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歌う船、宇宙の中では平気なの♪(歌う船/くるみ)

 ども、サイコミュによるパソコン操作を目指しているたいちろ~です(ウソです)(*1)。
 まあ、サイコミュうんぬんはともかく、考えただけで機器制御を行う”ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)”というのは現実に研究されている技術ということが日経新聞に載っていました(*2)。
 で、この技術を宇宙船に応用したらどうなるかということで、今回ご紹介するのが宇宙SFの名作”歌う船”であります。

0337
写真はたいちろ~さんの撮影。
くるみの中身。ケーキ素材のコーナーで売ってました。
ところで、殻付きのくるみはどこで売ってるんだ?









【本】歌う船(アン・マキャフリー 創元SF文庫)
 生まれつき機械の助けがなければ生きられないヘルヴァは、自らの肉体を金属の殻に封じ込め優秀なサイボーグ宇宙船に生まれかわった。宇宙を駆け抜け、困難なミッションをこなし、だが女の子を心を持つ”歌う船”として。
 みずみずしい感性の光る宇宙SFの名作。
【花】くるみ(胡桃)
 硬い殻の実をつけるクルミ科クルミ属の落葉高木の総称。家具などで使われるとウォールナット(walnut)。日本に自生している種類は”オニグルミ”だそうです。
 花言葉は、”知恵、野心、知性”など。

 ずいぶん昔に読んだんですが、たまたま図書館で見つけて久しぶりに読みました。いや~、良かったですね。

 主人公のヘルヴァは生まれつき体が不自由なため、肉体を耐久チタニウムの殻に入れた殻人(シェル・ピープル)として宇宙船”XH-834号”の頭脳になります。初めて宇宙船になったのが16歳の誕生日。普通だったら高校生です(しかも、染色体パターンからの推測によると美人とのこと)。

 初めて一緒のクルーとなった初恋の人”ジェナン”を事故で失うエピソードや(歌った船)、体を入れ替えてシェイクスピアを演じる話とか(劇的任務)、宇宙船=女の子という感性的な部分と、宇宙船=パイロットというお仕事的部分がうまくミックスされています。
 ジェナンの願いは自分という船に乗ってくれる素敵なパートナを見つけて宇宙を旅すること。最後には口ケンカばっかりしてるけど、パロランというパートナを見つけるハッピーエンドになっています。(でも、旅の途中にケンカばっかししてそうだけど・・・)

 ジェナンが肉体を持つチャンスがあった時の会話

  パロラン 絶好のチャンスだ、お嬢さん。
       生まれ変わるんだ・・・ カーラの身体に入って

        (中略)
       そのチタニウムの貞操帯からきみを出す
       一生に一度のチャンスだと思ったからさ
  ジェナン この船としてのあたしには、あなたたちには想像もつかないほどの
       肉体的力と肉体的自由があるわ。
       あたしは考え、感じ、息をする。

 パロランのジェナンに対する、人間としての肉体を持たせて上げたいという想い、機械のように扱われることに対する不満がないまぜになって、でも、自分が宇宙船であるというジェナンの誇りへの共感など、なかなか哲学的ともいえるお話です。

 ”硬い殻につつまれた知性”ということで、花には”胡桃”を取り上げてみましたが、外が硬いといって中が硬いとは限らないもの。外の硬さは中身の繊細さを覆い隠すためにあるのかもしれません。

 ところで、表題の”宇宙の中では平気なの♪”は”アタックNo.1”の主題歌から。今の人には主人公の”鮎原こずえ”は上戸彩かもしれませんが、おぢさん世代にとってはやっぱり声は”小鳩くるみ(*3)”さんです
 単なる”くるみ”つながりです、すいません。

 ”歌う船”は原書の初出が1961年と半世紀近く、日本語訳も84年と四半世紀前の本ですが、今読んでも充分楽しめる傑作。今の若い人ならライトノベル感覚で読めるかもしれませんね

《脚注》
(*1) サイコミュでパソコン操作~
 ”サイコミュ”とはガンダムシリーズに登場するニュータイプの脳波であるサイコウェーブを利用し、機器制御を行う技術のこと。物理的に手足を使うという制限がなく、実用化できれば究極のマン・マシン・インターフェースといえます。
(*2) 日経新聞に載っていました
 日経新聞 2009年9月27日 サイエンス欄に掲載されていました。
(*3)小鳩くるみ
 おぢさん世代には童謡歌手としても有名。”アタックNo.1”主題歌は大杉久美子さんですが、小鳩くるみさんが歌われているバージョンもありますが、さすがにお上手。
 YouTubeでどうぞ♪

 奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」はこちら

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コメント

宇宙船になった女の子て、アルカディア号の頭脳になった大山トチローみたいなものですか?
BMIを扱った映画を今Gyaoで配信してるよ。”ファイヤーフォックス”旧ソ連時代、”思考制御”が搭載された最新鋭ミグをアメリカさんがパクリに行くというお話し。

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