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ジョブズならどうするかとか考えるな。正しいことをすればいい(インサイド・アップル/銀河英雄伝説/銀座アップルストア)

 ども、iPhone5を買っちゃったおぢさん、たいちろ~です。
 未だに電話、メール、カメラぐらいしか使ってません。かろうじてLINE(*1)ぐらいです。facebookは使い方がよくわかりません。でも、カッコイイんですよね、これが
 娘がiPhone4ユーザで、奥様から”何が良いの?”と聞かれて”iPhoneだからとしか言いようがない”と答えてました。で、家電のお店に見に行ったんですが、帰ってきて”どうだった?”と聞いたら”やっぱり、iPhoneだよね~~”とのお言葉。まあ、そうとしか言いようがないのかも。
 で、今回ご紹介するのはiPhoneを作った会社の本”インサイド・アップル”であります


Iphone59211161
 写真はたいちろ~さんの撮影。銀座のアップルストア。
 iPhone5の発売日(2012年9月21日)にて。
 この日に予約しましたが、来るまで1ケ月以上かかりました。


【本】インサイド・アップル(アダム・ラシンスキー 早川書房)
 秘密主義に守られてきたアップルの組織体制はどうなっているかを元幹部・社員らの証言をもとに明らかにしたノンフィクション。ジョブズ無きあとのアップルがどう変わっていくのかを大胆に予想したベストセラー。
【本】銀河英雄伝説(田中芳樹 創元SF文庫他)
 宇宙暦796年(帝国暦487年)、銀河帝国と自由惑星同盟は長きにわたる戦争を続けていた。そんな中、帝国の上級大将”常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラムと、同盟の“不敗の魔術師”ヤン・ウェンリーは相まみえる。この二人を中心に銀河の歴史が大きく廻り始める・・・
 星雲賞を受賞した宇宙SFの最高傑作。
【旅行】銀座のアップルストアApple Store 銀座
 東京都中央区銀座にあるアップルストアの旗艦店。iPhoneの販売とかイベントがあるとTVなんかで出てくるのがココ。
 白を基調にした店舗では、1階は”アップル製品を自由に触れる”ことをメインに説明書きすらほとんどない店構えはさすがアップルというクールさです。


 ”インサイド・アップル”の興味の中心は、アップルの創業者にして再生者、稀代の天才であるスティーブ・ジョブズを支えた組織がどうなのかということと、この天才無き後のアップルがどうなっていくかということ。組織論でいえば、アップルという会社はジョブズのイメージを具体化するために最適化されているように思われます。読後感でいうとジョブズという芸術家=マイスターを中心とした工房に近いんじゃないかと。で、この類まれなる天才を失ったアップルがどうなるかというと、かなり変質していうんではないかというのが著者であるラシンスキーの意見のようです。

 まあ、このあたりはジョブズも思うところがあったらしく、ティム・クック(現アップルCIO)が別れに臨んでのジョブズのアドバイスとして

  ジョブズならどうするかと考えるな。正しい事をするだけでいい

 だったと話しています。
 で、これを読んで思い出したのが”銀河英雄伝説”の一節。
 下級貴族の息子から実力を持って銀河帝国皇帝の座を手に入れた天才”ラインハルト”が近侍の少年”エミール”に語った言葉。

  エミール、私に学ぼうと思うな。
  私の模倣は誰にもできぬ。かえって有害になる。
  だがヤン・ウエンリーのような男に学べば、
  少なくとも愚将にはならずにすむだろう。

 ここで出てくる”ヤン・ウエンリー”というのは天才的というより戦略史の知識と心理学的な洞察力で勝利を収める敵側の知将。本来は歴史家という学究の徒になりたかった人です。面白いのが、ヤン・ウエンリーの後継者であるユリアン・ミンツ(*2)が絶えず”ヤン提督ならどうなさっただろう”を思考の中心にしてること。けっこう上手くやっています。
 どうも後継者が天才の模倣をしていくのは現実には難しいことのようで、ラシンスキーが失敗の例として挙げているのがウォルト・ディズニー(*3)。ディズニーの後継者たちが”ウォルトならどうする?”と問い続けたことがディズニーの会社が傾いた原因としています。天才の属性を卓越した能力やカリスマ性、運の強さに求めるならこれらはあくまで個人に属する資質であって、模倣が可能ではないスキルかもしれません。


 さて、もう一つアップルの組織論として面白かったのが”DRI”というやつ。
 これは

  直接責任のある個人
   Directory Responsible Individual

   (ディレクトリー・レスポンシブル・インディビジュアル)

の略です。
 ”銀河英雄伝説”のメインキャラクターは軍隊組織なので、責任体制(信賞必罰)がはっきりしてるんですが、民間企業って意外と責任がはっきりしないケースが多いんですね。実際に”このプロジェクトの責任者は誰ですか?”と聞いたら”社長です!”と答えたヤツがいましたが、この答えは論外だと思います。
 で、アップルでは”責任”の概念がとりわけ重視されているそうで、その象徴が”DRI”。また定義がユニークで、普通だと意思決定者とか成功したときに褒められる人の筆頭ぐらいに考えちゃいそうですが、アップルでは逆。

 ある仕事で何かがうまくいかなかったときに、呼び出されて叱られる社員(*4)

だそうです。これはジョブズ復帰前から使われていたそうですが、こういったところは普通の会社でも見習いたいところです。

 ”インサイド・アップル”はジョブズではなく”アップル”という会社そのものを扱った本。卓越した個人とそれを取り巻く”会社”を考えるビジネス書としては面白かったです。ま、社長が天才って会社はそんなにはないですけどね。


《脚注》
(*1)LINE
 NAVERが提供するスマホ・パソコン用のインスタントメッセンジャー。
 ”スタンプ”というイラストが添付できるのが特徴で世界で8000万人のユーザがいるとのこと(2012年12月現在)。娘に教えてもらって始めましたが、いや~、ハマりました。
(*2)ユリアン・ミンツ
 ヤンが被保護者となった戦争孤児。ヤン・ウェンリーが死亡後に後継者として革命軍司令官に就任。最終的にはラインハルトに勝利しますが、この資質を持ってしても後見人のキャゼルヌに
  先人に対する嫉妬心がないのは後継者としては得がたい資質だが、
  進取の気風を忘れて退嬰にすすみかねない

と心配されてるので、なかなか難しいモンです。
(*3)ウォルト・ディズニー
 ”ミッキー・マウス”の生みの親にしてウォルト・ディズニー・カンパニーの設立者。2006年にウォルト・ディズニー・カンパニーが買収した”ピクサー”は元々スティーブ・ジョブズらが買収した会社で、これによりジョブズはディズニーの筆頭株主兼役員になりました。
(*4)ある仕事で何かがうまくいかなかったときに~
 以前、責任者がはっきりしないプロジェクトがあったんで、担当者に
  このプロジェクトが失敗した時に飛ぶのは誰の首ですか?
  あなたが、最初に思い浮かんだ人がプロジェクトの実質的な責任者です

と言ったら、ヤナ顔されました。当たり前です。

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