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2010年1月24日 - 2010年1月30日

一夜にしてなれる職業は、政治家と売春婦だけだそうだ(そして夜は甦る/東京都庁舎)

 ども、ハードボイルドなおぢさん、たいちろ~です。
 相変わらず、政局がごちゃごちゃしているようです(*1)。”勝ち組 民主党”vs”逆風 自民党”が攻守トコロ変えての論戦ですが(*2)、お互いに夏の参議院議員選挙を意識しすぎじゃないかと。
 ”猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人だ”と言ったのは大野伴睦(*3)ですが、お題の”一夜にしてなれる職業は、政治家と売春婦だけだそうだ”と言ったのは、ハードボイルドな探偵”沢崎”
 ということで、今回ご紹介するのは探偵沢崎シリーズの第一作”そして夜は甦る”であります。

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 写真は”東京発フリー素材集”のHPより。
 西新宿側から見た東京都庁(新)の写真です。探偵沢崎の事務所方向からは今なら、こういう風に見えるんでしょうか?

【本】そして夜は甦る(原 りょう 早川書房)
 西新宿に探偵事務所を構える沢崎に、ルポ・ライター失踪事件の依頼が舞い込む。それが、東京都知事狙撃事件にからんだ、知事選挙の陰謀につながっていく・・・
 日本を代表するハードボイルド探偵”沢崎”のデビュー作。
【旅行】東京都庁舎
 現在の東京都庁舎は新宿副都心にあり、業務の開始は1991年です。現在のトップは東京都知事の”石原慎太郎”
 1990年までは丸の内にありましたが、現在は”東京国際フォーラム”が建っています。こちらは1957年に完成。

 さて、”そして夜は甦る”での東京都知事選の陰謀の中心人物はこの二人。

〔向坂 晨哉〕
 東京都知事。新文学の旗手として活躍した元作家。弟の晃司の映画俳優デビューにも手を貸す。衆議院議員を経て東京都知事に。
〔向坂 晃司〕
 向坂 晨哉の実弟。映画俳優、向坂プロ社長。”知事の得票数の51%は晃司票”とまで言われるナイスガイ。

 って、これは石原 慎太郎、石原 裕次郎まんまやんか!
 ちなみに実在のお二人のプロフィールは

〔石原 慎太郎〕
 東京都知事元作家。デビュー作の”太陽の季節”芥川賞を受賞、本作品の映画化にあたり、弟の石原 裕次郎がデビュー。
 参議院議員、衆議院議員を経て、1975年に東京都知事に立候補するも落選。のち1999年に東京都知事に。長男は衆議院議員の石原伸晃。
〔石原 裕次郎〕
 石原 慎太郎の実弟。映画俳優、石坂プロ社長。代表作は”太陽にほえろ!(*4)”の七曲署のボス藤堂俊介ほか多数。
 1999年、石原 慎太郎の知事選挙立候補表明の記者会見での第一声が「石原裕次郎の兄でございます」。

 今、改めて読んでみると、”向坂=石原”ってすんなりわかるんですが、びみょ~な違和感があるので、調べてみると、これって時間軸がずれてたんですね
 現実と、小説でのできごとを並べてみると

〔現実〕
 1968年 石原 慎太郎、参議院選挙に立候補、当選
 1972年 石原 慎太郎、衆議院選挙に立候補、当選
 1975年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、落選
 1987年 石原 裕次郎、肝細胞癌にて死去
 1991年 東京都庁舎が新宿副都心に移転
 1999年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、当選
 2003年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、再選
 2007年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、3選

〔小説〕(*5)
 1972年 向坂 晨哉、参議院選挙に立候補、当選
 1985年 向坂 晨哉、衆議院選挙に立候補、当選
 1987年 向坂 晨哉、東京都知事に立候補、当選
 1988年 ”そして夜は甦る”発刊

 つまり、東京都知事の”向坂=石原”って、現実が小説を12年ぐらいのズレで追っかけてるんですね。実際に石原 慎太郎が裕次郎と一緒に選挙をやったのは1968年あたりですから(*6)、都知事選(2回目)にはもう裕次郎は死去してましたが、やっぱりこの人は”石原裕次郎の兄”なんんでしょう、昭和のおぢさんにとって

 小説が現実を先取りしてるとか、してないとかは小説の面白さとはまた別物。でも、この小説は間違いなく面白いです。来年の東京都知事選に石原 慎太郎が立候補するかどうかはわかりませんが、もし出馬するようであれば、この小説を読みながら選挙戦を見ててもいいかもね

《脚注》
(*1)政局がごちゃごちゃしているようです
 出たとこ勝負の”普天間基地問題”とか、ヘタに叩くと3倍返しに遭いそうな”小沢政治資金問題”とか・・・
 ※このブログは2010年1月28日に書いています。
(*2)攻守トコロ変えての論戦ですが
 どうも、ボケとツッコミというのは天性の才能があるようで、立ち位置を反対にしても面白いとは限らないようです。不謹慎なようですが、だってそうなんだモン!
(*3)大野伴睦(おおの ばんぼく)
 衆議院議員議長、初代自民党副総裁などを歴任した岐阜県出身の政治家(1890年9月20日~1964年5月29日)
 当時、な~んもなかった岐阜羽島に新幹線の駅を作った人でもあります。
(*4)太陽にほえろ!
 日本テレビから金曜日夜8時から放映された昭和を代表する刑事ドラマ。
 七曲署の刑事にはボスの石原裕次郎を始め、萩原健一、松田優作、勝野洋、沖雅也、石原良純と、ここでは書ききれないぐらいキラ星のようなスターがてんこもりの作品。
(*5)〔小説〕
  翌日、私は国電を利用して<東京都庁>へ出かけた
  都庁の第一庁舎は千代田区丸の内の東京駅から南へ500mのところにあった。
  最新のビルを構えたがる公共機関には珍しく、三十年前に建ったオンボロな
  八階建の庁舎だった。
 という記載があったので、この年に設定しました。
(*6)実際に石原 慎太郎が裕次郎と一緒に選挙を~
  ある日お偉い小説家、選挙に立ってこう言った
  ”青年の国”を造る為、わたしゃブンガク捨てたのよ~~~
  甘えるなこの野郎、甘ったれるなこの野郎
  弟連れて選挙をやるなど、ジジイのやることだ♪
 岡林信康 ”くそくらえ節”より。1968年ごろです

 奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」はこちら

別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい(植物図鑑/忘れな草)

 ども、花の名を覚えるのは苦手ですが料理は得意なたいちろ~です。
 こんな花を題材にしたブログを書いていますが、実は花の名前を覚えるのは苦手です。植物図鑑も持っていますが、これはこれで名前を特定するの難しくて、名前のプレートがついていない花や木をブログで使うのは避けるようにしてます(*1)。
 ということで、今回ご紹介するのは有川浩の”植物図鑑”。でも、これって恋愛小説なんですよね

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 写真はたいちろ~さんの撮影。近所の園芸店の忘れな草です。

【本】植物図鑑 (有川 浩 角川書店)
 「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です」。
 OLの”さやか”は、行き倒れたちょっといい男”イツキ”を拾って帰りました。この男、植物には詳しいは、そのへんの雑草で料理を作るはと、ハウスキーパーとしては完璧超人でした・・・
 ハードカバー系ライトノベル作家、有川 浩のベジタリアン恋愛小説
【花】忘れな草(勿忘草)
 春から夏にかけて薄青色、鮮青色の小さな花が咲くワスレナグサ属の耐寒性多年草。名前の由来は中世ドイツの悲恋伝説からで、英語でも”Forget-me-not”。
 花言葉は”私を忘れないで下さい”。

 高校の時、当時付き合っていた彼女から”忘れな草”の鉢植えを貰った事があります。いや~、青春の思い出ですねえ。 今でも、忘れな草を見ると彼女のことを思い出します。 ということで、今回のお題の出典は、この本によると川端康成とのこと。

  イツキ! あんたのせいだ!
  さやかは自分にささやかな植物の名前をあれこれ覚え込ませた男に
  罵倒を横滑りさせた

   別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。

  文豪・川端康成はそんな言葉を残したそうだが--
  ロマンチシズム? リリシズム?
  いや、そんなもんじゃない、とさやかは内心で決め打ちした。
  その発想は一言で言って『女々しい』という!

 いや、よくわかりますよ、さやかさん。
 薔薇の花束なんてのはインパクトのある代表でしょうが(*2)、”忘れな草”ってのもかなり来るものがあります。
 ましてや、イツキ君のように道草を使った料理上手なんてのは、胃袋まで鷲づかみです。料理上手な奥さんに参ったするだんなさんのCMってのがありますが、本書はその逆バージョン。でも、男だろうが、女だろうが、餌付けって最強の飼育方法なんだろ~な~

 この本には、フキの混ぜご飯だの、ノビルのパスタとか、ヨモギの油揚げサンドとか、地球とおサイフに優しいレシピとかも載ってるし、とってもお得。飲み物ではヨモギのお茶ってのもありますが、これは飲んでみたいな~~ 奥様、作れるでしょうか?(*3) ただ、ミントティーは作ってみましたが私の好みではなかったです。せっかくミントを買ってみて植えたんですが、なんだかガム噛みながらお湯飲んでるみたいで、私自身は1回飲んだだけになってしまいました。ケーキとか、クリーム系には合うんですけどね。

 この”植物図鑑”、作者の有川浩があとがきで書いているように、”リアル落ち物女の子バージョン”。いわゆる

  親方~、空から女の子が!(*4)

 であります。ファンタスティックな出会いではありますが、その後苦労を背負い込むのがお約束。さやかさんも、イツキ君に振り回されるはめになります。道草も種類を特定するのはけっこう難しいものがあって間違って食べるとおなかを壊すリスクもありますし、道草も男の子も食べるときには充分にご注意を!

 本読みの私にとって”有川浩にハズレなし”と、お勧め作家の一人ですが、この本もOK! すてきな出会いを待ってるOLのお嬢さん、ぜひお召し上がりください。

《脚注》
(*1)名前のプレートがついていな花や木を~
 別に植物図鑑のブログを作るつもりはないんですが、ネット情報の信頼性にはそれなりに気を使っています。
(*2)薔薇の花束なんてのはインパクトのある代表でしょうが
 会社に入ったすぐ、保健室の女医さんがイベントで”百万本のバラ”を歌ってましたが、素敵な歌声で今でも覚えてます。今でも元気にされているんでしょうか?
 日本では、加藤登紀子のカバーが有名です。
(*3)奥様、作れるでしょうか?
 奥様は”日本茶インストラクター”という資格を持っています。(本人のブログをご参照
 この資格を出しているのは”NPO法人日本茶インストラクター協会”ですが、会長は元衆議院議員で、金融再生委員会委員長、金融担当大臣を歴任した柳澤 伯夫。こっちのほうが驚きでしたが、調べてみると静岡県第3区が地盤なんですね。なるほど。
(*4)親方~、空から女の子が!
 ”天空の城 ラピュタ”(宮崎駿 スタジオジブリ)の主人公、美少女シータと元気少年パズーの出会いのシーンです。
 最近では藤島康介が”ああっ女神さまっ(37巻)”で、このパロディをやってました。

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