« 美術品として見ると明王部と天部のほうが面白いかも(仏像に恋して/空海と美術展) | トップページ | 福井 晴敏あたりで第二部ってやらないかなぁ(さよならジュピター/馬酔木) »

こんな素敵な家に住んでみたいものです(ギャラリーフェイク/帝国ホテル中央玄関)

 ども、昭和生まれのおぢさん、たいちろ~です。
 先日、名古屋へ出張がありまして前日が休みだったものですから前日移動で明治村(*1)に行ってきました(宿泊代は自腹です)。
 この広大な博物館の正面玄関から入って一番奥まったところに立っているのが、”帝国ホテル中央玄関”。やや黄色っぽい色のレンガに白い大谷石を組み合わせた重厚な建物ですが、これは近代建築の三大巨匠のひとり、フランク・ロイド・ライトの作品です。
 ということで、今回はライトの建てた建築物のお話であります。

P1050681

P1050683

P1050691

P1050686

写真はたいちろ~さんの撮影。帝国ホテル中央玄関の写真。
上から正面から見た全景、玄関の近景、ホール(右の真ん中がライトの写真)、スクラッチスタイルのレンガと大谷石の壁面です。

【本】ギャラリーフェイク(細野 不二彦 小学館文庫)
 贋作専門のアートギャラリー”ギャラリーフェイク”のオーナー藤田玲司を中心にした美術品をめぐる人間模様を描いた漫画。そのへんの美術書を読むより、よっぽど美術の勉強になります。
 この中に出てくるエピソード”落水荘異聞”(小学館文庫 5巻に収録)では、担保となったとある古びた別荘をめぐり、債務者家族、高利貸し、再開発で壊そうとする銀行に保存を訴える美術館館長がさまざまな思惑で動きまわるという話。
【旅行】帝国ホテル中央玄関(明治村)
 帝国ホテル(ライト館)はフランク・ロイド・ライトによって設計され1923年(大正12年)に4年間の工事をへて完成しました。明治村にあるのは
 ライト館は1967年(昭和42年)の閉鎖されましたが、中央玄関部は1985年(昭和60年)に明治村へ移築されました。

 帝国ホテル(ライト館)はというと、写真を見てもらうとわかりますが、普通のレンガではなくスクラッチタイルというスダレ上のレンガが使われています。このひっかき傷(スクラッチ)は職人一人ひとりが作ったそうです。愛知県常滑市で造られた国産品(*2)で、これが250万個使われています。こういう手間暇をかけたせいか、予算を大幅に超過してホテル側とトラブっていたとか、そのため落成式の前にライトは帰国してしまうとか、優雅な外見とはうらはらに、けっこうどたばたあったとか。
 でも、玄関といい、入ったところのホールといい大正時代のロマンを感じる重厚なもの。何人かのお嬢さんがドレスを借りて記念写真を撮られてました。まあ、こんな立派なホテルで結婚式をするってのもロマンなんでしょうねえ(*3)。

 てなことを偉そうに書いてますが、実はこれ”ギャラリーフェイク”のエピソード”落水荘異聞”からの受け売りです。
 恥ずかしながらフランク・ロイド・ライトという建築家を知ったのもこのエピソードから。上記に出てくる別荘ってのが、ライトの設計”落水荘(*4)”のプロトタイプにあたるっていう設定。
 森の中の小高い所にあって、家の下に小川が流れていて、家の中にレンガ作りの暖炉があってと、”こんな素敵な家に住んでみたいなぁ”思えるまさに私の理想の家っていう感じです。

 今回の明治村では、実際のライトの建築を眺めてみて、その思い再びです。
 家っていうのは、生活に便利ってのも重要ですが、やはり落ち着いて思索にふける時間を持つためのものっても捨てがたいです。特に定年後をどう過ごすかってことを考えだす世代としては、”落ちつく空間”をどう演出するかなんてことを思ってしまいます。
 まあ、退職金をすべてつぎ込んでも建てられはしないでしょうけどね(*5)。

 明治村は昔の建物っていうよりその時代を生きた人々の生活のいったんをうかがい知ることのできるユニークな博物館というよりまさに”村”。
 名古屋から直行バスもでているので、まる1日時間があればぜひお越しください。

《脚注》
(*1)明治村
 明治時代の建物等を移築・復元して展示している愛知県犬山市にある博物館。
 敷地面積100万平方メートルに建築物など67件を展示していて、けっこう見て回るには体力のいる博物館であります。
 私が行った日は村長の小沢昭一さんが講演をしてました。
(*2)愛知県常滑市で造られた国産品
 調べてみると伊奈製陶所というところで、タイルやトイレ、洗面器などの衛生陶器を作っているINAX(現在はLIXIL(旧トステム)に吸収合併)の前身にあたる会社だそうです。
(*3)こんな立派なホテルで結婚式をするってのも~
 ゼクシィnetによると現在の帝国ホテル(東京)で80人の結婚式を挙げると概算で384万円ほど(パック料金。2011年9月23日現在)。
 まあ、祝い金を差っ引けば150万円程度の持ち出しなので、若い人でも出して出せない金額でもないんでしょうが、親のサイフを当てにされてもなぁ・・・
(*4)落水荘
 フランク・ロイド・ライトの設計によるエドガー・カウフマンの邸宅として建てられた建築物。
 ペンシルベニア州に実在します。写真は”西部ペンシルベニア州保存委員会”のHPでどうぞ
(*5)退職金をすべてつぎ込んでも~
 設定では建築を依頼したのは元華族の鳴滝男爵、担保としての買い取り価格は1000万ドル(1995年連載当時のレートで約8億円)です。

« 美術品として見ると明王部と天部のほうが面白いかも(仏像に恋して/空海と美術展) | トップページ | 福井 晴敏あたりで第二部ってやらないかなぁ(さよならジュピター/馬酔木) »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/528774/52805982

この記事へのトラックバック一覧です: こんな素敵な家に住んでみたいものです(ギャラリーフェイク/帝国ホテル中央玄関):

« 美術品として見ると明王部と天部のほうが面白いかも(仏像に恋して/空海と美術展) | トップページ | 福井 晴敏あたりで第二部ってやらないかなぁ(さよならジュピター/馬酔木) »

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ