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ボンカレー的、貧困なる精神(我が心はICにあらず/セリ)

 ども、あいかわらずぐだぐだブログを書いているおぢさん、たいちろ~です。
 ブログというものは内容はともかく、まがりなりにも”書く”という行為なわけですが、やはり影響を受けた作家というものが存在します。一人目はマンガ家の”いしかわじゅん(*1)”、二人目が今回ご紹介する”小田嶋 隆”であります。
 テクニカルライター(*2)の草分けの人ではありますが、屈折していて、不平家で、オタクで、斜に構えていて、毒舌で、一言でいうとヤなヤローなんですが、この男が後に天下の”ASAHIパソコン”(*3)のコラムニストに成り上がろうとは・・・
 でも、面白いんですよ、この人の書く文章って


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写真はたいちろ~さんの撮影。近所のスーパーで売っていたセリです。


【本】我が心はICにあらず(小田嶋 隆 光文社文庫)
 ”遊撃手(ラ・ポート(*4))”、”月刊BUG NEWS(ビー・エヌ・エヌ)”に掲載されたエッセイを集めた本。オリジナルのビー・エヌ・エヌ版の出版は1988年。
 ”ハッカーの花かんざし”、”ハッカーの金銭感覚”、”パソピア7からの発想(*5)” など、エッセイの題名からして、内容はそんな話です。
 ちなみに、”我が心は石にあらず(*6)”の誤植ではないので念のため。
【花】セリ(芹)
 春の七草の一つ。1月ごろにはスーパーマーケット等で束で売っています。川のそばなどに自生しているようですが、ドクセリ(日本三大有毒植物の一つ)と似ているので注意が必要。


 ここに掲載されているエッセイは1985年ごろと、パソコン界がカンブリア爆発(*7)を迎えた時代に書かれたもの。やっと、MS-DOSやソコン通信(ただし300~2400bps)の出始め、Windowsの普及はまだまだ先(*8)。そんな時代はまさにハッカーの黎明期でもありました(*9)。でも、ハッカー感ってそのことからあんまり変わっていないんですよね。そんな中でも、今でも通用しそうなスルドイ分析を”ハッカーの金銭感覚”から引用。

 私の考えによれば、貧困は単なる経済生活の一状態を示す述語だが、貧乏は文化的、生理的、精神的な背景までをも含む、より包括的な概念だ。それ故、貧困は遺伝しなくても貧乏は遺伝するのである。
 もっと分かりやすく言えば、貧困とは昼食にボンカレーを食べるような生活のことで、貧乏というのはボンカレーをうまいと思ってしまう感覚のことである。ついでに言えば、中流意識とは、ボンカレーを恥じてボンカレーゴールドを買おうとする意思のことだ。
(*10)

 どんな経済書より、これほど貧困と貧乏をテキカクに表わした記述はありませんぜ!
 ちなみに私はセブンイレブンの冷凍エビピラフ、肉のハナマサの”プロ仕様激辛カレー”(ともに100円)を愛食しておりますが、なんか負けた気がする・・・

 余談ですが”貧乏”というキーワードで花言葉を探すと”セリ”ってのが引っかかってきます。”清廉潔白”てのが多いんですが、”貧乏だが高潔”というのも。まあ、名前が芹(セリ)だけに、鴨(カモ)にされているのかもしれません(*11)。

 実はこの本、オリジナル版が本箱のどっかに入っているはずなんですが見つからなくて、B○○K○FFの105円棚で先日やっと見つけてました。もちろん絶版ですが、Amazon.comで中古品なら2,000円近くするんですぜ、これ。もし古本屋で見かけたら絶対に買いです。
 できれば、岩波文庫で復刊してもいいぐらいの名著なんだがな~。まっ、無理だと思うけど。

《脚注》
(*1)いしかわじゅん
 一般の人にはNHKの”BSマンガ夜話”のコメンテーター・漫画評論家と思われているかもしれませんが、本業は漫画家。初期の”憂国”、”約束の地”、”至福の街”や、週刊プレイボーイに連載されたトレンディ風マンガ”東京物語”など名作が多いんですよ、マイナーだけど。
(*2)テクニカルライター
 パソコン黎明期に雨後の竹の子のごとく誕生したカタカナ職業の一つ。”わかりにくいパソコンのマニュアルをわかりやすく解説する本”を作るというお仕事。当時のマニュアルがいかに不親切な作りだったかがわかりますが、最近はほとんど(本の形では)マニュアルを添付することすら放棄しているんだから、まだマシか?!
(*3)天下の”ASAHIパソコン”
 1988年(あの『AERA』創刊の年だぜ、おい)、に天下の朝日新聞社から発刊されたパソコン初心者向け雑誌。技術情報より、時事記事やコラムのほうが面白かったです。2006年に休刊。
(*4)ラ・ポート
 アニメ雑誌『アニメック』や投稿雑誌『ファンロード』を出版していた会社といえば、その筋の方なら分かっていただけるかと・・・
 過去形なのは、会社自体は2003年に倒産したから。
(*5)パソピア7からの発想
 ”パソピア7”は1983年に東芝から発売されたホビー用8ビットパソコン。コマーシャルキャラクターはお元気だったころの横山やすし師匠・木村一八親子
 CPUはザイログのZ―80A。詳しいスペックは”高島平パソコン倶楽部”のHPでどうぞ。知っても役には立たない知識ですが。
(*6)我が心は石にあらず
 高橋 和巳の小説。”邪宗門”や”悲の器”を書いた小説家でもあります。この人の本読んだことないので詳しいことは割愛。
(*7)カンブリア爆発
 ”カンブリア爆発”とは、およそ5億4200万年前~5億3000万年前に突如として今日見られる動物が登場した現象のこと。その理由は新井素子の”ネプチューン”に詳しい
 パソコン界でも、この時期前後から”マイコン”と呼ばれる今思うとおもちゃ並みの機能から、ディスプレイ付き、BASIC内臓とまがりなりにも個人が遊べるレベルに進化し、いろんなメーカーから提供されるようになりました。
(*8)Windowsの普及はまだまだ先
 WindowsがデファクトになったVer3.1は1992年の登場。インターネットの拡大とともに売れたWindows 95は1995年の発売であります。
(*9)ハッカーの黎明期でもありました
 それまでは、ざっくり感でいうと技術者の時代。あこがれのVAXで遊ぶとか、TK80にアセンブラでプログラムを組むとか・・
 説明すると長くなるので、スルーしてください。
(*10)貧困とは昼食にボンカレーを食べるような生活のことで~
 別にボンカレーに恨みがあるわけではありませんので、念のため。
 ちなみに、1985年当時のボンカレーの値段は分かりませんでしたが、2010年現在ではボンカレー(沖縄限定)、ボンカレーゴールド21とも168円(税込み)です。
(11)名前が芹(セリ)だけに、鴨(カモ)にされている~
 新選組の悪役、芹沢鴨(せりざわかも)のダジャレです。単にそれだけです。申し訳ない。

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パソコン通信は実は私結構ハマっていました。ニフティ・サーブ、懐かしいね。でも貧乏だったのでパソコンが買えなかったので、シャープの書院(ワープロ)にモデムを装着してやっていました。ワープロとはいっても20万くらいしたんだからね。当時のパソコンがいかに高かったか。しかも今みたいにブロードバンドじゃないから、時間いくらの従量制。無駄なことは一切無し!でけっこうテキパキとやってましたよ。買ったけどまったく使っていなかった英会話教材を掲示板に書き込んで、これが売れたりして。ヤフオクじゃないけど、けっこう不用品を処分してました。

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本日は休暇中のローリーが書きます。GWも一応今日で一区切り、かな?渋滞が激しいみたいだね。でも今年のGWは天気もよく、良かったね。ボクもいろいろ遊びに出かけたけど、毎日ハッピーで楽しかった。明日は仕事だけど、直ぐに週末だもんね。来週からが思いやられるって感じかな。まぁ政治家の皆さんはGWもなくいろいろ大変だ(政治家に限らないけどね)。しかしこの国のトップの情けなさは笑うしかないね。みんなに�... [続きを読む]

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