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2013年11月

まあ、フェミニズムをこう言った文脈で持ってくか~みたいな驚きがありました

 ども、蜘蛛というとどうも女性だと思っちゃうおぢさん、たいちろ~です。
 昔読んだ”ピグマリオ(*1)”という漫画に”糸つむぐおばば”という蜘蛛の妖魔というか鬼子母神のようなキャラクターが出てきます。どうも蜘蛛というのは糸を出す=機織りという連想からか”女性”というイメージを持っちゃうんですが、この糸でからめとられるとなると話は別。この代表選手が”絡新婦(じょろうぐも)”。ということで、今回ご紹介するのは”Qさま!!”に登場しそうな難読漢字の本”絡新婦の理(じょろうぐものことわり)”であります。


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写真はたいちろ~さんの撮影。上は賢淵にある”妙法蜘蛛之霊”の記念碑、下は国道48号線から見た賢淵付近。


【本】絡新婦の理(京極夏彦、講談社文庫 他)
 刑事”木場修太郎”は目潰し魔による連続殺人事件の捜査を進めるうちに友人である川島新造が関与しているのではないかとにらむが「蜘蛛に訊け」という言葉を残して失そうする。一方、聖ベルナール女学院では悪魔を崇拝する”蜘蛛の僕”による殺人、学校内売春事件が発生する。一見、なんの関係もない事件が地元の名士”織作家”の未亡人、美人姉妹を中心に蜘蛛の糸にからめとられるように収斂していく。”憑物落とし(つきものおとし)”を依頼された拝み屋の”中禅寺秋彦”の推理とは・・・
 京極夏彦による”百鬼夜行シリーズ”の第五作目。
【旅行】賢淵
 仙台市の広瀬川にある淵。ここにはこんな”化け蜘蛛”伝説があります。
 昔、この淵で釣りをしていると、一匹の蜘蛛がやってきて男の足に糸を引っかけた。男はそれを柳の大木の根元に掛けておいた。何度か同じことを繰り返すうちに、突然柳の木が淵の中に引きずり込まれ、水の中から「賢い、賢い」という声が聞こえてきたという。(えきねっとhpより)
 この大蜘蛛は水難除けの神として信仰されるようになったそうで”妙法蜘蛛之霊”の記念碑は作並街道(国道48号線)の賢淵の上にあります。特に看板もないのでわかりにくいですが、作並街道を大崎八幡宮から西側に走って牛越橋への分岐のやや先、広瀬川側にある沼田駐車場の端にあります。ご興味のある方はどうぞ。


 さて、圧倒的な知識と理屈で相手をけむに巻く”京極堂”こと中禅寺秋彦ですが、今回のテーマは女性解放論(フェミニズム)。しかしまあ、出るわ出るわ頭パンクしそうな知識と詭弁のオンパレードが。今回のお話の横の糸になっているのが”不特定の男性とSEXをする女性”の民俗学的考察。ネタバレになりますが、これにからめとられたのが織作家の女性たちです。織作家には羽衣伝説(*3)を持つ家系ですがこの”織”というのは機織りにつながります。まあ、羽衣伝説と鉄(*4)、機織と巫女と遊女と辺境(水辺)と一見関係なさそうなお話の連環がめんめんと続きます。写真にある”賢淵”もその一つ。で、これらの話を京極堂に男性原理と女性原理の両面からこんこんと諭されて次々と憑物を落とされてくのが織作家の女性たち。

 まずは四女の”織作碧”。聖ベルナール女学院の創業者一族の末裔にして成績優秀、容姿端麗というアニメのヒロインもかくやかくやという美少女。この子は出生の秘密から”悪魔崇拝”に走ってサバトを主催するという困ったちゃん。”使い魔”を使って邪魔になる人を次々と殺人してるように見えますが、一方”学園内売春”という男性原理の片棒を担がされているという結果に。京極堂に悪魔崇拝の根拠そのものを否定され、陥落。

 三女の”織作葵”。女性の権利向上の活動家で論理的で厳しい人。あの”京極堂”が高く評価しているぐらいですがら、そこいらの刑事たちが歯が立たないのも当たり前です。この人と京極堂とのフェミニズムに関する会話は秀逸。織作の家の秘密を男性原理として”売春の家”と見るか、女性原理として”貴種を受け入れる女系家族の継続”と見るかってのは目からうろこであります。まあ、この女性原理の家系に男性原理を持ち込んだ織作家の当主ってのがある意味物語の元凶なわけですが。
 この二人は”一夫一婦制”というか”長男の家督相続”なんかの話なんかもしてるんですが、この制度って元々武家=男性原理のための制度で、法制化されたのは実は明治以降という比較的新しいものなんだとか。(長男相続制が廃止されて、配偶者や子供が平等に相続権を持てるようになったのは戦後のことです)。婚外子(結婚していない男女間の子)の遺産相続分を嫡出子(法律上の夫婦の子)の半分とする法律が違憲だという判決がでたのが2013年9月のことですが(*5)、この議論を京極堂にやらせりゃもっと盛り上がっただろうにねぇ
 織作葵が生きていれば”平塚らいてう(*6)”の優秀な後継者になってそうなに、残念です。

 この二人の母親が”織作真佐子”。織作家の成り立ちにプライドと羞恥を持った人
京極堂が巫女と娼婦についてこんな話をしています

  近代化に因って民族社会は緩やかに崩壊し、巫女は娼婦になってしまったーー
  何人にも量りえない神性は、誰にも勘定できる貨幣に置き換えられた
  そして売春宿が生まれた
  彼女達から神性は剥奪され、代わりに恥辱が与えられて、巫女は女郎になった

まさにこれを体現するような人です。

 それ以外にも、かつての織作家の伝統復活を願うば~さんだとか、戦後のアメリカ軍相手の国家設立の娼館の女性だとかまあ、いわくありの女性が多数登場します。まあ、フェミニズムをこう言った文脈で持ってくか~みたいな驚きがありました。

 で、推理小説の構成としてこれらをつなぐのが縦の糸。犯人が捕らえられるとその後ろに黒幕がいて、そいつが捕まるとまた後ろに黒幕がいてとの入れ子構造。というか横糸をたぐって縦糸との交差点(犯人の逮捕)に行きつくと縦糸で別のステージに進むというまさに蜘蛛の巣状態です。それに犯人たちは自分の考えて行動しているようでいて、まさに糸に操られるマリオネット(*7)のごとく。けっこうずるずる巻き揉んでっちゃうのは京極夏彦の面目躍如です。1400ページ弱ある分厚い本ですが、けっこう楽しく読ませていただきました。

ps.
 賢淵の大蜘蛛は水難除けの神様ですが、女難除けではないようです。除けなくてもいいから一度女難には会ってみたいものですが・・・

 世の中に金と女は仇敵なり、どうか仇敵に巡り逢いたい


《脚注》
(*1)ピグマリオ(和田慎二、白泉社、メディアファクトリー)
 小国ルーンの王子クルトが妖女メデューサによって石像の変えられた母ガラティアを救うために、メデューサを倒す旅にでるというファンタジー漫画。どちらかというとファンタジーは苦手なんですが、この作品は楽しめました。
(*2)Qさま!!
 テレビ朝日で放送されているクイズ番組。難読漢字に関する問題もよく出題されますが、けっこう勉強になります。
(*3)羽衣伝説
 いろいろバリエーションがありますが”天女が水辺に降りてきて水浴びをしていると、その美しさに心を奪われた男が天女をが帰れないように羽衣を隠してしまい帰れなくなってします。天女は天に帰れなくなっって男と結婚し子供を残すが、後に天女は羽衣を見つけて天上へ戻る”といった内容。日本だけでなく、けっこう世界中に同類の話があるんだとか。
(*4)羽衣伝説と鉄
 羽衣伝説の伝播と鉄の資源産地がおおむね一致するって話がでてきますが、これって”宗像教授伝奇考”(星野之宣、小学館)でも読んだな~ これって一般的な学説なんでしょうか? でも、”鉄産地に遊郭はつきものだ”って言われてもねぇ。
 羽衣伝説の話”白き翼 鉄(くろがね)の星”は1巻に収録
(*5)婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とする法律が違憲~
 民法改正案が衆議院本会議で可決されたのが2013年11月21日。それでも、”伝統的な家族制度が崩壊する”という意見もあるようです。でも、金と力を持ってる男性が愛人と子供を作ってもOKみたいに歪んで捉えられちゃうと、それでなくても結婚できない男たちは益々(以下自主規制)
(*6)平塚らいてう
 戦前と戦後に活躍した女性解放運動の指導者。雑誌”青鞜”の創刊の辞
  元始、女性は実に太陽であつた。真正の人であつた。今、女性は月である。
  他に依つて生き、他の光によつて輝く、病人のやうな蒼白い顔の月である

が有名。
(*7)マリオネット(Marionette)
 正確にいうと、ピノキオのように糸で操るものが”マリオネット”。この進化系でサンダーバードで使われたのは”スーパーマリオネーション”。”ひょっこりひょうたん島”のように下から棒で操作するのが”ロッド・パペット(棒遣い人形)”というんだとか。へぇ~

薔薇は薔薇は気高く咲いて、薔薇は薔薇は、美しく散る♪(探偵はひとりぼっち/探偵はBARにいる2/薔薇 エグランタイン”マサコ”)

 ども、昔古本屋でバイトしてたおぢさん、たいちろ~です。まあ、四半世紀以上前の話ですが。
 古本屋というのは本を買う人もいれば売る人も必要なビジネスです。この売りに来た本のチェックをするのはバイトの仕事なんですが、チェックしたい本もあればしたくない本もあるのは人の常で、人気No.1がビニ本(*1)、人気最低なのがホモ本。特に人気のなかったのが”中年ホモSM”というマイナーな分野の中でもさらにニッチな分野です。ダイバーシティ(*2)が叫ばれる昨今、人様の趣味に口出すつもりはありませんし、需要があるから供給があるんでしょうが、需要側にはちょっと回れそうにないな~~つーのが正直な感想です。
 ということで、今回ご紹介するのはおカマちゃんをめぐる殺人事件の話”探偵はひとりぼっち”&”探偵はBARにいる2”であります。
 (ホモとゲイとオカマはびみょ~に違うそうですが、どう違うのかよくわかりません。いっしょこたにしてますが、ご容赦のほどを)


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写真はたいちろ~さんの撮影。生田地ばら苑に咲くエグランタイン”マサコ”です。


【本】探偵はひとりぼっち(東直己、ハヤカワ文庫JA)
 オカマのマサコちゃんが殺された。かつてマサコちゃんと愛人同士だった大物代議士がスキャンダルを恐れて殺したのではないかとうい噂がススキノに流れる。かつてマサコちゃんの友人だったおカマや客引きたちが口を閉ざす中、”俺”はこの事件の真相を調査し始める・・・
【DVD】探偵はBARにいる2(原作 東直己、主演 大泉洋、松田龍平、アミューズソフトエンタテインメント)
 オカマのマサコちゃんが殺された。マサコちゃんの死の真相を探ろうとする”俺”の前に謎の美女”河島弓子”が依頼人としてあらわれる。かつてマサコちゃんと愛人同士だった大物代議士の影がちらつく中、事件の真相と弓子の行動とは・・・
 東直己のススキノ探偵シリーズの第5作”探偵はひとりぼっち”を大泉洋主演で映画化した第二作目。
【花】薔薇 エグランタイン”マサコ”
 エグランタインはエレガントなイングリッシュローズ。”マサコ”は皇太子の御成婚にちなんで雅子妃殿下の名を冠したんだそうですが、このネタで使うと右側の人からツッコミがありそうな・・・


 さて、本作のキーアイテムは”薔薇”。ネタバレになりますが、原作、DVDともマサコちゃんが殺された現場に赤い薔薇の花束が置かれています。でも、使われ方のシチュエーションがビミョウに違うんですな。DVDでは大物代議士”橡脇孝一郎”がマサコちゃんと再会して渡しているシーンが出てきますが、原作では死体となったマサコちゃんに捧げられているという感じ(死者にささげるのは菊、百合とかの白い花が普通なんですが)。ことほど左様に、このお話ってDVDと原作はかなり違ったモノ。マサコちゃんが殺されて、マサコちゃんと橡脇との秘められた愛の物語があって、まわりが右往左往して、実は以外な人物が犯人だったりしてといったとこは同じなんですが、物語の構成はぜんぜん別物。そもそも原作では橡脇孝一郎が出てくるシーンなんてないし。まあ、3割同じで7割別モンって感じでしょうか。それに原作では美貌で関西人のバイオリニストなんという、これでピアノ弾きだったら綾戸智恵(*3)みたいなキャラなんて出てきませんし。
 どうも、原作ではマサコちゃんの死をめぐるハードボイルドなどたばたにウエイトがあって、DVDではどっちかというとマサコちゃんをめぐる愛の物語にしたかったような・・・

 さて。男同士の愛情の薔薇といえば、やはり”薔薇族(*4)”。今でこそヤオイだ腐女子だとイケメンな男同士が市民権を得ているような(得てるか?)時代ですが、原作の1980年代ごろだと男同士の愛=ホモなんてまだまだ日陰の存在。そんな中で、ホモの人向けの雑誌としては、”さぶ(*4)”、”アドン(*4)”なんてのが出版されてましたが、やはり一番メジャーだったのが(ナイナーの中でですが)”薔薇族”。いや、読んだことはないですが。

 本書の中でもゲイコミュニティみたいな話が出てきます。霊感占い師の聖さんが、マサコちゃんと橡脇の出会いの話をしてる時の会話

  聖:女だな、とわかって、それから、それが好みのタイプだったら、
    まぁ、お付き合いしたいな、と思う。ホモはその点が難しいのね。
    なにしろ、普通、ホモは見ただけじゃわからないでしょ?
  俺:なるほど
  聖:だから自然と、ホモの人たちが集まる、出会いの場所ができるわけね

で、リアルな世界では”発展場(*5)”。メディアとして一定の需要を確保したのが上記の雑誌ということになります。これが現在ではSNSに移行しているらしいです。恐るべしテクノロジーの発展!

 まあ、マサコちゃんはある意味とってもつまらない理由で殺されたわけですが、彼女は橡脇や、ゲイの仲間、”俺”なんかにも愛された人だったようです。

 薔薇は薔薇は気高く咲いて、薔薇は薔薇は、美しく散る♪(*6)

 ホモであれ、ノンケであれ、こういったことのほうが政治のどろどろにまみれて身動きできないよりはよっぽど大切なことなんでしょうねぇ・・・

 やるせないハードボイルドがお好みなら原作が、愛にあふれたドタバタコメディーを観たいならDVDがおすすめです。

《脚注》
(*1)ビニ本
 ビニールに入ったHな本。今では死語なんだろうな~~
 この話をするとうらやましがられそうですがビニ本って問屋さんからビニールに入った状態で納品されるので、中身を見ることはほとんどないんです、はい。
(*2)ダイバーシティ(Diversity)
 日本語だと多様性。幅広く性質の異なるものが存在することですが、今回お題の性的多様性(ホモとかレズとか)から、生物多様性まで使い方は幅広。でも、うちの上司のようにダイバーシティミーティングをお台場でやるという寒いギャクはいかがなものかと
(*3)綾戸智恵
 ばりばり大阪弁をしゃべるジャズシンガー。良い意味で大阪を代表するおばちゃんです。パワフルな演奏はけっこうお気に入りですので、よろしければ聴いてみてください。
(*4)薔薇族、さぶ、アドン
 いずれも日本を代表する?ゲイ雑誌
 薔薇族:商業誌としては日本初のゲイ雑誌。誌名は”男同士の愛の場所は薔薇の木の
     下だった
”というギリシア神話が元らしいです。2004年にいったん廃刊
 さぶ :”男と男の抒情誌”というのがキャッチコピーだったそうですが、内容が
     硬派なハードコア路線って想像つかん! 2002年に廃刊
 アドン:wikipediaでは”1990年前後頃からゲイ理論誌の色彩を強め”
     と書いてありますがどんな理論だったんだろう? 1996年に廃刊
(*5)発展場
 男性同性愛者の出会いの場所のことだそうです。行ったことないけど。英語では”Cruising(クルージング)”。そういえば”クルージング”って映画があったなーと思ったら、ゲイ連続殺人事件を潜入捜査する刑事がゲイの世界にはまっちゃうというお話でした。見たことないけど。ちなみに主演はアル・パチーノです。
(*6)薔薇は薔薇は気高く咲いて~
 日本を代表するアニメ”ベルサイユのばら”(原作 池田理代子、監督 長浜忠夫、出崎統)の主題歌”薔薇は美しく散る”(作詞 山上路夫、作曲 馬飼野康)より。
 ちなみに、”ベルサイユのばら”と名付けられたバラは本当にあるそうです。

ホンモノというには、この料理には”品”がないのです! とかね(ギャラリーフェイク/法廷のフリュネ)

 ども、本代をねん出するために食費を削るおぢさん、たいちろ~です(酒代は削ってませんが・・・)
 あいもかわらず食品の偽装だか誤表示だかが続いています(*1)。その後もホテルだわ百貨店だわと出るわ出るわ。まあ、リスクマネジメントが浸透していると言えなくもないですが(*2)。
 ところで、TVを見てて興味深かったのはある料理評論家の人が”芝エビとバナメイエビ”という小型のエビの違いについて、

  (素材として)食べ比べれば違いは分かるが、料理すれば普通の人はまず分からない

といった発言をしてたこと。まあ、素材をありがたがってみてもそんなモンだと思うか、料理人の技量をほめたたえるべきなのか、単なるお店のブランドのプラシーボ効果(*3)なのかははビミョ~なトコですが・・・
 ところで、この話と合わせ鏡のような話を昔読んだような? といことで、今回ご紹介するのは”ギャラリーフェイク”より”美神法廷(ミューズ・コート)”であります。


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写真は”法廷のフリュネ”です


【本】ギャラリーフェイク(細野不二彦 小学館文庫)
 表向きは贋作専門、裏ではいろいろやってるアートギャラリー”ギャラリーフェイク”を舞台とした漫画。山のような贋作(フェイク)に時々真作が登場。オーナーの”藤田玲司”は元ニューヨークメトロポリタン美術館で”プロフェッサー”と呼ばれたキュレーターで、ちょ~物知りで鑑定バツグンに修復までこなすという人です。
【絵画】法廷のフリュネジャン・レオン・ジェローム
 紀元前4世紀の古代ギリシア、神を冒涜したという罪で訴えられた”フリュネ”は絶世の美女にして高級娼婦。形勢は不利で有罪判決を受けそうになった時に弁護していた雄弁家で愛人の”ヒュペレイデス”はいきなりフリュネを真っ裸にして(自分で脱いだという説もあるらしい)

  こんな神々しい肉体を持つものが、神を冒涜するはずがない

という理由で無罪を勝ち取ったというお話。これは古代ギリシアでは”肉体の美は神性の一面・神聖なしるし”というコンセンサスがあったからで、現代の陪審員裁判でこんな理由で無罪判決を出したら間違いなく社会的信用を失います


 さて、ネタバレになりますが今回の”美神法廷”のあらすじはこんな感じ。

 藤田玲司はある会社の社長にデューラー(*3)の絵を真作として5億円で販売する。ところがその絵を鑑定したオークション会社は”贋作”と判断。裁判で証言を依頼されたのは高田美術館の館長にして”美術界のジャンヌ・ダルク”の異名を持つ三田村小夜子。はたして法廷で三田村が下した真贋の判断とは・・・

 てな内容です。オークション会社が”贋作”と判断したのはモノグラム(=サイン、商標)が後から付けられた偽物だとされたから。で、法廷での三田村館長と検察官の応酬

  三田村館長:簡単にそう(贋作)と断じるには、
        どうしてもしっくりこない点があって・・
  検察官  :しっくりこないとは、何が?
  三田村館長:”品”です
  検察官  :ひ、ひん・・・?  
  三田村館長:ニセモノというには、この絵には”品”があるのです!
        いや、ありすでぎるのです!
         (中略)
  検察官  :サインがニセモノなら、絵もニセモノ!というのが、論理でしょう
  三田村館長:どれほど論理と証拠をかためても、画家の魂を知ることはできません
        自分の魂を研ぎ澄ませて絵に対さなければ、真実は見えてきません
        私・・、私は、
        私はこの絵が、デューラーの真作であると信じます!!

 つまり、絵がホンモノでもサインがニセモノなのでニセモノと判断されたということ。で、絵=材料、サイン=メニューと読み替えると今回の事件とまさに真逆な構図なんですね。ただ、ややこしいのは、今回の料理だって作ったシェフは一流の人なんでしょうから、料理自体は美味しかったんでしょう。実際、今回の事件の発覚は社内調査で、実際に”材料はニセモノ”と訴えた人がいたわけではなさそうだし。

  ホンモノというには、この料理には”品”がないのです!

料理にいかに”品”があっても、ニセモノを間違った材料表示で出すという行為が”下品”です。本書によるとモノグラムを絵につけたのはデューラーが最初なんだそうですが、このモノグラム自体が贋作として取り込まれたんだとか。いたちごっこっちゃいたちごっこなんですが、モノグラム=メニュー自体に振り回されるってのもなんだかなぁ。せっかくおいしい料理なのに(そんな高級店で食べたこたないですが)。

  こんなに美味しい料理が、材料を偽っているはずがない

ぐらい、堂々とコメントする料理人がひとりぐらいいてもよさそうですが(もっとも、偽装がばれたらフクロです)、料理の”品”ではなく料理人(とお店)の”品”が問われたのが今回の事件の本質ではなかったかと。別に安い材料で美味しい料理を作れるんだから、安く提供してくれりゃよかったのにね(*5)

 まあ、食べる方だって、み~んなわからずに美味しくいただいてたんですから、そんなもんって気もします。

  自分の魂を研ぎ澄ませて料理に対さなければ、真実は見えてきません

みたいなこと考えて料理を食べたら肩こるだけだし、料理はきれいなおねいさんと楽しく食べてこそ華(”だったら何故私を連れてかん!”と奥様から突っ込まれそうな発言ですが・・・) 美味しい料理を安全に安く提供いただくことが庶民の願いなのであります。

 今回ご紹介の”美神法廷”は小学館文庫版 第17巻に掲載(*6)。ご一読のほどを。


《脚注》
(*1)偽装だか誤表示だか
 2013年10月22日、阪急阪神ホテルズで直営ホテルを含む23カ所のレストラン・宴会場で、料理メニューの表示と異なる食材を提供していたと発表。”偽装ではなく誤表示”としていましたが、結局社長が辞任に追い込まれました。ちなみに辞書だと
 誤表示:正しくない(誤った)表示
 偽装 :ある事実をおおい隠すために、他の物事・状況をよそおうこと
 虚偽 :真実ではないのに、真実のように見せかけること。うそ
 詐欺 :他人をだまして、金品を奪ったり損害を与えたりすること

で、”詐欺罪”になると10年以下の懲役に処せられるんだそうです。
(*2)リスクマネジメントが浸透していると~
 リスクを組織的にマネジメント(管理)し、損失などの回避または低減をはかるプロセスを”リスクマネジメント”といいます。不都合が発生した場合、”早めに告白して早急にリスクの鎮静化を図る”か””隠しおおすが、バレた時のリスクは大きい”かを選択する必要に迫られます。阪急阪神ホテルズの場合は社内調査の結果を自主的に発表しているので前者。まあ、7年も放置したコンプライアンス上の責任は問われますが。
 後者の代表が”這いよれ! ニャル子さん”(逢空万太、ソフトバンククリエイティブ)でニャル子さんが言い放った名言
  バレなきゃ犯罪じゃないんですよ
(*3)プラシーボ効果
 患者に効果のない薬を飲ませても、薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられることを”プラシーボ効果”と言います。一種の暗示的効果だそうですが、これを全否定すると製品原価から他製品との価格差を説明できないブランド品なんか一杯ありそうな・・・
(*4)デューラー
 ドイツのルネサンス期(16世紀前半)の画家。代表作は”四人の使徒”などがあるそうですが、すいません、見たことないんで。
(*5)安く提供してくれりゃよかったのにね
 あるコメンテーターが”高い材料を使って安く間違ったってのがない”といった発言をしてましたが、まっ、そこらあたりにデパートの本音でしょう
(*6)第17巻に掲載
 先日、ミュンヘンのアパートから、ナチス・ドイツがユダヤ人らから略奪した絵画が多数発見されるという事件がありました。17巻には略奪絵画を元ネタにした”20世紀より来た刺客”も掲載されています。

聖地巡礼 入間基地に行ってきました(空飛ぶ広報室/入間航空祭)

 ども、たいちろ~です。
 前回のお約束通り、今回は11月3日に航空自衛隊入間基地で開催された航空祭のお話です。
 しかしまあ、すんごい人。今回ご紹介する”空飛ぶ広報室”のせいもあってか、事前の来場者見込みは30万人とのこと。所在地の埼玉県狭山市と入間市の人口が合計約30万5千人ですので、この2つの市の人間が一度にこの基地に集まった感じでしょうか。この作品のファンの人には、年に数回しか入れない聖地中の聖地なわけで(*1)。まあ、私もその一人ですから偉そうなこた言えませんけど。
 元々は”図書館戦争(*2)”ネタもあるかと思ったんですが、おもいっきし”空飛ぶ広報室”で大盛り上がり! パネル展示はあるわ、安室奈美恵の歌う主題歌”Contrail”がかかりっぱなしだわ、まあ、一発当てた航空自衛隊としてはそうなるんでしょうなぁ
 ということで、行ってみたらこんな感じでしたの報告です。
(写真はすべてたいちろ~さんの撮影です)


【本】空飛ぶ広報室(有川浩、幻冬舎)
【DVD】空飛ぶ広報室(原作 有川浩、主演 新垣結衣、綾野剛)
 いきすぎた報道姿勢が元で報道から外されたディレクター”稲葉リカ”はTV番組”働く制服シリーズ”の作成のために防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室=”空飛ぶ広報室”を訪れる。そこには”詐欺師 鷺坂”の異名を持つ鷺坂室長以下、個性あふれる?面々が。そしてリカの担当になったのは交通事故でパイロットの道を断たれた”空井大祐”だった。
 自衛隊員という実態があまり知られていない職業の中でもさらにマイナーな広報室(失礼!)を舞台にした非戦闘系ラブコメ
 ※DVDは11月29日、TCエンタテインメントより発売予定
【旅行】入間航空祭
 11月に入間基地で開催される基地開放のお祭り。
 飛行機の動態展示(飛行機を飛ばしてるとこ)を中心に、いろんな飛行機、ヘリコプターを見ることができます。日常生活では他に使いようがなさそうな超望遠のカメラをかかえたミリヲタのおじさんだけでなく、家族連れ若いおねいさんまで、けっこういろんな人が来てました。


 さて、基地内の写真をベースにお話するとこんな感じです。

〔ハンガー(格納庫)群〕
 舞台になった基地の滑走路側から観たハンガー群。後述するC-1中型輸送機みたく全高10m近い機体を整備できるだけあって、かなり大きな建物が並んでいます。

Pb037013


〔T-4 中等練習機〕

 映像でもっともよく出てきたのが”T-4 中等練習機”。通称”ドルフィン”(イルカ)。いかにも戦闘機って感じですが、実は練習機。それでも最大速度時速1,039Km(マッハ0.85 展示パネルより)と亜音速がでます。作品の中でアイドルが乗るって話がありますが、機会があればぜひ乗ってみたいもの(ただし訓練は必要)。
 第6話(アイドルグループのプロモーションビデオ撮影の上空を編隊飛行で飛ぶというシーンがありますが、ほんと、あっつーまに飛びさってきました

T4

 ハンガー内のT-4。この場所は輸送機用なので、C-1輸送機のロケはここじゃないかな。

T42
 この日はコクピットも見せてくれました。もっとも1時間以上並びましたけど・・
 写真はT-4のコクピット(前方)。空井2等空尉(*3)も若き日はここに座って練習してたんでしょうね。

〔ブルーインパルス〕
 ”ブルーインパルス”は航空自衛隊に所属する曲技飛行隊の愛称。当日も高速ですれ違うだスモークで大きなハートを描くなど魅せてくれました。空井さんが子供のころから憧れていた飛行隊で、ここに入る直前でダメになったというのが物語のモチーフになっています。実際、その手の飛行機というのはかなり体力のいるシロモノだそうで、第1話では空井さんがリカさんに”F-15 制空戦闘機(愛称イーグル)”で最大で9Gの重力がかかると説明してますが、当日もアナウンスで”体重60Kgの人が540Kg、マツコ・デラックス5人分の重さがかかります”と、DJポリスばりのおちゃめな解説をしてました。
 ブルーインパルスのベースは松島基地でしたが、東日本大震災で被災。長らく離れていましたが2013年3月に無事戻ったとのアナウンスがありました。ホントに良かったです。

Buruin

 上は駐機中の機体。通常は6機編成だそうですが、この日は機体に問題があり5機編成で飛んでました。

Buruin2
 下は編隊飛行中の様子。写真が逆さまではなくてこの状態で飛んでます。体力がいるなんてレベルじゃないんでしょうね。

〔C-1中型戦術輸送機〕
 第8話で整備士の芳川秋恵さん(演じるのは南明奈)が整備していた機体がこれ。中型輸送機といってますが、全長29.0m、全高9.99m、輸送機という構造上、太い胴体ですので見た目かなり大きく感じます(*4)。
 芳川さんのお父さんがC-1輸送機の元パイロットと言っていますが、初飛行は1970年と大阪万博の年ながら今だに現役で飛行中。そうか、万博からもう40年以上経つんだ・・・

C1

 駐機中のC-1です。

〔PAC3〕
 第5話で柚木さんが中身おっさんになった因縁話ででてきたのが”PAC3”。テレビでは発射機がメインで出てきますが、レーダー装置、射撃管制装置、情報調整装置、無線中継装置などから構成されていて、これらが連携して敵を迎撃します。柚木さんが

  高射隊はとにかくチームワーク。
  いくら技術が進んでもそれを使うのは人間だからね。
  チームワークがなければ迅速には動けない
  だから高射隊は空自の中でも一番団結力が強いって言われている

 といってますが、この発言はこれらを踏まえてのことでしょうか

Pac1

Pac2

Pac3

 上から発射機(ミサイル搭載部の形はTVとは異なります)、フェイズド・アレイ・アンテナを搭載した監視装置、移動式警戒監視システム。

Pac4

 これはヘルメットをかぶったオバQのような”パックさん
 ゆるキャラなんでしょうが、モノがモノだけにねぇ・・

〔”空飛ぶ広報室”の展示〕
 体育館の中でロケ場所や撮影風景のパネル展示やってました。写真は展示してあった台本。

Photo


〔F-15のエレメント〕

 第5話で空井さんとリカさんがF-15付きのボールペンで”エレメントごっこ”をしてますがリアルなのがこれ。”エレメント”とは2機の戦闘機からなる編隊のことですが、写真では3mぐらいしか離れていないんだそうです。これで時速何百キロでぶっ飛んで行ってるんだから大した技術です。
 入間基地は戦闘機の運用は出来ないので、これはめったに見られないお宝映像。

F15 

 

 いや~、楽しませていただきました! 
 でも、飛行展示中は身動きできないほどの大混雑、売店なんかに行きゃしない(結局お昼は持って行ったおにぎり1ケ食べただけ)、8時間立ちっぱなし、歩きっぱなしで疲れました。でも、面白かったから、まっ、いいか!

※おまけ
 第3話では鷺坂さんがリカさんに部下に女性を紹介してくんないかって話をしてますし、片山さんはふられたグチ。まあ女性が少ない男社会の上に離島への赴任だ、3年ごとの転勤だとネガティブな条件満載の自衛隊員の結婚事情(*5)。第3話では結婚式当日に花嫁の父にゴネられる始末です。
 そんなワケだか、基地内のそこここで自衛隊員の人気投票が。男子高の文化祭っぽくてかわいいっちゃかわいいんですけど。

Konnkatu

 でも、この前テレビ見てたら自衛隊員ってけっこうモテるんだそうです。隊員相手の”自衛隊合コン”は大盛況、自衛隊員専門の会員制結婚紹介サイトまであるそうで(しかも男性入会費・会費無料)。確かに体力頑健、家事全般はなんでもござれのスーパースキル、身分保障の国家公務員。転勤だって専業主婦になる気なら”国のお金であちこち行けてラッキー”(これはうちの奥様の発言)。まあ、結婚して3年も経てば”亭主元気で留守がいい!”になるんですから・・・


《脚注》
(*1)聖地中の聖地なわけで
 最近はこういった漫画、アニメ、ドラマや小説などを動機とした旅行、観光振興を”コンテンツ・ツーリズム”と言うそうですが、い~じゃんか、聖地巡礼でもよ~~
 今回の航空祭のほかは納涼花火大会、ランウェイウォーク(こちらは抽選)以外は入場できないとこですから、閉ざされた聖地といっても良いんではないかと。
(*2)図書館戦争(有川浩、角川書店)
 検閲から本を守る関東図書隊の活躍を描く戦闘系ラブコメ。アニメ版の関東図書隊基地のモデルが入間基地で、DVDでもロケに使われてました。
 詳しくはこちらをどうぞ
(*3)2等空尉
 2等空尉というのは一般的にいうと中尉になります。い~かげんな片山さんは1等空尉で大尉、中身がおっさんの柚木さんは3等空佐で少佐、スチャラカな鷺坂室長に至っては1等空佐と大佐です。あんまし真面目に仕事してなさそうですが、実はみんな偉いんですね~
 リカさんにやり込められていた浅野さん(演じるはモト冬樹)は航空幕僚長ですんで、階級としては大将(general)自衛官の中ではNo.2というめちゃくちゃ偉い人です、はい。
(*4)見た目かなり大きく感じます
 じゃあなぜ中型かというと、”C-5超大型長距離輸送機(愛称 ”ギャラクシー”)”みたくジャンボジェット(ボーイング747)ばりのバカでかいのがあるからです(747-8で全長76.4m、ギャラクシーは75.3m)。
(*5)ネガティブな条件満載の~
 同じく有川浩の”クジラの彼(角川文庫)”に潜水艦乗りの彼氏は場所も分からない(機密保持のため)、おもいっきり臭い(潜水艦では風呂に入れない)と不利な条件をあげてます。でも、ちゃんと結婚してるんだから最後は人なんでしょうかね。

ロケでは、自衛官ノリノリだったんだろうな~~(図書館戦争/UH-60JA)

 ども、有川浩の大ファンのおぢさん、たいちろ~です。
 有川浩って”有川浩にハズレなし!”と言っちゃうぐらい面白い小説を書く人ですが、このたび”図書館戦争”の実写版がDVDでリリースしましたので、さっそく観ました。”原作が有川浩だから、大丈夫かな~ でも主演がアイドル路線だから大丈夫じゃないかな~”と期待半分、不安半分だったんですが、いやいや、意外と良い出来だったんですね。ラブコメあり~の、ドンパチあり~の、思想弾圧に対する真摯な対応あり~の。
 ということで、今回ご紹介するのは極めて私的な”図書館戦争”であります。
(個人の感想ですんで、炎上させないでね!)


Uh64ja
写真はたいちろ~さんの撮影。
富士総合火力演習(2013年 予行演習)での”UH-60JA”です。


【DVD】図書館戦争
  (原作 有川浩、監督 佐藤信介、主演 岡田准一、榮倉奈々、角川書店)
 公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制する”メディア良化法”が成立した時代。図書館は”良化特務機関(メディア良化隊)”から表現の自由を守るために”図書隊”を設立した。
 ”笠原郁(かさはらいく)”は、かつてメディア良化隊から本を守ってくれた図書隊員(王子様)に憧れて図書隊に入隊する。そこには鬼教官”堂上篤(どうじょうあつし)”をはじめ、一癖も二癖もあるような人達の集まりだった・・・
 アニメ化もされた有川浩の代表作。原作も絶対のお勧めです
【乗り物】UH-60J
 アメリカのシコルスキー・エアクラフト社製”UH-60(ブラックホーク)”を日本の自衛隊が独自改良したヘリコプター。最大速度 約290Km/h、最大搭載量2,300Kgですので、映画のように本満載のコンテナぐらい持ち上げちゃいそうです(横田基地友好祭の展示パネルより)
 航空自衛隊、海上自衛隊の”UH-60J”は救難ヘリコプター陸上自衛隊の”UH-60JA”は多用途ヘリコプターという位置づけ。関東図書隊が保有するのは”UH-60JA”だそうですので、陸自の流用品?


 出演者ごとにまとめるとこんな感じかな

〔笠原郁(榮倉奈々)〕
 女性で初めて図書特殊部隊に配属となった”熱血バカ
 自分を助けてくれた王子様に憧れる”乙女”な部分と、教官にいきなりドロップキックをかますがさつさ。身長170cmのスポーツ万能大女にして、化粧をさせるとけっこうスレンダーな美女という矛盾の塊のような女性を演じたのが榮倉奈々です。
 今回調べて初めて知ったんですがこの人ホントに身長170cmあるんだとか。あんましアイドル観ないんで知らなかったんですが、こんな大きいアイドルの人もいるんですね~(すいません、偏見です) 難しい役柄なのになかなかの演技でした。

〔堂上篤(岡田准一)〕
 笠原郁の指導教官にして後に班長になる”怒れるチビ
 ”V6”の人なんで、どんなんかな~と思ってましたが、こんなにアクションのできる人だったんですねぇ。ジークンドー(*1)などのインストラクターの資格を持ってるんだとか。映画観てたら若き日の”真田広之(*2)”思い出しちゃいました。顔も似てるし。

〔小牧幹久(田中圭)〕
 堂上篤の副官、正論を言いながらツボにはまると笑いが止まらない”笑う正論
 小牧さん、けっこうお気に入りのキャラなんですが、見せ場が少なかったのがちょっと残念。この人の魅力って、まじめに正論を吐きながら笑い上戸、にこやかで温和の人ながら怒らせると怖いと二面性のあるとこ。ストーリー的にそんなエピソードを入れるのはちょっときつかったんでしょうか?
 アニメ版ではCVを石田彰(*3)が好演。小牧さんファンはこちらもどうぞ。

〔手塚光(福士蒼汰)〕
   ええ氏のボンにして優等生の”頑な少年”。福士蒼汰は”あまちゃん(*4)で大ブレイクした”とコメントついてますが、この人、”仮面ライダーフォーゼ(*5)”で主人公やってたリーゼントのに~ちゃんだったんですね。確かに言われてみれば同一人物ってわかりますが、DVD初めて観てた時はでんでん気が付きませんでした。方や優等生、方やヤンキーですからねぇ・・

〔柴崎麻子(栗山千明)〕
 自らを”図書館の華”と言いきる才色兼備の”情報屋”。
 原作のモデルが栗山千明ということで特別出演。さすがに雰囲気出てますが、原作にもましておねえさんキャラ、手塚なんかは手もなくひねられてますし、堂上教官と対等に渡り合うとこなんかさすが。設定上は笠原郁や手塚光と同期の22歳なんですが、実年齢は榮倉奈々25歳、福士蒼汰が20歳に対し栗山千明が29歳。女性相手に歳の話ですいません。

〔玄田竜助(橋本じゅん)〕
 図書特殊部隊隊長にしてケンカ上等、掟破りの”喧嘩屋中年”。
 大男のイメージがあったんで、DVDを観た時に違和感あったんですが、なかなかどうして堂々の隊長を”橋本じゅん”が好演。このDVDの中でもっとも光ってたキャラかな。”銃器使用権は図書館内に限られているはずだ”と詰め寄る刑事(演じたのは嶋田久作)に対し、

  無法はムチャで叩き潰す それが図書隊の流儀だ!

いや~、しびれましたね。この映画でもトップクラスの名言です。

〔仁科巌(石坂浩二)〕
 関東図書基地司令。原作では稲嶺和市ですが、オリジナルイメージ像だった児玉清の逝去したため、DVDでは稲嶺の遺志を受け継ぐオリジナルキャラとして登場。設定は稲嶺和市そのままです。
 やんちゃぞろいの図書隊の中で、一見穏やかで上品な仁科司令ですが、ここ一番では芯の通った人。だいたい”日野の悪夢(*6)”から20年でこれだけの戦闘集団を育て上げたんだから、この人が一番やんちゃなのかも。

 まあ、それぞれ結構いい演技を見せてくれてますが、一番ノリノリだったのは自衛隊だったんじゃないかな~ さすが原作が自衛隊モノで名作を書いている有川浩だけあって、防衛省、陸上自衛隊、航空自衛隊が全面協力とのこと。航空幕僚部広報室なんてテロップに”空飛ぶ広報室(*7)”って入れちゃってるし。
 小田原図書館攻防戦で、ヘリコプターの操縦士が”こちらUH”とかやってますが、これは陸上自衛隊の多用途ヘリコプター”UH-60JA”のこと。自衛隊のヘリですから運転手はホンモノの自衛隊員でしょう。入間基地や熊谷基地でロケやってるんで、きゃっきゃ言いながら訓練シーンやったりとか。自衛隊車両もたくさん参加しているし、ドンパチではけっこうエキストラなんかもやってたりして。きっと、嬉々としてお手伝いしてたんでしょうね~~

 思いのほか出来のいいDVDですんで、ぜひ続編もやって欲しいものです。
 その節はぜひ、笠原さんに

   いちいちきゅんきゅん鳴るな このAカップがあぁあ(*8)

をやっていただきたいものです。

 さて、このブログを書くためにいろいろ調べてると、11月3日に入間基地で航空祭を開催するということ。これはぜひ行かねば!ということで、次回は”聖地巡礼 入間基地に行ってきました”です。


《脚注》
(*1)ジークンドー(截拳道)
 1973年上映の”燃えよドラゴン”でスターダムにのし上がった俳優にして武道家の”ブルース・リー”が始めた武道。当時の青少年はこぞって”あちょ~~!”とかやったモンです。
(*2)真田広之
 ジャパンアクションクラブ(現在は独立)に所属したアクションスター。甘いマスクご切れのいいアクションで”魔界転生”や”里見八犬伝”といった角川映画なんかに出てました。
(*3)石田彰
 ”新世紀エヴァンゲリオン”で謎の美少年”渚カヲル”を演じた声優。
 正論を言いつつ、ミステリアスでまわりをひっかきまわすキャラをやらせたら同じく声優の”小野大輔”と双璧の人です。
(*4)あまちゃん
 NHKの朝ドラで大人気だった”あまちゃん”。私はほとんど観たことないんですが、うちの上司がはまっちゃって・・・ でも、会社で400人の聴衆前にして本部方針のプレゼンテーションで”あまちゃん”を熱く語るのはねぇ・・・
(*5)仮面ライダーフォーゼ
 2011年にテレビ朝日で放映された平成仮面ライダーシリーズの第13作。
 福士蒼汰はリーゼントに短ランという時代錯誤な高校生仮面ライダー”フォーゼ”を演じてました。
(*6)日野の悪夢
 メディア良化委員会に同調する政治結社による日野市立図書館襲撃事件。
 この事件で原作では稲嶺館長は右足と奥さんを失ってますが、DVDでは稲嶺館長本人が亡くなって、唯一の生き残りが仁科副館長。ちゃんと辻褄合わせているところがさすがです。
(*7)空飛ぶ広報室(有川浩 幻冬舎)
 航空自衛隊の広報室を舞台にした有川浩の小説。新垣結衣、綾野剛主演でTVドラマ化されました。入間基地や百里基地など、民間人の入れない航空自衛隊の基地でばんばんロケやって、ホンモノのメカどんどん登場させてるって、けっこうすごいことなんじゃないかと。
(*8)いちいちきゅんきゅん鳴るな このAカップがあぁあ
 弓きいろのコミック化”図書館戦争(花とゆめコミックス)”第9巻より。笠原さんの自虐ネタです。

”タチコマ”誕生秘話だったりして・・(富士学校まめたん研究分室/攻殻機動隊/10式戦車)

 ども、ミリタリーオタクというより単なるメカ好きのおぢさん、たいちろ~です。
 SFの中に”開発モノ”としかいいようのないジャンルがあります。リアルの社会だと”プロジェクトX(*1)”や”黒部の太陽(*2)”みたいのをSFの中でやっちゃうような作品。代表的なのは”楽園の泉(*3)”とか”第六大陸(*4)”みたいなのといえばSFファンにはご理解いただけるかと。
 まあ、”前田建設ファンタジー営業部(*5)”なんかもそうですが、こういう一見SFでしかないものを真面目に作ったらどうなるかといったことを真面目に扱った本っていうのが結構好きなんですが、先日ロボットモノでこういうのを扱った本を読みました。ということで、今回ご紹介するのはそんな開発を扱った”富士学校まめたん研究分室”であります。


102
写真はたいちろ~さんの撮影。
富士総合火力演習(2013年 予行演習)での”10式戦車”です(横に走りながら砲塔をぶっ放すところ)。


【本】富士学校まめたん研究分室(芝村裕吏、ハヤカワ文庫)
 陸上自衛隊富士学校勤務の藤崎綾乃はロボットを研究するめんどくさいアラサー工学系女子(処女)。セクハラ騒動の責任を押し付けられて閑職にまわされるが、”自分の必要性を認めさせてから辞めてやる!”と研究に着手したのがローコストな自立型戦車”まめたん”だった。同僚でおせっかいな”伊藤信士”の協力で発足した研究はいつのまにやら一大プロジェクトになって・・・
 最近自衛隊モノ流行りですが、その中でも開発を扱ったという異色のミリタリー系ラブコメ開発エンタテインメントSFです。
【DVD】攻殻機動隊(士郎正宗 講談社)
 士郎正宗による漫画及び原作とするアニメ。電脳や義体(サイボーグ)、ロボットなどが登場するやたらマニアックなサイバーパンクSFです。
【乗り物】10式戦車(ひとまるしきせんしゃ)
 2009年に制式化された日本の四代目主力戦車。
 主砲に自動追尾機能付き44口径120mm滑腔砲、最高時速70kmの高速移動が可能で実際に演習では走行中に高速移動しながら正確に目標を破壊するというのをやってました。また、基幹連隊指揮統制システム(Regiment Command Control system, ReCs)という戦術レベルのC4I(戦車同士が相互に情報をやりとりし、連携して攻撃ができるシステム)が組み込まれています。


 ところで、上記にある10式戦車ですが、wikipediaによると開発費が約484億円、単価約9.5億円。高いと見るか、安いと見るかは人それぞれでしょうが(*6)、まあ、単体の乗り物としては高いんでしょうね。
 いきなり真面目な話になりますが、管理会計ではモノの値段というのは簡単に言うと下記の式で決まります。

  利益  = 売上高 - 変動費 - 固定費
  売上高 = 単価 × 販売数量
  損益分岐点売上高(利益が0となる点)=固定費÷{1-(変動費÷売上高)}

 

固定費とは人件費、研究開発費用、設備関係費用(減価償却費)など、生産量にかかわらず固定的にかかるコスト、変動費は原材料費や仕入原価など製品を1ケ作る度に増加するコストのことです。
 なぜ、兵器が高いかというと開発費がめちゃめちゃ高い上に、転売が効きにくいので該当する兵器でコストを回収しないといけない。生産数量が限られるから固定費率も高く品質の良い物を使ってそうなので変動費も高そう。つまり1台あたり単価は調達台数が少なくなるほど高くなります。それでも、戦闘機なんかだとハードウェアよりパイロット育成の費用が高いそうですから、映画みたいに簡単に落っことされた日にゃお金がいくらあっても足りません。(*7)

 ということを理解した上で、本書に登場する”まめたん”こと”20式自動歩兵(*8)(にまるしきじどうほへい)”の開発を見ると、実に理にかなっているんですな。

①機能の絞り込み
 要求される機動力、攻撃力、防御力のうち機動力に特化してます。元々歩兵の代わりに戦車の死角をカバーして、ビル陰などに潜む歩兵を掃討することに重点を置くというコンセプトなので重装備はいらないという考え方。機能の絞り込みによる開発・生産コスト=固定費の削減です。作品中でも水陸両用機能や空挺能力の追加の話がでてきますが、前者はお断り、後者は外付けオプションで対応していますがこれは正解。実際にシステムの開発でも”せっかく作るんだからあれもこれもやらそう!”とかやりだすと納期は伸びるわコストは膨らむわとロクなことになりません

②量産化が前提
 いきなり10万台の作成ってことになってますが、これだけ量産すれば1台あたり100万円を切るんだとか。ダイハツの軽自動車”ミラシリーズ”なみの低価格です。ワンオフの試作機が7000万円ぐらいかかるだろうと言ってますので、相当なコスト削減です。大量生産すると1台あたりの固定費は下がりますし、大量発注による調達コストの削減もありますから、かなり効果が見込めます。フォード・モデルTに代表されるマス・プロダクション手法大幅なコスト削減を実現しましたし、ウェポンシステムでは(バリエーションはあっても)一律装備のほうが望ましいでしょうから、なおさらです。

③あり物はできるだけ使う
 多足歩行基礎理論は公表されている論文から、銃器関係は人間の使うものをそのまま流用、作成は日立建機の土浦工場(*9)、操作はタブレット端末(*10)。新兵器のわりにはけっこうありもので組み立てています。まあ、一からやれば1年半なんかでロールアウトしないでしょうし。
 最近のシステム開発でも機能の多くをミドルウェアみたいな汎用品にして、ビジネスロジック部分のみを開発するという手法が流行りですが同じようなもの。まあ、多少機能を割り切ってでも”汎用品でもなんでも使えるものはなんでも使う”って貧乏人の発想は開発費、原材料費を下げるには有効なんでしょう。

④コンパクトに軽く作る

 まあ、なんでも小さくすればコストが下がるとは限りませんが、普通はコンパクトに作ればその分材料費(変動費)は安くなります。防御力に劣るまめたんは物陰に隠れるなんて使い方も想定されますし、小さい方が弾が当たりにくいのでなにかといいことありそう。また小さく作ると軽くなるので輸送にも便利。本書では3トン半トラックで16台搭載できると書いてますが、輸送機による搬送数も増えます。これは”兵装をすばやく展開する”という戦術的メリットにつながります。
 上記の10式戦車の最高速度を見て”あんまし早くない”と思われたかもしれませんがなんせ全備重量約44トンもあるシロモノなのでしょうがないか。どう見ても燃費悪そうですからランニングコストもばかにならなさそうだし。この点、まめたんは燃費よさそうだしな~

⑤全体最適化を図る
 一台一台の性能はあまり高くありませんが、10式戦車にも搭載されている”ReCs(基幹連隊指揮統制システム)”の2型というのが組み込まれていて、それぞれが連動して稼働、作中でも700mの遠距離狙撃を成功させてます。このように低性能のセンサーしか搭載してなくても相互補完するとか、高度な作戦機能を外出しするのも1台あたりのコストを下げることにつながります。現実でもコンピューターの分散処理みたいに、1台あたりの性能が低いCPUでも数を集りゃスーパーコンピュータ並みの性能をたたき出すってことをやってます。簡単ではないんですけどね。

⑥人は乗せない
 実は機械の中に人を乗せないというのは、スペース面、防御力を削減できるなどメリットが。このあたりは”機能を絞る”にもつながります。それに、もし人間が乗るとなると10万人の自衛隊員が必要なわけで、開発以前に運用コストがかかりすぎます。まあ、平時では人間が一番コストがかかりますから(戦時ではこの限りではありませんが・・・

 ところで、この”まめたん”って、なんとなく攻殻機動隊に出てくる”タチコマ”のご先祖様って感じがするんだよな~~ (こんな感じ)
  Photo

 人こそ乗りますが、丸っこい胴体にマニピュレータ、車輪と4本脚足のハイブリットで移動するとか、自立行動のできるAIがネットワークにより協調して動くとか。
 まあ、”タチコマ”の開発秘話があるとしたら意外とこんな感じだったりして。そうだったら面白いだろうなぁ。
 まあ、本編とあんまし関係ない話ばっかしか来ましたが、これも開発マニアの性ということでご容赦のほどを。ストーリーもめんどくさいアラサーのツンデレもとっても面白い本です。


《脚注》
(*1)プロジェクトX
 2000年代前半にNHKで放映されたドキュメンタリー番組及び書籍。無名のリーダー達を主人公とした開発物語は全国のお父さん達が感涙にむせび泣いたものです。日本の産業史を開発者側から捉えたという点では秀逸な番組でした。
(*2)黒部の太陽(監督 熊井啓、主演 三船敏郎、石原裕次郎 ポニーキャニオン)
 黒部第四ダム建設の苦闘を描いた木本正次の小説を三船敏郎、石原裕次郎の主演で1968年に映画化。観たい映画の一つだったんですが、石原裕次郎が”映画館の大迫力の画面・音声で見て欲しい”と言い残したことから長らくDVD化されていませんでした。2013年にDVDが出たんでさっそく観ましたが期待を裏切らない良い映画です。
(*3)楽園の泉(アーサー・C・クラーク ハヤカワ文庫)
 赤道上空の静止衛星とスリカンダの山頂をケーブルをつなげて地球~宇宙間の”軌道エレベーター”を建造を作成するというSF。カーボンナノチューブの発見により実現のための研究が行われているという現実がSFに追いついてきたモノの一つです。
 高校時代のSFマニアの友人が新婚旅行にスリランカに行きましたが、きっとこの山を見に行ったんだろうな~ 
(*4)第六大陸(小川一水 ハヤカワ文庫)
 ”月面に結婚式場を建てる”というお話。なんとなく、”ひょっとしたら出来ちゃうかも?!”と思わせる建築系エンタテインメントSFです。
(*5)前田建設ファンタジー営業部
 ”マジンガーZの格納庫”や”銀河鉄道999の高架橋”などを実際に作ったらいくらぐらいかかるかを前田建設工業(実在の会社です)が真面目に見積もった本。うちの会社もこれぐらい洒落っ気のあることやんないかなぁ、”MAGI”(エヴァンゲリオンに登場するスーパーコンピューター)の見積もりとか・・・
(*6)高いと見るか、安いと見るかは~
 ちなみに、同じく富士総合火力演習で飛んでいたヘリコプター”AH-64D(アパッチ・ロングボウ)”は機体の価格が83億円、アメリカの最新鋭ステルス戦闘機”F-22(ラプター)”に至っては初期生産1台あたりコストは約1億5,000万ドル(約148億円)だとか(諸説あるようです)。まあ、貧乏人は戦争なんかしちゃいかんということです。
(*7)映画みたいに簡単に落っことされた日にゃ
 自衛隊の装備って、おっそろしく長く使ってるケースがあります。富士総合火力演習でも登場したヘリコプター”CH-47(チヌーク)”なんて初飛行が1961年ですが50年たった今でも現役で飛んでいます。まあ、おいそれとリプレースなんかできないんでしょうなぁ
(*8)20式自動歩兵
 名称の”○○式”の○○は採定年度(制式採用された年)の下二桁なので、この物語は2020年頃の話ってことになります。ま、東京オリンピックの時に新国立競技場の周りを”まめたん”が警備してるってのはまさにSFみたいでしょうね。
(*9)日立建機の土浦工場
 日立建機は建設機械、運搬機械などの製造・販売などを行う実在の企業。土浦工場も実際にあります。建物や生産ラインぐらいは作るかもしれませんが、あり物の工場を使うほうが新しく生産設備を準備するよりゃ圧倒的に安く済むでしょう。
(*10)操作はタブレット端末
 市販品とは書いてませんが、まあ、自衛隊仕様にしたとしても基礎技術は市販品をベースだと思われます。実際、10万台のまめたんに対しコントローラーは予備機も入れれば数万台ぐらい必要でしょうから、このぐらい数がでれば市販品の高級機よりやや高いぐらいの価格になるんじゃないかと。

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