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会いたかったよ、ヤマトの諸君(宇宙戦艦ヤマト 復活編/大和ミュージアム)

 ども、宇宙戦艦ヤマトの第一世代のおぢさん、たいちろ~です。
 ”宇宙戦艦ヤマト 復活編”のDVDが出ましたので、さっそく観ました。
 いや~、オープニングに流れるあのスキャト”無限に広がる大宇宙”のナレーション、何もかも皆懐かしい・・・
 アクエリアス(*1)からの発進シークエンスなんか、思わずうるうるしてしまいました。 ということで、今回ご紹介するのはオールドファン(*2)から見た”宇宙戦艦ヤマト 復活編”であります。


080524

写真はたいちろ~さんの撮影。大和ミュージアムの”1/10大和モデル”です。
1/10スケールとは、実物はかなりの迫力でした。


【DVD】宇宙戦艦ヤマト 復活編(西崎 義展 バンダイビジュアル)
 西暦2220年、地球は移動性ブラックホールに飲み込まれようとしていた。この危機の対し人類はアマールへの移民を決行するが、謎の大艦隊の攻撃に会う。すして、第三次移民船団の護衛艦隊司令として古代進艦長の下”宇宙戦艦ヤマト”は発進した・・・
 中年になった古代君、真田さんをメインに、おぢさん世代もがんばるヤマトではあります。
【旅行】大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)
 広島県呉市にある旧日本海軍の戦艦”大和”(本物の方)をテーマとした科学館。メインは1/10大和のモデル。私が行った時は”宇宙戦艦ヤマト”のコーナーもありました。軍事オタクならずとも楽しめる所です
 すぐ近所にある”潜水艦あきしお(実物)”を展示した”てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)”もお勧め。(ブログでの紹介はこちらから)

 さて、内容については、はっきり言って”ほかに作りようがなかったのか!
 始まってすぐの”原案 石原慎太郎”の時点で、おもいっっきりどん引きしましたね。今さら昭和の小説家をひっぱりだしてどうする!(*3) 都知事のネームバリューで客を引こうとしているなら、ファンをなめています。
 演出その他も、好意的に言っても過去のSF作品へのオマージュ、辛口に言えばパクリのオンパレード。まあ、ブルーノアまでは許すとしても(*4)いったい何を考えて作ってるんだ?

〔敵役がバルカン人〕
 敵のバルスマン総司令官、メッツラー総督ってのが、おかっぱ頭にとんがり耳とまんまスタートレックのバルカン人そのまんま。
 そういえば、この人たちが登場する会議の場面もスターウォーズのそれっっぽいし。

〔ライバル役がバッフ・クラン〕
 古代艦長と対峙するエトス星艦隊司令長官”ゴルイ提督”。声の人がデスラー総統を担当した”伊武雅刀”であることは、まあファンサービスとして良しとしましょう。
 でも、なんで見た目が伝説巨人イデオンに登場するバッフ・クランそのまんななんだ?(*5) そりゃ、キャラクターデザイン、総作画監督 が湖川友謙と同じ人だというのはわかりますが、あっこまで似せなくてもええんでないかい?

〔パネルの文字がエヴァ〕
 パネルに大写ししているメッセージが英語のあとにわざとらしく日本語が。これってエヴァンゲリオンのパネル表示そっくりです。
 名前を見る限り、あいも変わらず日本人しか乗っていないんだからどちらかに統一すればいいものを・・・

〔オペレーターの指の動きが攻殻機動隊〕
 まあ、コンピュータールームがスタートレックにでてきたのとそっくりまでは許容ししょう。でもオペレーターの動きの演出が攻殻機動隊(*6)ってのはなんだかな~

〔トランジッション波動砲がアマテラス〕
 今回ヤマトに装備された6連装の”トランジッション波動砲”。まあ、拳銃のリボルバーからの流用なんでしょうが、これってスターシップ・オペレーターズ(*7)に出てきた宇宙戦艦”アマテラス”にも同じようなアイデアが・・・

〔クラシックのBGMが銀河英雄伝説〕
 まあ、クラシックをBGMに使うのはありですが、選択のテイストがなんだか”銀河英雄伝説(*8)”っぽいな~~
 戦闘機同士のドックファイトがベートーヴェンのピアノソナタ”月光”の第三楽章だったり、なんとなくシンクロナイズドスイミングを髣髴とさせる潜宙艦航法で攻撃される場面では同じく ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番”皇帝”の第一楽章だったり
 こういった、本来合わなさそうな音楽を戦闘シーンに使うってのはけっこう面白い演出ではあるんですが、ここまで、同じような使い方をされるってのはどうでしょうね。


 そもそも最初のヤマトが当時の若者の心をつかんだのは、”子供向け”と思われていたアニメに若者が見るにも耐えうるストーリー、クオリティを持ちこむという先進性にあったはず。それが、今回のような過去の名作の幻影にとらわれているようでは偉大なる”ヤマトの”名が泣きます。
 それに、西崎監督って著作権意識があるんでしょうかねぇ・・・(*9)


 艦長という立場がありながら若いモンを押しのけて自分で波動砲をぶっぱなす古代艦長とか、相変わらずクールな真田さんとか、アナライザーと飲んだくれる佐渡先生とか、オールドファンには美味しいシーンもあるっちゃあるんですが、若い世代の人から見てどうなんでしょうか。
 最後のテロップが”第一部 完”になってますが、まだ続けるんですか、これ。
 おぢさん世代にとっては古女房みたいなものなんでお付き合いすることにはなるんしょうが、平成のオタク世代にとっちゃ、いい皮の面って気がしないでもないんですがねぇ。

《脚注》
(*1)アクエリアス
 ”宇宙戦艦ヤマト 完結編”に登場する水惑星。今回の話はその続きという世界観です。ていうか、完結させたんと違うんかい!
 まあ、ご都合主義的な復活はヤマトのお家芸ではあります。
(*2)オールドファン
 なんせ、初回放送のTVをリアルタイムで観た世代だもんな~。
 劇場版では、始発電車に乗っていって映画館前に並びました。当時は社会現象扱いされましたが・・・
(*3)昭和の小説家をひっっぱりだしてどうする!
 今でこそ都知事の人ですが、元々は”太陽の季節”で芥川賞を受賞した作家です。受賞は1955年ですから、もう半世紀以上昔のこと。
 なんで、今さらこんな人を・・・
(*4)ブルーノアまでは許すとしても
 第1次移民船団護衛艦隊旗艦の名前ですが、オリジナルはヤマトと同じく西崎義展製作の”宇宙空母ブルーノア”から。まあ、製作が同じだから文句はいいませんが、今さら忘れ去られた作品を引っ張り出さなくても・・・
(*5)伝説巨人イデオンに登場するバッフ・クラン
 ”伝説巨人イデオン”は機動戦士ガンダムに続き日本サンライズと富野喜幸が作成したアニメ。バッフ・クランは敵の種族の名前。おかっぱ頭に無骨な顔立ちはそのまんまです。
(*6)攻殻機動隊
 士郎正宗原作、監督押井守。ジャパニメーションを代表するSFアニメの傑作。
(*7)スターシップ・オペレーターズ
 水野良作のSFライトノベルを原作に、”灼眼のシャナ”も担当した渡部高志が監督でアニメ化。
(*8)銀河英雄伝説
 田中芳樹による長編SF小説を、”超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか”で監督を務めた石黒昇がアニメ化。
 映画版第1作中におけるラヴェルの”ボレロ”をBGMに使ったドックファイトはアニメ史に残る名シーンです。
(*9)西崎監督って著作権意識があるんでしょうかね・・・
 なんだか、長いこと裁判でごちゃごちゃやってました。今回の作製で”松本零士”の名前が一つも出てこないのは、そのへんの”大人の事情”ってやつみたいです。
 精神的支柱である”松本零士”が参加していれば、こんな作品にはならなかったような気がするのは私だけでしょうか?

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コメント

実写版ヤマトだとか・実写版のあしたのジョーだとか、俺たちの子供時代・青春時代の思い出を弄繰り回すのはいいかげんにしてほしい!いったい誰に向かって発信したいのかわからんものばかり。ジャニーズファン相手に、ある程度の利益確保はできるでしょうけどね、それだけ。平成のクリエイター達にお願いしたい。昭和のネタに頼らないで、オリジナルを作ってほしい。エヴァンゲリオンだって、よく見りゃ昭和の遺産の継ぎはぎだしね。

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