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AKB48にバレンタイン・キッスはあるのかな?(リトル・ピープルの時代/バレンタイン・キッス/かすみ草)

 ども、甘いもの大好きなおぢさん、たいちろ~です。
 先日、近所のスーパーマーケットに行くと”バレンタイン・キッス”の曲が流れておりました。”今年は誰かチョコレートくれるかな?”などと50歳過ぎのおぢさんが甘い夢を見るわけもなく、”季節モノの曲を一発当てると強いなぁ(*1)”と身も蓋もない感想をもちつつ売り場を離れたのでありました。


0388
 写真はたいちろ~さんの撮影。近所のかすみ草です。


【本】リトル・ピープルの時代 (宇野常寛 幻冬舎)
 リトル・ピープルの時代―それは、革命ではなくハッキングすることで世界を変化させていく“拡張現実の時代”である。“虚構の時代”から“拡張現実の時代”へ。震災後の想像力はこの本からはじまる。(Amazon.comより)
【CD】バレンタイン・キッス(国生さゆり 作詞・作曲 秋元康(*2)、瀬井広明)
 1986年2月1日に国生さゆりwithおニャン子クラブがリリースしたシングル。
 そうか、もう四半世紀前の曲なんだ・・・
 ちなみに、曲名は”バレンタインデー・キッス”ではなく”バレンタイン・キッス”が正解。2011年にAKBのユニット”渡り廊下走り隊7”がカバーしました。
【花】かすみ草
 白又は淡いピンクの小さく可愛い花がたくさん咲くナデシコ科の属の1つ。
 フラワーアレンジメントではメインを張るというよりも、主役の花を包み込むような感じでよく使われています。
 花言葉は”夢見心地、清らかな心、魅力、無邪気”など

 で、今回のお題である”AKB48にバレンタイン・キッスはあるのか?”ですが、なんでこんな話をするかって言うと、おニャン子クラブの正当後継者であるAKBのキャラクター戦略って話が先日読んだ”リトル・ピープルの時代”に出てたんですね。タイトルは

AKB48 キャラクター消費の永久機関

 本書曰く、AKB48における秋元康のプロデュース戦略として
  (1)テレビ媒体との距離感
  (2)キャラクター(を支えるリアリティ)をファンコミュニティから
    自動生成させるシステム
 をあげています。

 (1)はわかるとして、(2)はどういうことかというと、SKE48の松井玲奈(*3)の例をひいてこんな説明をしています。

 ①SKEのかすみ草(プロデュース側の与えたキャッチフレーズ
  →②外見に反し、辛い食べ物に対して強い耐性を示す(素の本人
   →③強い精神力、清純な見た目に反した過激な内面(ファンコミュニティ
    →④暴力それ自体を快楽にする性格破綻者(ドラマの設定

 ここでユニークなのが、同人誌などで行われている二次創作(*4)をフィードバックさせてプロデュース側がやっている点(④の部分)。従来であれば、①か②あたりで、せいぜいファンクラブか仲間内で③をやっていたものが、Web、ブログ、ツイッターなどによりキャラクターの消費者側からの情報発信が容易化、広域化して③が拡大してるってのがネットワーク社会的。さらにプロデュース側がそれを取り込んでさらに発信する”系”の創造ってのが秋元康の先進性なんでしょうか。

 もうひとつ上げているのが、AKB48のキャラクターが”同性間の理想化されたコミュニティのイメージ=(空気系)”の代表例としてあげていること。本書で空気系の作品として挙げている”あずまんが大王”、”らき☆すた”、”けいおん!”(*5)ってけっこう流行った作品ですが、みんな主人公が女の子のだけのグループ。実際にいればけっこうモテそうな美少女たちなのに、誰も彼氏がいないんですね。”あずまんが大王”では、クリスマスで遊ぶぞ~っと浮かれる友人に”みんな彼氏おれへんのー?”という自虐的な天然ボケをかましていますぐらい。

 本書でもこのような”特定の誰かと特に仲がいい、というアピールを行う行為=百合営業(*6)”がインターネットのファンコミュニティの反応から取り入れられているというという指摘をしていますが、確かにそんな感じしますね”ヘビーローテーション”のPV見てると(*7)。

 こういった文脈で見ていくと、AKB48の過剰なまでの”恋愛禁止令”というのが理解できます。男性と一緒に写った写真がインターネット上に流出し、活動辞退となった平嶋夏海と米沢瑠美(*8)なんかは、”キャラクター戦略/空気系からの逸脱”という点ではそうなっちゃうんでしょうか。AKB48に入っていなければ間違いなく学校ではモテモテだったであろう10代、20代の美少女に”恋愛禁止”を強いることの善悪は別にして、ビジネスモデルとしてはそうせざるを得ないのかなぁとビジネスマンとしてのおぢさんは思ってしまうのであります。

 結論としては、AKB48からのバレンタイン・キッスなんて、2次創作物として脳内で想像してるのがいいんかもね。リア充目指して、実際にチョコレート貰ったほうが良い気がしないでもないですが・・・

 まあ、わかったようなこと書いてますが、写真で見ても”松井玲奈”と”ツインテールしてない渡辺麻友”の違いがよくわかりません。申し訳ない。

《脚注》
(*1)季節モノの曲を一発当てると強いなぁ
 春になるとキャンディーズの”春一番”、夏の終わりには井上陽水の”少年時代”、クリスマスには山下達郎”クリスマス・イブ”が流れるようなモンです。
 ちなみに春一番は1976年、少年時代は1990年、クリスマス・イブは1983年のリリース。累計するといくら印税が入ったんだろう?!
(*2)秋元 康
 調べてみるとこの人は1956年生まれの55歳(2012年現在)と私より年上。普通だったら、まず娘がいっしょに遊んでくれるはずのない年代なんだけどねぇ
 奥様は元おニャン子クラブの高井麻巳子(現 秋元 麻巳子)。AKB48の恋愛禁止令に対し”自分だっておニャン子クラブのメンバーと結婚したくせに”という非難があるようですが、結婚したのはおニャン子クラブ卒業後。おニャン子クラブ時代に付き合っていたかどうかなんて知ったこっちゃないですが。
(*3)松井玲奈
 1991年生まれのSKE48メンバー。
 デビューは2008年の”SKE48のオープニングメンバーオーディション”だそうですが、これって応募総数2,670名、最終合格者22名と合格率0.82%の狭き門。偏差値にすると約74で、東京大学に匹敵する難易度です。
 もっとも、検索するまでどの子か知りませんでしたが・・・
(*4)同人誌などで行われている二次創作
 お気に入りのキャラクターに○○させたり、××させたりする作品
 まあ、目くじらたてる大人も多いんでしょうが、今のおぢさんだって”悩ましのアルテイシア”(1980年の雑誌”OUT”に掲載されたガンダムのヒロイン、セイラさん=アルテイシアのヌードピンナップイラスト)みたいなことやってるんだから、人のことは言えません。
 ちなみに、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)ではパロディなどによる著作権侵害の”非親告罪化”によりパロディや同人誌が摘発されないかが懸念されています。
(*5)”あずまんが大王”、”らき☆すた”、”けいおん!”
 あずまんが大王:あずまきよひこの4コマ漫画。1999~2002年
 らき☆すた  :美水かがみの4コマ漫画。2004年~(掲載中)
 けいおん!  :かきふらいの4コマ漫画。2007~10年(続編掲載中)
  ちなみに3作品ともアニメ化されました
(*6)百合営業
 ホモが”薔薇”で、レズが”百合”の隠語。”セーラー服 百合族”のヒットで一般用語化。会社の女性に”セーラー服 百合族が”という話をしたら”知りません”と言われました。まあ、1982年の日活ロマンポルノだしなぁ・・
(*7)”ヘビーローテーション”のPV見てると
 まあ、パジャマパーティのちょ~ヘビーなモンかと。
 もうちょっとなんか着ないと風邪ひくぞ~
(*8)米沢瑠美
 奇しくもこの人は”渡り廊下走り隊7”でバレンンタイン・キッス”をカバーしてました。

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AKBはある人に言わせると、かなり完成されたビジネスモデルだそうです。歌手としてのレベルは二の次で、とにかく金を使わせるシステムが出来上がっているようです、よくわからないけど。大手プロダクションと某大手代理店(D通?)のイベントプロデュースはおみごとですね。新曲のCD付総選挙の投票券を売っていると言われるのは、金は稼げるけど実力は今2つだから。

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