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2009年10月

もとこ先生の婚活?!(モト子せんせいの場合/もと子先生の恋人/チューリップ)

 ども、若者たちを暖かい目で見守るだけのおぢさんたいちろ~です。
 以前”35歳で独身で”でブログネタにした同僚の○○くんに恋人ができました
 いや~、実在したんだ(*1)、もとい、おめでとうございます。
 さて、恋人になる以上、どちらかが告白をしたはずです。
 今回のお題は”「告白する」「告白される」、どっちがいい?”ですが、私自身は告白待ちになると腐れ縁も~どにつっこむので「告白する派」ですが、たぶん今回の二人のケースでは○○くんのほうから告白したんだろ~な~。なけなしの勇気ふりしぼって。とてもコクって貰ったようには見えん!
 ということで今回の本の紹介は婚活まっしぐらの○○くんに贈る”モト子せんせいの場合”、”もと子先生の恋人”2本立てであります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
近所の公園のチューリップ。
赤と桃色のチューリップをはさむように黄色いチューリップが・・・









【本】モト子せんせいの場合(さべあ のま メディアファクトリー文庫)
 少女マンガ家のもと子先生は童顔丸顔、ロングヘアーの眼鏡っ子。そんな彼女の気になる人は担当の編集者さん。二人の恋の行方は?
 初出は少女マンガ誌”ギャルズコミックDX”の1980年。
【本】もと子先生の恋人(田中 ユタカ 白泉社)
 少女マンガ家のもと子先生は童顔丸顔、ロングヘアーの眼鏡っ子。そんな彼女の気になる人は担当の編集者さん。二人の恋の行方は?
 初出は青年誌ヤングアニマル増刊”あいらんど”の2004年12月号
【花】赤いチューリップ
 幼稚園児のお絵かきの定番ともいえる花で、いろんなカラーリングがあります。その分、色によって花言葉が分かれていて、赤=愛の告白、桃=誠実な愛、黄=実らない恋、紫=永遠の愛、斑=疑惑の愛、などがあります。

 上記の本の紹介ですが、別にコピペをミスったわけではなく、本当にこういうお話です。でも、時代の違いなのか恋人達のアプローチがかなり変わってきています。

〔モト子せんせい〕
 恋愛にはちょ~奥手ですが、その原因は短大時代に酔っ払って朝起きると見知らぬ男の部屋で寝ていたという暗い過去が原因。”無意識のうちの処女喪失!? とうい強迫観念”に思い悩むお嬢さんです。友人が結婚したり恋人ができたりするうちに意を決して”お見合い”するわけですが、この時モト子せんせい、御年23歳!(ちなみにお相手の男性は29歳銀行員)
 さべあさんがあとがきに書いていますが、当時はクリスマスケーキのたとえのごとく女性の適齢期は24歳という時代でした(*2)。

 もうひとつは処女性に対するこだわり。

  モト子せんせい:結婚相手ハ絶対純潔!
          ・・・って感じよねー、あのタイプは。ちんぷねー

 とか言いながら、結婚初夜で処女じゃないことがバレたシーンをこんな風に妄想しています。

  結婚相手:キミは!いつわっていたのか!!
  モト子せんせい:そんな!! 愛があれば処女性なんか・・・
  結婚相手:うるさい、だまれ! 即刻離婚だ!!

 今なら笑い話にもなりませんが(*3)、モト子せんせいは真剣に悩んでいます。
 セクハラまがいだと気を悪くされた方には申し訳ありませんが、知っていただきたかったのは、こういう時代を今のお父さん、お母さん世代が生きてたってことであります。

〔もと子先生〕
 見た目おっとり型で、幼児性の色濃い性格のもと子先生ですが、意外と積極的。彼氏の手をそっとにぎったり、ちゃんと告白しているのはもと子先生のほう。
 作家と担当という関係にうじうじ悩んでる彼氏に対するもと子先生の一言。

  もと子先生:人を好きになるなら、堂々と好きになりたいです

 彼女のほうからキスもするし、いっしょにお風呂に入るのをさそったりしています。裸エプロンをサービスしちゃったりしてるし・・・

 女性の変化もそうですが、男性も時代で変わってきています。どちらかというとヘタレなもと子先生の彼氏に対し、モト子せんせいの彼氏のほうは、寝込んだ彼女に何もしない(だからモト子せんせいはちゃんと処女)というモラルもあるし、ちゃんと自分から恋人になって欲しいという告白をしています。
 やっはりこんなタナボタ待ってるだけじゃなく、男としては積極的に告白するほうがいいんでしょうね。
 ただ、うちの娘をナンパするんじゃないぞっと!

 余談ですが、作者、時代が違うのにこんなに”もとこ先生”が似ているのは実はモデルっぽい人がいるから。これライトノベルの元祖”新井素子(*4)”さんのキャラクターなんですね。おぢさん世代のSFファンにとって眼鏡っ子キャラの作家といえばこの人でした。新井素子さんも25歳で結婚して、そのときのどたばたを描いた”結婚物語”&”新婚物語”というコメディを出されています。

 最後ですが、○○くんへのおぢさんからの一言
  せっかくの赤いチーリップなんだから、黄色いチューリップにしないでね!

《脚注》
(*1)実在したんだ
 最近は”脳内恋人”とか、ネトゲ上の”俺の嫁”とかいるので油断できません。
(*2)当時はクリスマスケーキのたとえのごとく~
 そのココロは”クリスマスケーキは24日までは売れるが、25日になると売れない”から。今どき、会社でこんなことを言おうもんなら間違いなくセクハラでぶっ飛ばされます。
 ただ、このお話が出版された1980年当時の初婚年齢を見ると、女性は24歳をピークに鋭角な山型を、男性は27歳をピークにゆるやかなカーブを描いていますので、当時の世相を考えるとあながち無茶苦茶というわけでもありません(厚生労働省のホームページより)。
(*3)今なら笑い話にもなりませんが
 こんな理由で離婚訴訟なんかできるはずもないでしょうが、むしろ取るモン取ってささとわかれた方がマシでしょうね。
 かといって、なんでもありの異性交遊をすすめているわけではありません。これでも娘を持つ父親なんで・・・
(*4)新井素子
 高校2年生でデビューしたSF作家。ぬいぐるみ愛好家。迷子の天才。
 ”結婚物語”は沢口靖子、陣内孝則主演でTVドラマ化されました。主題歌の”Hold On Me(小比類巻かほる)”はアラフォ~のCDにも収録されています。詳しくはこちらから

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介護としてのロボットの未来(旅立つ船/ニワトコ)

 ども、カゼで4日間寝たきり状態だったたいちろ~です。
 単身赴任者にとってやはりつらいのが病気をすること。寮におじさんとおばさんがいるので、”困ったら言って下さい”とは言ってもらっていますが、なんでもかんでもお願いするワケにもいかないし。
 こんな時にメイドさん、もとい、お世話をしてくれるロボットなんかがいればいいな~と思ってしまいます。
 ということで、今回のお題は”介護とロボット”であります。

Photo
写真は”蓼科山麓阿呆陀羅日乗”のホームページより。
ニワトコの実の写真です。
”蓼科山麓阿呆陀羅日乗”は蓼科付近の写真がいっぱい載っていて素敵なホームページです。こんなとこ住みたいな~



【本】旅立つ船(アン・マキャフリー&ラッキー 創元SF文庫)
 7歳の女の子、ティアを襲った全身麻痺の難病から救う方法、それは”殻人(シェルパーソン)(*1)”として宇宙船に生まれ変わることだった・・・
 マキャフリーの名作”歌う船”の第二作目”歌う船”のブログはこちらから
【花】ニワトコ
 漢字で書くと”接骨木”。難読漢字なんでしょうね、きっと。
 昔は接骨の治療に”ニワトコの枝を黒焼きにして、うどん粉と食酢を入れて、練ったものを患部に厚く塗って、副木(そえぎ)をあてて押さえておく”というのがあったそうです。(e-yakusou.comより)

 これでも、元山岳系のクラブにいたので、骨折した時の対処というのも練習します。骨折部分を木の枝など硬いもので固定し、担ぐか担架で山を下ろすというのが基本。さすがにニワトコの木を探すまではしませんが。
 で、”この副木に関節とモーターを着ければ、骨折していても自分で歩けるのではないか”という発想が出てくるわけで、外骨格型のロボットというかサイボーグの原型(*2)になります。

 一言で介護のロボットとまとめていますが、正確には”介護するロボット”と”介護される人を支援するアシスト機構”に分かれます。上記の副木の例は後者の例ですし、今回ご紹介している”旅立つ船”の主人公のティアが使っている可動椅子(モトチェア)も後者の延長にあります。スペックとしては以下のとおり。

  制御方法:舌あるいは目の動きで制御するスイッチ。
       コマンドを出す時には”椅子”または”腕”と言う必要がある
  駆動部分:コマンドにより、視線の方向への前進
       事前にプログラミングで指定した動きを行う腕

 小説では、これが技術の限界とのこと。現実には筋電位や神経電位を測定することでもう少し進んでいるようですが、素人目にはどうも可動させることよりマン・マシンインタフェースの確立のほうが難しいように思われます。

 実際に介護をしたわけではありませんが、寝たきりの人を抱えてのベッドの移動とか、お風呂に入れたりするのは結構力仕事のようで、こちらの方向でも開発が進んでいるようです。筑波大学システム情報工学研究科の山海研究室で開発しているロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)なんかを見ているとかなり実現化が進んでいるようですし。技術的には介護をするのも、要介護者をアシストするのも同じようなものみたいです。

 ネタバレになりますが、”旅立つ船”の最終章では”殻人(シェルパーソン)”であるティナが遠隔操作する人間タイプのロボットが登場します。これは自分のためというより(*3)、相棒であるアレクサンダーのため。
 遠隔操作できる距離に制限はありますが、練習すれば人間のような動き、皮膚から完璧な入力ができる、どんなタイプでもお好みのままという優れもの。同じぐらいの女性より体重が”数キロ重たいぐらい”ってわざわざ説明するとこなんか、やっぱり女の子だな~ 面白いのが、下記のティナのセリフ

  ティナ:頭脳船の契約を清算するくらいの莫大な費用がかかるから、
      マーケットがないからって

       (中略)
  ティナ:私の計画が外にも伝わって、マーケットができたの!
      契約を清算できるのに、今の仕事に満足して
      解約しない殻人がどれだけいるか知ってる?

 コンピュータ屋の観点から言いますと、ハード、ソフトとも開発費用や生産設備などに莫大な固定費が必要ですが、物理的なハードの原材料やソフトの媒体費用などの変動費は単位当たりではあまり掛かりません。つまり、マーケットが存在して量産効果が見込めればこの手のものはかなり低価格で消費者に提供できます。
 介護される人用のロボットを個人で利用するなら、現在の年金などの状況を考えると、月額で数万円程度のコストでないと難しいかも(*4)。逆にいうとこのレベルの価格で普及できるなら膨大なマーケットボリュームが見込まれます(*5)。

 まあ、宇宙を飛び回るサイボーグ船というのは実現するまで相当かかりそうですが、介護用ロボットではSFが現実を追い越している部分もあって、古典SFを読んでいるとそういったことを知る楽しみもあります。

 ”旅立つ船”は前作の”歌う船”同様名作ですが、人間としてのティアが登場する分、映像化しやすいかも。ぜひアニメ化して若い人にもファンを広げてほしいものです。

《脚注》
(*1)殻人(シェルパーソン)
 ”歌う船”の世界では脳幹を取り出して金属のカプセルに収納し、シナプス接続して機械をコントロールするという技術が確立しています。これを宇宙船の制御として利用したものが”頭脳船(ブレインシップ)”です。
(*2) 外骨格型のロボットというか~
 皮膚にあたる部分に、重量を支える骨格と筋力を補助するモータなどの装置をつけたもの。SFでは、ロバート・A・ハインラインのSF小説”宇宙の戦士”に登場する”パワード・スーツ”が有名。
 なお、医療・介護分野で使われているものは、パワーアシストスーツと呼称されることもあるのだそうです(Wikipediaより)
(*3)自分のためというより
 前作の”歌う船”の主人公ヘルヴァは生まれてすぐ殻人になりますが、ティナは7歳まで肉体を持っていたので、それなりの想いはもあるのでしょうか。こういった微妙な違いがSFファンにはたまりません。
(*4)月額で数万円程度のコストでないと難しいかも
 月額2~3万円、保守料や消耗品の費用を月額の10%、耐用年数5年、税金などが発生しない前提で計算すると、本体価格を100~150万円程度で販売する必要があります。これは現在日本で販売されている軽自動車の価格帯に匹敵します。
 上記のHALは現実に大和ハウスでリースしてくれるそうですが、価格はわかりませんでした。
(*5)膨大なマーケットボリュームが見込まれます
 2009年度の日本人口の中で65歳以上の人は約2876万人。仮に5%の人がこのシステムを利用すると対象マーケットは約144万人。
 144万という数字は、ベストヒット商品であるトヨタ自動車のプリウスの08年度国内販売台数(約7.3万台)のおむね20倍弱に相当します。
 何気にこういうことを計算してしまうのが企画担当者の度し難いところ。わかっちゃいるんですけどね・・・

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フロアによってエスカレーターの立ち位置が違う仙台って?!(サンダーバード/ウルトラセブン/JR仙台駅)

 ども、出張流れ者、たいちろ~です。
 今回のお題は”エスカレーター、右と左、どっちを空ける?”ですが、これって出張の多い仕事の私にはけっこう切実な問題なんですよね~
 東京の人は右を空けますが、関西の人は当然のように左を空けます。ところが仙台は関西風に左を空けますが、新幹線ホームへ上がるエスカレーターでは東京風に右を空けます。子供たちといっしょに観察したので間違いありません。おそらく東京からの出張者が多いせいかとは思いますが、無意識にやっているだけにタチが悪いです。
 頼むから、アナウンスぐらいしてくれよ~

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写真はたいちろ~さんの撮影。
JR仙台駅です。
8月上旬に撮影したので、七夕飾り付き。




【DVD】サンダーバード(Thunderbirds)
 ジェリー・アンダーソンによる特撮人形劇。日本での初放映は1966年に。スーパーメカを駆使した国際救助隊(International Rescue)の活躍に心躍らせたものです。
 特急”雷鳥”が”サンダーバード”に変わった時、ちょっと嬉しかった関西人は多いはず(*1)。
【DVD】ウルトラセブン
 円谷プロダクションが制作した特撮テレビ番組。説明不要のスーパーヒーロー。初放映は1967年。
【旅行】JR仙台駅
 杜の都、仙台の玄関口。Wikipediaによると、旅客収入額はJR東日本の駅の中では東京駅、新宿駅に次いで第3位とのこと。これは仙台駅から首都圏間の新幹線利用客が多いためだそうです。やっぱりね~

 さて、エスカレーターの出てくる本やDVDといえば、若い人ならエヴァごっこ(*2)でしょうが、オールドファンにとってはやっぱりサンダーバード1号の発信シークエンス。あのサンダーバードの音楽を聴くと今でも”さあ、行くぞ!”みたいな元気が出ます。

 ただ、子供心に不思議だったのは”なぜ、人ではなくメカを動かすのだ?!”
 そりゃ、あれがないと間抜けなのはわかっているんですが、どう考えても人を動かすほうがコストは安いはず。こんなことを気にするなんてヒネたガキだったんでしょうね、我ながら。でも、一度は前田建設に見積もって欲しいと今でも思っています(*3)。

 ところで、この”斜めに上がる(下がる)”というエスカレーター型の移動機器(*4)って以外と無いんですね。人間の乗るエスカレータと、長距離移動のケーブルカーはありますが、その中間になるものが。”AKIRA(*5)”とか数えるほどしか思いつきませんでした。技術的な問題もなさそうだし、安全性もありそうで、絵的にも面白そうなのにね。
 これに対して垂直のエレベーター型はいっぱいあるんですが、やはりオールドファンとして上げたいのはウルトラホーク1号の発信シークエンス。やっぱりこの”出動するぞ!”という感覚がたまりませんぜ!

 冷静に考えると無駄な時間だし(*6)、バンクシステムの賜物(*7)かもしれませんが、いいじゃありませんか、効果的に使われているんだし!
 ま、さして楽しくもない通勤時間のエスカレータ、たまにはサンダーバードの音楽でも口ずさみながら乗ってみるのもいいかも。
 変な人扱いされても責任持ちませんけど。

《脚注》
(*1) 特急”雷鳥”が”サンダーバード”に変わった時~
 特急”雷鳥”は大阪駅~金沢駅・富山駅を走るJR金沢間を走るJR西日本の列車。”スーパー雷鳥(サンダーバード)が”サンダーバード”に改称したのは1997年のことだそうです。
(*2)エヴァごっこ
 エヴァンゲリオンの基地は地下にあるという設定から、けっこうエスカレータのシーンが出てきます。んでもって、長いエスカレーターがあるとついついエヴァごっこをしてしまいそうになります。
 ”となりの801ちゃん”(小島アジコ 宙出版)にもそんなネタあったな~
(*3)前田建設に見積もって欲しいと~
 前田建設は売上高3,943億円、従業員数3,790名(21年3月期、ともに連結)を誇る一流企業ですが、おちゃめなのは”ファンタジー営業部”があること。マジンガーZの格納庫や銀河鉄道999の線路の見積もりを行っています。
 土木工学系の知識はないので、見積もりの妥当性はわかりませんが、少なくともまじめに見積もっていることは確か。
 2冊が書籍、インターネットでも連載が継続しているので、土木系志望の学生さんにはぜひ詠んでいただきたいものです
(*4)エスカレーター型の移動機器
  ここでは、地面に対して搭乗部分が斜めになって、重力に水平に向いている機器をさしています。また、地面に対して垂直に移動する乗り物をエレベータと総称しています。用語の定義は科学の基本ということで・・・
(*5)AKIRA(アキラ)
 大友克洋による日本の漫画。アキラが冷凍されているポッド(玄室といったほうがいいかな?)へは斜めに動くエスカレータが配備されています。初単行本では2巻に収録。
(*6)冷静に考えると無駄な時間だし
 ウルトラセブンの場合だと攻撃されるリスクがあるので、貴重なメカを退避させる意味から必ずしもムダとは言い切れないかもしれませんが、サンダーバードの場合だと明らかに過剰設備ではないかと・・・
(*7)バンクシステムの賜物
 バンクシステムとは、特定のシーンの動画などを保存して、別の部分で流用する方式。日本初の連続テレビアニメーションの”鉄腕アトム”で利用され、アニメを毎週放送にした重要なやりかたです。命名は手塚治虫とのこと。

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確実に『お父さんなんか大嫌い!』がぶっ飛んでくるな(三匹のおっさん/スタートレック/ミツマタ)

 ども、”おじさま”と呼ばれてみたいおぢさんたいちろ~です。
 おじさま、おじさん、おっさん、おっちゃん、このビミョ~な言語感覚に想いをはせつつ、クラリス(*1)、もとい、”三匹のおっさん”のご紹介であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
鎌倉円覚寺みつまた。
ごらんのように、3つの又に分かれています。




【本】三匹のおっさん(作 有川 浩、イラスト 須藤 真澄 文藝春秋)
 定年後、ゲーセンに再就職した剣道の達人、柔道家で居酒屋の元亭主、機械をいじりの天才の工場経営者。3人のおっさん+孫と娘の高校生コンビによるご近所版スーパー戦隊?小説。年金貰ってのんびりしているだけがおぢさんではないんですよ~
【DVD】スタートレック
 アメリカのSFテレビドラマ。日本では1969年に初放映。カーク船長率いるU.S.Sエンタープライズ号による宇宙探検の物語。STO(Star Trek The Original Series)の作成から40年以上を経て、いまだに新作が作成されるという人気シリーズです。
【花】ミツマタ(三椏 三又)
 枝が必ず三つに分岐する、ジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木。英語の”oriental paperbush(東洋の紙の低木)”からもわかるように紙の原料になります。

 三人組のおぢさんといえば、伝説の時代劇”三匹の侍(*2)”とか年のわかるネタもありますが、やはり、スタートレックの3人組カーク船長、Mr.スポック、ドクターマッコイなんかが思い出されます。調べてみるとアメリカでの放映が1966年で、カーク船長役のウィリアム・シャトナーは当時35歳、設定上は30歳前半なのでおぢさん扱いすると怒られそうですが、観ているこっちは小学生なので充分おぢさんです。
 いつの間にかあっさり抜いてるんだもんな~。昨日、渡辺謙(*3)と同い年と知って愕然としたとこだし・・・

 話は戻って、三匹のおっさんとスタートレックの3人組ってけっこう相似形なんですよね。パッっと見、そうは見えませんが。

〔清田清一(キヨ)=カーク船長〕
 定年後、ゲーセンに再就職した剣道の達人。おっさん3人組のリーダー的な役どころ。ヤクザまがいの男を撃退する胆力と知恵、孫にウザがられながらも尊敬を勝ち取っていくというなかなかの人格者でもあります。
〔立花重雄(シゲ)=ドクターマッコイ〕
 柔道家で居酒屋の元亭主だけあって、客あしらいなんかにも長けているムードメーカー。3人のたまり場でもある居酒屋でしょっちゅう呑んでいるようですが、店の後を任せた義理の息子にはあれこれ言わない節度も持ち合わせています。けっこうできそうでできないんですよ、これって。
〔有村則夫(ノリ)=Mr.スポック〕
 機械いじりの天才の工場経営者。頭脳派ながら、改造スタンガンによる”エレクトリカルパレード"という必殺技をお持ち。清一の孫、祐希いわく「三匹の中で最も危ねえおっさん」。そういえば、Mr.スポックもナーブ・ピンチ(*4)という必殺技があったな・・・

 べつにドラマに限らず、現実でも”リーダー”、”ムードメーカー”、”頭脳派”の組み合わせによるプロジェクトって上手くいくんですよね。”リーダー”がいないと方向性が定まらないし、”ムードメーカー”がいないとギスギスするし、”頭脳派”がいないとイケイケドンドンでブレーキがかからないし。そういった意味では両作品とも絶妙な配置であります。

 ところで、則夫とMr.スポックとの違いは娘の早苗ちゃんを溺愛していること。早苗ちゃんと祐希くんのキスシーンには激昂。まあ娘を持つ父親としてわからんでもないですが、スタンガンを振り回すのはね~。
 清一と重雄が則夫を説得というか面白がるシーン

  清一:口うるさい親父は娘に嫌われるぞ。
     あんな場面を見てて口なんぞ出そうもんなら、まず間違いなく
  重雄:ああ。確実に『お父さんなんか大嫌い!』がぶっ飛んでくるな。
     一週間や十日は口すらきいてもらえないこと請け合いだ

 おぢさん、いや娘を持つお父さんは何時までたっても大変です。

 花で取り上げたミツマタは、特に日本では紙幣の原料になります。登場する若者がカネに絡んだ悪さをするヤツが多いのに、おっさんたちはけっこうお金には淡白。自警団を作っていろんな事件を解決するものボランティア感覚ですね。年をとるということは現世的な欲望を離れて自由に生きることを知る道程でもあるのでしょか?
 できればこういうおっさんになりたいものです。

 ”三匹のおっさん”は、相変わらずのストーリ・テリングとキャラ設定のサエを見せる有川 浩の一品。須藤 真澄の初期の頃のゆうきまさみを思わせる早苗ちゃんのイラストもかわいいし。
 ”大人のためのライトノベル”とも言える作品です。ぜひご一読のほどを。

《脚注》
(*1) クラリス
 ルパン三世に登場する可憐なヒロイン。16歳のクラリスがルパンを「おじさま」と呼んでいます。かつて、この”おじさま”というセリフだけを集めた”クラリスのおじさまカセット”なるものが実在しました。
(*2)三匹の侍
 1963年~69年にフジテレビで放映された時代劇。出演は丹波哲郎、平幹二朗、長門勇、監督は五社英雄と今考えるととんでもない豪華メンバーによる作品。子供のころよく観てました。
(*3)渡辺謙(わたなべ けん)
 日本を代表する俳優。1959年10月21日生まれ。”ラストサムライ”(2003年)でのサムライ勝元盛次、”バットマン ビギンズ”(2005年)のテロ集団”影の同盟”の首領ラーズ・アル・グール役で国際的にも有名。
 この秋公開の”沈まぬ太陽”で主演。この日本航空の大変な時に・・・
(*4)ナーブ・ピンチ
  首のところを押さえることで相手を一瞬で気絶させるワザ。中学校の時、やたら握力が強いヤツがいて、こいつがよくマネをしてました。気絶まではしませんが、やたら痛い!

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ところで、ハロウィンって何?(涼宮ハルヒちゃんの憂鬱/かぼちゃ)

 ども、ブログ界のどてかぼちゃ(*1)たいちろ~です。
 先日、奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」で、ハロウィンのディスプレイの話が載っておりました。玄関とかリビングにジャック・オー・ランタン&魔女をディスプレイした写真を載せております。
 ハロウィン自体もディニーランドとか、サンリオの企業努力のせいか、けっこう日本でも定着してきました。お菓子も売れてるようですし(*2)。
 と、いうことで今回のお題は本質的な疑問”ハロウィンって何?”であります。

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左の写真は奥様の撮影。ハロウィンのディスプレイであります。
本文とほかの写真は奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」をご覧ください。
右の写真はたいちろ~さんの撮影。
東京国際フォーラムにあったジャック・オー・ランタン用のかぼちゃです。

【DVD】涼宮ハルヒちゃんの憂鬱(原作 谷川流、作画 ぷよ、制作 京都アニメーション)
 谷川流&いとうのいぢのライトノベル”涼宮ハルヒの憂鬱”のパロディ作品。にもかかわらずマンガ版3巻で100万部突破のヒット作品です。
 今回のハロウィンの話は第13話でDVDの”次(第2巻) ”に収録。
【花】かぼちゃ(南瓜)
 原産は南北アメリカ大陸。カロテン、ビタミン類を多く含む緑黄色野菜。健康にいいんですが子供のころはあまり好きではなかったです。
 日本でよく栽培されている緑色のかぼちゃは”西洋カボチャ”、ハロウィンで使われるオレンジ色のは”ペポ種”という種類です。

 さて、問題です。以下の問いに答えなさい。
  Q.1 ハロウィンっていつ?
  Q.2 ハロウィンに使われる”ジャック・オー・ランタン”ってなに?
  Q.3 ハロウィンはそもそも何のお祭り?

 まあ、日本人で3つとも正確に答えられる日本人って、少ないでしょうかね。

Q.1 ハロウィンっていつ?
 先日、東京駅にディズイニーシーのポスターがいっぱいあったので、一緒にいたディズニーフリークの女性に”ハロウィンっていつ?”と聞いたところ”さあ~~”とのお返事。そ~だよな~。だってディズニーハロウィンって2ケ月近くやってるんだもん(*3)。
 正解は10月31日です。

Q.2 ハロウィンに使われる”ジャック・オー・ランタン”ってなに?
 諸説あるようですが、Wikipediaによると”生前に堕落した人生を送ったまま死んだ者の魂が、死後の世界への立ち入りを拒否され、悪魔からもらった石炭を火種にし、萎びて転がっていたカブをくりぬきそれを入れたランタンを、片手に持って彷徨っている姿だとされている。”とのこと。
 魔よけなんだそうですが、あの顔で魔よけと言われてもな~
 まあ、鬼瓦(*4)みたいなもんでしょうか?

Q.3 ハロウィンはそもそも何のお祭り?

  ハルヒちゃん:ハロウィンについて知っていることを提供しなさい
  キョンくん :えっ、いや~、カボチャとコウモリが必要なんじゃないか?

    (中略)
  ハルヒちゃん:かぼちゃ被ったマントの男がコウモリをまとえばいいのかしら?
  キョンくん :オレもそう思ったけど、たぶん違うだろうな

    (中略)
  小泉くん  :なにやら、得体の知れないモノになりましたね
  キョンくん :邪教の神でも祀っているみたいだな

 まあ、日本人の一般的な認識ってこんなもんでしょうか?
 出来上がったのは、人体模型にカボチャ製のマスクにロウソク3本立てて、マントにコウモリが飛んでいるといったシロモノ。不気味なスカルマン(*5)といった様相です。
 (映像はYouTubeでどうぞ)

 ”カトリックの諸聖人の日(万聖節)の前の夜(10月31日)は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていたので、これらから身を守る為に仮面を被り、魔除けの焚き火を焚く”あたりがおおむね正解のようです。キルスト教の行事のようですが、キリスト教の地域で必ず祝われるという訳ではないのだそうです。
 私自身、キリスト教に詳しいわけではないので、よくわかって書いてるわけではありません。

 まあ、定着しつつあるハロウィンですが、日本人って由来なんか気にせず楽しめる国民性なんでしょうね。クリスマスだって何の日かわからなくても結構盛り上がっているし(*6)。
 でも、昨年川崎のハロウィン・パレードを見ましたが、”仮装”がいつの間にか”コスプレ”に変わっている感じ。エヴァはいるは、ショッカーはいるは、ポニョはいるは、ラムちゃんはいるは、それはちょっと趣旨が違うと思うぞ。まあ面白いからいいけど。

 ご興味がありましたら、奥様ブログ「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」もご覧ください。

《脚注》
(*1) どてかぼちゃ(土手かぼちゃ)
 どこにでも転がっている役立たずといった意味。カボチャは土質を選ばずどこででも育つが、土手のかぼちゃは肥料を与えれないので食べには向かないことから。
(*2)お菓子も売れてるようですし
 ”ハロウィン「お菓子市場」急成長 パッケージ特別仕様も続々登場
 2009年10月18日(日)配信 J-CASTニュースより
(*3)ディズニーハロウィンって2ケ月近くやってるんだもん
 2009年度は9月10日から11月3日まで。日本の風物詩だったら、盆踊りを6月中旬からやっていいるようなものです。
(*4)鬼瓦(おにがわら)
 寺社などの屋根の端につけられている鬼の顔をかたどった瓦。
 手塚治虫の”火の鳥 鳳凰編”に茜丸と我王が鬼瓦を作る競争をする話があります。名作ですので、こちらもぜひお読みください。
(*5)スカルマン
  石ノ森章太郎の漫画”スカルマン”の主人公。 ”仮面ライダー”の原型となった作品です。のちに島本和彦、MEIMUなどがリメイク。実写、アニメ版も作成されましたが、オリジナルは1970年の少年マガジンに掲載された100ページの読みきり作品。
(*6)クリスマスだって何の日かわからなくても~
 クリスマスはイエス・キリストの”降誕”を祝うキリスト教の記念日。キリストの生まれた日というのははっきりしないので、”誕生日”というのは正確ではないのだそうです。

アマゾンがターミナスになる日(ファウンデーション/パピルス)

 ども、積読がたまってしょうがないたいちろ~です。
 図書館に本屋にB○○K○FFにと本探しに余念のない毎日ですが、おかげで本がたまる一方です。フィリップ君のように脳内本棚がある人や(*1)、ビルひとつ本棚代わりに持っている女の子(*2)はいいですが、一般の本読みにとって本の置き場所というのは切実な問題。で、電子書籍も場所をとらなくていいんですが、なかなか手が出なくて。
 そうこうしている内にAmazon.comから電子ブックリーダ”Kindle”が日本でも発売されることになりました(2009年10月19日発売予定)。当面は英語書籍のみだそうですが、日本の本が読めるようになったら買うかな~これ。B○○K○FFめぐりも趣味のひとつなのでいつでも読めるということと、ぶらぶらしながらふと手にとって見るというのの違いってけっこう微妙です。

6
写真は草津市水生植物公園のHPから。
パピスルの写真。行ってみたいな~この公園。





【本】ファウンデーション(アイザック・アシモフ  早川文庫)
 滅亡の危機に直面した銀河帝国。この危機を予言した心理歴史学者のハリ・セルダンは滅亡の後に続く3万年の暗黒時代を千年に短縮するために、宇宙の知識を集めた銀河百科辞典を編纂する”ファウンデーション”を辺境の惑星”ターミナス”に設立する。
 ”銀河帝国興亡史”の第一作。
【花】パピスル(Papyrus)
 ”紙(paper)”の語源であるカヤツリグサ科の植物。記憶媒体としてのパピルスは古代エジプトではすでに利用されていたとのこと。現存するパピルス文書の最古のもの(デルヴェニ・パピルス)は紀元前340年のものだそうです。

 さて、この”Kindle”ですが、その有用性の本質はパソコンもどきで文章が読めることではなく、その後ろにある28万冊以上のタイトル。同じく”Googleブック検索”も著作権問題が決着すれば、絶版書を含む膨大な書籍(*3)がいつでも読めるようになります。

 ということで、久しぶりにアイザック・アシモフの”ファウンデーション”を読んでみました。このお話に出てくる”銀河百科辞典”というのは、惑星ターミナスに移住(追放された)科学財団”ファウンデーション”が編纂する百科辞典のことです。第一巻が発行されるまでに55年の歳月を要し、以後も改版がつづいているという膨大なもの。
 これだけ見ると、ウィキペディアに似ているようですが、ウィキペディアはだれでも編集に参加できるオンライン百科事典なのに対し、銀河百科辞典はむしろ”人類の英知の避難所”という意味合いが強いです(設立時点)。
 ちなみに、ウィキペディアを運営しているのは非営利団体”ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation Inc)”。こちらもファウンデーションです。

 1巻目の”ファウンデーション”では、コンピュータを使ってる記載はありませんが、それは当たり前で、最初に雑誌に掲載されたのは1942年とのこと(訳者あとがきより)。"ENIAC(*4)"よりも前のことです。重要なのは、アシモフといえどこの当時に現在のコンピュータネット社会を予想できなかったということより、小説が書かれたのが第二次世界大戦当時という背景の中、戦後の復興には科学技術が不可欠であるというイマジネーションを持っていたことでしょう。

 その後、東西冷戦とその終結により知識が世界レベルで拡大していくわけですが、拡散している知識がネットワークによって手元ですぐに見ることができるというのは、私のような知識集約型のブログを書く人にとってはとっても助かります。
 単なるオタク的な知識だけかもしれませんが・・・

 グーグルもアマゾンも本をスキャンして読者に提供するというサービスを提供していますが、利便性のほかにも知識の散逸を防ぐとか(*5)の意味でも、ありかなと思っています。それにネットで見れると本が売れなくなる(書店という流通経路を含めて)ので困るとの意見もありますが、レンタルビデオ店のようにひとつのマーケットを形成するようになったりとか(*6)、音楽の有料配信サービスがビックビジネスになっているように(*7)、時代に合わせてサービスのデリバリ形態は変わっていくのはある意味必然だと考えます。
 パピルスという記憶媒体は、中国で発明された紙に取って代わられたそうですが、紙もまたいつかは違う媒体に取って代わられるんでしょうね。レコードなんかも発明されて100年強でCDになっちゃたし(*8)。

 ま、現在のファウンデーションであるアマゾン、グーグル、ウィキペディアが今後どうなっていくかはわかりませんが、コンピュータネットのインフラとして人類の発展に貢献して欲しいな~と、コンピュータサイエンス志望の娘の進学希望を見ておどうさんは思ってしまうわけであります。

《脚注》
(*1) フィリップ君のように脳内本棚がある人や
 ”仮面ライダーW”(テレビ朝日系 2009年9月~)に登場する主人公のひとり。頭の中に本棚があってなんでも検索できる"人間Google"のような人。
(*2) ビルひとつ本棚代わりに持っている女の子
 小説”R.O.D”に登場する稀代の本読み”読子・リードマン”のこと。この女性はほとんど本棚にするためだけに神保町にビルを1つ丸ごと借り切っています。愛書狂(ビブリオマニア)にとっては垂涎の的。
(*3)絶版書を含む膨大な書籍
 本というものがどれぐらい存在するかというと、日本の書籍、雑誌に限定しても図書が約905万3千冊、逐次刊行物が約1,247万4千点。この数は日本で発行される書籍を保管する義務のある国立国会図書館の蔵書数(平成19年年度末現在)なので、これをやや上回るぐらいと見てよいでしょうか。
(*4)ENIAC(エニアック)
 世界最初のコンピュータのひとつ(異説もあるので)。ペンシルベニア大学で初めて公開されたのは1946年のことです。
(*5)知識の散逸を防ぐとか
 帝国データバンクの調査によると、2008年に倒産した出版社は52社。その出版社の本は絶版になってしまうでしょうから入手はますます困難になります。
(*6)レンタルビデオ店のように~
 日本レコード協会の調査によると2008年度のCDレンタル店舗数は3,051店舗、CDの総在庫枚数は約4,022万枚と今や一大マーケットになっています。
(*7)音楽の有料配信サービスが~
 2008年の有料音楽配信の総売り上げは約905億円(前年比120%)、ダウンロード件数は約4億8000万件。同じく日本レコード協会の調査より。
(*8)レコードなんかも~
 現在の円盤型のレコードの発明は1887年。CDがコンシューマー製品として発売されたのは1982年、CDの生産枚数がLPレコードを逆転したのが1986年のことです。ちなみに、音楽配信の売上高がシングルCDを上回ったのは2006年。


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京都でも勉強したな~、予備校だけど・・・(受験生ブルース/街/北野天満宮)

 ども、受験生の父親たいちろ~です。
 今年の夏に京都の北野天満宮に行ってきました。理由は受験のお守りを貰いに。そう、息子が高校、娘が大学とダブル受験です。まあ、気は休まらんわ、お金はかかるわと大変ですが、私自身も2浪して親に迷惑かけたし、こればっかりは文句も言えんわな~
 ということで、今回のお題は”受験と京都と私”、高石友也の名曲から”受験生ブルース”と”街”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
京都の北野天満宮です。







【CD】受験生ブルース(高石友也)
 受験生のつらさをコミカルに歌った関西フォークの古典的名曲。私が受験生であった時より10年近く前の曲(シングル発売は1978年)ですが、やっぱり歌ってました。
 曲中に出てくる”ラジオ講座”は旺文社の”大学受験ラジオ講座”のこと。大学祝典序曲(*1)”は今聴いてもうぎゃ~~となります
【CD】(高石友也)
 京都のイメージソングとも言える名曲。1975年、京都市民まつりのテーマソングの一つとして歌われたそうです。京都の町並みを淡々と歌っている歌詞ですが、”この街が好きさ、君の微笑みあるから”にはぐっときます。
【旅行】北野天満宮
 学問の神様”菅原道真”を祀った神社。多くの受験生らの信仰を集めていて、受験合格の祈願の定番です。娘の高校受験の時は大宰府天満宮に、今回は娘と息子を合わせて京都の天満宮でお守りをいただきました。

 上記にありますように、2年間浪人をしましたが、2浪目に通ったのが京都の駿台予備校京都校。ちょうど二条城の真横にありまして、ここで1年間受験にいそしんでおりました。ちょうどカーター大統領(*2)が訪日していて、ご家族が二条城を訪問されるということで厳重な警戒の中で勉強をしてました。予備校の窓から見てたけど・・・
 さすがに受験生とあって二条城には一度も行きませんでしたが、せっかく近所だったんからデートぐらいすればよかったな~、彼女いたんだし・・

  恋しちゃならない受験生、やけのやんぱち石投げた♪

 その年、やっとこさ同志社大学と京都産業大学に合格しましたが、国公立もなんとか合格しましたので、そちらに行きました。でも、今考えると京都の大学も良かったかな~
 高石友也の”街”を聴いているとそう思います。
 京都という街は神社仏閣の多いところという印象がありますが、大学も多い学生の町です。京都大学を始め、同志社大学、立命館大学、京都産業大学、龍谷大学、ノートルダム女子大などなど。京都市内だけでも38校の大学・短期大学があるそうです(*3)。もっとも、京都大学の赤本(*4)で問題を見たときには、回答の説明を読んでもさっぱり理解できませんでしたが・・・

 その後は、遊びに行ったりとか、アルバイトに行ったりとか(*5)、今では京都に両親を納骨したお寺さんがあるので年に数回行きますが、やはり落ち着いたいい街です。古いものが多いにもかかわらず、国際的な都市だし、静かな流れの川や疎水、山並みなどの自然もあって、学問するにはいいところなんでしょうね。でも、受験勉強はもうイヤですが。

  大事な青春無駄にして 紙切れ一枚に身を託す
  まるで河原の枯れすすき こんな受験生に誰がした

    (”受験生ブルース”より”結論でございます”)

 現役、浪人と3年間も受験勉強をした経験から言いますと、あまり浪人してもいいことないです。できれば息子、娘にはストレートで合格をして欲しいものです。
 京都に住んで”街”を聴いてとまでは言いませんから、予備校のブルースだけは勘弁してください

 ”受験生ブルース”は高石友也のベストアルバム等で比較的入手可能ですが、”街”のほうは入手が難しそうです。高石友也の曲の中でも有数の名曲なので、ぜひ復刻して欲しいものです。

《脚注》
(*1) 大学祝典序曲
 作曲はブラームス。オープニングに使われたことから、おぢさん世代には”大学祝典序曲=受験勉強”というイメージがDNAに刷り込まれ
(*2) カーター大統領
 第39代アメリカ大統領。任期は1977年~1981年。バラク・オバマ大統領に先立つこと7年、2002年にノーベル平和賞を受賞。
(*3)京都大学を始め、
 関西では有名大学をまとめてトップ校を”関関同立”、その次のクラスを”産近甲龍”といいます。”できれば関関同立、なんとか産近甲龍”が当時の関西受験生の希望でした。
  関関同立:関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
  産近甲龍:京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学
 うち、同志社大学、立命館大学、京都産業大学、龍谷大学と半分が京都に立地する大学。
(*4)赤本
 教学社(世界思想社)が発行している大学入試過去問題集のこと。
 私が見たのは、目の出る確率がふぞろいなサイコロを振った結果を出す方程式の問題。誰がこんなの考えるんだ?。
(*5)アルバイトに行ったりとか
 友人の紹介で、同志社大学前にある地下鉄今出川駅ホームの天井のパネル張りにいきました(地下鉄開通は1981年)。
 地下の作業ですので、この時はお昼休み以外は太陽を見ない生活だったです。

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新型インフルエンザ対策は引きこもりに限る(赤き死の仮面/糸杉)

 ども、新型インフルエンザ対策担当のたいちろ~です(これは本当)。
 ここのところ、毎週のように本人や家族が新型インフルエンザに罹患したとの連絡が入ってきます。死亡に至るような大事になっていないのが不幸中の幸いですが、家族が罹患した場合でも、3日間の自宅待機で様子を見る決まりになっています。
 まあ、人にうつさないことが肝要なのですが、逆に言うとうつされないためにはあまり人ごみの中に行かないことも有効かと。
 ということで、今回ご紹介するのは、病気にかからないために集団で引きこもりをした人たちの話”赤き死の仮面”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
近所の園芸店にて
糸杉の一種、ゴールドクレストです




【本】赤き死の仮面(エドガー・アラン・ポー ちくま文庫他)
 赤死病の感染から逃れるために、プロスペロ公は騎士、貴婦人1,000人とともに城郭風の大伽藍の中に閉じこもる。そして友人たちを楽しませるために開催した仮面舞踏会の最中、デスマスクをした人物が登場する・・・
 原題は”The Masque of the Red Death”。”赤死病の仮面”
と訳されることもありますが、タイガーマスクに敬意を表して(*1)表題は”赤き死の仮面”の方にしました。
【花】糸杉(いとすぎ)
 ヒノキ科イトスギ属の総称。別名セイヨウヒノキ(西洋檜)。ゴッホが好んで描いたのはこの木です。
 植木によく使われる”ゴールドクレスト”も糸杉の仲間(ホソイトスギ属)。
 花言葉は”死、哀悼、絶望”です。

 ”赤死病”は、”黒死病=ペスト”からのイメージなんでしょうが、ペストは治療法が確立していなかった(*2)14世紀のヨーロッパでの大流行では、全人口の3割が命を落とすほどの恐ろしい病気でした。

 新型インフルエンザはここまですさまじくはないと願いたいですが、それでも私の担当している新型インフルエンザに対する事業継続計画(*3)では”人口の約25%が発病し、従業員が最大40%が欠勤、致死率は0.5%~2%”を前提としています。
 まあ、何かの前提をおかないとこの手の計画は立てられませんが、実際に家族が発病しないまでも、体調が思わしくないといわれた時に会社に出勤するどうかというとどうでしょうね。家族からは”私を見捨てて会社に行った!”と一生言われそうだし・・・

 話は戻って、”赤き死の仮面”ですが、プロスペロ公はなかなか容易周到な人物のようで、充分な糧食は言うに及ばず、道化師、即興詩人、踊り手などの娯楽も用意しています。地震などでは3日分の食料と水を備蓄するようによく言われていますが、こういったところは見習いたいもの。娯楽でいうと、私は部屋に2~3年分は楽しめる本が備蓄されています(*4)。
 まあ、パニック対策として出口の閂(かんぬき)を溶接するのはちょっとやりすぎのような気がしますが・・・

 ただ”公”という以上、為政者のはずですが、”領民を見捨てて自分達だけ助かろうという性根はどうなのよ”と思っちゃいます。案の定、プロスペロ公たちには悲劇的な終末を迎えることになります。まあ、”死”は等しく誰にでも訪れるということでしょうか、人の思惑をあざ笑うかのように。

 今日(2009年10月11日)は、エドガー・アラン・ポーの葬儀がボルティモアで執り行われるそうです。当時の葬儀にはわずか10人程度しか参列しなかったそうですが、今回は国内外から数百人のファンや関係者が参列される見込みとのこと。人の運命なんてわからないものです。
 そういえば、ゴッホの糸杉も”死の予感”のように語られているようです。こちらも不遇の人生を送った人ですが、まさか現在になって自分の絵が100億円以上の値段がつくとは思っても見なかったんでしょうね。

 ”赤き死の仮面”は文庫本版で11ページの掌編小説ですので、すぐに読めます。ポーやゴッホの運命を思いながら読むのもいいかもしれません。

《脚注》
(*1) タイガーマスクに敬意を表して
 ”タイガーマスク”(原作 梶原一騎、作画 辻なおきの漫画、アニメ)に”20世紀の吸血鬼”と呼ばれる残虐レスラー”赤き死の仮面”というのが登場します。
 どっちかというと知ったのは、こっちのほうが早かったんで・・・
(*2) 治療法が確立していなかった
 伝染病院に隔離され、抗生物質による治療が行われる。有効な薬品としてストレプトマイシン、テトラサイクリン、サルファ剤等があげられる。適切な治療がなされれば死亡率は20から0パーセントに下がる。(Wikipediaより抜粋)
(*3)事業継続計画(Business Continuity Plan, BCP)
 災害が発生した場合に最低限継続するのに必要な”重要業務の決定”、”復旧までの時間”、”復旧対策”、”教育・訓練”などを計画すること。
 災害と言っても地震、パンデミック(病気の大流行)によって想定が大きく異なるので、実際に作るとなるとかなり大変な作業になります。
 上記の数字は厚生労働省の”新型インフルエンザ対策ガイドライン”に準拠。
(*4)2~3年分は楽しめる本が備蓄されています
 いわゆる積読です。いつ読むんだ?

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惑星規模の家庭菜園?!(メイキング・オブ・ピクサー/苔/ジェネシス計画)

 ども、井上直久画伯(*1)の教え子だったたいちろ~です。(これは本当)
 息子がプレステ3を買いまして、ゲームをやっているのを後ろから見ていましたが最近のコンピューターグラフィックス(CG)ってすごいですね。BASICの点々でお絵かきしていた世代(*2)としてはCPUの無駄遣いとしか思えませんが、科学技術の進歩には娯楽が欠かせないんでしょう。
 ということで、今回ご紹介するのはフルCGアニメを作った人たちの本”メイキング・オブ・ピクサー”であります。

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写真はたいちろ~さんの撮影。
庭にある苔。上空から見た森林に見えなくもないので。






【本】メイキング・オブ・ピクサー(デイヴィッド・A・プライス  早川書房)
 アニメーション映画監督ジョン・ラセター(John A. Lasseter)を中心に、”トイ・ストーリー”、”Mr.インクレディブル”などを生み出したピクサー(Pixar Animation Studios)の歴史をつづったノンフィクション。
【花】(こけ)
 一般的には地表や岩の上にはいつくばるような植物。耕作などすると育たないと思われているので、君が代では”苔むす”は長い時間のたとえになっています。
【家庭菜園】ジェネシス計画
 ”スタートレックII カーンの逆襲”に登場するテラフォーミング計画。
 テラフォーミングとは、人為的に人の住めない惑星を地球に似た環境に造り変える技術のことです。”ジェネシス計画”では物質を分解し再構築することで短時間に改造するころができますが、現実的な技術でやろうとすると火星の場合なら極冠の氷を溶かして、苔などの藻類をばら撒いて酸素を作ってと、100年~10万年程度の時間がかかるそうです。
 まあ、究極の農耕技術ということで・・・

 この会社の前身である”ルーカスフィルム(ILM)”時代に作成したのが、上記の”スタートレックII カーンの逆襲”に登場する”ジェネシス計画”のテラフォーミングシークエンス
 宣伝用でも使われたこのシークエンスは当時のSFファンにとってまさにセンス・オブ・ワンダーなシーンでありました。
 そう感じたのは私だけではないようで、このシーンのイメージは”DAICON4(*4)”のオープニングアニメを経て、”電車男(*5)”のオープニングにつながっていくことになります。

 さて、ピクサーは、今でこそフルCGアニメ作成の会社として有名ですが、元々はグラフィックス専用ハードウェアやレンダリング(お絵かき)ソフトを作っていた会社です。というか、CGアニメを作りたいがためにコンピュータ会社を隠れ蓑にしていたといったほうが正確でしょうか。

 主人公のジョン・ラセターはアニメ監督ですが、ピクサーにはコンピューターグラフィックスの技術者が山のように出てきます。本の前半は1970年代のコンピューター技術史、後半はアニメーション史になっています。おそらくこの本を読まれる方は映画ファンが多いんでしょうが、コンピュータ屋としては前半もけっこうGoodです。”トイ・ストーリー”の画面解像度はわずか1,536×922ピクセル(*6)だそうですが、当時、SUNのコンピューター117台で1フレーム45分から20時間かかったとのこと。 こうやって考えると、動画をリアルタイムで処理しているプレステ3がいかにハイスペックなマシンかということが良くわかります。

 ただ、テクノロジーの進歩が、アニメーションとしての面白さとイコールかというと必ずしもそうではありません。キャラクターや動き、そしてストーリーの面白さがアニメーションの命。技術は動きの面白さなんかを進歩させますが、それはアニメの一要素にすぎないことが後半を読むと良くわかります。
 ま、建物を作れば輸出産業化を推進できるなんてハード偏重の発想より、人材育成といったソフトに金をかけるほうがよっぽどいいんじゃないかと私は考えますがね。

 この本はコンピュータグラフィックスの黎明期から実用期にかけての技術史として読むか、新しい分野としてのコンピューターアニメ史と見るかはそれぞれの好みでしょうが、どちらで読んでも面白い本です。

《脚注》
(*1) 井上直久画伯
 ”イバラードシリーズ”やジブリのアニメ”耳をすませば”の美術を担当された画家。以前、私がいた高校の先生をされていて美術を教えてもらいました。これでもけっこう美術の成績は良かったんですよ。
(*2) BASICの点々でお絵かきしていた世代
 パソコン黎明期のグラフィックは640×200ドット、表示色8色というシロモノでした。これでお絵かきするにはBASICのLINEコマンドや、PAINTコマンドとアセンブラで組んだ中間色を出す命令を組み合わせる必要がありました。
 当然インターネットでプログラムをダウンロードなんてあるわけもなく、雑誌に掲載されているプログラムを自分でせこせこ入力することになります。
 ラムちゃん(*3)なんかよく載ってたよな~
(*3)ラムちゃん
 高橋留美子の漫画”うる星やつら”のヒロイン。トラ柄のビキニスタイルで空を飛びまわる姿が1980年当時大ヒットしました。
 以前、ハロウィンでこのコスプレをしたお嬢さんの団体がいましたが、リアルでやられるとさすがに目のやり場に困ります
(*4)DAICON4
 1983年に大阪で開催された日本SF大会のこと。このオープニングアニメを作成したのが、のちにエヴァンゲリオンを作成した”ガイナックス”を設立することになります。
(*5)電車男
 全国のヲタクを勘違いさせたTVドラマ。本編は見ていませんが、オープニングアニメはYouTubeで見ました。
(*6)1,536×922ピクセル
 ピクセル(画素)は画像を構成する点々のことで、画面が横1,536ケ、縦が922ケの点々で構成されていることを表します。デジカメ風にいうとだいたい1.4メガピクセル。今や携帯電話に付いてるカメラ機能ですらあたりまえに撮れる解像度です。
 ひとつの点々の色は光の三原色(赤、緑、青)に分解してして3バイト(24ビット)を割り当てるので、上記の例だとだいたい4メガバイトの記憶容量になります。
 これを圧縮技術を使ってサイズを小さくするので、実際にはだいたい0.5メガバイトくらいの容量に収まります(静止画で換算の場合)。
 奥様から質問がありましたので、この場を借りてお答えしました。

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一杯、一杯、また一杯(李白詩選/エゾノツガザクラ)

 ども、これでもけっこうおつまみを作るが上手いたいちろ~です。
 今回のお題は”家飲みが好き!「おうち居酒屋」のいいところ教えて!”ですが、まあ、お金のかからないところと、そのまま寝てしまえることですかね。お酒を呑まないと寝れないので(アル中か!(*1))、だららんとした休日にはもってこいです。
 ということで今回ご紹介するのは”李白詩選”より、”山中与幽人対酌(山中にて幽人と対酌す)”であります。

Ezono
写真は北海道)大雪山のエゾノツガザクラ。
大学時代の友人からいただいたものです。
”たぶん”との注釈がありましが、まあかわいいからいいか。





【本】李白詩選(李白 岩波文庫)
 ”一斗の酒を飲めば百篇の詩が吐き出す”という中国盛唐の呑ん兵衛詩人、李白の詩集。漢文の授業で習った”黄鶴樓にて孟浩然を送る(*2)”の作者。覚えてますか?
【花】エゾノツガザクラ(蝦夷の栂桜)
 ツツジ科か!ツガザクラ属の常緑小低木。北海道~東北地方以北の高山帯の適度に湿り気のある岩場や草地に群生する高山植物。

 山中与幽人対酌    山中にて幽人と対酌す
   両人対酌山花開  両人対酌すれば 山花開く
   一杯一杯復一杯  一杯一杯 また一杯
   我酔欲眠卿且去  我酔いて眠らんと欲す 卿 しばらく去れ
   明朝有意抱琴来  明朝 意あらば 琴を抱きて来たれ

現代語訳
 山中で隠者と酒を酌み交わす
   我らふたりが酒を酌み交わせば 美しい花が咲く
   ついつい我らは、一杯一杯、また一杯と杯を重ねた
   「ああ、私はすっかり酔ってしまったよ、
   眠くなったから、ひとまず帰ってくれないか?
   そして、明日の朝、気が向いたなら、琴を抱いて来てくれ。」

          (春蘭さんのHP”花木蘭”より)

 けっこうわがままな李白さんですが、私も飲んだら寝るほうなので気持ちはわかります。”眠くなったら寝る”のが私の主義なので、夕方から呑んでる日曜日なんかは、サザエさんが終わったころにはすでに寝ているという健康的なのか不健康なのかわからん生活を送っております。

 お酒はというと家でひとりで呑むか、知人とうだうだ話をしなが呑むのが好きですね。ど~でもいいような話をだらだらするのもおつなもの。その人の隠れた一面が見えたりして面白いものです。ただ、最近おつまみが減って、酒が増えているのが困りモノ(*3)。さすがに何を話したか記憶にないほど呑むことはないですが、電車の乗り過ごしなんかしょっちゅうです。

 逆にダメなのが、スナックとかおねいさんのいるお店。別に人見知りというわけではないんですが、根が関西人なので女性がいるとついつい受けよう精神が出てしまうので、かえって気づかれします。同じ意味でカラオケもあんまり好きではありません。次に歌うのをどれにするかにはまって、お酒に集中できないし・・・
 その点、家だと気を使う必要もないし、李白さんのように自然にかこまれて、なんのしがらみもなく友人と呑めるんであれば最高です!

 李白の詩の中にある”山花開く”ですが、何の花かはわかりませんが、高山植物から”エゾノツガザクラ”をチョイスしました。なんとなく、お銚子をひっくり返したように見えたので。 ま、本物のお銚子がこんだけ空いたらヘベレケでしょうが・・・

 ところで、HPをいろいろ見ていると”小烏(こがらす)草子 漢詩四コマ劇場”みたいに漢詩を4コママンガにした変り種もありました。どうも、堅苦しいイメージのある漢詩ですが、こうやってみると結構肩の力を抜いて読めるので面白いですよ。
 でも、英訳されるとどうもねえ

  A couple exchange cups,
    mountain flowers open.         
  One cup one cup,and one cup.

          (”渓閃さんのHP”より引用)

 いや、英文として正しいのはわかってるんです。でも、カップルがエクスチェンジ(交換)は男どおしの怪しい関係っぽいし、ワンカップは、なんとなく”ワンカップ大関”を連想しそうだし(*4)。

 ”李白詩選”は真剣に読むというより、暇な時にパラパラめくるよう、もっというとブログのネタ用に買ったりなんかして。日常的には漢詩なんか読むことないので、たまにはいいかな~と。

《脚注》
(*1) アル中
 アルコール依存症のこと。Wikipediaの説明では”薬物依存症の一種で、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神疾患”と怖い表現になってます。
(*2) 黄鶴樓(おうかくろう)にて孟浩然(もうこうねん)を送る
 (黄鶴楼送孟浩然之広陵)
 ”故人西のかた 黄鶴樓を辭し”で始まる惜別の歌。”七言絶句”の形式ですが、あったな~こういうのも。
 全文は、関西詩吟文化協会のHPでどうぞ。
(*3)最近おつまみが減って、酒が増えているのが困りモノ
 だいたいパーティなんかでは料理の減り方が平均年齢のバロメーターで、若いモンのパーティだと料理なんかどんどんなくなっていきますが、年寄りのパーティでは料理がほとんど手付かずで残ってしまいます。
 モッタイナイ!
(*4)なんとなく”ワンカップ大関”を連想しそうだし
 べつに、渓閃さんがどうのということではありません。神社仏閣にある英文の説明がな~~んとなく違和感があるのと同じでしょうか。


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歌う船、宇宙の中では平気なの♪(歌う船/くるみ)

 ども、サイコミュによるパソコン操作を目指しているたいちろ~です(ウソです)(*1)。
 まあ、サイコミュうんぬんはともかく、考えただけで機器制御を行う”ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)”というのは現実に研究されている技術ということが日経新聞に載っていました(*2)。
 で、この技術を宇宙船に応用したらどうなるかということで、今回ご紹介するのが宇宙SFの名作”歌う船”であります。

0337
写真はたいちろ~さんの撮影。
くるみの中身。ケーキ素材のコーナーで売ってました。
ところで、殻付きのくるみはどこで売ってるんだ?









【本】歌う船(アン・マキャフリー 創元SF文庫)
 生まれつき機械の助けがなければ生きられないヘルヴァは、自らの肉体を金属の殻に封じ込め優秀なサイボーグ宇宙船に生まれかわった。宇宙を駆け抜け、困難なミッションをこなし、だが女の子を心を持つ”歌う船”として。
 みずみずしい感性の光る宇宙SFの名作。
【花】くるみ(胡桃)
 硬い殻の実をつけるクルミ科クルミ属の落葉高木の総称。家具などで使われるとウォールナット(walnut)。日本に自生している種類は”オニグルミ”だそうです。
 花言葉は、”知恵、野心、知性”など。

 ずいぶん昔に読んだんですが、たまたま図書館で見つけて久しぶりに読みました。いや~、良かったですね。

 主人公のヘルヴァは生まれつき体が不自由なため、肉体を耐久チタニウムの殻に入れた殻人(シェル・ピープル)として宇宙船”XH-834号”の頭脳になります。初めて宇宙船になったのが16歳の誕生日。普通だったら高校生です(しかも、染色体パターンからの推測によると美人とのこと)。

 初めて一緒のクルーとなった初恋の人”ジェナン”を事故で失うエピソードや(歌った船)、体を入れ替えてシェイクスピアを演じる話とか(劇的任務)、宇宙船=女の子という感性的な部分と、宇宙船=パイロットというお仕事的部分がうまくミックスされています。
 ジェナンの願いは自分という船に乗ってくれる素敵なパートナを見つけて宇宙を旅すること。最後には口ケンカばっかりしてるけど、パロランというパートナを見つけるハッピーエンドになっています。(でも、旅の途中にケンカばっかししてそうだけど・・・)

 ジェナンが肉体を持つチャンスがあった時の会話

  パロラン 絶好のチャンスだ、お嬢さん。
       生まれ変わるんだ・・・ カーラの身体に入って

        (中略)
       そのチタニウムの貞操帯からきみを出す
       一生に一度のチャンスだと思ったからさ
  ジェナン この船としてのあたしには、あなたたちには想像もつかないほどの
       肉体的力と肉体的自由があるわ。
       あたしは考え、感じ、息をする。

 パロランのジェナンに対する、人間としての肉体を持たせて上げたいという想い、機械のように扱われることに対する不満がないまぜになって、でも、自分が宇宙船であるというジェナンの誇りへの共感など、なかなか哲学的ともいえるお話です。

 ”硬い殻につつまれた知性”ということで、花には”胡桃”を取り上げてみましたが、外が硬いといって中が硬いとは限らないもの。外の硬さは中身の繊細さを覆い隠すためにあるのかもしれません。

 ところで、表題の”宇宙の中では平気なの♪”は”アタックNo.1”の主題歌から。今の人には主人公の”鮎原こずえ”は上戸彩かもしれませんが、おぢさん世代にとってはやっぱり声は”小鳩くるみ(*3)”さんです
 単なる”くるみ”つながりです、すいません。

 ”歌う船”は原書の初出が1961年と半世紀近く、日本語訳も84年と四半世紀前の本ですが、今読んでも充分楽しめる傑作。今の若い人ならライトノベル感覚で読めるかもしれませんね

《脚注》
(*1) サイコミュでパソコン操作~
 ”サイコミュ”とはガンダムシリーズに登場するニュータイプの脳波であるサイコウェーブを利用し、機器制御を行う技術のこと。物理的に手足を使うという制限がなく、実用化できれば究極のマン・マシン・インターフェースといえます。
(*2) 日経新聞に載っていました
 日経新聞 2009年9月27日 サイエンス欄に掲載されていました。
(*3)小鳩くるみ
 おぢさん世代には童謡歌手としても有名。”アタックNo.1”主題歌は大杉久美子さんですが、小鳩くるみさんが歌われているバージョンもありますが、さすがにお上手。
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