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天馬博士によろしく(ロボットの天才/パシフィコ横浜)

【本】ロボットの天才 (高橋智隆 メディアファクトリー)
 ロボット技術者というよりロボットクリエイターと呼ぶにふさわしい高橋智隆の著書。”「ShinWalk」という技術がセンス溢れる造形を支えている”など、技術書、デザイン書としても、面白い一冊。
【旅行】パシフィコ横浜
 横浜市のみなとみらいにある国際会議場、展示ホール、ホテルからなる複合施設。正式名称は、”横浜国際平和会議場”。ず~っとホテルの名前かと思っていましたが、ホテルはヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル”でした。

Photo
写真は、パシフィコ横浜。"YASの湘南生活"のホームページから。桑田佳祐のコンサートの時のものだそうです。

 ”子供のころ、何になりたかったか?”と聞かれると、”ロボット学者”でしょかね。なにせ、子供のころはロボットアニメ全盛期でしたから。でも、ロボットを操作する方よりも、作った方に興味があったのはちょっと変わり者かも。当時のアニメには、天馬博士、お茶の水博士、谷博士、敷島博士(*1)といったキラ星のごとき博士が登場します。
 のちに就活でファナック(ロボットの製造、販売会社)を受けようとしましたが、”文系の採用はしない”とのことで断念、近しいコンピュータの仕事に就くことになりました。

 ちなみに、お題の”天馬博士によろしく”は、”ブラックジャックによろしく (*2)”のもじりです。

 上記の4人とも実は国家プロジェクトとしてロボットを開発しています(*3)。これは、プロジェクトとしては正しいあり方。 おそらく莫大な予算と、制御、素材、コンピュータといった複数分野の科学者、プロジェクトマネジメント/メンテナンス体制などが必要。Wikipediaによると、公表値ではないですが、ホンダの”ASIMO”の開発には100億円以上かかったようです。秋葉原でホビーレベルのロボットを組み立てるのとはわけが違います。
 ですから、独力でマジンガーZ(永井豪)を作成した兜博士(*4)のほうが実際にはどうかしています。

 余談はさておき、おもしろいのはロボットのデザインワークの流れ。
 アニメ、マンガに登場するバーチャルなロボットがおおむね”曲線から直線”の流れに対し、現実(リアル)のロボットは”直線から曲線”に向かっています。
 一例をあげると
【バーチャルなロボット】
  曲線の時代:鉄人28号(タンク型のボディに円筒形の手足)
  ハイブリッドの時代:マジンガーZ(全体のフォルムは曲線、顔、胸など直線)
        バルキリー(マクロスシリーズ。まんま戦闘機が変形)
  リアルロボットの時代:ガンダムシリーズ
【リアルなロボット】
  直線の時代:早稲田大学 WABOTプロジェクト(*5)(加藤一郎教授)
  ハイブリッドの時代:ASIMO
        (顔や手足は曲線を取り入れていますが、ベースは直線的)
  クリエイターの時代:”ロボ・ガレージ”(*6)のシリーズ。
        (FT(FemaleType)セクシー歩行は感動ものです)

 想像ですが、バーチャルロボットは直線だとパース(*7)の狂いが出やすいのに対し、リアルロボットは、まず動作実証が最優先、技術的には外骨格(*8)、予算制限(たぶん)なのではないかと思われます。

 2000年だったと思いますが、パシフィコ横浜で開催された”ROBODEX2000”というイベントがありました。ホンダの”ASIMO”などの二足歩行ロボット、初代AIBO(*9)が発売された直後ということもあり、大変な人気でした。
 人間に近い大きさ(身長130cm。質量54kg)のロボットが目の前を二足歩行するのを見たときは、本当に感動! WABOTに憧れていた世代としては、あんなにスムースに”歩く”という動作が実現できたんだな~とうるうるしてしまいました。
 娘も相当感動したようで、小学校の卒業文集の将来なりたいものに”ロボット博士”と書いてます。(今は別なものになりましたが(*10))

 2008年もロボット博「ROBO JAPAN 2008」がパシフィコ横浜で開催されましたので、今年も開催されるようでしたら、ぜひ親子で行かれるのをお勧めします。


《脚注》
(*1)天馬博士、お茶の水博士、谷博士、敷島博士
 天馬博士は鉄腕アトム(手塚治虫)の生みの親、お茶の水博士は育ての親です。谷博士はエイトマン(平井和正、桑田次郎)の開発者。敷島博士は鉄人28号(横山光輝)の開発プロジェクトの一員で、ショタコンの元祖、金田正太郎の後見人的存在。
(*2)ブラックジャックによろしく(佐藤秀峰 講談社)
  現代を代表する医療マンガの傑作。手塚治虫の”ブラックジャック”が治療に重点をおいているのに対し、”ブラックジャックによろしく”は、医療や生命に対するあり方といった社会的なテーマに重点を置いているような感じです。これは、手塚治虫が医学博士なのに対し、佐藤秀峰は美術大学出身といった違いでしょうか。(医療監修に長屋憲医学博士がついています)
(*3)国家プロジェクトとして~
 鉄腕アトムは科学省、エイトマンはNASA、鉄人28号は大日本帝国陸軍がプロジェクトのオーナー。
(*4)マジンガーZを作成した兜博士
 マジンガーZの操縦者 兜甲児の祖父にして開発者の兜十蔵博士のこと。兜博士にしたところで、基礎技術は光子力研究所で開発していたようですし。
(*5)早稲田大学 WABOTプロジェクト
 日本におけるロボット研究の源流のひとつ。本当に行きたかったです。当時のロボットの写真は”早稲田大学ヒューマノイド研究所”のHP(早稲田ロボットの歩み)で見ることができます。
 映画”20世紀少年(第一章)”にちらっと出てくる、お茶の水工科大学 敷島ゼミの金田正太郎がアパートで組み立てていたロボットはほとんどこのイメージ。こういう設定がマニアックなんだよな~、この映画。
(*6)ロボ・ガレージ
  ロボットの技術開発・作成・デザイン会社。京都大学学内入居ベンチャー第一号。ロボットクリエイターの高橋智隆が代表をつとめています。”クロイノ”、”ネオン”といった非常に美しいロボットを作成。
(*7)パース
 パースペクティブ。遠近法を使った透視図法と呼ばれる作画技法の事です。一点透視図法とか美術で習ったあれ。(漫画の描き方(西島淳之介ホームページ)をご参照)
(*8)外骨格
 皮膚にあたる部分に骨格が形成されて体重を支えるタイプ。節足動物のカニが代表。ロボットだとパワードスーツが代表。これに対し、骨格を内側に持つ人間は内骨格です。
(*9)AIBO
 ビーグル犬に似た自律行動型ペットロボット。1999年6月、最初にインターネット販売されたときは、262、500円と高額にもかかわらず、3000体を20分で完売しました。デザインはイラストレーターの空山基で、グッドデザイン賞大賞を受賞。
(*10)今は別なものになりましたが
 父親としては”なっちーの独り言倶楽部 にあったように"お父さんのお嫁さん"といって欲しいものです。今や”うざい”と言われないだけましかも。
 認めたくないものだな……自分自身の、若さ故の過ちというものを(シャア・アズナブル)

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コメント

鉄腕アトム、真空管制御の原子炉を持つという、今考えるととんでもないロボットだったんですね。あの頃は原子力エネルギーは夢の最新エネルギーとして相当誤解されていたようで、サンダーバードには原子力エンジン搭載の旅客機なんかも登場したりして・・・。ロボットものはいつまで見ていたのかな?覚えているのは最初のガンダムを見たときに、子供宇宙戦争ごっこみたいで”あほらしい”と思ってそれ以降見なくなったということくらいかな。ガンダムて結構いろんな意味ではっきりと分かれるロボットアニメだったように思うのですが。のめりこむやつ・離れていくやつ、見たときの年代や環境の違いでかなりはっきりと分かれてるようです、私の周りを見ての感じですけど・・・。

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