うちの奥様がね、(刑事コロンボ/蘭)
ども、”うちの奥様がね、ブログを始めました”のたいちろ~です(*1)。
そんなことより、今回のお題は”あなたが好きな「名探偵」は誰ですか?”ですが、私のイチオシは中年の星、”刑事コロンボ”であります。
写真はたいちろ~さんの撮影。
胡蝶蘭(こちょうらん)です。
近所の園芸店にて。
【本】刑事コロンボ(W・リンク、R・レビンソン)
ロサンゼルス市警察署(*1)のコロンボ警部を主人公としたアメリカのTVドラマ及び小説。テレビドラマではコロンボ役をピーター・フォークが好演しました。推理モノとしては1970年代を代表する作品のひとつです。
【花】蘭(ラン)
鑑賞、贈答に用いられるラン科植物。英語名は「Orchid(オーキッド)」。胡蝶蘭やカトレアなどがが有名です。花言葉は”美人、優雅な女性”など。
前から不思議に思ってたんですが、どうしてスナックの開店祝いというと蘭なんだろう?
前回、”奥様、ブログを始めました!”のブログを書くときに、”私のブログに時々登場する正体不明の「奥様」”という紹介をしたんですが、このネタモトが”刑事コロンボ”。
コロンボ警部はロサンゼルス市警察署・殺人課勤務。よれよれのレインコートと安葉巻、ボサボサの髪の毛と斜視が特徴で、一見すると冴えない中年のおっさんですが、これが、超一流の犯人達が実行した完全犯罪をささいなヒントから暴いていくというストーリー。
で、コロンボ警部の口癖が”うちのカミさんがね、”。ほとんどどうでもよさそうな雑談ですが、その中かからヒントを見つけだすのはさすがにコロンボ警部。うだつのあがらない中年のおっさんだとおもって油断してたら痛い目にあいます。でも、カミさん、一度も画面に出たことないんですね~(*2)、スティーブのようなお方です(*3)。
ちょうど、ブログネタに読んでいたのが”悪の温室(原題 The Greenhouse Jungle)”。犯人はお金持ちの蘭の収集家です(*4)。蘭を育てるために大金が必要になって犯行を企てるんですが、お金持ち、蘭を”娘たち”と呼ぶ紳士、60歳のナイスミドルとけっこうなセレブルイティです。
余談ですが、花の趣味ってジャンルによってはお金かかるんですよね~。私のように会社の寮の庭で適当に野菜なんぞ作っている分にはしれていますが、モノによってはとんでもなく高いものもあります。
私の奥様は、テーブルコーディネータのお手伝いをしていたことがありますが(*5)、花の値段を聞いて”マジですか!”と言ったことがあります。その後、トレンディドラマで独身OLの部屋にとても大きな花をディスプレイしているのがありましたが(*6)、”いったい幾ら給料もらってるん?”とつっこんでしまいました。
話はもどって、力の抜けたコロンボ警部と、スタイリッシュな犯人の会話がこの作品の魅力。中年のおやじ(*7)をピーター・フォークが好演。それに、日本語吹き替えを担当した小池朝雄(*8)がまたいい。飄々とした語り口がとてもピーター・フォークとあいまってコロンボ警部のキャラクターを魅力的なものにしています。
40年近く昔の作品ですが、小説は作品によっては現在でも入手可能。無くても図書館とかをさがせばたぶんあると思います。TVシリーズは”完全版 コンプリートDVD-BOX(しかも小池朝雄版)”等がありますので、ぜひご覧ください。推理小説としても、エンタテインネントとしても楽しめる気軽に楽しめる作品です。
《脚注》
(*1)ロサンゼルス市警察署
三浦和義のロス疑惑事件、マイケル・ジャクソンの死亡事件を担当するなど、日本でも意外とおなじみです。
(*2)一度も画面に出たことないんですね~
”ミセス・コロンボ”という作品もありますが、原作者のW・リンク、R・レビンソンによると別物とのこと。
(*3)スティーブのようなお方です
”世界の料理ショー”で顔を見せない謎のスタッフ。グラハム・カーの会話の中にしかでてきません。詳しくはこちらのブログからどうぞ。
(*4)犯人はお金持ちの蘭の収集家です
推理小説で犯人をバラすのは、たこ殴りにされてもしかたのない行為ですが、刑事コロンボは倒叙物というまず犯人が描かれて探偵がいかに犯人と犯行(トリック)を明らかにしていくかを楽しむ形式。”悪の温室”では最初の12ページ目に犯人が出てきます。
(*5)テーブルコーディネータのお手伝い~
テーブル上に花や食器をディスプレイするお仕事。デパートなどの食器売り場などにあるテーブルセッティングなどをされています。この説明で合ってますか、奥様。
当時お世話になっていたのは”丸山洋子テーブルクリエーション”を主宰されている食空間プロデューサー、丸山洋子さんです。
(*6)トレンディドラマで~
今井美樹主演の”あしたがあるから”だったかな~。まじめに見たわけではないのでうろおぼえです。突然フラワーアレンジメント事業の部長に抜擢されたOLのお話。
1991年とバブル期にTBSで放映されてましたが、それでもそんなに給料高かったのかな?。私が安月給だっただけかもしれませんが。
(*7)中年のおやじ
中年、中年言ってますが、ピーター・フォークがコロンボを演じ始めたころはまだ40代前半です。
(*8)小池朝雄
日本の俳優、声優。ピーター・フォークのほかにジーン・ハックマンなども担当されています。1985年に54歳の若さで亡くなられました。
ちなみに、亡くなられた後のコロンボ役は声が似ているということで石田太郎が担当しましたが、やはりオールドファンには小池朝雄が忘れられません。
YouTubeより”刑事コロンボ/策謀の結末”。コロンボ警部は5分過ぎに登場。
奥様ブログ 「フラワークラフト作家”Ann”のひとりごと」はこちら
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コロンボのテーマ曲、多くの人が口笛だと思っているけど、あれ実は‘テルミン‘という電子楽器というのを知っている人も少なくなったなぁ。たしかロシア製だったと思うけど、楽器本体には一切手を触れずに音程と音量をコントロールする、原理を説明されたけどさっぱりわからんかった。現在のすべての電子楽器のご先祖様みたいなもの。モーグシンセサイザーの開発の基になったのは業界では有名な話。
投稿: YO~YO~ | 2009年8月30日 (日) 20時11分