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2010年1月

楽しい教室、たぶん肉食系じゃないと思うけど(うわさの肉食系女子/マンモスの肉)

 ども、人畜無害、草食系おぢさんのたいちろ~です。
 さて、私の奥様ですが、仙台市内でフラワークラフト教室なるものを主宰しています。どちらかというと”華やか”というよりシックで大人向けの作品が中心で、生徒さんも何十人かいるようです。
 ドライフラワー等を扱っているので、生け花同様”草食系っぽい趣味”の教室です。最近は習い事をする女性が増えているそうですが、今回は習い事市場の一翼を担っている肉食系女子のお話。”うわさの肉食系女子”のご紹介であります。

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 写真上は、”原始体験スナック マンモスの肉”、下は”ギャートルズ肉”。
 共に各社のHPより。

【本】うわさの肉食系女子(肉食系女子研究会 ゴマブックス)
 巷をにぎわしている肉食系女子の生態を紹介した本。
 肉食系マンガとか、肉食系女子の座談会とか、肉食系女子ランキングなどがのってます。ちなみにランキング第一位は山本モナ(*1)。なるほど。
【グルメ】マンモスの肉
 マンガなどに登場する通称”マンガ肉”の代表。”はじめ人間ギャートルズ(*2)”に登場する”マンモスの肉”が嚆矢。
 ”原始体験スナック マンモスの肉”は東ハトから、”ギャートルズ肉”がエスケー食品から販売されています。(ギャートルズ肉は現在は完売)

 で、この”肉食系女子”ですが、対になる”草食系男子”と比べるとこんな感じ。

〔肉食系女子〕
 恋愛に積極的な女子
 エッチにも積極的な女子
 合コン大好きな女子
 男子が消極的な場合、自分からアプローチする女子
 男子に好かれるためには努力を惜しまない女子
  ※本書の定義より

〔草食系男子〕
 恋愛やセックスに積極的ではない男子
 心が優しく、男らしさに縛られていない男子
 傷ついたり傷つけたりすることが苦手な男子

 さらに本書では”偽装自然な出会い系肉食女子”という小分類があって、”共通の趣味としてのサークル活動や習い事に参加し、自然な出会いを不自然に求める”ってのも上げています。

 細かく分析すれば、女性の社会進出とか、ジェンダー論(*3)うんぬんとかあるんでしょうが、造語としては秀逸だと思いますね。こういった言葉のポイントは、世相を上手く反映していることに加え、シャレが社会的に認知、つまり”笑ってすませられる”コンセンサスがあること。
 かつてバブル前夜のころに金魂巻(*4)で、”金持ち=○金(まるきん)”、”貧乏人=○ビ”といって、貧乏人のライフスタイルを笑ってられましたが、これはバブルに向かって経済が昇り調子で、貧乏でもそこそこ食えて、夢を追っかけられる(*5)という下地があってのことです。今や、リアル貧乏まっさかりの格差社会の時代、おそらくシャレにはならんでしょう。

 まあ、”肉食系女子”という言葉が社会に受け入れられている=女性が積極的な生き方をするのは良いことだと思います。男がヘタレすぎるだけかもしれませんが・・
 他人がどうこう言う話じゃないですが、この本を読んでると、”肉食系女子”って意外と女性の強い結婚願望の裏返しのような気もします。その例が、本書の中に載ってる、肉食系女子の座談会に割り込んだひとみさん(草食系男子と結婚した肉食系女子)のお言葉。

  あんたたち、草食男子ばかにしてるけど、
  草食を肉食にさせるまでの魅力がないってことでしょ

   (中略)
  歯が抜けて草も食べられなくなる前に、結婚相手見つかるといいね
   ⇒座談会強制終了

 まあ、捕食の対象にもならない草食系おぢさんがいってもせん無いことですが・・・

 奥様の主宰しているフラワークラフト教室ですが、平日の午前中で、男の人の生徒さんがいると聞いていませんので出会いを求められる方には向いてないでしょうが、純粋に趣味として楽しむのであれば、お勧めだと思います。
 エレガントな草食系女子の方はぜひどうぞ!

 奥様ブログ フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと
  楽しい教室
  フラワークラフト教室のご案内

《脚注》
(*1)山本モナ
 元朝日放送(ABC)アナウンサーで現在はタレント。関西人にとってアナウンサー像というと、”まじめな朝日放送、バラエティの毎日放送”というイメージがありますが、この人は完全なバラエティ体質。
 民主党の細野豪志議員とか、読売ジャイアンツの二岡智宏内野手とかの不倫で有名ですが、スキャンダルをネタに躍進するのは肉食系の面目躍如です。
(*2)はじめ人間ギャートルズ
 園山俊二原作のギャグ漫画。1974年に朝日放送系でアニメ化。
 父ちゃんの狩ってきたマンモスが主な食料です。
 エンディングテーマの”やつらの足音のバラード(作詞 園山俊二、作曲 かまやつひろし)はアニメ史に残る名曲です。
(*3)ジェンダー論
 ”生物学的性別=セックス”に対する、”社会的・文化的な性のありよう”のこと。
 男と女の間には深くて暗い川があるので(By野坂昭如)、難しい議論です。
(*4)金魂巻(キンコンカン)
 イラストレーター、エッセイストの渡辺 和博が1984年にコピーライター、イラストレーター、ミュージシャンなどのライフスタイルを描いてベストセラーになった本です。もう四半世紀も前なんですねぇ。
 ”○金、○ビ”はこの年の第1回流行語大賞を受賞。
(*5)貧乏でもそこそこ食えて、夢を追っかけられる
 この意味で使われる”フリータ”という言葉が登場したのは少し遅れて1987年のことです。

京都の大学に行きたくなる映画です!(鴨川ホルモー/ぶどう)

 ども、関西出身、節分には恵方巻を食べる派のたいちろ~です。
 もうすぐ節分であります。昔、大阪から転勤で東京に来たすぐですのこと、節分の時に”今年の恵方はどっちですか?(*1)”と聞いたところ、”なんですか、それ?”と言われました。それから20年、今や東京の人も知っている風習ですが、これを全国区にまで押し上げたのがコンビニとのこと(*2)。恐るべし、コンビニパワー!
 ということで、今回は節分にちなんでオニの出てくる話”鴨川ホルモー”であります。

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 写真はたいちろ~さんの撮影。福島のぶどうです。

【本】鴨川ホルモー(万城目 学 角川文庫)
【本】鴨川ホルモー 漫画版(万城目 学、作画 渡会けいじ 角川書店)
【DVD】鴨川ホルモー(万城目 学、出演 山田孝之, 栗山千明 ポニーキャニオン)
 京都大学の新入生 安倍は、「京大青竜会」という謎のサークルの勧誘を受け、一目惚れした早良京子に会いたいためにいっしょに入部してしまう。
 そこは、”オニ”を駆使して4大学で争う”ホルモー”を行うサークルだった・・・
【花】ぶどう
 ブドウ科のつる性低木。この果実を乾燥させたものが干しぶどうです。

 さて、この”ホルモー”というのは10人一組でそれぞれ100匹のオニを使って、オニが全滅するか代表者が”降参=ホルモーと叫ぶ”まで続けるという競技。オニというより”式神(*3)”といったほうが良いかも。
 で、競技を行う4つの大学が、京都を代表する4校です。

  京都大学  :東を守護する”青竜会”
  龍谷大学  :南を守護する”フェニックス(朱雀団)”
  京都産業大学:北を守護する”玄武組”
  立命館大学 :西を守護する”白虎隊”

 なお、映画版には出てきませんが、中央に位置するのが御所に隣接する同志社大学(今出川キャンパス)で、”同志社大学黄竜陣”になります。
 各サークルの名前はちゃんと陰陽五行説に則ってます。

 オニを回復させるのが干しぶどう。映画版では”カリフォルニアレーズン”の箱が部室に山積みになっているシーンの出てきて、違和感があるかもしれませんが、ぶどうというのは薬師如来に由来する(*4)ありがたい食べ物であります

 主人公たちですが、二浪で非モテ系の安部君、帰国子女でヘタレの高村君、美人だけど小悪魔の早良さん、イケメン豪腕の芦屋君、凡ちゃん(*5)こと無愛想キャラの楠木さんたち。飄々として導師役でもある菅原先輩もいい味だしています。
 個人的には、長門さん(*6)タイプの楠木さんがお気にいりです。映画版では栗山千明さんが演じていました。最後のシーンで安部君から”コンタクトにしろよ。そっちのほうがずっといい。ずっとかわいい”と言われて、眼鏡をはずしてロングヘヤーにしてますが、どっちかつ~と、眼鏡をかけてたほうがかわいいのに・・・(*7) 

 映画版で話をしますと、青春グラフィティとしても秀逸ですが、京都の観光名所や大学の風景がいっぱい映っていて、京都の魅力が満載です。
 来月から、関西の私立大学の入学試験が始まりますが、京都の大学を受験する人のイメージトレーニングにはいいかも。もし、入試直前の緊張をほぐしたいならお勧めです。

 娘も今年から京都の大学に進学することになったので、渡そうと思っています。

  かいま~しゅ、だいほ~、へ!(*8)

《脚注》
(*1)今年の恵方はどっちですか?
 その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん)のおわす方向が恵方。節分の日に恵方を向いて太巻きを丸かじりするのが恵方巻です。
 元々は関西のローカルな風習でした。ちなみに、2010年の恵方は西南西です。
(*2)全国区にまで押し上げたのがコンビニとのこと
 ファミリーマートが1983年に大阪、関西で始めて、セブンイレブンが1998年に全国展開をしたとのこと(Wikipediaより)。
 今やコンビニ、寿司関連業界の一大イベントになりました。
(*3)式神(しきがみ)
 陰陽師(おんみょうじ)が使役する鬼神のこと。作品としては、”陰陽師(夢枕 獏 文春文庫)”に出てくる安倍晴明や、”GS美神 極楽大作戦!!(椎名 高志 少年サンデー)”の六道 冥子(ろくどう めいこ)なんてのがメジャー。
(*4)薬師如来に由来する
 養老二年(781年)僧行基が甲斐の国を訪れたとき、勝沼の柏尾にさしかかり、日川の渓谷の大石の上で修行したところ、満願の日、夢の中に、右手に葡萄を持った薬師如来が現れました。 行基はその夢を喜び、早速夢の中に現れたお姿と同じ薬師如来像を刻んで安置したのが、今日の柏尾山大善寺(ぶどう寺)です。
 山梨県甲州市の”大善寺縁起”より
(*5)凡ちゃん
 お笑い芸人の大木 凡人(ぼんど)のこと。髪型と眼鏡がそっくりです
 顔は”凡ちゃんcolgger”でどうぞ
(*6)長門さん
 ”涼宮ハルヒの憂鬱”に登場する美少女。無口、無愛想、文学少女、だけど万能の人。 元々は眼鏡をかけていましたが、主人公のキョン君から「眼鏡をしてない方が可愛いと思うぞ」と言われてそれからかけなくなりました。
(*7)どっちかつ~と、眼鏡をかけてたほうがかわいいのに・・・
 別に眼鏡フェチってわけではないんですが。
 そういえば、娘が急に眼鏡をやめてコンタクトにしましたが、だれかにこんなこと言われたんじゃないだろうな~~
 お父さんとしては不安です。
(*8)かいま~しゅ、だいほ~、へ!
 オニ語で”負けるな、がんばれ!”という意味です。

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一夜にしてなれる職業は、政治家と売春婦だけだそうだ(そして夜は甦る/東京都庁舎)

 ども、ハードボイルドなおぢさん、たいちろ~です。
 相変わらず、政局がごちゃごちゃしているようです(*1)。”勝ち組 民主党”vs”逆風 自民党”が攻守トコロ変えての論戦ですが(*2)、お互いに夏の参議院議員選挙を意識しすぎじゃないかと。
 ”猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人だ”と言ったのは大野伴睦(*3)ですが、お題の”一夜にしてなれる職業は、政治家と売春婦だけだそうだ”と言ったのは、ハードボイルドな探偵”沢崎”
 ということで、今回ご紹介するのは探偵沢崎シリーズの第一作”そして夜は甦る”であります。

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 写真は”東京発フリー素材集”のHPより。
 西新宿側から見た東京都庁(新)の写真です。探偵沢崎の事務所方向からは今なら、こういう風に見えるんでしょうか?

【本】そして夜は甦る(原 りょう 早川書房)
 西新宿に探偵事務所を構える沢崎に、ルポ・ライター失踪事件の依頼が舞い込む。それが、東京都知事狙撃事件にからんだ、知事選挙の陰謀につながっていく・・・
 日本を代表するハードボイルド探偵”沢崎”のデビュー作。
【旅行】東京都庁舎
 現在の東京都庁舎は新宿副都心にあり、業務の開始は1991年です。現在のトップは東京都知事の”石原慎太郎”
 1990年までは丸の内にありましたが、現在は”東京国際フォーラム”が建っています。こちらは1957年に完成。

 さて、”そして夜は甦る”での東京都知事選の陰謀の中心人物はこの二人。

〔向坂 晨哉〕
 東京都知事。新文学の旗手として活躍した元作家。弟の晃司の映画俳優デビューにも手を貸す。衆議院議員を経て東京都知事に。
〔向坂 晃司〕
 向坂 晨哉の実弟。映画俳優、向坂プロ社長。”知事の得票数の51%は晃司票”とまで言われるナイスガイ。

 って、これは石原 慎太郎、石原 裕次郎まんまやんか!
 ちなみに実在のお二人のプロフィールは

〔石原 慎太郎〕
 東京都知事元作家。デビュー作の”太陽の季節”芥川賞を受賞、本作品の映画化にあたり、弟の石原 裕次郎がデビュー。
 参議院議員、衆議院議員を経て、1975年に東京都知事に立候補するも落選。のち1999年に東京都知事に。長男は衆議院議員の石原伸晃。
〔石原 裕次郎〕
 石原 慎太郎の実弟。映画俳優、石坂プロ社長。代表作は”太陽にほえろ!(*4)”の七曲署のボス藤堂俊介ほか多数。
 1999年、石原 慎太郎の知事選挙立候補表明の記者会見での第一声が「石原裕次郎の兄でございます」。

 今、改めて読んでみると、”向坂=石原”ってすんなりわかるんですが、びみょ~な違和感があるので、調べてみると、これって時間軸がずれてたんですね
 現実と、小説でのできごとを並べてみると

〔現実〕
 1968年 石原 慎太郎、参議院選挙に立候補、当選
 1972年 石原 慎太郎、衆議院選挙に立候補、当選
 1975年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、落選
 1987年 石原 裕次郎、肝細胞癌にて死去
 1991年 東京都庁舎が新宿副都心に移転
 1999年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、当選
 2003年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、再選
 2007年 石原 慎太郎、東京都知事に立候補、3選

〔小説〕(*5)
 1972年 向坂 晨哉、参議院選挙に立候補、当選
 1985年 向坂 晨哉、衆議院選挙に立候補、当選
 1987年 向坂 晨哉、東京都知事に立候補、当選
 1988年 ”そして夜は甦る”発刊

 つまり、東京都知事の”向坂=石原”って、現実が小説を12年ぐらいのズレで追っかけてるんですね。実際に石原 慎太郎が裕次郎と一緒に選挙をやったのは1968年あたりですから(*6)、都知事選(2回目)にはもう裕次郎は死去してましたが、やっぱりこの人は”石原裕次郎の兄”なんんでしょう、昭和のおぢさんにとって

 小説が現実を先取りしてるとか、してないとかは小説の面白さとはまた別物。でも、この小説は間違いなく面白いです。来年の東京都知事選に石原 慎太郎が立候補するかどうかはわかりませんが、もし出馬するようであれば、この小説を読みながら選挙戦を見ててもいいかもね

《脚注》
(*1)政局がごちゃごちゃしているようです
 出たとこ勝負の”普天間基地問題”とか、ヘタに叩くと3倍返しに遭いそうな”小沢政治資金問題”とか・・・
 ※このブログは2010年1月28日に書いています。
(*2)攻守トコロ変えての論戦ですが
 どうも、ボケとツッコミというのは天性の才能があるようで、立ち位置を反対にしても面白いとは限らないようです。不謹慎なようですが、だってそうなんだモン!
(*3)大野伴睦(おおの ばんぼく)
 衆議院議員議長、初代自民党副総裁などを歴任した岐阜県出身の政治家(1890年9月20日~1964年5月29日)
 当時、な~んもなかった岐阜羽島に新幹線の駅を作った人でもあります。
(*4)太陽にほえろ!
 日本テレビから金曜日夜8時から放映された昭和を代表する刑事ドラマ。
 七曲署の刑事にはボスの石原裕次郎を始め、萩原健一、松田優作、勝野洋、沖雅也、石原良純と、ここでは書ききれないぐらいキラ星のようなスターがてんこもりの作品。
(*5)〔小説〕
  翌日、私は国電を利用して<東京都庁>へ出かけた
  都庁の第一庁舎は千代田区丸の内の東京駅から南へ500mのところにあった。
  最新のビルを構えたがる公共機関には珍しく、三十年前に建ったオンボロな
  八階建の庁舎だった。
 という記載があったので、この年に設定しました。
(*6)実際に石原 慎太郎が裕次郎と一緒に選挙を~
  ある日お偉い小説家、選挙に立ってこう言った
  ”青年の国”を造る為、わたしゃブンガク捨てたのよ~~~
  甘えるなこの野郎、甘ったれるなこの野郎
  弟連れて選挙をやるなど、ジジイのやることだ♪
 岡林信康 ”くそくらえ節”より。1968年ごろです

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別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい(植物図鑑/忘れな草)

 ども、花の名を覚えるのは苦手ですが料理は得意なたいちろ~です。
 こんな花を題材にしたブログを書いていますが、実は花の名前を覚えるのは苦手です。植物図鑑も持っていますが、これはこれで名前を特定するの難しくて、名前のプレートがついていない花や木をブログで使うのは避けるようにしてます(*1)。
 ということで、今回ご紹介するのは有川浩の”植物図鑑”。でも、これって恋愛小説なんですよね

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 写真はたいちろ~さんの撮影。近所の園芸店の忘れな草です。

【本】植物図鑑 (有川 浩 角川書店)
 「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です」。
 OLの”さやか”は、行き倒れたちょっといい男”イツキ”を拾って帰りました。この男、植物には詳しいは、そのへんの雑草で料理を作るはと、ハウスキーパーとしては完璧超人でした・・・
 ハードカバー系ライトノベル作家、有川 浩のベジタリアン恋愛小説
【花】忘れな草(勿忘草)
 春から夏にかけて薄青色、鮮青色の小さな花が咲くワスレナグサ属の耐寒性多年草。名前の由来は中世ドイツの悲恋伝説からで、英語でも”Forget-me-not”。
 花言葉は”私を忘れないで下さい”。

 高校の時、当時付き合っていた彼女から”忘れな草”の鉢植えを貰った事があります。いや~、青春の思い出ですねえ。 今でも、忘れな草を見ると彼女のことを思い出します。 ということで、今回のお題の出典は、この本によると川端康成とのこと。

  イツキ! あんたのせいだ!
  さやかは自分にささやかな植物の名前をあれこれ覚え込ませた男に
  罵倒を横滑りさせた

   別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。

  文豪・川端康成はそんな言葉を残したそうだが--
  ロマンチシズム? リリシズム?
  いや、そんなもんじゃない、とさやかは内心で決め打ちした。
  その発想は一言で言って『女々しい』という!

 いや、よくわかりますよ、さやかさん。
 薔薇の花束なんてのはインパクトのある代表でしょうが(*2)、”忘れな草”ってのもかなり来るものがあります。
 ましてや、イツキ君のように道草を使った料理上手なんてのは、胃袋まで鷲づかみです。料理上手な奥さんに参ったするだんなさんのCMってのがありますが、本書はその逆バージョン。でも、男だろうが、女だろうが、餌付けって最強の飼育方法なんだろ~な~

 この本には、フキの混ぜご飯だの、ノビルのパスタとか、ヨモギの油揚げサンドとか、地球とおサイフに優しいレシピとかも載ってるし、とってもお得。飲み物ではヨモギのお茶ってのもありますが、これは飲んでみたいな~~ 奥様、作れるでしょうか?(*3) ただ、ミントティーは作ってみましたが私の好みではなかったです。せっかくミントを買ってみて植えたんですが、なんだかガム噛みながらお湯飲んでるみたいで、私自身は1回飲んだだけになってしまいました。ケーキとか、クリーム系には合うんですけどね。

 この”植物図鑑”、作者の有川浩があとがきで書いているように、”リアル落ち物女の子バージョン”。いわゆる

  親方~、空から女の子が!(*4)

 であります。ファンタスティックな出会いではありますが、その後苦労を背負い込むのがお約束。さやかさんも、イツキ君に振り回されるはめになります。道草も種類を特定するのはけっこう難しいものがあって間違って食べるとおなかを壊すリスクもありますし、道草も男の子も食べるときには充分にご注意を!

 本読みの私にとって”有川浩にハズレなし”と、お勧め作家の一人ですが、この本もOK! すてきな出会いを待ってるOLのお嬢さん、ぜひお召し上がりください。

《脚注》
(*1)名前のプレートがついていな花や木を~
 別に植物図鑑のブログを作るつもりはないんですが、ネット情報の信頼性にはそれなりに気を使っています。
(*2)薔薇の花束なんてのはインパクトのある代表でしょうが
 会社に入ったすぐ、保健室の女医さんがイベントで”百万本のバラ”を歌ってましたが、素敵な歌声で今でも覚えてます。今でも元気にされているんでしょうか?
 日本では、加藤登紀子のカバーが有名です。
(*3)奥様、作れるでしょうか?
 奥様は”日本茶インストラクター”という資格を持っています。(本人のブログをご参照
 この資格を出しているのは”NPO法人日本茶インストラクター協会”ですが、会長は元衆議院議員で、金融再生委員会委員長、金融担当大臣を歴任した柳澤 伯夫。こっちのほうが驚きでしたが、調べてみると静岡県第3区が地盤なんですね。なるほど。
(*4)親方~、空から女の子が!
 ”天空の城 ラピュタ”(宮崎駿 スタジオジブリ)の主人公、美少女シータと元気少年パズーの出会いのシーンです。
 最近では藤島康介が”ああっ女神さまっ(37巻)”で、このパロディをやってました。

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究極のババ抜き、「JAL祭り」(ネット金融維新伝/キョウチクトウ)

 ども、マネーゲームにはとんと縁のない貧乏人、たいちろ~です。
 ここんとこ、新聞をにぎわしている日本航空ですが、株式市場でも大商いになっている模様。このブログを書いている最新状況では、2010年1月15日の出来高が5.5億株、売買代金が55億円。初値が一株8円、高値が10円ですから、上手く売り抜けていれば1日で125%の値上がり益があったはず。
 その代わり、売れなくて最後まで持っていると、上場廃止で0円になる可能性も高いので、ひと財産賭けたババ抜きをやっているようなモンです。
 さて、こんなことが出来るようになったのは、手数料の自由化とネットトレーディングのおかげですが、今回ご紹介するのはネット証券会社を作った人たちのお話”ネット金融維新伝”であります。

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写真は”花々のよもやま話”のHPより。
キョウチクトウです。





【本】ネット金融維新伝 (大下 英治 日本証券新聞社)
 日本でネット証券会社を起業したSBI証券の北尾吉孝、マネックス証券の松本大ら、5社7人の伝記。サブタイトルは”リスクテイカー”。
 NSJ日本証券新聞の連載を1冊にまとめたものです。
【花】キョウチクトウ
 漢字で書くと”夾竹桃”。葉が竹に、花が桃に似ているからこの名前がついたそうです。
 大気汚染等に強く、きれいな花が咲きますが、反面、花、葉、根、果実のすべてに毒性があるとのこと。なので、花言葉は”危険

 私自身は株はやってませんが、その理由はリスクテイク、つまりリスクをとってまでなんかしようと思わないから(*1)。プロ中のプロが何十億円単位で相場を張っているのに対し、素人がそうそう勝てるとは思ってません。
 ただ、世の中には、デイトレーダーとして個人で利益を上げている人もいらっしゃるようですが、これはこれで専念しないと勝てないんじゃないかと。
 このデイトレーダーの登場は比較的新しく、まだ10年と立っていませんが、これは、今回ご紹介するネット証券会社が個人向けのサービスを始めたからです。

 ネット証券が登場した背景としては金融ビックバン(*2)とインターネットの爆発的な普及がありますが、全然別々の事象を結びつけてビジネスにした人がいたわけで、それが本書で紹介されている人たちです。
 ほぼ同時期にサービスを始めたんですが、それぞれの成り立ちや事情や違っていて比べて読んでると、けっこう面白いです。

〔松井証券〕
 社長の松井 道夫は元々は日本郵船に勤めていましたが、奥さんの親が松井証券の社長で、結婚を期に松井証券に入社し社長になったという金融機関では異例の経歴の持ち主。言ってみれば、アウトサーダーです。社長の後ろ盾があるとはいえ、営業店舗を廃止してネットに特化するなど、通常では考えられない大改革を行っています。
 社内では、「何もわからないくせに」、「こんな馬鹿と付き合えるか」など相当な軋轢があったようですが、当たり前。でも、こういう人でないと思い切ったことは出来ないんでしょうね(*3)。

〔楽天証券〕
 社長の國重 惇史は東京大学卒、住友銀行入行、MITのMBA取得と銀行の出世街道を絵に描いたような人。住友グループの各社に声をかけてDLJディレクトSFG証券(楽天証券の前身)を立ち上げました。
 キラーコンテンツである”マーケットスピード”というサービスをアメリカのDLJディレクト証券から持ってきたり、大胆な取引手数料設定をしたりと楽天証券の拡大に尽力しました。

 この2人が面白いのは、松井 道夫が”ベンチャービジネスの起業家”的な性格が強いのに対し、國重 惇史がグループ企業の力を集めてビジネスを立ち上げる”企業内起業家”の様相を呈しているところ。
 なので、松井が大胆なビジネス改革を行える半面、グループ企業としての広がりを持たず、個人取引に重点を置かざるを得なかったようです。かたや、國重は住友グループ力を利用できた半面、親会社(住友銀行、アメリカCSFB証券)の都合で会社の株を売却するという意向には逆らえませんでした。

 まあ、利用する方から見ればサービス第一なので、どうでも良いような話かもしれませんが、新しい産業黎明期の歴史で、けっこうリアルタイムで見ていた世界なので、5社それぞれに面白いエピソードもあって、楽しめる本であります。

 ただ、「JAL祭り」で一儲けした華やかな面ばかりに気をとられていると、財産を失ってしまう危険も。キョウチクトウの花に見とれていると、毒を含んでいるように。
 なにせ、金融ビックバンの大前提は”自己責任”ですから・・・

《脚注》
(*1)リスクをとってまでなんかしようと思わないから
 リスクは日本語では”危険”と訳しますが、実際は”不確実性”に近いものなので、利益を上げることもリスクの中に含まれます。なので、不倫はリスクですが、麻薬はリスクではありません(どんなたとえや?!)
 もっとも、株をやらない最大の理由は”金がないから”でありますが・・・
(*2)金融ビックバン
 日本では1996年から2001年度にかけて行われた金融自由化の制度改革。3原則としては、
  Free  :市場原理が機能する自由な市場
  Fair  :透明で信頼できる市場
  Global:国際的で時代を先取りする市場
 金融機関のお客様を集めてセミナーなんかもやってました。
 でも、たった10年ちょっと前の出来事なんですねぇ
(*3)こういう人でないと~
 以前、”新しいビシネスは愚者にしかできないのかも(異業種競争戦略)”というブログで書きましたが、その業界で育った人って、どうしても業界ルールとか常識とかにとらわれていて、ブッとんだ発想でモノを考えるのが苦手になってしまうようです。

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「神戸新聞の7日間」に思う(神戸新聞の100日/神戸港震災メモリアルパーク)

 ども、神戸に住んでいた、たいちろ~です。
 結婚してから、2年半ほど神戸市垂水区に住んでおりました。阪神淡路大震災の時は東京に引っ越していて、直接地震にはあっていませんが、親戚にも被災した人と、被災を助けた人がおります
 2010年1月16日”神戸新聞の7日間(*1)”を観ました。で、いろいろ考えたことを書いてみます。
 それにしても、地震からもう15年にもなるんですね。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
神戸港震災メモリアルパークです。





【本】 神戸新聞の100日(神戸新聞社 角川ソフィア文庫)
 神戸の地元新聞”神戸新聞”。本社ビルが全壊し、自らも被災者でありながら新聞を発行していくノンフィクション。
 今回のドラマの原案としてテロップで紹介されています。
【旅行】神戸港震災メモリアルパーク
 神戸港のメリケンパークにある岸壁。阪神・淡路大震災により沈降、傾いた街燈が保存されています。
 メリケンパークは地震の前にも訪れたことがあるので、最初にこの光景を見たときは信じられませんでした。


 被災したのは私の義理の両親。東灘区のマンションに住んでおりました。マンション自体は壁にひびが入った程度で、倒壊した家屋の方に比べると軽微ではありましたが、近くでがけ崩れのおそれがあるとのことで、一時期、千葉に住んでいた私の家に非難してもらいました。復旧していた阪急西宮北口駅まで歩いて大阪まで出たそうですが、ほとんど着の身着のままで神戸から来た自分達と、何もなかったかのような大阪のギャップに驚いたといった話をしていたのを覚えています。
 今回のドラマでも全壊指定を受けた神戸新聞本社(*2)といつもどおりの京都新聞の編集室の映像がありましたが、確かにそうだんったんでしょうね。

 被災を助けた側だったのは、私の義理の兄で消防署に勤務しておりました。当時は救急車に乗っていて、自身の家族も被災していましたが、消防署にとんでいってそのまま一週間、家に帰らなかったそうです。全国の消防署から応援の人が来て”休んでください”と言ってくれたそうですが、とてもそんな気にならなかったとのことでした。
 また、ドラマの中で救助の要請に対して”息のある人から助ける”といって救助の人が立ち去っていくシーンがありましたが、あれはやるほうもかなりつらいことだと言ってました。今でこそ、トリアージ(*4)という考え方もありますが、”非情である”という風に観ないで欲しいと思います

 私事ですが、私は会社で”新型インフルエンザ対策/事業継続”の担当者をやっております。我が身を考えると、”被災した家族をほっといても仕事に行くか”と訊かれて”行く”と答える自信はありません(*3)。
 ですので、新聞社の人といい、消防署の人といい、仕事の内容は違っても社会インフラの人の使命感には頭がさがります

 現在の新聞はコンピュータを使って作成さています。ドラマでは描かれていませんが、私の知人がこのコンピュータの復旧を担当していて、”神戸新聞の100日”で紹介されていました。当時は35歳ぐらいですから、まだ一担当者だったにもかかわらず名前を載せられていましたので、相当現場で苦労したんだと思います。

 ”神戸新聞の100日”は、被災者と報道する立場という二面性を持たざるを得なかった人たちによる稀有な本だと思います。読後からもう15年近くたっていて、改めて読もうと思いましたが、すでに絶版になっている様子。
 ドラマの中でも”語り継ぐことが新聞記者の使命”といったコメントがありましたが、ぜひ、出版し続けて欲しいと思います。

 文末ではありますが、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

《脚注》
(*1)神戸新聞の7日間
 2010年1月16日にフジテレビ系列で土曜プレミアム特別企画として放映。サブタイトルは”命と向き合った被災記者たちの戦い”。
(*2)神戸新聞本社
 三宮駅のまん前にあった新聞会館の中にありました。三宮のランドマークでもあったので、95年の夏に三宮に行ったときには跡形もなくなっていて、すごく違和感があったことを覚えています。
(*3)トリアージ
 人材・資源の制約の著しい災害医療において、最善の救命効果を得るために、多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定すること(Wikipediaより)
(*4)”行く”と答える自信はありません
 お客様の事業継続で”コンピューターのバックアップサービス”の企画担当もしています。現在のコンピュータは人間がバックアップシステムのある場所まで行かないと動かないので”自分の家族が被災している状態で仕事に行くか”という問題は、実は重要な要素になります。
 この議論は、被災状況や感情論(仕事への義務感、家族愛、人道 等)の問題に帰結するので、事前に担当を決めて、その通り動くというのはかなり難しいです。
 結局、”行ける人間が行く”というルールを決めるぐらいしか解決策はないんじゃないかと個人的には考えています。

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ハードボイルド探偵って意外にツンデレ属性なのかも・・・(私が殺した少女/スナップドラゴン)

 ども、ハードボイルドなおぢさん、たいちろ~です。
 ”仮面ライダーW”にはまっているせいか(*1)、最近、ハードボイルド探偵小説をちょこちょこ読んでます。で、今回ご紹介するのはチャンドラー(*2)の系譜を継ぐ日本の名作”私が殺した少女”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
近所のスナップドラゴンです。





【本】私が殺した少女 (原 尞 早川書房)
 日本のハードボイルド作家原尞による”私立探偵沢崎シリーズ”の第2作。
 私立探偵沢崎は、行方不明の家族の捜索依頼を受けるために真壁脩の家を訪ねる。そこで、自分が脩の娘、清香の誘拐事件に巻き込まれたことを知る。
 第102回直木賞を受賞した名作。
【花】スナップドラゴン(snapdragon(*3))
 地中海沿岸部を産地とする花。名前は口をあけた竜の頭に見えるからだそうです。
 花言葉は”推理、仮定”、”でしゃばり、おせっかい”、”大胆不敵”、”清純な心”など。ここまでばらばらな花言葉を持つ花もめずらしいかも。

 さて、主人公の私立探偵”沢崎”ですが、”トラブル・イズ・マイ・ビジネス=やっかいごとは俺の仕事だ”の人です。探偵なのでお仕事ではあるんですが、自分からわざわざトラブルに巻き込まれていくタイプ。しかも、けっこうおせっかい。
 今回の”私が殺した少女”にしても、とっかかりは誘拐犯の一味に仕立てられそうになりますが、その後は第一容疑所扱いにもかかわらず被害者に協力してるし(でも、警察には協力的ではないけど)。事件を解決するために依頼以上のことをしています。

 口では、突き放した言い方をしてるけど、実は子供を思いやるやさしい人でもあります。
 沢崎と訪ねてきた殺された少女の中学生の兄慶彦と、ヤクザの相良の会話

  慶彦:ぼくは、あの日妹を送っていかなかったことを考えると
     じっとしていられなくなるんだ

      (中略)
  沢崎:だから、一緒に探偵ごっこをしようってわけか。
     小林少年になりたかったら、明智探偵事務所に行ってくれ

      (中略)
  沢崎:そこから一歩も入るな! 忙しくて暴力団なんかに会っている暇はない
  相良:これは・・・ おまえの息子か?
  沢崎:いや、今度新しく雇った助手だ

 その後、いったん断っていながら結局、ヤクザの相良の頼みごとをOKしちゃうし。
 ハードボイルド探偵って意外にツンデレ属性なのかも・・・(*4)

 ハードボイルドのハードボイルドたるゆえんは、”自分の生き方、矜持に忠実であること”。そのための苦労や、自分が不利になることをいとわないタフネスさ、ときおり見せる優しさ。これが魅力の原点。
 ”仮面ライダーW”の翔太郎にしても、命がけで敵と戦う強さと(*5)、依頼人(だいたい美人)への思いやりが魅力かと。ただ、亜樹子さんとのどつき漫才がハーフボイルド(半熟)なんだけどね。

 今回の花”スナップドラゴン”、上の写真にあるように名前に似合わずかわいい花です。というのも、この花の和名は”キンギョソウ”。花の見た目が金魚に似ているからだそうですが、同じものを見てもけっこう感じ方が違うものです。
 ハードボイルドはともするとタフネスさだけが語られますが、本当はやさしさのほうが大切だったりします(*6)。キンギョソウのような二面性に似てるのかもしれませんね。

 ”私が殺した少女”は日本におけるハードボイルド小説の傑作です。ぜひご一読のほどを。
 でも、決して腐った目で見ないでください・・・

《脚注》
(*1)”仮面ライダーW”にはまっているせいか
 2009年よりテレビ朝日で放映中の平成仮面ライダーシリーズの11目。
 肉体労働の左 翔太郎と、頭脳労働のフィリップ、つっこみ役の鳴海 亜樹子のトリオ漫才、もとい探偵事務所です。
 ところで、亜樹子さんの関西弁スリッパ、どっかに売ってませんか?
(*2)チャンドラー
 アメリカを代表するハードボイルド作家の一人。
 チャンドラーが生み出した私立探偵”フィリップ・マーロウ”のシリーズを読むと”男のダンディズムはハードボイルドだ!”と思ってしまいます。
(*3)snapdragon
 ”snap”はプツンと切れる、パチンとしまる、パクッとかみつくなど。
       His dog snapped at me.
    彼の犬が私にかみついた
(*4)意外にツンデレ属性なのかも・・・
 ハードボイルドをそんな腐った目で見てはいけません。
 もっとも、沢崎は40代のよれよれのおっさんなので、萌えの対象になると思いませんが・・・
 いやいや、801の人は何でもありだし・・・
(*5)命がけで敵と戦う強さと
 ところで、仮面ライダーWでの探偵の依頼料って、おいくらなんだろう?
 結果的に命がけで戦うことになりますが、1日2万円+必要経費とかではわりに合わんと思うのだが・・・
(*6)本当はやさしさのほうが大切だったりします
  男はタフでなければ生きていけない。
  やさしくなければ生きていく資格がない。
 角川映画”野生の証明”のキャッチコピーより。主演の高倉健さん、渋いです!

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聖地巡礼、鷲宮神社に行ってきました!(らき☆すた/鷲宮神社)

 ども、決してヲタクではないおぢさん、たいちろ~です。
 年末に自宅に帰りましたところ、今までヤンキーなマンガ(*1)しか読まなかった中学生の長男の本棚になぜか”らき ☆ すた”が!
 何があったか、我が息子よ!
 ということで、今回のお題は聖地巡礼シリーズ(*2)”鷲宮神社に行ってきました”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
左から、アニメで有名になった大酉茶屋、鷲宮神社本殿、奉納されている絵馬です。


【本】らき☆すた (美水 かがみ 角川書店)
【DVD】らき☆すた(平野 綾 他 京都アニメーション)
 オタクな高校生 泉こなた、ツンデレつっこみ役の柊かがみ、癒し系の柊つかさ、歩く萌え要素の高良みゆき。4人の高校生のまったりとした日常生活を描いた4コママンガ。
 京都アニメーションでアニメ化され、泉 こなた役の平野 綾が涼宮ハルヒとは違った味を出してました(といっても、わからん人にはでんでんわからん話題でしょうが・・)
【旅行】鷲宮神社
 埼玉県鷲宮町にある関東最古の神社。「鷲宮催馬楽神楽」は、関東神楽の源流とされ、国の重要無形民俗文化財に指定されてます。
 というより、今では柊姉妹の実家のモデルとしてのほうが(一部では)有名。

 さて、私が訪れたのは2010年1月10日。比較的空いていましたがそれでも参拝には30分ぐらいかかったかな~~。正月3ケ日には42万人が訪れたそうです(*3)。失礼ながら、やや広めといった境内にそんなに人が来たお正月ってどんだけ~~込んでたんでしょうね?!

 境内には、絵馬を奉納するとこがありましたが、絵がほとんど”らき☆すた”のキャラクター。はっきりいって、皆さんお上手でびっくりしました。境内で売っている絵馬に書いてるんで、当日その場で書かれたんでしょうが、そうは思えないクオリティです。中には着色までされてる方もいらっしゃいますが、わざわざ絵の具までもってきたんでしょうか?! その情熱には脱帽です。

 昼食は、参道手前の大酉茶屋で”柊姉妹の双子海老天そば”をいただきました。ネーミング的には”あきらの味噌路うどん(*4)”も捨てがたかったんですが・・・
 やや濃い目の醤油味で海老天2本入り。おいしゅうございました。
 柊姉妹の特別住民票が売っていましたので購入しました(*5)。これは、柊姉妹が神楽を踊っているデザインですが、これは鷲宮催馬楽神楽だと思います。まあ、こういったとこに伝統文化を反映させているのも、けっこういいかもね。

 意外と親切なのが東急鷲宮駅。鷲宮神社までの道案内がでてますが、ちゃんと英語でもコメントが・・ さすがに今やOtakuが世界に通じる日本文化になったと感じさせます。”らき☆すた神輿”なんかも何気に飾ってあって、何人かは熱心に写真をとってました(他人事のように言ってますが、私も撮りましたとも、ええ)
 ただ、解説のパネルによると、担ぎ手の掛け声が”萌え萌え”とのこと。さすがにそこまでついていくのはちょっと・・・

 あと、まじめな注意事項ですが、駐車場はあまり広くないので車で行くのは止めておいたほうがいいかも。当日もけっこう道は混んでました。痛車を見せたい気持ちもわからんではないですが(*6)。

 ということで、わからに人にはまったくわからない話でしょうが、原作があれだしな~~~
 だた、鷲宮町の町興しはキャラクタービジネスと連携したは全国でも成功した事例としてつとに有名なので、この調子で来年もがんばって欲しいものであります。
 ということで、本日の教訓

  この親にして、この子あり

《脚注》
(*1)ヤンキーなマンガ
 高橋 ヒロシの”クローズ”とか。私の趣味ではないのであんまし読んだことありません。
(*2)聖地巡礼シリーズ
 別にシリーズって訳ではないんですが、伊勢の砲台山に行ったりお台場へ1/1ガンダム見に行ったり鎌倉にうさまんを食べに行ったりしてますんで・・・
 わかって頂ける方だけついてきていただければ結構ですし・・・
(*3)正月3ケ日には42万人が~
 産経ニュースによると、2010年の三が日は昨年に比べ12万人増の42万人だったそうです(埼玉県警の発表)。
 ちなみに、2009年度のオタク系ビックイベント”お台場1/1ガンダム”は52日の会期で415万2千人が訪問(ITmdeiaNewsより)。こっちは家族連れが多かったな~~。熱心なのはお父さんっぽかったけど。
(*4)あきらの味噌路うどん
 味噌けんちんうどんです。”三十路岬”のネタを知らなければわからんでしょうけど。
 老夫婦がそろってネーミングのないざるそばを食べておられましたが、さぞ面食らわれたことでしょう。
(*5)柊姉妹の特別住民票が売っていましたので~
 お一人様、3枚まで。実用、保存用、布教用
 鷲宮町が正式に発行する公式書類?です。
(*6)痛車を見せたい気持ちもわからんではないですが
 キャラクターのステッカー等を貼った車のこと。当日もらき☆すたのほかに、初音ミクバージョンも見かけました。

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ドバイって、どこバイ?(政府系ファンド/クロガネモチ)

 ども、オイルショック世代の生き残り(*1)のたいちろ~です。
 経済では時として、”XXショック”という言葉が使われます。上記のオイルショックを始め、ニクソン・ショック、リーマン・ショックなど(*2)。で、2009年のフィナーレを飾ったのが、2009年11月25日の”ドバイ・ショック”です。
 で、”ドバイって、どこバイ?(*3)”とくだらんシャレを言いつつ、今回のお題は”政府系ファンド”のお話であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
近所のクロガネモチです。




【本】政府系ファンド (小原 篤次 日本経済新聞出版社)
 意外と知られていない”政府系=国営”のファンドを扱った本。サブタイトルは”巨大マネーの真実”。
 初版発行が2009年2月とドバイ・ショックの半年前とびみょ~な時期です。
【花】クロガネモチ
 モチノキ科の常緑高木。秋には”黒”なのに赤い実をつけます。縁起の良い木として庭木にも使われているとのことなので”黒金持ち”かと思ってましたが、漢字では”黒鉄黐”(黐はとりもちのこと)。
 英語では”Round Leaf Holly”で聖なる木かと思いましたが”Holly”はモチノキの意味で”聖なる”は”Holy”。こちらも勘違いでした。

 さて、”ドバイ・ショック”ですが、”アラブ首長国連邦のドバイ政府が、政府系持株会社ドバイ・ワールドの債務返済繰り延べを要請すると発表したことに端を発し、世界的に株式相場が急落した現象”です(Wikipediaより)。このせいか、世界一の高層ビル”ブルジュ・ドバイ”の名前が急遽”ブルジュ・ハリファ”に変わったりとかもありましたが、にわかに脚光を浴びたのが”政府系XX”。上記のドバイ・ワールドはアラブ首長国連邦の政府系持株会社ですし、資金の出し手として”アブダビ投資庁”なんてのも出てきました。
 ”投資庁”というと、日本ではあまりなじみのない言葉ですが、これが典型的な政府系ファンド(Sovereign Wealth Fund(*4)、略称SWF)であります。
 ”政府系ファンド”の本によると、上記のアブダビ投資庁(Abu Dhabi Investment Authority、ADIA)はアラブ首長国連邦の政府系ファンドで世界最大の8750億ドル(2008年10月現在)の資産運用残高を持っています。
 アラブのファンドというと”王族のおサイフか?”と思われるかもしれませんが、これは勘違い(たぶん)。将来、枯渇するであろう石油資源(*5)とそれに伴う収入減を見越して、現在のオイルダラーを蓄財しておいて金融立国を目指すというもの。”ふ○さ○創生基金”とかいって好景気でバラマキをやるよりよっぽどまともな発想です。

 で、なぜ日本であまり知られていないかというと、ひとつ目には主要な政府系ファンドが石油産出国(アラブ首長国連邦、サウジ、クェートなど)が多いこと(*6)。産油国に限らず基本的には余剰資金を確保できることが前提条件になってるようです。
 二つ目には巨大資金にもかかわらず、公開義務のないこと。実際に見てみるとけっこう国際企業や新興国にも出資をしています。メリルリンチ、バークレーズ、クレディ・スイス、シティグループといったそうそうたる金融機関グループの資金の出し手になってますし、身近なところだとヤフードームや恵比寿のウェスティンホテル東京の買収をシンガポール政府投資公社(GIC)がやったりなんかしています。
 三つ目には、日本に政府系ファンドがないこと。まあ、外貨準備(1兆ドル)とか、年金積立金(141億円 約1.4兆ドル)とか、原資がないわけじゃないんですが(金額は本書より)、いろいろ問題があって実現は難しそう。まあ、お役所仕事とは根本的に性格が違うんでしょうが、かといって、賃金の高いファンドマネージャーを国家公務員の給与体系で雇えるとも思えんし・・・ クロガネモチの木が赤い実をつけるのは鳥を呼ぶためだそうですが、果実も与えんでは鳥すら集まらんでしょう

 ただ、上記の運用資金200兆円の運用成績を1%上げると、消費税1%アップに相当するんだそうで、リスク覚悟でやってみる手はありかも

 ”政府系ファンド”は専門書とまでは言いませんが、それなりに経済知識は必要。でも、これからの国際社会を理解するには必要な本だと思いました。

《脚注》
(*1)オイルショック世代の生き残り
 1973年の第四次中東戦争により3ケ月で原油公示価格が1バレル3.01ドルから11.65ドルまで急騰(上昇率387%)。当時はトイレットペーパーが一斉いっせいに店から消えました。信じられないかもしれませんが、今でも新型インフルエンザでマスクが一斉になくなったりしているので、人間のやることはたいして変わってません。
(*2)ニクソン・ショック、リーマン・ショック
 ニクソン・ショック(別名ドル・ショック)は、1971年にアメリカ大統領リチャド・ニクソンが発表したドルと金との交換停止のこと。これにより変動為替相場制が始まりました。
 リーマン・ショックは2008年にリーマン・ブラザーズがリーマン・ブラザーズが破綻し、世界的な金融危機のトリガーとなったこと。
(*3)ドバイって、どこバイ?
 ドバイはアラブ首長国連邦の首長国のひとつで、ドバイ首長国の首都の名前でもあります。アラビア半島のペルシア湾の沿岸に位置しています。
(*4)Sovereign Wealth Fund(ソブリン ウエルス ファンド)
 ソブリンは”君主、統治者”、ウェルスは”富”なので、国家財産を扱うファンドといった意味。
 投資信託等で”ソブリン”というと政府機関が発行する債券(日本だと国債とか)の総称で、”グローバル・ソブリン”といえば、世界主要先進国のソブリン債券に分散投資するもの。ソブリン債権は一般的には、その国の最高位の格付けが付与されます。だからといって安心とは限りませんが・・・
(*5)将来、枯渇するであろう石油資源
 アラブ首長国連邦の石油の可採年数は91.9年、クウェートで105.9年(本書より)。まさに”国家百年の計”であります。
(*6)石油産出国が多いこと
 中国、シンガポーリ、ノルウェイなんかもやっていますけど。

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10億年の引きこもり(都市と星/松ぼっくり)

 ども、風邪をひいて引きこもりのたいちろ~です。
 先日、ニュービジネスと愚者のブログを書いていて(*1)、そういえば、過去の記憶を持たない人と道化師が出てくるSFがあったな~と考えてたら、やっと思い出しました。
 ということで、今回ご紹介するのは、巨匠アーサー・C・クラークの”都市と星”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
近所の松ぼっくりです。






【本】都市と星 (アーサー・C・クラーク ハヤカワ文庫)
 遙か未来、銀河帝国は崩壊し、侵略者の脅威におびえた人類は地球に密閉された永遠の都市”ダイアスパー”を建築する。そして、10億年。都市の外への通路すら塞がれた中、ただひとりアルヴィンだけは、都市の外の世界に憧れていた・・・
 クラークの古典的SFの傑作。09年に新訳版で出版されました。
【花】松ぼっくり
 松は日本を代表する常緑樹。日本では長寿を表す縁起のよい木ですが、花言葉も”不老長寿”。こちらは、大地の女神レアの神話に由来するようです(*2)。
 松の果実が松ぼっくり(松笠)で、種子は松ぼっくりの中にできますが、内部に閉じこもっているので外からは見えません。

 少し解説しますと、”ダイアスパー”という都市は、侵略者と戦うための第3新東京市(*3)。ではなく、むしろシェルターという性格を持っています。で、すべてのデータはコンピュータの中に記録されていて、人類は1000年ぐらい生きるとコンピュータのメモリバンクの中に保存され(厳密には死ではない)、また、過去の記憶を持ったまま再生されます。
 街自身もコンピュータメモリ上にある形でほぼ維持されており、また都市の外に出る通路は封鎖されていて、マインドコントロールにより人々は外に出ることに恐怖を感じていとので、人が外に出ることはありません。つまり”街ごと引きこもり”状態なんですね。これが10億年続いています。

 主人公の”アルヴィン”はこの都市の中で唯一、過去の記憶を持たずに生まれてきた人。また、外界に出たいと願う存在として描かれています。そりゃ、不安でしょうね、ほかの人が何回も経験した人生の記憶を持っているのに、自分だけがないってのは。
 で、アルヴィンを外界に導くのが道化師(*4)の”ケドロン”。コンピュータに自由にアクセスできる万能の人ですが、その位置づけは”王”ではなく”いたずら者”。いわゆるかく乱因子です。
 ファウストとメフィストフェレス(*5)の関係に似ているかな?

 ”都市と星”というのは、10億年の悠久の時間を引きこもっていた人類がアルヴィンによって、外に向かって歩き出すという話なんですが、なんせ10億年だもんな~~
 ダイアスパーという都市は自己完結型の生活環境としては理想的に設定されていますが、人類自体は完全な内向き志向。コンピューターによる完全管理の世界というと、映画の”マトリックス(*6)”なんかが思い出されますが、むしろ萩尾望都版の”百億の昼と千億の夜”(*7)が近いかも。

 ”閉じこもっている世界から外に出る”というのはある意味で創造的な破壊が必要なのかね? アメリカのヨセミテ国立公園などに生えているコントルタマツってのは、火事になると松ぼっくりが開いて種が飛び出すそうですが、なんでそんな進化をしたんだろ? ここまでいくと近所迷惑でしょうけど。そういえば、自然災害がトリガーで宇宙に子孫を送り出すってSFもあったような・・(*8)

 で、最後にダイアスパー建設に至る人類の隠された歴史が明らかになるんですが、ネタバレになるのでナイショ。ただ、ここまで壮大なホラ話を考え付くクラークってやっぱりすごいな~~~の一言です。

 どんなに、暮らしやすい環境でもやっぱり引きこもりって限界あるし。
 何があるかわかんないけど、外に出ないと身体を使った新しい体験て出来ないでしょう。
 ということで、芦ノ湖にでも行ってみましょうか?

《脚注》
(*1)ニュービジネスと愚者のブログを書いていて
 ”新しいビシネスは愚者にしかできないのかも”のテーマで”異業種競争戦略”の紹介を書きました。ご興味のある方はこちらをどうぞ。
(*2)大地の女神レアの神話に由来するようです
 ”心を込めて花言葉”のHPに由来が載ってます。ご興味のある方はどうぞ。
(*3)第3新東京市
 ”エヴァンゲリオン”に登場する「使徒迎撃専用要塞都市」。設定では箱根芦ノ湖の近くにあります。
 財団法人箱根町観光協会が”第3新東京市マップ”をマジで作っています。ご興味のある方は”Gigazin”のHPに載ってますので、どうぞ。
(*4)道化師
 中世のヨーロッパの宮廷道化師はお笑い芸人であるとともに、君主に対して無礼なことでも好きに言える唯一の存在だったそうです(再ブレイクした有吉?)。ケロドンはこの系譜を受け継ぐ存在かと。
(*5)ファウストとメフィストフェレス
 ゲーテの戯曲”ファウスト”に登場する人物。
 知識欲のかたまりであるファウスト博士と、彼を導く悪魔メフィストフェレスにより新たな人生を経験する物語。昔読んだんですが・・・
(*6)マトリックス(THE MATRIX)
 1999年に公開されたSF映画シリーズ。監督はウォシャウスキー兄弟。
 ちなみに”Matrix”は子宮という意味なんだそうです。知らなんだ・・
(*7)萩尾望都版の”百億の昼と千億の夜”
 原作は光瀬龍のSF小説。主人公は阿修羅王、シッタータ(釈迦)、プラトン。
 この中にコンピュータのメモリバンクの中で人類が眠り続ける”ゼン・ゼンシティ”というのが出てきます。1977年とマトリックスよりも20年以上前の作品ですが、ビジュアル的な美しさ、物語の壮大さはこちらのほうが優れていると思います。
 阿修羅ブームなので、ぜひ再注目して欲しい作品。
(*8)自然災害がトリガーで宇宙に子孫を送り出す~
 星野宣之だったような・・ 探してみます。

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子供のための文学全集を復活させよう。大人も読めるし!(とっぴんぱらりのぷぅ/パンジー/ビオラ)

 ども、年が明けても相変わらず読書三昧のたいちろ~です。
 娘はまだ幼稚園の頃ですが、友達にHちゃんという子がいました。私の家と同じくHちゃんの家も本好きで、毎週図書館で会うんですが、Hちゃんは毎回10冊ずつ絵本を借りて読んでました(*1)。あれから15年近くたちましたが、どうしてるんでしょうね~。
 ということで、今回のお題は”子供と読書”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。左側がパンジー、右側がビオラです。

【本】とっぴんぱらりのぷぅ(田中 芳樹 光文社)
 長編SF”銀河英雄伝説”や中国歴史小説”蘭陵王”などの作者、田中芳樹による子供に読ませたい本に関するインタビュー&対談集
 ”とっぴんぱらりのぷぅ”とは、秋田弁で”これでおしまい”、”もうお寝み”といった意味。子供の寝る前の読み聞かせかな?
【花】パンジー、ビオラ
 パンジー、ビオラともスミレ科スミレ属の園芸植物。スミレ属の学名がビオラ(Viola)とややこしいです。パンジーとビオラの区別はけっこうあいまいでWikipediaでは”花の大きさが5cm以上がパンジー、4cm以下がビオラ”、”見た目が豪華なのがパンジー、かわいらしいのがビオラ”と載ってました。

 この本で指摘されるまで気づかなかったんですが、”子供文学全集”みたいのが私の子供のころはあったんですが、見なくなりましたね。これは1970年代に本は全訳で読まないとダメみたいな考えが出てきて,ダイジェスト版が否定されちゃったんだそうです。
 これって、けっこう暴論と思うんですけどねぇ。私の読んだ本の例だと”レ・ミゼラブル(*2)”なんて、ジャン・バルジャンが銀の食器を盗むエピソードとか、コゼットちゃんの話とかはみんな知っていますが、これを原作で読むとかなり大変。新潮文庫版で5冊(総ページ数2000ページ以上)に、ワーテルローの戦いとかフランス革命とか、一見本筋と関係なさそうな話がえんえん続いて、完読するのに相当なパワーが必要です。

 これだけ本が出版されるご時勢、いかに古典的名作とはいえ1つの話に没頭して読むのはそうそうできません。ましてや、子供にこんな難しいのを読まないといけないというのはムチャだと思います。
 その反動なんいでしょうか、”あらすじで読むXX”みたいな本がけっこう売れてるようです。まあ、その中から気に入ったものの原作を読んでみるために使うならいいでしょうね。あらすじだけ読んで、わかった気になるのはもったいない。
 それに、私もちょっと内容を知りたいときには、絵本や子供向けの”痛快世界の冒険文学(*3)”みたいなのもよく読みますが、なかなか侮れないラインナップだったりしますし。

 このブログを書いている1月ごろは、パンジーやビオラが咲き誇っていますが、実はこの2つの花に明確な区別があるわけではなく、大きいのがパンジー、小さいのがビオラぐらいの違い。別に”ビオラは小さいので豪華さに欠けるからダメ”なんて決め付ける必要はなくて、それぞれに楽しめばいいだけのこと。本も同じで、同じ話を大きく読むか、小さく楽しんで、面白そうなら原作も読んでみようぐらいでいいんではないかと。要は興味を持つためのきっかけをどうつかむかが大切だと思います。

 この本では、そのほかにも、西遊記と宇宙戦艦ヤマトの構造的相似性(*4)の話とか、原作よりも実は翻訳のほうが面白かったりするとか、示唆に富んだ話が満載。
 久美沙織の対談で、小学校のころまでに本の楽しみを知っておいたほうが良いという話でもこんなことを言ってます。

  久美沙織:年とってからハマると、色の道は深いっていうから(笑)。
       本の道も、分け入っても分け入っても本の山かもしれない
(*5)
  司会  :・・・・深い話になりましたね。

 まあ、昔の文学全集の特徴だった”判りやすいプロット、共感しやすいキャラクター描写、イメージしやすいイラスト”って、実は今のライトノベルなんかが担ってるのかも。取っ掛かりがなんであれ、若い人の読書人口が増えることが、本離れの防止や古典の復権につながるんだと思いますよ。

 ”とっぴんぱらりのぷぅ”は、そういった意味で若いお母さんに読んで欲しい本。目からウロコのおもしろい本の紹介がいっぱい出ています。

《脚注》
(*1)毎回10冊ずつ絵本を借りて読んでました
 その図書館は、10冊 3週間借りれました。
(*2)レ・ミゼラブル
 ヴィクトル・ユーゴーによるフランス文学の大河小説。
 たった1本のパンを盗んだために19年間も服役したジャン・ヴァルジャンはミリエル司教により人間としての生き方に目覚めていく。
 日本でも東宝がミュージカルで上演し、鹿賀丈史、滝田栄、別所哲也などが演じています。
(*3)痛快世界の冒険文学(講談社)
 ”吸血鬼ドラキュラ(ブラム・ストーカー)”をバンパイヤハンダーDシリーズの菊地秀行+天野喜孝を担当しているほか、文章を大沢在昌、逢坂剛、 伊集院静、橋本治ら、イラストを生頼範義、加藤直之、皇名月など、けっこうすごいメンバが担当してたりしてます。
(*4)西遊記と宇宙戦艦ヤマトの構造的相似性
 両方ともロールプレイングゲームの構造をもっていて
  西遊記の天竺 ⇒ヤマトの”イスカンダル”
  西遊記のきん斗雲(きんとうん)⇒ヤマトの”宇宙戦艦ヤマト”
  西遊記のお経 ⇒ヤマトの”コスモクリーナー”
  西遊記の牛魔王⇒ヤマトの”デスラー総統”
 とかが対応しているとのこと。そう考えると、ヤマトが今やSFアニメの古典になっているのもうなずけます。
(*5)分け入っても分け入っても本の山かもしれない
   分け入っても分け入っても青い山(種田山頭火)
 がオリジナルかと。種田山頭火も実は絵本で読みました。ブログでも書いたのでそちらもご一読ください

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あけおめ!今年も仲良くのブログです。(サードガール/しめ飾り)

 明けましておめでとうございます、たいちろ~です。
 本年もよろしくお願いします。
 元旦早々、ブログ書いてます。ヒマなんかな~~~

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写真は奥様の撮影
プロのフラワークラフト作家、奥様自作のしめ飾りです。
なんとなく無限大”∞”の形に似ていて縁起がよさそうだったので、年賀状のデザインに使いました。



【本】サードガール(西村しのぶ 小池書院)
 建築会社にお勤めの涼さん、ブティックにお勤めの美也さん、高校生の夜梨子ちゃんにたちの織り成す神戸を舞台にしたラブストーリー。
 ブティックオーナーのまりをさんや、夜梨子ちゃんのお友達とかユニークな人達がいっぱい登場して、とても面白いコミックです。
【花】しめ飾り
 しめ飾りは正月に迎える年神を祀る依り代のこと(Wikipediaより)。
 関西では直線で横長、関東では丸型で縦長が主流のようです。
 奥様の作成したしめ飾りは、丸がベースですが横長なので折衷型かな?


 私自身は、東京に単身赴任をしておりまして、普段は仙台の自宅にいない生活。なので、たまにフルタイム家にいると、せんでもいい口げんかが始まります(*1)。
 私んちだけかと思ってましたが、サードガールの第21話”FILL THE BLANK,24Hours”にこんな話題が出ていましたのでご紹介。

 お正月に共稼ぎの涼さん、美也さんのおうちに遊びに来たまりをさん。

  涼さん:わたくしたちは、これでも初めて一緒に新年なのだよ
  まりを:じゃあ、それが原因で別れたりしないよう気をつけてね

  涼さん:どーゆー思考をしとるんだ、おまえはっ

 理由は、共稼ぎですれ違いの多い生活をしている二人が、急に4日間もず~っといっしょにいると、”息がつまると思わなーい?

  涼さん:ま・・・ まりをちゃん、考えが飛躍しすぎてるよ
  まりを:フルムーンなんつー 旅行に行った夫婦がさあ
      大喧嘩して帰ってくるコトってよくあるそーよ
      原因は”久々に一緒にいすぎたせい”ですってえ

  結局、涼さんちは、翌日は涼さんの友達、その翌日は美也さんのお店のハウスマヌカンさん(*2)が、その翌日は夜梨子ちゃんたちが遊びに来て、二人っきりになる時間なんてなかったというオチなんですが、ま、分からないことはございませんがね。

 今年から長女が大学で下宿生活、長男も大学は仙台以外の土地で生活を希望しているので、4年後には家に帰っても奥様と二人暮らし。仲良くしとかんと帰るとこなくなりそうだしな~~
 それに、フラワークラフトの作成でそこそこ稼いでくれているようなので(*3)、年金暮らしになったら、食べさせてもらわんといけないし・・・

 ということで、奥様、今年もよろしくお願いします。

 あっ、奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」もね。

《脚注》
(*1)せんでもいい口げんかが始まります
 09年最後のネタは、奥様からの”ブログを書いてもYahoo!とかで出てこないので何とかして”というもの。だからマメに更新しろと言うとろ~が。
 とりあえず、奥様の名刺にQRコードをつけるということで決着しました。
(*2)ハウスマヌカンさん
 デザイナーズブランド全盛期の1980年代前半、ブティックの販売員のことをこう呼びました。当時は花形の職業だったんですが、今では死語ですよねぇ。
(*3)そこそこ稼いでくれているようなので
 年末に納品したしめ飾りは完売したとのことです。返品をみこしていたので”自分ちの分がない!”と慌てておりました。

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