仮面舞踏会=ディケイド(仮面ライダーディケイド/石ノ森萬画館)
【TV】仮面ライダーディケイド(TV朝日より 2009年1月25日より放映開始) 平成仮面ライダー10周年記念として作成された新シリーズ。世界を救うため、過去の9人の仮面ライダーと戦うというストーリーらしいです。
【旅行】石ノ森萬画館(宮城県石巻市)
宮城県出身の石ノ森章太郎のマンガをメインにした記念館。石ノ森ファンの聖地です。マンガをメインとした町興しとしては、成功しているほうだと思います。あおば通駅(仙台)~石巻駅間は”マンガッタンライナー”という石ノ森章太郎のキャラクターを描いた電車が走っていて、昔子供たちが写メ送ってくれました。(石ノ森萬画館のHP)
写真は”N氏の映画館:不定期日記”より
1月25日、仮面ライダーディケイド、1回目を楽しんで見させていただきました。しかし、リスキーな企画をやっていますね。いや~、突っ込みどころ満載や~(*1)、ということで、今回は”ディケイド”のお話。
(今回はかなりマニアックな話ですので、ご興味の無い方は飛ばしていただいて結構です)
こういった、過去の作品をモチーフに新しい作品を作るのは、以前の作品の固定ファンがいるので、いろいろ意見の出るところです。平成ライダーファンも多いでしょうから、オールドファンの視点から。
平成ライダーの登場だけでなく、石ノ森章太郎の過去作品からのオマージュがいっぱい出ています。気のついた点をいくつか。
①オープニングで門矢司が倒れるところが、”キカイダー”
左側が人間、右がライダーという左右非対称の顔立ちはまさにキカイダーです。不完全な良心回路のせいで完全にロボット形態に変身できないという設定は、当時かなりインパクトがありました。(*2)
MEIMUのリメイク版(キカイダ-02)もいいですが、やはり原典に触れていただきたいものです。(キカイダーの映像はこちら)
②ディケイドの顔の縦線が、”ロボット刑事K”(*3)
警視庁の特別科学捜査室の犯罪捜査用ロボット”K”。基本的には犯罪に対抗するため武装をしていますが、ポエムも書くというなかなかリリカルな設定。パートナーで機械を毛嫌いする老刑事からいやみを言われますが、耐えているのがけなげです。(ロボット刑事Kの映像はこちら)
③テロップの顔マークが”アカレンジャー”
記念すべきスーパー戦隊シリーズの第一作”秘密戦隊ゴレンジャー”のリーダー。こちらのシリーズも1975年から、延々30年以上もやっています。赤=リーダー(*4)というイメージを決定付けた人。
正確に表現すると、”アカレンジャーは、目ん玉つながり(*5)で丸いフォルム、ディケイドは真ん中がはなれていて、両端がとがっている”との違いがありますが、テロップではちょうど離れているところが文字で隠れていて、アカレンジャーっぽく見えます。(ゴレンジャーの映像はこちら)
④ヒロインの光夏見さんがなんとなく”ロビーナちゃん”(*6)
最初のバトルシーンで、肩もっこりの白いドレスがなんとなく、”燃えろ!! ロボコン”のロビーナちゃんを彷彿とさせます。演じたのは加藤夏希さん。顔立ちもなんとなく似てますし、名前も似てます。(燃えろ!!ロボコンの映像はこちら)
初回に気がついただけで、こんだけあるし、濃ゆい人ならもっと気がついたでしょう。このネタだけで、Mixiあたりでイベントできそうですね。
お父さん世代が遊びに行くなら、石ノ森萬画館はお勧め。北上川の中洲に建っている宇宙船をイメージした建物です。”子供が仮面ライダー好きだから”とお母さんをごまかして、お父さんのほうが楽しめます。
道端に石ノ森キャラクターがいっぱいありますし、石巻市自身が全国有数の水産都市ですので、萬画館のあとの食べ歩き(*7)も楽しめます。
石ノ森章太郎は、上記の作品をはじめ、”サブと市捕り物控”、”日本の歴史”といった歴史モノから、”HOTEL”のような現代ものまで、大人も楽しめるジャンルの作品をたくさん書いています。幅広い層に読んでいただきたいものです。
ちなみに主題歌を歌っている”Gackt”は京本政樹(*8)の後釜を狙っているのか?
《脚注》
(*1)突っ込みどころ満載や~
”らき☆すた”(カドカワコミックス)に登場する、ななこ先生(ゲームオタク)のセリフ。主人公の泉こなた(真性オタク)との掛け合いが面白い。この作品から、鷹宮神社をメインに町興し(萌えおこし)を成功させました。
(*2)インパクトがありました
石ノ森氏は”自身のデザインワークの中でも1、2位を争う傑作”だと自負しているそうです(Wikipediaより)
(*3)ロボット刑事K
私も誤解していましたが、作品名は”ロボット刑事”で”K”はつきません。検索のときはご注意を。デザイン的には、マザーとよばれる女神型の要塞が好きです。
(*4)赤=リーダー
赤=リーダは間違い。組織運営上、リーダが赤でない作品も多いです。最近の作品で赤がリーダでないものは、
獣拳戦隊ゲキレンジャーの”漢堂ジャン(ゲキレッド)”は入門が最後の弟弟子。リーダは明確でないのは、師匠のマスター・シャーフーがいるから。声が永井一郎なので、目を閉じて聞いていると、マスター・ヨーダです。
魔法戦隊マジレンジャーの”小津 魁(マジレッド)”3男で最年少、リーダは長男のマジグリーン
爆竜戦隊アバレンジャーの”伯亜 凌駕(アバレッド)”はメンバの一員で、リーダはアバレブラック
知っていても、何の役にも立ちません。
(*5)目ん玉つながり
天才バカボンに出てくるおまわりさんの目です
(*6)ロビーナちゃん
99年放映の”燃えろ!! ロボコン”のヒロインのキューピッドロボット。ロボコンにとっては憧れの的。ちなみに、74年放映の”がんばれ!!ロボコン”のヒロインは”ロビンちゃん”です。11~14歳の島田歌穂が演じていました。
(*7)萬画館のあとの食べ歩き
石巻市は、牡蠣、金華サバ、金華カツオ、サンマなど、魚介類が豊富。日本酒の”日高見”の醸造元もあります。ただし、呑んだら運転したいこと!
(*8)京本政樹
必殺仕事人の”組紐屋の竜”で有名な美形俳優。特撮にも造詣が深く、かつて”京本コレクション”というヒーローのフィギュアを出していました。オタク=ダサいというイメージを一時的とはいえ払拭した功労者。
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