉だ、観光地だ、ウイスキーの工場見学だと(呑んベのお嬢さんだったので)半日ほどぐるぐると。
 で、そのお嬢さんから

  この車、カーナビついてないんですか?(*1)

 すいません、貧乏なのでつけてません。そういえば、最近読んだ本でこんなエピソードもあったな~(*2)ということで、今回ご紹介するのは地元の観光振興をする県庁職員の本”県庁おもてなし課”であります。


Photo
画像は”環日本海諸国図”、通称”逆さ日本地図”です


【本】県庁おもてなし課(有川浩、角川文庫)
【DVD】県庁おもてなし課(原作 有川浩、主演 錦戸亮、堀北真希、船越英一郎)
 高知県の観光振興のために新しく設立された”おもてなし課”。若手職員の掛水史貴は地元出身の人気作家”吉門喬介”に観光特使を依頼する。吉門から多くの駄目出しをされ、彼の”スタッフに若い女性を入れる”というアドバイスにより”明神多紀”を、そして観光コンサルタントとして”清遠和政”を参画させることになる・・・
 高知県観光振興部”おもてなし課”(*3)をモデルにした観光振興ラブコメ
【旅行】逆さ日本地図
 富山県が国土地理院長の承認を得て製作した日本海を中心に南北をひっくり返した地図。別に特殊な加工をしたわけでもないのに、まったく別な場所のような印象を受けます。


 さて、本書の真の主役は何と言っても”清遠和政”! かつて高知県への”パンダ誘致論”を唱え、失意のうちに県庁を去ったおぢさん。まあ、高知県の懐具合もわからんでもないですが(*4)、要は発想の転換と実行力があるかどうかがプロジェクトの成功を決めるということです。
 有川浩の小説って、けっこう魅力的なおぢさんがいっぱい出てきます。烏丸参事官とか、玄田隊長とか、鷺崎室長とか(*5)。清遠和政もまさにこの系譜。”高知県まるごとレジャーランド化”を初手から吹くかまし方は烏丸参事官のごとく、若い職員の掛水と多紀ちゃんをあちこちひっぱりまわして実体験をさせる行動力は玄田隊長のごとく。それに高知の自然を”開発下手”(失礼!)の行政の遺産と言いきる口車のうまさは鷺崎室長のごとく。

  何も『開発下手』やき今まで持て余してきて自然が残っちょりました、
  らぁて言う必要はない。
  高知は元々自然との共存を重視しちょったき都市開発には積極的やなかった、
  と吹いちょったらえいがです。
  イメージ戦略はホラ吹いとったが勝ちじゃ

 DVDで高知の美しい自然のカットがたくさん出てきますが、これらを点々の単体で差別化するってのは実は難しそうです。でもこれを線でつなげて”高知が丸ごとアウトドアのレジャーランド”というイメージで面に展開するって発想は”パンダ誘致論”なんつ~ぶっとんだこと考える人じゃないとできないだろうし、それを実現できそうだと思わせる弁舌ってのは魅力あふれるホラ吹きじゃないとできないのかも。
 ここでうまく使われているアイテムが”地図”。

  こうやって地図で見ると一目瞭然ですろう。自然が多い。
  海、山、川、仰げば自然を見下ろす空。何でもある。
  しかも、それらが全部かなりきれいに保たれちゅう。
  高知が自慢できるものといえば豊かな自然です。
  その反面、高知には自然しかない

 だから発想を転換せねばならんと。地図での発想の転換という意味で思い出したのが上記の”逆さ日本地図”。あるセミナーでこの地図を見たんですが、まさにぶっ飛びましたね。日本海とか東シナ海がまるで内海。竹○や尖○列島の領有権争いだって”何をご近所同士でちまちまと・・”って気になります。この地図見ながら交渉すれば、防○識○圏だってもうちっと違った展開がありそうな・・

 もう一人面白かったのはおもてなし課の状況を作った作家の”吉門喬介”。DVDでは”暗いに~ちゃん”ってイメージが強いですが、原作ではもっと策士な人、ラブコメしてるけど。原作では最後にインタビューへ吉門をひっぱり出した掛水に対して

  吉門:人を客寄せに使おうとしたんだ、自分だけ楽が出来ると思うなよ。
     乗るか乗らないかどっちだ、今決めろ
  掛水:選択の余地ないやないですか!
     対談苦手だとか言ってたくせに自分で話大きくしてきて!
  吉門:労力が一緒なら箱は大きいの選ぶよ、当たり前じゃん

 この人も年とりゃ、清遠みたいになるんだろうな~~

 原作もDVDもそれぞれ面白かったです。ぶっとび具合を楽しみたいなら原作を、映像としての遊びゴコロを楽しみたいならDVDを(*6)。どっちもお勧めです。


《脚注》
(*1)この車、カーナビついてないんですか?
 SBIホールディングスのアンケート調査によると2013年現在のカーナビ普及率は80.2%と8割を超えているんだとか。スマホのカーナビ機能も入れると100%近いんじゃないかなぁ。でも、スマホでカーナビすると電池食うんだよな~
(*2)こんなエピソードもあったな~
 ヒロインの多紀ちゃんが、カーナビなしに目的地にいくのに案内板の不備に気がつくというエピソードです。電通の調査だと、1997年のカーナビ普及率は5.1%だそうですので、一昔前は当たり前だったんですけどねぇ
(*3)高知県おもてなし課
 ”高知県おもてなし課”は高知県に実在する部署。HPも工事中だらけではなくちゃんとできています。設立は2007年だそうですが、当時の県知事は元NHKのキャスターで現在コメンテーターとしても活躍する橋本大二郎です。
(*4)高知県の懐具合もわからんでもないですが
 なにかというと”金がない”話のでてくる高知県ですが、高知県の2013年度一般会計予算は4,456億円。高知市は1,387億円ですから足しても6,000億円に足りません。パンダ誘致に成功した神戸市は単体で7,101億円ですから高知県だけだと2/3以下、足しても8割強といったところ。
 ちなみにパンダを誘致するには中国へのレンタル料などを含めつがいで年間約1億円ぐらいかかるんだそうで、入園料だけで採算考えててはとても誘致できるシロモノではなさそうです。
(*5)烏丸参事官とか、玄田隊長とか、鷺崎室長とか
 玄田隊長 :”無法は無茶で叩き潰す”図書特殊部隊の隊長。
       キャチフレーズの”喧嘩屋中年”はだてではない実戦力の人。
       ”図書館戦争シリーズ”(角川文庫)に登場
 烏丸参事官:巨大甲殻類に襲われる横須賀という”非常識事態”に対処する警察庁参事官。
       ”状況を自衛隊に引き渡す”という警察官僚とは思えない作戦を企図した人
       ”海の底”(角川書店)に登場
 鷺崎室長 :”詐欺師 鷺坂”の異名を持つ航空自衛隊広報室長。
       植木等を彷彿とさせるスチャラカなくせに状況を作り出すおちゃめな人
       ”空飛ぶ広報室”(幻冬舎)に登場。
 いずれ劣らぬ魅力的なおっさん達です。
 そういや”三匹のおっさん”というぢぢいのシリーズもあったなぁ
(*6)映像としての遊びゴコロを楽しみたいならDVDを
 こまかな演出ですが、吉門の本が有川浩の本のパロディーになってますし
  クジラの啓示  ← クジラの彼(角川文庫)
  海の声     ← 海の底(角川文庫)
  フリーターの・・← フリーター、家を買う(幻冬舎文庫)
  ピエロの翼   ← 空飛ぶ広報室(幻冬舎)
  さよならヘブン ← ヒア・カムズ・ザ・サン(太陽は来ました)(新潮文庫)

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