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この宇宙に愛を(超人ロック/つぼみ)

 ども、伝説のエスパー、たいちろ~です。(ウソです)
 今回のお題は”もしも超能力が使えたら、何をしてみたい?”ですが、空を飛んでみたいですね。いわゆる空中浮揚(Levitation)。
 SFでは、なんでもあり~のの超能力ですが、SFファンとそうでない人のために(*1)、今回ご紹介するのは、エスパーマンガの金字塔、”超人ロック”であります。

20090304
写真はたいちろ~さんの撮影
椿のつぼみです。


【本】超人ロック(聖 悠紀 少年画報社、SG企画)
 伝説のエスパー”ロック”を主人公とするSFマンガ。というより、宇宙年代記ともいえる作品。ロックはサイコキネシス(念動力)、テレポーション(瞬間移動)、透視、テレパシー、変身など、不可能なことは何もないといわれる最強の超能力者です。
【花】つぼみ(蕾)
 花が開く直前の状態のこと。転じて、前途有望な若者のことの表現にも使われます。


 現在でも発刊が続いてるシリーズですが、最初に登場したのは1967年、作画グループ(*2)の肉筆回覧誌。パソコンで絵を書いてブログに載せてる昨今、若い人にはピンとこないかもしれませんが、ノートに手書きでマンガを書いて回覧してた時代もあったんですね。私の中学時代の友人もこれをやっているヤツがいました(*3)。

 同人誌を扱ったマンガなんかを見ると、コミケ(*4)用の本をコンビニでコピーしたり印刷所に持っていたりしてますが、当時は、コピー機すらほとんど普及してなくて(*5)、学校のプリントなんかはガリ版に手回し輪転機の時代ですよ!(*6)

 さて、肝心の作品です。
 表題の”この宇宙に愛を”はロックの2作目のサブタイトル。ストーリーは

 ニンバスの作り出した”負の世界”による現実世界の破壊を食い止めるため、5人のエスパーが集められる。ロック、腕利き刑事のクレア、超心理学者のドクター・ロス、普通のお嬢さんクラリス、そしてロックをニンバスのかたきと狙うニーナ。
  エスパーとして迫害されて育ったニーナに対し、普通の人間との心の交流を説くロック。
 ”負の世界”を破壊したあと、療養所のお花畑にいるニーナにこう語りかけます

  ここはね、小さなつぼみをそっと育てるための所さ
  きれいな花をさかせるためにね・・・


 普通の男性とつきあうクラリスや、普通の両親から生まれたエスパーの赤ん坊に向ける慈愛に満ちた瞳。

 エスパーものの常として、迫害をされたこともあるロックですが、それでも普通の人とエスパーとの共存を信じているます。ロックにとっての最強の能力とは、さまざまな超能力ではなく”人類に対する希望を持ち続けること”ではないかと
 それこそが、ロックという作品の最大の魅力だと思います。

  青い流星のまたたきと 
  流れる銀河で この宇宙をそっとつつんで
  愛を この広い宇宙に
  この宇宙に愛を


 エピローグで歌姫リーザに変身したロックがこう歌っています

 少女マンガ的な絵柄、石ノ森 章太郎が好んだ実験的な表現など、現在の作風とはかなり変わっていますが、40年を超えて書き続けられるロックのシリーズの原点が確かにここにはあります。

 超人ロックの多くの作品は現在でも入手できますが、作画グループよる”超人ロック(2) この宇宙に愛を”は絶版になっています。
 ですが、e-Book(*7)からダウンロードで入手可能ですので、ぜひご一読ください。


《脚注》
(*1)SFファンとそうでない人のために
 この言葉は超人ロックの扉ページに記載されています。
(*2)作画グループ
 1962年に結成された45年以上の歴史を持つ漫画同人グループ。本作の聖悠紀、”風雲児たち”のみなもと太郎、”シルクロードシリーズ”の神坂智子、早川書房からSFマンガを出している横山えいじなど、多くのプロを輩出しています。これらの作品もけっこうオススメです。
(*3)私の中学時代の友人もこれをやっているヤツがいました
 こちらは回覧というより、1冊のノートを持ち回りと言うか奪い合いでそいつに都合のよいストーリーをどんどん書き足していくというもの。各人が好き勝手に書くのでストーリーがどんどん捻じ曲がっていきます。でも、面白かったんだよな~。
 みんな今頃、どうしてるんだろう・・・
(*4)コミケ
 世界最大の同人誌即売会”コミックマーケット”のこと。東京ビックサイトで行われのべ50万人以上が参加するビックイベントです。行ったことはありませんが・・・
(*5)コピー機すらほとんど普及してなくて
 キャノンが国産初の普通紙複写機”NP-1100”を発売したのは1970年のことです。このへんの開発の話はNHKの”プロジェクトX”で詳しく紹介しています。
(*6)ガリ版に手回し輪転機の時代ですよ!
 原理的にはプリントゴッコと同じです。大学時代には手書き原稿から印刷用の原紙を作ってくれる機械がありましたが、独特のにおいがあって、私にとっては”青春のにおい”のひとつです。詳しくはWikipediaをご参照ください。
(*7)e-Book
 マンガでは世界最大のeBookダウンロードサイト。絶版になった作品がこのような形で読めるのはありがたいことです。
 でも、ネットでダウンロードして本を読める状況ってのも、肉筆回覧の時代から見れば充分SF的なんでしょうね。


”超人ロック(2) この宇宙に愛を”のダウンロード

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コメント

ガリ版印刷、高校生の頃ちょうど鉄筆で原稿を作っていたのが、ボールペンで書いてできちゃう、カーボンコピーみたいな感じに変わってましたよね。手刷りでクラブの会報誌を作っていたのを思い出します。写真部の”7の皇帝”、この会報誌のタイトル、どういう意味かわかるかな?

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