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アマゾンがターミナスになる日(ファウンデーション/パピルス)

 ども、積読がたまってしょうがないたいちろ~です。
 図書館に本屋にB○○K○FFにと本探しに余念のない毎日ですが、おかげで本がたまる一方です。フィリップ君のように脳内本棚がある人や(*1)、ビルひとつ本棚代わりに持っている女の子(*2)はいいですが、一般の本読みにとって本の置き場所というのは切実な問題。で、電子書籍も場所をとらなくていいんですが、なかなか手が出なくて。
 そうこうしている内にAmazon.comから電子ブックリーダ”Kindle”が日本でも発売されることになりました(2009年10月19日発売予定)。当面は英語書籍のみだそうですが、日本の本が読めるようになったら買うかな~これ。B○○K○FFめぐりも趣味のひとつなのでいつでも読めるということと、ぶらぶらしながらふと手にとって見るというのの違いってけっこう微妙です。

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写真は草津市水生植物公園のHPから。
パピスルの写真。行ってみたいな~この公園。





【本】ファウンデーション(アイザック・アシモフ  早川文庫)
 滅亡の危機に直面した銀河帝国。この危機を予言した心理歴史学者のハリ・セルダンは滅亡の後に続く3万年の暗黒時代を千年に短縮するために、宇宙の知識を集めた銀河百科辞典を編纂する”ファウンデーション”を辺境の惑星”ターミナス”に設立する。
 ”銀河帝国興亡史”の第一作。
【花】パピスル(Papyrus)
 ”紙(paper)”の語源であるカヤツリグサ科の植物。記憶媒体としてのパピルスは古代エジプトではすでに利用されていたとのこと。現存するパピルス文書の最古のもの(デルヴェニ・パピルス)は紀元前340年のものだそうです。

 さて、この”Kindle”ですが、その有用性の本質はパソコンもどきで文章が読めることではなく、その後ろにある28万冊以上のタイトル。同じく”Googleブック検索”も著作権問題が決着すれば、絶版書を含む膨大な書籍(*3)がいつでも読めるようになります。

 ということで、久しぶりにアイザック・アシモフの”ファウンデーション”を読んでみました。このお話に出てくる”銀河百科辞典”というのは、惑星ターミナスに移住(追放された)科学財団”ファウンデーション”が編纂する百科辞典のことです。第一巻が発行されるまでに55年の歳月を要し、以後も改版がつづいているという膨大なもの。
 これだけ見ると、ウィキペディアに似ているようですが、ウィキペディアはだれでも編集に参加できるオンライン百科事典なのに対し、銀河百科辞典はむしろ”人類の英知の避難所”という意味合いが強いです(設立時点)。
 ちなみに、ウィキペディアを運営しているのは非営利団体”ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation Inc)”。こちらもファウンデーションです。

 1巻目の”ファウンデーション”では、コンピュータを使ってる記載はありませんが、それは当たり前で、最初に雑誌に掲載されたのは1942年とのこと(訳者あとがきより)。"ENIAC(*4)"よりも前のことです。重要なのは、アシモフといえどこの当時に現在のコンピュータネット社会を予想できなかったということより、小説が書かれたのが第二次世界大戦当時という背景の中、戦後の復興には科学技術が不可欠であるというイマジネーションを持っていたことでしょう。

 その後、東西冷戦とその終結により知識が世界レベルで拡大していくわけですが、拡散している知識がネットワークによって手元ですぐに見ることができるというのは、私のような知識集約型のブログを書く人にとってはとっても助かります。
 単なるオタク的な知識だけかもしれませんが・・・

 グーグルもアマゾンも本をスキャンして読者に提供するというサービスを提供していますが、利便性のほかにも知識の散逸を防ぐとか(*5)の意味でも、ありかなと思っています。それにネットで見れると本が売れなくなる(書店という流通経路を含めて)ので困るとの意見もありますが、レンタルビデオ店のようにひとつのマーケットを形成するようになったりとか(*6)、音楽の有料配信サービスがビックビジネスになっているように(*7)、時代に合わせてサービスのデリバリ形態は変わっていくのはある意味必然だと考えます。
 パピルスという記憶媒体は、中国で発明された紙に取って代わられたそうですが、紙もまたいつかは違う媒体に取って代わられるんでしょうね。レコードなんかも発明されて100年強でCDになっちゃたし(*8)。

 ま、現在のファウンデーションであるアマゾン、グーグル、ウィキペディアが今後どうなっていくかはわかりませんが、コンピュータネットのインフラとして人類の発展に貢献して欲しいな~と、コンピュータサイエンス志望の娘の進学希望を見ておどうさんは思ってしまうわけであります。

《脚注》
(*1) フィリップ君のように脳内本棚がある人や
 ”仮面ライダーW”(テレビ朝日系 2009年9月~)に登場する主人公のひとり。頭の中に本棚があってなんでも検索できる"人間Google"のような人。
(*2) ビルひとつ本棚代わりに持っている女の子
 小説”R.O.D”に登場する稀代の本読み”読子・リードマン”のこと。この女性はほとんど本棚にするためだけに神保町にビルを1つ丸ごと借り切っています。愛書狂(ビブリオマニア)にとっては垂涎の的。
(*3)絶版書を含む膨大な書籍
 本というものがどれぐらい存在するかというと、日本の書籍、雑誌に限定しても図書が約905万3千冊、逐次刊行物が約1,247万4千点。この数は日本で発行される書籍を保管する義務のある国立国会図書館の蔵書数(平成19年年度末現在)なので、これをやや上回るぐらいと見てよいでしょうか。
(*4)ENIAC(エニアック)
 世界最初のコンピュータのひとつ(異説もあるので)。ペンシルベニア大学で初めて公開されたのは1946年のことです。
(*5)知識の散逸を防ぐとか
 帝国データバンクの調査によると、2008年に倒産した出版社は52社。その出版社の本は絶版になってしまうでしょうから入手はますます困難になります。
(*6)レンタルビデオ店のように~
 日本レコード協会の調査によると2008年度のCDレンタル店舗数は3,051店舗、CDの総在庫枚数は約4,022万枚と今や一大マーケットになっています。
(*7)音楽の有料配信サービスが~
 2008年の有料音楽配信の総売り上げは約905億円(前年比120%)、ダウンロード件数は約4億8000万件。同じく日本レコード協会の調査より。
(*8)レコードなんかも~
 現在の円盤型のレコードの発明は1887年。CDがコンシューマー製品として発売されたのは1982年、CDの生産枚数がLPレコードを逆転したのが1986年のことです。ちなみに、音楽配信の売上高がシングルCDを上回ったのは2006年。


 奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」はこちら

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コメント

Kindleねぇ、とてもいいと思う反面、専用の再生装置を必要とするシステムはなんだか将来的な不安がありますね。何年かあとになって、データだけがあるけど再生装置が無いとかならないかな?それにデータで残っていると、間違って消去してしまうのは本当に一瞬の過ちによるしね。音楽配信なんかも手軽でいいけどなにか不安で、私は本当に気に入ったものは今でもCDを買ってます。

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