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起業とは、情熱が引き起こす犯罪のようなものだ(グーグルが描く未来/サクラソウ)

 ども、ブログを書くのにGoogleやYahoo!のお世話になってるおぢさん、たいちろ~です。
 先日、娘から大学の課題を見せてもらったんですが、「引用はかまいませんが”コピペ”の評価は0です」って書いたりました。最近は、小中学生でもコピペ当たり前、盗作騒ぎまで起こっているようで(*1)、書くほうも、評価するほうも大変です。
 先日読んだ本に”昔の卒論は手書きで80枚もかけばちゃんと結論に落ちてなくても、書きなおすのが大変だからOKみたいなところがあったけど、今はワープロだからコピペの引用は見破られて、ちゃんと論旨が展開していて結論に落ちてないとダメ。本質を問われるので結構しんどい(*2)”みたいな話が出ていましたが、適当な卒論書いて卒業したおぢさんとしては耳の痛い話です。
 ということで、今回ご紹介するのは日ごろお世話になってるGoogleの創業者を扱った”グーグルが描く未来”であります。


0307
 写真はたいちろ~さんの撮影。近所のサクラソウです。


【本】グーグルが描く未来(リチャード・L・ブラント  武田ランダムハウスジャパン)
 原題が”INSIDE LARRY AND SERGEY’S BRAIN(ラリーとサーゲイの頭ん中)”とあるように、検索サイトの巨人”グーグル”の創業者であるラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンが何を考えているかをまとめた本。
【花】サクラソウ(桜草)
 サクラソウ科サクラソウ属の多年草。桜色のかわいい花が咲きます。プリムラ(西洋サクラソウ)も同じ仲間ですが、こっちは色が白いのが多いみたい。
 花言葉は”希望、青春の始まりと終わり、運命を開く”など。


 改めて見てみると、グーグルというか検索ビジネスって本当に最近のことなんですね。どこをスタートと見るかによりますが、ほとんど2000年代のもの。年表にしてみるとこんな感じです。

  1995年12月 アルタビスタ(アメリカの検索エンジン)公開
  1995年 3月 Yahoo!設立
  1998年 9月 Google起業
  2000年 6月 Yahoo!のサーチエンジンにGoogleを採用
  2001年 8月  日本法人のグーグル株式会社を設立
  2001年12月 ”アキハバラ@DEEP(*3)”(石田衣良)の長編小説が
        別冊文藝春秋に連載(2002年1月号~2004年7月号)
  2004年 2月 Yahoo!のサーチエンジンの契約終了。
  2010年 7月 Yahoo!がGoogleと検索分野などで提携すると発表
  2010年12月 公正取引委員会が両社の提携に独占禁止法上の措置をとるため
        引き続き調査を行う必要はないとの判断を発表

 小説の”アキハバラ@DEEP”を入れたのは、この小説が画期的な検索エンジンの開発を扱っているからですが、2001年とGoogleが一般化する直後ぐらいの時期で”まだ一発逆転が効きそう”みたいな雰囲気があったから。
 でも、検索エンジンのビジネスって意外なほど興味を持たれてなかったんですね。本書によるとアルタビスタを開発したDECにしても”DECのサーバーの性能をひけらかしたいだけ”だったそうですし。今でこそ提携でごたごたしているYahoo!にしてもGoogleの検索エンジンを採用しているぐらいだし。当時の企業の中でも、Googleになれるチャンスはたくさんあったはずとのこと(*4)。

 で、なぜGoogleだったかというと、ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンがいたから。2人の起業家のインターネットに対する理解、情熱、検索に対する姿勢、直感といった資質が成功をもたらした要因としています。

  起業とは、情熱が引き起こす犯罪のようなものだ。
  そこには動機、手段そしてチャンスがそろう必要がある。
  グーグルにチャンスあると認識できたのは創業者たちだけであり

   (中略)
  手段と動機はラリーとサーゲイ自身である
   (中略)
  彼らの存在なくして、これほど偉大な企業になるようなダイナミズムは
  持ち得なかっただろう。

 会社でよく新規ビジネス検討のワーキングみないなのがあるんですが、なかなかビジネスが実現しない。なんでかというと、ビジネスプランを立てて、関係者に根回しして、会議で検討して、稟議書書いて、そこから予算措置をして・・・みたいなことをやっていると、ここまでで膨大なエネルギーが必要だし、のたのたやってて時間ばっかしかかっちゃう。ましてや、現業も抱えてるし、給料が上がるわけでもないし、みたいな。
 トップマネジメントが動機と手段を持っている奴を見つけてきて、目の前に10億円ばかし現ナマ積んで見せて、”責任はオレがとるから、好きにやってみろ!”ぐらい言ったほうがうまくいくんじゃないかなぁ。いわゆるインキュベーターのベンチャーキャピタルみたいに、チャンスと人材の見極め機能をトップマネジメントの仕事と割り切ったほうがいいんじゃないかと、この本を読んで思っちゃいます。

 検索ビジネスって、始まってからの年数で考えるとまだティーンエイジャーぐらいの青春期。そんな時期でも、始まりを作る企業もあれば、終わっちゃう企業も出てきます(*5)。でも、起業家ってのはやっぱり”運命を開く”人たちであることには間違いなさそうですね。

 ”グーグルが描く未来”は、Googleという会社というよりも、2人の創業者の傑出した個性を書いた本。検索ビジネスの流れみたいなのを知るには良い本です。

《脚注》
(*1)盗作騒ぎまで起こっているようで
 2010年10月、前橋市が主催する詩のコンクール「詩(うた)のまち前橋若い芽のポエム」で、金賞作品が盗作であることが発覚した。盗作していたのは秋田市内の中学3年の女子生徒(15)で、ネットの投稿サイトからの盗用だった。コンクールの存続にもかかわる事態となったが、ネットを含めた膨大な作品群から盗作を見抜くのは至難の業という現実もある。(産経新聞ニュースより抜粋)
(*2)昔の卒論は手書きで80枚もかけば~
 ”人生2割がちょうどいい(小田嶋 隆、岡 康道)”より。詳しくはこちらをどうぞ。
(*3)アキハバラ@DEEP
 人付き合いヘタ、潔癖症、アルピノ、引きこもり、武闘派メイドさんといった連中の集まった”アキハバラ@DEEP”が画期的な人格移植型検索エンジン”クルーク”を開発した。大手IT企業の悪玉にそれを奪われたとき、おたくたちの戦いが始まった!
 2006年にテレビドラマ化、映画化。映画版の山田優がかっこいいぞっと。
(*4)Googleになれるチャンスはたくさんあったはずとのこと
 じゃあできるかというとまた別の話。検索エンジンの優秀さが理由に挙げられることが多いGoogleですが、世界中のウェブサイトから情報を集めてインデックスを作るために数十万台のサーバを保有するという装置産業的な側面も持っています。
(*5)終わっちゃう企業も出てきます
 上記のアルタビスタを開発したDECはコンパックを経てヒューレットパッカードに買収されました。

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