« 失礼ながら、閣下は樽に住んだ哲人をご存知でしょうか?(ディオゲネスは午前3時に笑う/樽) | トップページ | 横田基地に”空飛ぶ広報室”の飛行機を見に行ってきました!(空飛ぶ広報室/横田基地 友好祭) »

横須賀でミサイル駆逐艦 華麗なる”フィッツジェラルド”に乗艦しました!(フィッツジェラルド)

 ども、軍事ヲタクではありませんが戦艦は好きなおぢさん、たいちろ~です。
 毎年この時期になると横須賀に行きます。8月第一週の土曜日に”横須賀開国祭”に合わせて海上自衛隊横須賀地方総監部の”ヨコスカサマーフェスタ”と米海軍横須賀基地で”ネイビーフレンドシップデー”ってのが開催されて、軍艦なんかに乗艦させてくれます。けっこうお気にいりのイベントで、今年もまた行ってしまいました。
 2012年度の”ネイビーフレンドシップデー”で乗艦できたのはミサイル駆逐艦 華麗なる”フィッツジェラルド”(*1)でありました。

8040257


【船】ミサイル駆逐艦 ”フィッツジェラルド”(USS Fitzgerald)
 アメリカ海軍の”アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦”の12番艦。
 アーレイ・バーク級は、実際に建造されたものとしては初めて、開発時からイージスシステム(*2)の搭載が考慮された艦だそうです。
 ちなみにwikipediaによると1艦の建造費は8億USドル(約630億円)と東京スカイツリーの総事業費 約650億円とほぼ同じです。
 アメリカは同型艦を66艦保有しているんだそうです。やっぱ、金持ちとケンカしちゃいけません


 しかしまあ、混んでること混んでること。午前中は海上自衛隊横須賀基地でまったり砕氷船しらせ護衛艦たかなみなんかを見てたんですが(*3)”どうもアメリカ海軍基地が混んでるらしい”との話が出たのではやめに切り上げて移動開始。ところがアメリカ海軍基地に入るだけで1時間半近いと大行列。三笠公園の特設ゲートに入るのにヴェルニー公園のちょっと先あたりからならんでるんですぜ、えぇ!
 基地内の”フィッツジェラルド”に乗艦する行列はなんと3時間待ち!! 炎天下だわ、雨は降りだすわと大変な待ち行列です。気分はもう”メトロポリス”、Sweat From A Stoneです(*4)。でも、横にずっと”ブルー・リッジ(*5)”が見えたから、まあいいか・・・

8040261


 やっとこさフィッツジェラルドのberth(停泊地)のゲートまでたどり着いたけど、そっから中もまだ行列。いっぺんに入りきらないので何十人かに区切って乗船させている様子。行列が長くなるはずだわ・・・
 でも、艦橋の下のとこにはフェーズドアレイレーダーが!(*6) おぉ、イージスっぽいぞ!

8040184

 入り口近くに来て乗船口を見上げると、そこには機銃がお出迎え。やっぱし軍艦なんだなぁ。

8040188


 いよいよ艦内に乗船。この写真は前部甲板から艦橋側の様子。
 真ん中の大砲みたいのが5インチ速射砲。のっそりしているようですが、口径127mm、重量16kg、32kgの砲弾を1分間に10発撃てるというまさに速射砲。
 艦橋下部のR2D2みたいなずんぐりとしたのが近接防御火器システム(CIWS)、つまり機関砲。防御システムをくぐりぬけた対艦ミサイルとかを撃ち落とす防衛手段で、20ミリ砲を毎分3,000発発射可能なのだそうです。

8040196


 フィッツジェラルドは”ミサイル駆逐艦”なので当然ミサイル発射口があるわけですが、それがこれ。”ミサイル垂直発射システムMk41”です。後方甲板とあわせてこんな発射口が90ケついてるとのこと。
 かつて”宇宙戦艦ヤマト”についていた”煙突ミサイル”を見て(*7)”なんじゃ、こりゃ~”と思ったもんですが、こうやってみると意外とマジな設定だったようです。

8040206


 こちらは後部甲板にあるハープーンミサイル発射筒、つまり艦対艦誘導弾発射装置。艦隊決戦といえばヤマト世代のイメージは”主砲三連装ショックカノン(*8)。発射シークエンスは砲塔がぐるっと回って、照準を合わせて、発射! 
 発射方向が固定されてるハープーンミサイルってのは違和感があったんですが、考えてみりゃこれは砲弾とミサイルの違い。発射したらあとはまっすぐ(正確には自由落下による曲線軌道)しか飛ばない砲弾と違って、発射後にコントロールのできる誘導弾はおおまか方向さえあってりゃ発射時にきっちり敵艦の方向を向いてる必要はないわけなんでしょうが、やっぱりヘンな感じです。

8040212


 でもって、階段を上がってブリッジへ。こちらはブリッジの窓から外を見た風景。意外と窓は小さいです。ヤマトだとでっかい窓がついてるんですが、考えてみりゃイージスシステムってのはレーダーと長距離ミサイルによるロングレンジ攻撃が信条なので、有視界での近接戦闘なんてのは本来はやらないほうがいいはず。装甲性能で劣る窓を小さくするのは理にかなっているんでしょうが、でもちっちゃいなぁ。

8040246


 そのほかにも水上発射管だのランチだの(*9)が見れましたが、ここでは省略。
 あと右舷方向に見えたのは”航空母艦 ジョージ・ワシントン(*8)”。でっかいんだまたこれが。写真に収まりきれませんでした。

8040239


 とまあ、半日がかりで楽しんでまいりました。冒頭に”戦艦は好きな”と書きましたが正確には巨大なメカニズムとか最先端のテクノロジーとかが好きです(別にメカフェチってわけでもないですが)
 でも、上のような兵装を見てると、戦艦ってのはやっぱり戦争をするためのマシーンって気がします。戦争なんておっぱじめない方がいいのが当たり前だし、人殺しなんでやらずにすみゃそれに越したことはありません。でもいざ使用されれば短期間で敵を制圧することを要求されるシステム。そんな矛盾した命題であっても”目的のための洗練されたメカニズム”に美しさを感じてしまうってのは、ある意味””なんでしょうかねぇ。

 このイベントは毎年8月にはやっているようなので、話のタネ(何のタネだ?)に一度ぐらいは見といても損はないかも。ただし、熱中症にはご注意を。

《脚注》
(*1)華麗なる”フィッツジェラルド”
 小説、映画で有名な”華麗なるギャツビー(The Great Gatsby)”の作者がF・スコット・フィッツジェラルドなんでひっかけてみました。
 でも駆逐艦名はウィリアム・チャールズ・フィッツジェラルド海軍中尉に因んだものなので、でんでん関係ありません。まあ、シャレということで。
(*2)イージスシステム
 対空戦闘を重視して開発された艦載C4ISR・武器システム。
 C4Iは、Command Control Communication Computer Intelligence Systemの略で、軍隊での指揮官の意思決定支援、作戦を計画・指揮・統制する情報処理システム。つまり、イージスシステムとは海に浮かぶコンピュータともいえます。
(*3)砕氷船しらせや護衛艦おおなみなんかを~
 ”砕氷船しらせ”海上自衛隊が保有する南極観測船。当然、武装はありません。
 ”護衛艦たかなみ”はたかなみ型護衛艦の1番艦。同型艦の”おおなみ”や”護衛艦やまぎり”、”実験艦あすか”なんかも乗艦できました。
(*4)気分はもう”メトロポリス”~
 1926年にドイツで作成されたモノクロサイレント映画。監督はフリッツ・ラングSF映画黎明期の傑作と言われる作品。1984年に作曲家ジョルジオ・モロダーがこの映画の冒頭で労働者がとぼとぼ行列するシーンにつけた曲が”Blood From A Stone”、名曲です。
 ごらんになりたい方はこちらでどうぞ。
(*5)ブルー・リッジ
 ブルー・リッジ級揚陸指揮艦の1番艦にして第7艦隊旗艦。揚陸指揮艦てのは、各艦・各部隊の指揮・統制・通信を担当する旗艦任務専門の軍艦のこと。
 全長194m、乗員数1400名以上ととにかくでかい!
(*6)フェーズドアレイレーダーが!
 レーダーというと後方についてるおわん形をイメージしますが、最近は壁面に張り付けてるようなフェーズドアレイレーダーがはやり。平面上に小さなアンテナを多数配置することで、くるくる回らなくても探知ができるんだとか。動作原理はよく知りませんが虫の複眼みたいなもんでしょうか?
(*7)”宇宙戦艦ヤマト”についていた”煙突ミサイル”を見て
 今の日本人にとって対艦巨砲戦闘のイメージといったら”宇宙戦艦ヤマト”かも。
 ”煙突ミサイル”は宇宙戦艦では不要な”煙突”の内部にミサイル発射口を設置したものです。作中では”旧式装備”あつかいされてますが、そうでもなさそうです。
(*8)主砲三連装ショックカノン
 ヤマトに搭載されていたショックカノンはビーム兵器のようですので、こっちもまっすぐしか飛びません。リアルな戦艦大和に搭載されていたのは”45口径46cm3連装砲塔”。最大射程は42,026mとマラソンの距離ほど飛ぶんだとか。
(*9)水上発射管だのランチだの
 水上発射管は潜水艦などを攻撃するミサイル発射装置。ランチは艦載用のボートです
(*9)ジョージ・ワシントン
 ニミッツ級航空母艦の6番艦。写真では分かりにくいですが航空母艦なので甲板は滑走路になってます。その分でかくて全長333mとフィッツジェラルド(153.9m)と倍以上の長さ。
 日本に配備された初の原子力空母だそうですが、一昔前には入港反対闘争でずいぶんもめてたはずです。今や淡々と停泊しているのを見ると時代の移り変わりを感じます。

« 失礼ながら、閣下は樽に住んだ哲人をご存知でしょうか?(ディオゲネスは午前3時に笑う/樽) | トップページ | 横田基地に”空飛ぶ広報室”の飛行機を見に行ってきました!(空飛ぶ広報室/横田基地 友好祭) »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/528774/55419069

この記事へのトラックバック一覧です: 横須賀でミサイル駆逐艦 華麗なる”フィッツジェラルド”に乗艦しました!(フィッツジェラルド):

« 失礼ながら、閣下は樽に住んだ哲人をご存知でしょうか?(ディオゲネスは午前3時に笑う/樽) | トップページ | 横田基地に”空飛ぶ広報室”の飛行機を見に行ってきました!(空飛ぶ広報室/横田基地 友好祭) »

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ