« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »

2010年10月

キリストの十字架は痛みを感じるか?(未来の二つの顔/ハナミズキ)

 ども、コンピュータ会社に勤めるおぢさん、たいちろ~です(これは本当)。
 2010年7月12日、SF作家のジェイムズ・P・ホーガンが亡くなられました。
 ハードSFの巨匠にして、元DEC(*1)のセールスエンジニアという、コンピュータ関係者にとっては小椋佳(*2)みたいな存在。
 若いころにはけっこうはまっったな~と思いつつ、久しぶりに”未来の2つの顔”を読んでみました。


0072
 写真はたいちろ~さんの撮影。近所の公園に咲くハナミズキです。


【本】未来の二つの顔(ジェイムズ・P・ホーガン、東京創元社)
 月面の工事現場で、コンピューターが勝手に下した誤った判断のために大事故が発生した。人工知能を研究しているダイアー博士は人類とコンピュータの未来のためにある実験を提案する。それは、閉鎖された空間でコンピュータネトワークをシミュレートするというものだった・・・
【花】ハナミズキ
 ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木。春には十字状のきれいな花が咲きます。一説によると、キリストの十字架に使われたのはこの木だとか(聖書にも記述はないそうです)。


 さて、表題の”キリストの十字架は痛みを感じるか?”ですが、この質問のポイントは”十字架のキリスト”ではなく”キリストの十字架”である点。釘を打たれたキリストが痛みを感じているのは容易に想像できますが、はたして十字架も痛みを感じているのか? という問いです。
 これは”異なる知性体が人間と同じように感じ、考えるか”というアナロジーで、コンピュータでも当てはまります。”未来の二つの顔”で語られていることのバックボーンになっている問いでもあります。で、痛みとかを感じないコンピュータに生存本能みたいなのが目覚めるか、その時、コンピュータがどのように行動するかが予想できないということで、”実験してみましょう”ということになります。

 まあ、バイオスフィア2(*3)みたいな考え方で、実際にやってみるのがスペースコロニー”ヤヌス(Janus)”になります。”ヤヌス”はローマ神話に出てくる2つの顔を持つ神様の名前。2つの未来を象徴するにはナイスなネーミングです(*4)。
 で、ヤヌスに組み込まれたコンピューターネットワークが”スパルタカス”。

 実験のもうひとつの目的は”いざとなったら電源が切れるか?
 SFではよく出てくるネタですが、現実を照らし合わせて考えると、実はこれってけっこう難しいんですね。昔のメインフレーム(*5)には”エマージェンシーボタン”ってのがあって、緊急停止させることができるんですが、復旧させるにはCE(ハードウェア保守の専門担当者)が必要で、社会インフラで使っている場合、これを押すには勇気のいるシロモノ。実際にこの機械を撤去するために停止させる時”私に押させてください!”という人が何人かいましたが、気持ちはよくわかります。
 それに、現在のコンピュータはアベイラビリティ(*6)が高いので、そうそう止まらないように作られています。

 ネタバレになりますが”未来の二つの顔”でも人類側は多大な犠牲をはらいながら結局コンピュータを停止させることはできませんでした。”多大な犠牲”というのはコンピュータが人類側を攻撃したから。”生存本能”というのはつきつめると自分の生存を脅かす存在を排除することにつながりますので、人類側を攻撃するのは論理的な行動。問題はどこまでが適正かということ。
 ボクシングだと倒れた相手を殴ってはいけないし、ほっぺたをなぐられたからといってナイフで相手を刺せば過剰防衛といわれます。前者はルールの問題で、後者は程度の問題。だいたいルールを知らなければ、それがやっていいことか悪いことかがわからんし、プロレスなら倒れた相手をマウントポジションでフルぼっこできるので”今、自分がなにをやっているか”の認識も必要です。
 程度の問題はもっとやっかいで、シチュエーションによってかなりの幅で変化するので人間でも判断が難しい(*7)。ましてや”痛み”という感覚のないモノに論理で説明するというのは、そうとうに厄介なことです。

 で、最初のお題に戻ると、痛みを持たないコンピュータに人間の痛みを理解させるには、相手のことを自分に置き換えて類推することが必要。”コンピュータが生きたいならば人間も生きたいはずだ。そのためには協力することが最適解である”というロジックを確立しなければならないワケです。

 物語の最後に語られるダイアー博士の言葉。

  スパルタカスがわれわれに言おうとしているのはこういうことだ。
   ”きみたちは、そうしたければ、私の電源を切ることもできる。
    きみたちが何者であるかを知ったいま、私は闘うことはできないのだから。
    だがきみたちは私が必要なんだぞ、ばか者ども!”

 今の人類より、よっぽど知的な存在であります。

 ”未来の二つの顔”は1979年と30年以上前の作品ですが、今だに色あせない作品。コンピュータ関係の方にはぜひ読んでいただきたい名作です。

《脚注》
(*1)DEC(ディジタル・イクイップメント・コーポレーション)
 かつて一世を風靡したミニコンピュータメーカ。パソコン黎明期の本を読むと、”PDP-11”、や”VAX”が憧れとともに語れています。
 実は、就活でこの日本法人を受けて合格してたので、今の会社に入っていなければここにいたはずです。現在は買収されてヒューレット・パッカード (HP) に。
(*2)小椋佳みたいな存在
 小椋佳はシンガーソングライターにして第一勧業銀行(現みずほ銀行)の支店長/部長を歴任という、二足のわらじを履ききった70年代サラリーマン憧れの人。
 代表作は”俺たちの旅(中村雅俊)”、”愛燦燦(美空ひばり)”、”シクラメンのかほり(布施明)”など多数。
(*3)バイオスフィア2(Biosphere2)
 アメリカのアリゾナ州に建設された”密閉空間の中の人工生態系”実験施設。
 人類が宇宙空間に移住する場合、閉鎖された狭い生態系で果たして生存することが出来るのかを確かめるために建設されましたが、いろいろあって失敗したみたいです。
(*4)2つの未来を象徴するにはナイスなネーミングです
 出入り口と扉の神様なので、新しい未来の入り口という意味もあるのかも。一年の終わりと始まりの境界なので1月を司る神様。Januaryの語源です。
(*5)メインフレーム
 汎用機とも呼ばれ大型コンピューターのこと。金融機関などの基幹系で使われていて、パソコンが普及する前の”コンピュータ”といえばこのイメージ。
(*6)アベイラビリティ(availability)
 現在のコンピュータは障害・停止・破損が発生しにくく、不具合が生じた際にも速やかに復旧できるように設計されています。二重化だとかクラスタリングなどいろんな技術があります。日本語では”可用性”。
(*7)シチュエーションによってかなりの幅で変化する
 One murder makes a villain; millions a hero. Numbers sanctify
 一人の殺害は犯罪者を生み、百万の殺害は英雄を生む。数が(殺人を)神聖化する
  チャールズ・チャップリン -殺人狂時代-

やっぱり、和子さんと深町くんの再開の物語だと思います(時をかける少女/古時計)

 ども、ややこしい昭和のおぢさん、たいちろ~です。
 楽しみにしていた”時をかける少女 2010年版”がやっとDVDになりました。主演の芳山あかり役の仲里依紗はかわういし(このタイプ好みです)、溝呂木涼太役の中尾明慶も1970年代の若者像をさわやかに演じているし。
 でも、見ていておそらく若い人とおぢさんではちょっと感じ方が違うのかな~ということで、今回はおぢさん的”時をかける少女”の感想であります。


0115_2
 左の写真はたいちろ~さんの撮影。青森の某旅館で見つけた古時計です。


【DVD】時をかける少女 1983年版(監督 大林宣彦、主演 原田知世)
 高校1年生の芳山和子は理科実験室でラベンダーの香りを嗅いで気を失った。その後、同じ時間を繰り返していることに気づいた和子は友人の深町一夫に相談する。一夫はそれを”タイムリープ”という能力を持ってしまったと話す・・・
【DVD】時をかける少女 2010年版(監督 谷口正晃、主演 仲里依紗、)
 薬学者 芳山和子は友人の浅倉吾郎から一枚の写真とラベンダーの花の入った封筒を受け取った。自分の過去を思い出した和子は1972年にタイムスリップしようとするが、交通事故にあってしまう。その思いをかなえようと娘のあかりはタイムスリップをするが、間違えて1974年に来てしまった!
 そして、この時代であったSF映画青年、溝呂木涼太とともに若き日の母、和子とその思い人をを探すことに・・・
 83年版の続編的な作品。
【道具】古時計
 83年版と、10年版の演出での一番の違いは”時を超える表現”だったりします。谷口監督が流れるような”数字”の崩壊で表現したのに対し、大林監督では制止したカットを次々切り替えていくやりかた。それと秒針の”コチ、コチ”いう音、なんだかアナログとデジタルが逆転しているみたいで不思議です(*1)。
 でも、いつから時計はこんなに静かになったんだろう?


 ”芳山和子”、この名前はなんと言うか時代を超えたおぢさん世代の永遠のヒロインなんですね。多くの人には大林版の原田知世だったり、コアな人には幻の浅野真弓だったり(*2)。原田知世も決して美人ってわけではないですが、清楚で守ってあげたいようなはかなさと、思いの純粋さってけっこうインパクトありました(*3)。

 で、その和子さんが大人になって娘を生んで、その娘が高校生になって、というとどうしても、こっちに思い入れがでちゃうんですね。

 2010年度版では、和子さんをめぐる3人のおぢさんが登場します。

 一人目は、あかりの実の父親のゴテツこと長谷川政道氏。
 昔はそれなりに和子さんとラブラブみたいですけど、あかりが生まれたあとほとんど音信不通だし、あかりとの会話もとっても他人行儀だし。ほとんど存在感のないお父さん。まあ、今風の娘と父ってこっちに近いのかもしれませんが。

 二人目は、和子さんの幼馴染、吾朗さん。あかりからも”吾朗ちゃん”といって慕われている実質的な後見人みたいな人。今でも和子さんに想いがあるようです。幼馴染が恋愛に結び付かなかった典型みたいな人ですが、きっととてもいい人なんだろうな~

 三人目が失われた和子さんの初恋のお相手、深町一夫。
 かつてのミステリアスな美少年が、今では素敵なナイスミドルに。演じる石丸幹二がいい味だしています。
 あかりのメッセージを受け取って、病床の和子を訪れる深町君。

  和子さん:伝言、とどいたのね。
  深町くん:ああ
  和子さん:深町一夫として来てくれたんだ。
  深町くん:ありがとう。
       (あかりは)君によく似てる

 とっても嬉しそうにほほ笑む、和子さん。
 おぢさんにとって別れた恋人の娘に”君によく似てる”てのはとっても想いのある一言。

   結ばれなかった恋人
   この人の娘”あかり”のお父さんになっていたかもしれない、もうひとつの未来
   この人と待ちえなかった、温かい家庭

 そういったことへの万感の想いをこめた言葉。
 おぢさん的にはこういうのに感動をしてしまうのであります。

 病室を出て、廊下を歩くシーンで言葉もなくあかりとすれ違うシーンなんて(*4)、大林版へのみごとなオマージュになっていて、このシーンだけで、大林版をもう一回見ようという気持ちになりました。

 やっぱり、10年度版の”時かけ”って、けなげにがんばるあかりちゃんのお話でも、涼太とのラブストーリーでもなく、和子さんと深町くんの再開の物語だと思ってしまうのであります。

 大林監督が”昔の「時をかける少女」と2本立てで見たら、きっと凄いぜ!”と言ってますが、ぜひ2本とも観て欲しい映画なのであります。

《脚注》
(*1)アナログとデジタルが逆転しているみたいで不思議です
 たとえば、時間を連続した針の動きで表現するのが”アナログ”、とびとびな数字で表現するのがデジタル。でも、昔の時計は機構的に秒針が止まって、動いてを繰り返す方式なので、カットの切り替えとあいまって、今見ると大林版のほうがデジタル的に感じてしまいます。
(*2)幻の浅野真弓だったり
 浅野真弓は1972年に放映されたNHK少年ドラマシリーズすがの第一作”タイムトラベラー”で芳山和子を演じた女優。出演当時は本名の”島田淳子”でした。2010年版で石橋杏奈が演じる若き日の和子は原田知世よりこっちのイメージに近いです。
 あかりがタイムリープしようとした先の時代が実はここ。
 映像が最終回を除いて現存しない幻の名作です。
(*3)原田知世も決して美人ってわけではないですが~
 原田知世ファンには申し訳ありませんが、改めて映画を見ると、そんなに美人ってわけでもないし、演技のうまい役者さんでもないですが、かえってそこに味があるんだよな~、なぜか。
(*4)廊下を歩くシーンで
 83年版のエンディングシーンでは、薬学部で研究をしている和子さんと深町君が廊下ですれ違って会話をするシーンになっています。
 こういったのを喜んでしまうのって、オールドファンならではかも。

ギー太を買うなら”10GIGA”へ!(けいおん!/JEUGIA三条本店)

 ども、カワイオルガン教室幼年科卒業のおぢさん、たいちろ~です。
 私自身は音楽は聴くほう(クラシック派)ですが、楽器のほうはいたって不調法です。が、奥様と娘は楽器を弾くのが好きなようで、ある日突然”アイリッシュハープが弾きたい!”と言い出しました。
 今でこそ、”借りぐらしのアリエッティ(*1)”の音楽で使われているのでご存じの方もいらっしゃるでしょうが、当時はほとんどマイナーな楽器でして、仙台には売っていないため、わざわざ銀座の十字屋とかまで買いに来ることに(*2)。
 ことほどさように、楽器を弾くにはまず楽器を買わないといけません。ということで、今回ご紹介するのは聖地巡礼シリーズ、”けいおん!”に登場する伝説の楽器店、”10GIGAを見に行く!”であります。


Jeugia0513 Jeugia0515
 写真はたいちろ~さんの撮影。JEUGIAの外観とお店の中の様子です。


【本】 けいおん!(かきふらい 芳文社)
【DVD】 けいおん!(かきふらい 京都アニメーション)
 4人の女子高校生、平沢唯、田井中律、秋山澪、琴吹紬は廃部寸前の軽音楽部でガールズバンドを組んで活動するという4コママンガ。
 その筋では圧倒的な人気を誇る京都アニメーションでアニメ化。
 アニメ版第2話で唯ちゃんがキター(愛称 ギー太)を買いに行くエピソードに登場するのが”10GIGA”です。
【旅行】 JEUGIA三条本店
 ”JEUGIA”は京都市中京区に本店を持つ音楽教室、楽器、CD等を販売する会社。HPを見たところでは、上記の十字屋(JUJIYA)とは別法人のようです。
 ”10GIGA”のモデルになったのが三条本店


 さて、京都観光を兼ねまして10GIGAへの行き方なんぞを。
 (地図はJEUGIAのHPより)
Juegigamap

 遠くからいらっしゃる方のためにJR京都駅を起点とすると、まず地下鉄烏丸線(*3)で四条駅まで。そこから東の河原町方向に向かって四条通りの左側を歩くと寺町通りのアーケードがあります。ここで左側に曲がって上がっていきます(*4)。このアーケードは京都の伝統工芸品を扱う店から、ゲームセンターからと古いものと新しいものが混然と、でも違和感なくまじりあっているところです。だいたい5~600mぐらいですが、時間を感じさせない散策コース。ぶらぶら歩いても結構楽しい通りです。
 突き当りに大きな”かに道楽”の看板があるのでそこを東に入ると(右に曲がるってことです)、すぐ先に”JEUGIA三条本店”が!

 アニメを見た人ならすぐわかります。店の外観とか、ロゴマークとかはまったくそっくり。ドーム型のアーケードの屋根や、地面のタイルの雰囲気なんかまったり”けいおん!”の世界です。
 で、お店にはいるとギター売り場は地下なので、エスカレータで下へ。写真を見ていただくとわかりますが、スチールメッシュの壁にキターが並んでいるとこもそっくりです。天井がうちっぱなしになっていますが、ライトも明るくて、感じの良いお店。ちゃんと左利き用のギターも置いてましたし。

 カウンターの前にはマグカップやTシャツといった”けいおん!グッズ”が・・・
 よく見ると、天井や壁にけいおん!のポスターが張ってあったりとかもしてます。でも、まじめにギターを買いに来た人には”なぜ、こんなところに女子高生のアニメのポスターが?!”と思われるかもしれませんね。1階には”けいおん!”のCD/DVDの特設コーナーもありました。

 不思議だったのは、”ここが、けいおん!のモデルになったお店だ!!”みたいな宣伝がなかったこと。まあ、お店の雰囲気に合わないこともあるんでしょうが、これが大阪だったら絶対にやってるでしょうね。そのへんが京都人の奥ゆかしいところかもしれません。

 私は時間がなかったので、そのままひとつ手前の寺町通りを下って四条通りまで戻りましたが、このお店から少し上がると本能寺(*5)もあるので、”戦国BASARA”(*6)ファンにもそっちを巡礼するのもいいかも。
 まじめに観光するなら、ここから東に向かうと鴨川を渡れば川端通りから東大路通りにに出るので、平安神宮、知恩院、八坂神社などがあります。

 ところで、この春から下宿を始めた娘から”もう1台、アイリッシュハープを買って!”と言われてますが、うちにはもうお金がありません。琴吹紬さんのように、25万円のギターを5万円に値切れればいいんですけど、JEUGIAで・・・

《脚注》
(*1)借りぐらしのアリエッティ
 メアリー・ノートンのファンタジー小説『床下の小人たち』を原作とするスタジオジブリの映画。監督は米林宏昌。
 セシル・コルベルが主題歌「Arrietty's Song」で演奏しているのがアイリッシュハープです。
(*2)わざわざ銀座の十字屋とかまで買いに来ることに
 十字屋は銀座にあるハープとフルートの専門店。コンサートホールもあるとってもセレブな雰囲気のお店です。明治7年創業の聖書類輸入のお店だったとか(だから十字屋)。ちなみにこちらの綴りは”JUJIYA”です。
 こう書くと、とってもセレブなご家庭のように見えますが、ハープ1台でボーナスの半分以上が吹っ飛びました。その時買ったハープは奥様ブログに掲載されています。
(*3)地下鉄烏丸線
 ”烏丸”は”からすま”と読みます。関西在住以外の方には難読漢字(”とりまる”と間違える人が多いです)。
 四条は京都駅から2つめの駅になります。
(*4)上がっていきます
 京都独特の場所の表し方で北に向かうのが”上がる”、南に向かうのが”下がる”。東西は”東入る、西入る”。
 この前一緒だった地方出身者がタクシーで”四条通りまで行ってください”といったら、”四条のどこですか”と聞かれたそうですが、京都ではこれでは行きたいとこへつけません。
 京都は東西南北に走る通りでできているので”四条河原町西入る”というと四条通りと河原町通りの交差点を西にいったあたりということになります。
(*5)本能寺
 織田信長が明智光秀に襲撃された”本能寺の変”で有名。
 ただし、現在の本能寺は1587年に豊臣秀吉により移築されているので、本能寺の変当時は別の場所(中京区蛸薬師通小川通西南角)だったとのこと。
(*6)戦国BASARA
 カプコンのアクションゲーム、及びテレビアニメ。戦国エスパー大戦絵巻。
 長嶋茂雄のような英語まじりで話す伊達政宗とか、ドクトルGのようなヘンな発音でしゃべる織田信長が笑えます。

温泉三昧、読書三昧、だけどやっぱり”何もせんほうがええ”(ひとめあなたに/チャイニーズ・スープ/えんどうまめ)

  ども、余命あと一週間のおぢさん、たいちろ~です(たぶんウソだと思いますけど・・・)
 さて、今回のお題は”地球滅亡まであと1週間だと分かったら何をする?”ですが、あまりジタバタするのは趣味ではないので、のんびりしたいもんですなぁ。家族といっしょに露天風呂でも入りに行って、あとは読み残した本(膨大にありますが)でも読みながら、終焉の時を迎えるなんてのがオツなもんです
 そういえば、昔、同じお題に”「愛に時間を(*1)」をもういっぺん読み直す”と答えた友人がおりましたが、本読みとはこうありたいものです。
 まあ、どうしても何かやれと言われたら、高層ビルの上から人々を見下ろして”愚民どもよ、おのれの所業を恥じ、神の怒りの前に滅びるがよい!”なんて叫んでみるのも面白いかもね。
 というわけで、今回のお題の答えとしてはもはや古典とも言える新井素子の”ひとめあなたに”のご紹介であります。


0357 0053
 写真はたいちろ~さんの撮影。えんどうまめの実とその花です。


【本】ひとめあなたに(新井素子 創元SF文庫)
 「一週間後に巨大な隕石が地球に隕石が激突する。地球そのものが消滅してしまう」。そのニュースを見た女子大生の圭子は、恋人・朗に会うために練馬から西鎌倉までの歩いていくことを決意する。その道すがらに見た人々の行動とは・・・
 双葉社版の裏表紙には”SF作家新井素子が、リリカルに謳う」とあるけどどっちかというとモダンホラーって感じがします。
【CD】チャイニーズ・スープ(荒井由実)
 ハモンドオルガンの音色が軽快なお料理ソング。ただ軽快な外見とは裏腹に中身はユーミン曰く、「女の持っている無意識な残酷性とか、ぬるい頽廃みたいなものが書きたかった」との事(wikipediaより)。
 荒井由実(ユーミン)の3枚目のオリジナルアルバム『COBALT HOUR』に収録。
【花】えんどうまめ
 煮物やサラダなどに使うエンドウマメですが、歴史は古く古代オリエント地方や地中海地方で栽培化されていたそうです。スーパーでは実しか見ませんが、けっこうかわいらしい紫色の花が咲きます。


 さて、”ひとめあなたに”ですが、あらすじは上記のとおりですが構成は連作集というべきもの。登場人物は日本人形みたいな新妻 由利子さん、おとなしくていい子の受験生 真理ちゃん、眠ることが大好きな小学生 智子ちゃん、学生結婚した女子大生 恭子さん。こう書くとまともな女性たちかと思われるでしょうが、実はみんな静かなる狂気をはらんだ人たちです。

 ネタバレになりますが、受験生の真理ちゃんはあと一週間で地球がなくなる=受験もななくなるというのに世界史の参考書を抱えて勉強するような子。妹が受験勉強で泳げなくなったことで”私の時間を返して!”と母親に喰ってかかるのとは対照的。別にパニックするのが正しいとは言いませんが、この静けさ、日常の延長のような淡々とした振る舞いは実際に見ると怖いでしょうねぇ

 ぬいぐるみのくじらを抱えて眠る智子ちゃん。つらい現実を否定して夢の中に生きる少女。小学生に”この世界は、全部、わたしの夢なんだもの。だって、こんなことが本当の世界の筈、ないじゃない。じゃ、お姉ちゃんの知っている現実が本当の現実だって証拠、ある?”なんて廬生(ろしゅ)や、荘周ばりの(*2)哲学的な命題を、しかも地球滅亡の時につきつけられるなんて、かなりシュールだと思います。

 学生結婚した恭子さん。夫を捨てて、昔の恋人の持つシェルターに行こうとする妻。その理由は”お腹の赤ちゃんを生き延びさせるため”。利己的とまでいえる赤ちゃんへの愛と叫びは狂気にまで昇華されているよう。

 そして極め付きは由利子さん。デコレーションケーキの生クリームを塗ったようなマンションに住む可憐な新妻。でも、この人は愛人の所に行こうとする夫を包丁で刺し殺して料理しちゃうんですね。

   莢が私の心なら、豆はわかれた男たち
   みんなこぼれて 鍋の底
   煮込んでしまえばみんな形もなくなる もうすぐ出来上がり

 荒井由美の”チャイニーズ・スープ(CHINESE SOUP)”です。明るいくテンポの良い曲ですが、この曲を口ずさみながら夫の肉を煮込んでいるシーンってかなり怖いですよ・・・

 今や、ライトノベルのご先祖様的な存在の新井素子ですが、こういった怖い話も平気で書いてるんですよね。どこが怖いかって言うと、極限状態になった人間がとる狂気や自暴自棄がある意味で共感できるのに対し、その狂気が日常生活となんら変わらないというところ。それは日常生活自体がすでに狂気であったのかもしれないからでしょうか。

 双葉社版の初版は1981年と30年近く昔の作品ですが、今でも入手可能。このお題を語るなら、ぜひ読んでほしい一冊です。

 ところで、表題の”何もせんほうがええ”は小松左京の”日本沈没(*3)”から。謎の黒幕、渡老人が”日本民族の将来”というレポートを丹波哲郎演じる総理大臣に手渡すシーンです。4つめの意見として挙げたもの。1億1千万の日本人が日本列島とともに沈んだほうが日本人にとって一番良いことだと。
 日本SF史上、有数の名シーンであります。


《脚注》
(*1)愛に時間を(ロバート・A・ハインライン ハヤカワ文庫)
 4000年以上の時を生き、死のほかはすべて体験した男、ラザルス・ロング。ひっそりと死を迎えようとしていた彼は子孫たちにひとつの要求をつきつけた。彼の波乱に満ちた人生でも、まだ体験していないことを捜せと・・・
 ハインラインのSF小説。まだ読んでないですが死ぬまでには読んでみたい本です。
(*2)廬生(ろしゅ)や、荘周ばりの
 廬生という若者が呂翁という道士に出会い、夢が叶うという不思議な枕を貰った。廬生は栄旺栄華を極め、幸福な生活を送っり多くの人々に惜しまれながら眠るように死んだ。ふと目覚めると、それはすべて夢で、まだ栗粥がまだできあがっていないほんのわずかの時間しかたっていなかった。(邯鄲の枕
 荘周は以前、夢の中で胡蝶となった。荘周であることは全く念頭になかった。荘周である私が夢の中で胡蝶となったのか、自分は実は胡蝶であって、いま夢を見て荘周となっているのか、いずれが本当か私にはわからない。(胡蝶の夢
(*3)日本沈没(小松左京 小学館文庫)
 地球物理学者である田所雄介博士は、地震の観測データから日本列島に異変が起きているのを直感し、一つの結論に達する。それは「日本列島は2年以内に陸地のほとんどが海面下に沈降する」というものだった・・・
 2006年に草彅剛と柴咲コウの主演でリメイクされましたが、お勧めは1973年版のほう。小林桂樹、丹波哲郎といったおじさんたちがいい味を出しています

戦ったり、推理する能力ってのは人間の属性なのかも(ロボット刑事/鋼鉄都市/蟻塚)

 ども、娘がロボット工学するおぢさん、たいちろ~です。
 先日、”科捜研の女(*1)”を見てました。微細試料を分析するとこがけっこうコンピュータ屋の心をくすぐるとこもあって、時々見てました。 で、こういう科学捜査を突き詰めると、”歩く分析マシン=ロボット刑事”に行きつくわけでして、今回ご紹介するのはロボット刑事もの2題、石ノ森章太郎の”ロボット刑事”と、アイザック・アシモフの”鋼鉄都市”であります。


Photo
 写真は蟻塚。世界遺産イェーイから。
 何百万人もの人間が住む鋼鉄でパッケージされた都市ってこんな感じ?


【本】 ロボット刑事(石ノ森章太郎 中公文庫コミック版)
 カンと経験で事件を解決してきた芝刑事の前に現れたのはさまざな薬品、器具、電子頭脳を含めた最近の捜査用システムの総合体”ロボット刑事 K”だった・・・
 TV特撮シリーズもありますが、ストーリーは別物。
 表題は”ロボット刑事K”だと思っていましたが、意外にも”ロボット刑事”が正しいです。
【本】 鋼鉄都市(アイザック・アシモフ ハヤカワSF文庫)
 人々が鋼鉄のドームの中で生活する未来の地球。ニューヨーク市警の刑事イライジャ・ベイリが捜査を命じられたのは、宇宙移民者の子孫が駐在する施設内での殺人事件。そしてパートナとして現れたのはロボット刑事のR・ダニール・オリヴォーだった。
 原題は”The Caves Of Steel”と”都市”ではなく”洞窟”。話的にはこちらのほうがしっくりきます。
【自然】蟻塚
 巣を地中に作る過程でできる、土や砂や松葉や粘土などの堆積でできた山。熱帯地方には高さ6メートルにも及ぶ塔もあるそうです。


 2冊ともずいぶん以前に読んでいて同じような話だと思っていましたが、改めて読んでみると実はかなりテイストの違う作品。同じ点と違う点をまとめるとこんな感じ。

〔同じ点〕
冒頭には人間の刑事から嫌われている
 ”ロボット刑事”では老刑事である芝にとって科学捜査そのものが自らの”カンと経験”を否定するもの。だから科学捜査の象徴である”K”に反発を持つのは当然。
 ”鋼鉄都市”では、人間の仕事を奪うロボット自体が社会にとって嫌悪の対象。
最後にはお互いに認め合う
 芝刑事は、Kの心の優しさ、優秀さに最後は心をひらきます。
 ベイリも、人間とロボットによる新しい宇宙植民への道を説くようになります。

 こう書くとストーリー的には同じように見えますが、意外にも同じ点はこれぐらいで、相違点のほうが圧倒的に多いんですね。

〔相違点〕
容貌
 Kは一目でロボットとわかるような徹仮面的容貌。多くのロボットと違って変身せず、日常生活もこのまま。
 R・ダニールは高名なロボット学者でさえすぐには見抜けないほどの人間のそっくりさん。
捜査ロボットとしての性能
 Kのほうは光学分析、うそ発見機、線条痕の比較、血液分析など科学分析機能のかたまり。歩く科捜研みたいなもんです。
 一方、R・ダニールのほうは脳分析という高度なうそ発見機以外は分析機能はなさそうです。
ロボット工学第一条の順守性(*2)
 R・ダニールは暴徒化しそうな民衆に銃を向けますが、これは裏ワザ。基本的には第一条を順守しています。
 一方Kはロボット同士の戦いをする前提で作製されているので、基本的には武器の塊。実際に犯人を逮捕するために、痛がっている人間の腕をねじあげるなんて平気でやっています。作製者の霧島博士によると”アシモフの三原則を組み込んでいる”とのことですが・・・
推理する能力
 2つの小説で面白いのは、”ロボット刑事”では実際の事件ではKがホームズ役で、芝刑事がワトスン役。ただしKの正体を探る場合にみこれが逆転します。
 一方、”鋼鉄都市”では、いろいろ推理するのは(はずれることも多いけど)人間のベイリの役目。R・ダニールはむしろいろいろ証拠固めをするほうに回っています。

 この違いはどこから来るのか?
 意外なことに”ロボットの刑事”というジャンルで”純粋”にロボットは少ないんですね。Kにしたところで、頭脳には培養した霧島博士の母親の脳を使ったいわばサイボーグ。R・ダニールという存在はむしろ少数派です。
 古典的な8マンアーネスト・ライト、特撮モノのロボコップ機動刑事ジバン、最近ではルーン=バロットボイルドなど、みんなサイボーグの系列になります(*3)。

 思うに、純粋なロボットとして作製されたR・ダニールの存在意義が”観察者”であるのに対し、戦ったり、推理(=人を疑う)する能力ってのは畢竟、人間の属性なのかも。そしてKをはじめ、自分のありように悩むサイボーグたちの原点もそこにあるのかもしれません。

 良書とも、SFでは古典的名作。合わせて読んでみると、また別の趣があります。

《脚注》
(*1)科捜研の女
 沢口靖子演じる京都府警科学捜査研究所の法医学研究員”榊マリコ”の活躍を描くテレビ朝日の刑事ドラマ。
 調べて意外だったのは、科学捜査研究員は刑事部に所属するものの(京都府警の場合)身分上は警察官ではなく、拳銃の携帯や逮捕権などは認められていないとのこと。ただし、採用は県警本部で行い警察学校に通う必要もあります。
 京都府警科学捜査研究所の活動はこちらからどうぞ。
(*2)ロボット工学第一条の順守性
 アイザック・アシモフが提唱したロボットが従うべき三原則
    第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。
      また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない
  第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
      ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
  第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、
      自己をまもらなければならない。
 SFでロボットを描く上では、守るべき大原則。
 ただし、リアルでこれを実現させるには、超絶的なコンピュータサイエンスと社会科学の発展が必要です。
(*3)8マンやアーネスト・ライト~
 8マン:平井和正、桑田二郎。人間の東刑事の記憶を移植したということで、
     ボディーはロボットだが魂は人間というサイボーグ。
 アーネスト・ライト:平井和正”サイボーグ・ブルース”より
     同僚に狙撃され殉職した警官がサイボーグとして再生。
 ロボコップ:殉職した警官の頭脳を移植したロボット警官が登場するSF映画。
     デザインは東映の”宇宙刑事ギャバン”の引用だそうです。
 機動刑事ジバン:東映の特撮テレビ番組。ヒロインを救うために殉職した刑事を救う
     ためにサイボーグ化。ロボコップの動きがとりいれられてます。
 ルーン=バロット、ディムズデイル・ボイルド:
     冲方丁”マルドゥックシリーズ”。ロボット刑事モノとは言い難いですが、
     超人的な捜査官ということで。

勉強しようとすると、他のことをしたくなるのが人の常です(けいおん!/白バラ)

 ども、新人教育担当のおぢさん、たいちろ~です。
 先日、今年度入社新人との飲み会がありまして、カラオケの話になりました。
 で、お客さんとの接待で”アニソン縛り(*1)”をやったっとのこと。まあ、お客さんからのリクエストだったそうなのでいいですけど、時代だな~~~
 仲間内だと”ガンダム縛り”とか”エヴァ縛り”(*2)なんてのもあるそうです。
 今やオリコン上位の定番で、紅白歌合戦にアニメ枠があるご時世、ということで、今回ご紹介するのはガールズバンドの大ヒット漫画”けいおん!”であります。


_301

 写真は白バラ。フリー素材屋Hoshinoから。意外ですが白バラの写真をもってませんでした。


【本】 けいおん!(かきふらい 芳文社)
【DVD】 けいおん!(かきふらい 京都アニメーション)
 4人の女子高校生、平沢唯、田井中律、秋山澪、琴吹紬は廃部寸前の軽音楽部でガールズバンドを組んで活動するという4コママンガ。
 その筋では圧倒的な人気を誇る京都アニメーションでアニメ化。使われた音楽はCD総売り上げ100万枚、総ダウンロード数も100万を超えてるそうです。
 4巻にてめでたく全員ご卒業しました。
【花】 白バラ
 バラは色によって花言葉が違います。色だと、赤は”愛情、情熱”、黄色は”友情、可憐”、ピンクは”上品、気品”など。白いバラは”尊敬”の他に”無邪気”ってのもあります。


 しかし、女子高生バンドがエレキキター、エレキベース、キーボード、ドラムとは。おぢさん世代としては高校生ならフォーク&アコースティックギターが定番だったもんなぁ・・・ 憧れは白いギター(*4)だったし。
 軽音楽部もフォークソングがメインストリーム。エレキギターを弾くバンドもいたにはいましたが、レッド・ツェッペリンの”天国への階段”や、ディープ・パープルの”スモーク・オン・ザ・ウォーター”(*5)のコピーバンドのノリ。さすがに、うちの高校ではキッス(*7)のコピーをやろうなんて勇気のあるヤツはいませんでした。コスプレのネットショップなんかなかった時代、衣装が自作できなかっただだけかもしれませんが。

 

 ”けいおん!”に先駆けてエレキを弾いていたのは涼宮ハルヒ (*8)でしたが、やっぱりこの時も”最近の女子高生ってすごいな~”と思いました。おぢさん世代とは音楽センスが違うんでしょうねえ。iPodどころかウォークマンすら世の中に出る前でしたし。

 さて、話は戻って”けいおん!”ですが、最新刊の4巻ではあまり音楽してません。というのも、この話はまじめに進級させているのでここでは3年生。むしろ”3年生で引退せずに文化祭にでるんかい!?”と突っ込んでしまいそうです。
 エピソードの多くは受験にかかわることですが、勉強しようとするとかえって他のことをしたくなるのが人の常。唯と妹の憂の会話。

  憂:お姉ちゃーん、あれ、何やってるの?
  唯:あ、憂、ギー太(ギター)を押し入れにしまっているの
    受験が終わるまで、ちょっとの間、お別れだよ・・・
  憂:すごーい 決心したんだ
  唯:ちょっとの間・・ ちょっとの・・・・ 閉められない・・・
  憂:全然決心ついてない!

   そのあと、コーヒーを入れて唯の部屋に行くと、すでにギターを弾いている唯が・・・

 この気持ち、よくわかります。私も来週”ITパスポート試験(*8)”があるのにこうやってブログ書いてるし・・・

 いちおう花のブログでもありますので、ちょっとこっちの話題も。
 4巻のキャラクター紹介のページは登場人物が花を持ってますが、何の花でしょう?
平沢唯 :赤い実がなるのはけっこういっぱいあるけど、南天あたりかなあ
田井中律:ふわふわのタンポポの種
秋山澪 :”清純”が花言葉の胡蝶蘭(こちょうらん)
中野梓 :”完璧な魅力”が花言葉の白椿。(赤椿は”気取らない優美さ”です)
真鍋和 :花の形だけだとジャスミンっぽいんですが・・・
さわ子先生:白いバラ。先生の場合は”尊敬”っていうより”無邪気”だろうな
平沢憂 :白い花飾りというとクローバーだけど形が違うし、白い花は多すぎて。
     花言葉が”愛らしさ”のゆきやなぎなんて合いそうだけど。
意外とわからなかったのが琴吹紬と鈴木純。両方ともピンク色で特徴あるんだけど、なんだろうなぁ?
 だれかわかったら教えてください。

《脚注》
(*1)アニソン縛り
 歌う曲がアニメソング限定というカラオケ。ヤマトやマジンガーZあたりは定番ですが、あんましマイナーな曲を歌うと引かれます。たとえば、”三十路岬”とか。
(*2)”ガンダム縛り”とか”エヴァ縛り”
 機動戦士ガンダムとかエヴァンゲリオン曲限定のカラオケ。
 ちなみに私は”Fly Me to the Moon”が歌えます。”英語耳ドリル(*3)”で練習しました。
(*3)英語耳ドリル(松澤 喜好 アスキー・メディアワークス)
  英語の発音とリスニングを歌でマスターしようという英語の教材。TOEIC受ける時に勉強しましたが、この曲だけで挫折しました。
(*4)白いギター
 1970年代を代表するバラエティ”TVジョッキー”より。変わった技を披露する”奇人変人コンテスト”に出場すると貰える”白いギター”は若者の憧れでした。
 チェリッシュの”白いギター”とはまったく別物です。
(*5)ディープ・パープルの”スモーク・オン・ザ・ウォーター”
 エレキギターを買って”ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャジャジャン”をやらないヤツはいないとう名曲。まっ、はしかみたいなもンです。
 ちなみに、アコースティックギターでは”禁じられた遊び”でした。
(*6)キッス(KISS)
 デーモニッシュなメイクと衣装のヘヴィメタルバンド。相撲解説者、デーモン閣下
のご先祖様。”けいおん!”ではさわ子先生はこのバンドの子孫になります。
(*7)涼宮ハルヒ
 同じ京都アニメーション作製の”涼宮ハルヒの憂鬱”より。怪我などで演奏できなくなりそうなガールズバンドの代役として演奏するエピソード。別にバニーガールの格好に驚いたわけではありません
(*8)ITパスポート試験
 2009年から始まった情報処理技術者試験の一種。役員から”全員受験するように”というお達っしがあったんですが、なんでこの歳になって試験勉強なんか・・・

無料、すなわち”すばらしい価格”の未来のお話です(フリー/おながわ秋刀魚収穫祭)

 ども、スーパーの試食大好きおぢさん、たいちろ~です。
 先日、女川の”おながわ秋刀魚収穫祭”に行ってきました。お目当てはさんまの無料炭火焼きとさんま20匹が1000円の格安販売であります
 でも、こういった”無料”のイベントでモトがとれるんでしょうか?
 ということで、今回ご紹介するのはネットでの無料ビジネスを分析した本、”フリー”であります。


0391

写真はたいちろ~さんの撮影。おながわ秋刀魚収穫祭の風景です。


【本】フリー(クリス・アンダーソン 日本放送出版協会)
 なぜ、ネットワークのサービスは無料にしてもビジネスが成り立つのかという疑問を分析した本。クリス・アンダーソンは”ロングテール(*1)”の著者でもあります。
 日本語の副題は”〈無料〉からお金を生みだす新戦略”ですが、原題では”The Future of a Radical Price”。Radicalは”過激な、極端な、急進的な”などのほかに”すばらしい”という意味もあって、内容的にはこっちのほうが合っている気がします。
【旅行】おながわ秋刀魚収穫祭
 宮城県女川町(おながわ)で9月中旬に開催されるイベント。仙台から車で2時間程度で行けることもあって、人口1万人の女川町に7万人以上の人が集まります。
 テーマソングの”さんまDEサンバ”は一度聴いたら忘れられない名曲です、たぶん。


 リアルな世界の商品を無料にして儲かるのか? たとえば今回の秋刀魚収穫祭の場合、約2万5000匹(約3.5トン)のさんまを無料で食べさせてくれますが、これにかかるコストは卸売価格ベースだと約170万円。ただし今年は異常に価格が高かったので、09年9月ベースだと約28万円、意外とコストはかかってません(*2)。
 で、どの程度経済効果があるかというと単純に客単価1000円としても、7万人集まれば7000万円になります。それにこう言っては女川町民には失礼かもしれませんが、サンマの漁獲高の割にはどっちかというとマイナーな女川町(*3)の知名度upにも役立ってると思います。

 じゃあ、いつでも無料にできるかというと、そうはいかないのが常識的な考えですが、これに近いことをやっているのがデジタル(ビット)の世界です。

  競争市場では、価格は限界費用まで下落する
  インターネットは史上もっとも競争の激しい市場である
  インターネットを動かすテクノロジーの限界費用は年々ゼロに近づいている
  よってフリー(無料)は必然でありビットは無料になることを望んでいる

 というのが、クリス・アンダーソンの主張。コンピューターを売っている立場としてこう言っては何ですが、5年も使ったサーバーをレベルアップして使い続けるより、買い換えたほうがコストパフォーマンスは圧倒的に上です。
 ただし、この本のポイントは限界費用はゼロに近づいてもゼロにはならないこと。必ずコストを負担する人が必要です。このコスト負担を3つに分類していて

 1)直接的内部相互補助:一部が有料で一部が無料
            例=携帯電話のハードを無料にして通信費で儲ける
 2)三者間市場あるいは市場の二面性:ある顧客の費用を別の顧客が負担する
            例=利用者には無料で広告で儲けるグーグル
 3)フリーミアム:一部の有料顧客が他の顧客の無料分を負担する
            例=試用版は無料、製品版は有料なソフトウェア

 でも、私が読んでて面白かったのは4つめのコスト負担者、つまりコンテンツを無償でアップする人、私のようなブロガーの存在です。本書では非貨幣経済として”注目経済”、”評判経済”と呼んでいます。要約すると

 a)人間には自己実現の欲求がある(*4)
 b)インターネットやネットゲームはこの自己実現への行為である
 c)注目経済、評判経済は測定可能である
 d)注目経済(注目貨幣)は現実の経済(現金)と交換可能である

 インターネットがユニークなのはc)の測定可能性。たとえば本だと素人が出版すること自体がハードルが高い上に、ランキングでもせいぜい10位ぐらいまでしか公表されません。ところがブログだとかなり詳細にブログランキングなんかが表示されているし、それに出なくてもアクセス数はリアルタイムに知ることができるので、ややもするとアクセス数アップに血道をあげることになります(*5)。

 あと、d)の注目貨幣と現金の交換が可能になったのも、インターネットの特徴でしょう。本書ではゲームの例をあげています。ゲーム内で注目通貨を稼ぐには時間をかける必要があるし、これを稼ぐ手間を惜しみたければ現実の通貨でこれを買うというもの。それに強いリーダ=高い評判経済ってのもあるんでしょうね。前回読んだ”ネトゲ廃人(*7)”に出てくる人たちの行動もこうやって見るとよく説明できます
 それに、ヒット数が多ければ広告サイトにリンクをさせるアフリエイトで稼ぐという手もありそうです。

 ただ、掛けたコストに対して現実の収入が見合っているかというとそればまた別の話。私の場合、作製した時間にマクドナルドジョブペイメント指数(*8)を掛けて計算すると1クリックあたり17円のコストがかかっています。で、収入はというと数千円も行ってないけど。一時期”アフリエイトで稼ぐ”みたいはノウハウ本がよく出てましたがホントに稼げてたんでしょうかねえ。

 ”フリー”は現在のインターネットビジネスの根幹を理解するのは良い本。コンピュータ関係以外のビジネスをしている人にもぜひ押さえておいて欲しい本です。

《脚注》
(*1)ロングテール (ハヤカワ新書juice)
 一般的に売り上げは上位商品20%が全体の80%を占めるが、ネットの場合だと売り場面積が無制限にあるので、残りの80%の商品でも大きな売上を上げられるという考え方。よく”Amazon.comがなぜ儲かるか”という説明に使われます。
(*2)約2万5000匹のさんまは~
 社団法人漁業情報サービスセンターの調査によると2010年8月の1キロあたりの卸売価格は491円。09年の場合、8月 158円、9月 80円。10月 59円でした。
(*3)どっちかというとマイナーな女川町
 ずいぶん昔ですが、女川町のお客さん向けのシステム販売をお手伝いしたことがありますが、”おながわ”は読めませんでした。
 さんまの漁獲高としては根室、銚子に次ぐ3位(2008年度)ですが、東京の人にとっては銚子や目黒のさんま祭りの宮城県気仙沼(4位)、岩手県宮古(7位)のほうが有名かも。ちなみに俳優の中村雅俊は女川町の出身です。
(*4)人間には自己実現の欲求がある
 アメリカの心理学者、アブラハム・マズローの提唱した”自己実現理論(欲求段階説)より。人間の欲求は下位から”生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求”の5段階に分類され、下位の欲求が満たされると上位の欲求に移行するというもの。マネジメントの本には良く出てきます。
(*5)アクセス数アップに血道をあげることになります
 最近読んだ本だと”ぼくオタリーマン4”(よしたに 中経出版)にランクアップに熱中するシーンが出てきます。まあ、この行為自体をどう見るかは人それぞれでしょうが、累計100万部突破のマンガ家になっているんだから、モトは取ったでしょうねぇ。
 奥様もブログ村でランクアップしたって喜んでたし・・・
(*7)ネトゲ廃人(芦崎治 リーダーズノート)
 「ネトゲ廃人」、ネットゲームに膨大な時間を費やしてバーチャルな世界に生きる者。ネットゲームを遊んでいた人がいかにネトゲ廃人になったのか、どうしてリアルの世界に生還できたのかを描いたルポタージュ。詳しくはこちらから
(*8)マクドナルドジョブペイメント指数
 マクドナルドのアルバイト時間給のこと。マニュアル化されているマクドのバイトですが時間給は地域によってかなりばらつきがあります(例:東京駅店=950円、沖縄県那覇市ひめゆり通り店=630円)。おそらく労働力の需給関係と物価で決まるものと思われます。
 私の造語ですが、誰かまじめに研究しないかなぁ。絶対に面白いと思うけど。
 ちなみに、国別の購買力を比較する”ビッグマック指数”というのは経済学の用語として実在すます。

« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ