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ガンプラを開発した男達(俺たちのガンダム・ビジネス/デンドロビウム)

【本】俺たちのガンダム・ビジネス(松本 悟、仲吉 昭治 日本経済新聞出版社)
 バンダイで”ガンプラ”の開発と営業を担当した著者による開発の物語。ビジネス書ですがどちらかと言うと”プロジェクトX”ノリです。結構熱いぜ!
【花】デンドロビウム
 ラン科の植物。東南アジアを中心に世界各地に広く分布している多年草。花言葉”我儘な美人”。

0345 G407a
 
左の写真たいちろ~さんの撮影

近所の園芸店のデンドロビウムシギリアレディ(キシリアレディではありません)

右の写真はRX-78ガンダムGP03 デンドロビウム。”超ガンプラ”より

 

 ども、ファーストガンダム(*1)世代のおぢさん、たいちろ~です。
 先日、フリーマーケットにに行きましたところ、あるお店で花の苗を売っていましたので聞いてみたところ”デンドロビウム”とのこと。
 ということで、今回のお題は”ガンプラ”であります(*2)。

 わからない人には、でんでんわからないイントロでしょうから、解説であります。
 ”デンドロビウム”とは、上記のようにランの花ですが、同時に”機動戦士ガンダム0083(*3)”に登場するガンダム試作3号機のコードネームであります(映像はYouTubeでお楽しみください)。
 主役メカのひとつでありますが、この機体をさらに有名にしたのが、バンダイから発売された1/144スケールのプラモデル。全長1m、ディスプレイスタンド付きの超巨大キット(*4)で、お値段もメーカー希望小売価格 29,400円と数あるガンプラの中でも最大級誇っております。
 なぜゆえに、こんな巨大なプラモデルになっているかというと、ガンプラの基本フォーマットが1/144スケールだから。
 今回とりあげます、”俺たちのガンダム・ビジネス”によると、1/144スケールというのは、陸戦兵器、航空機で使われる国際スケールで、筆者の松本悟氏(*5)がこのスケールにこだわったとのこと。ガンプラは、当時ミリタリープラモの世界であったジオラマを、空想上のモビルスーツで作成するという新しいジャンルを拓くことになります。今や、ホビージャパンなど模型の専門誌上ではガンプラジオラマが多数掲載されています。

 おそらく、ファーストガンダムをリアルタイムで見ていた世代でもお忘れの方が多いでしょうが、ガンダム放映当時のスポンサーは”クローバー”という玩具メーカーでした。で、クローバー製のガンダムがいかにもおもちゃおもちゃしていて、飾って楽しむレベルではなかったのであります(*6)。
 ガンプラの商品化にあたり、仲吉昭治氏(*7)が版権を持つ創通エージェンシーと交渉をするわけですが、スポンサーが玩具メーカーであることからなかかな進展しない。このあたりの苦労と信念は本書で詳しく記載されています。

 その後、ガンプラは累計生産台数3億8200万台(2007年3月時点 本書より)のビックビジネスに、クローバーは1983年8月に倒産にと、明暗分かれる道を歩むことになりますが、ビジネスの世界ではままあること。
 ゼロックス社のパロアルト研究所で生み出された技術(*8)が、ゼロックスでは花咲かず、マッキントッシュをへて、Windowsでパソコンのデファクトスタンダードになったように。
 商品の成功のカギは先見性、マーケティング力、生産/販売力など多岐にわたりますが、本書では
  いい意味での「俺の商品」という意識だ。
  この意識こそ、仕事に責任を持ち、
  エネルギッシュに立ち向かう姿勢が生まれる。

だと言っています(本書より抜粋)。

 私も会社で企画、拡販の仕事をしていますが、リーダーでなくてもやる気と才覚のある人がいるプロジェクトは概してうまくいくように思うのであります。

 各章のテーマがガンダムの名セリフのパロディだったりして、多分にガンダムファンを意識していますが、そんなことより、ビジネスリーダから新入社員まで、ぜひ読んで頂きたい良質なビジネス書であります。


《脚注》
(*1)ファーストガンダム
 ”機動戦士ガンダム”の第1作。日本サンライズ(現・サンライズ)の作成で1979年に放映。他のガンダムシリーズと区別するため、こう呼ばれます。
(*2)”ガンプラ”であります
 ガンオタの方は”ケロロ軍曹”の声優、渡辺久美子さんの声でお読みください。
(*3)機動戦士ガンダム0083
 正式名称は”機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』(ダブルオーエイティースリー スターダストメモリー)。ガンダムシリーズのOVAとして、1991~02年に製作されました。時代背景はファーストガンダムとZガンダムの間になります。
(*4)ディスプレイスタンド付きの超巨大キット
 アニメ上の設定では全長 140m(砲を含まない本体は73m。通常のガンダムは18m) 。さらに言うと、アームドベース・オーキス(野生のラン)と、モビルスーツ ステイメン(花の雄しべ)、付属のウェポンシステムから構成されています。
(*5)松本悟氏
 サンライズ取締役・バンダイチャンネル代表取締役(執筆当時)。本書中の時期はガンプラの開発担当者。
(*6)飾って楽しむレベルではなかったのであります
 というか、当時のクオリティとしてはこちらのほうが当たり前でした。
(*7)仲吉昭治
 ジー・エフ・シーの代表取締役社長。本書中の時期はガンプラの特販部次長。
(*8)ゼロックス社のパロアルト研究所で生み出された技術
 アラン・ケイが1970年代提唱した理想のパソコン像=”ダイナブック構想”は現在のパソコンでとりいれられているユーザインタフェース、マルチメディア対応等の原点です。ちなみにMS-DOS(PC-DOS)の登場は1981年なのでその以前。スティーブ・ジョブズ(アップル社の共同設立者)がMacintoshを開発するきっかけとなったとされています。

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コメント

ガンダム、私くらいの世代ではっきりとはまり込むやつ・離れていくやつと好き嫌いが分かれるアニメです。私が最初に見た感想は”なんやこれ、子供宇宙大戦争か?”でした。この頃からヒーローものやSFアニメを見なくなったのかなぁ。
グラフィカルユーザーインターフェース、WindowsがMacの真似をしたとマックユーザーが得意げに攻撃していたけど、ゼロックスのテクノロジーがベースになっていることにはいっさい触れない。アップルに独自のOSを一から開発できるほどの天才エンジニアはいません!スティーブ・ジョブズをはじめアップルには実に優秀な経営者はいるけどね。いまだにいるからね、勘違いしているバカが。グラフィカルユーザーインターフェースはMac OSよりもユニックスで先に実用化されてるんですけどね。ということはMac OSはユニックスのパクリ?

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