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2008年12月21日 - 2008年12月27日

巣ごもりにお勧め(銀河英雄伝説/黄色い薔薇)

巣ごもり(*1)にお勧め

Photo
写真はSozaiRoomから



【本】銀河英雄伝説(田中芳樹 徳間デュアル文庫他)
 銀河帝国の常勝”ラインハルト・フォン・ローエングラム”と、自由惑星同盟の不敗の魔術師”ヤン・ウェンリー”の戦いを軸に、フェザーン自治領主”アドリアン・ルビンスキー”を加えた宇宙SF版三国志(*2)。
【花】黄色い薔薇
 Wikipediaによると、バラが歴史に登場するのは古代バビロニアの『ギルガメシュ叙事詩』だそうですが、黄色い薔薇は比較的新しく1900年とのことです。

 明日、26日は私の会社の仕事収めです。今年は9連休ということで、長い休みに最適な本ということで、”銀河英雄伝説”の紹介です。

 銀河英雄伝説は、田中芳樹原作で、上記の説明に”宇宙SF版三国志”とありますが、”赤壁(レッドクリフ)(*3)”ブームの中、SFという固定概念をはずせば、SFファン&三国志ファンの両方楽しめる一粒で二度おいしい小説です。それもそのはず、田中芳樹は中国の歴史物も数多く執筆しており、”SFはどうも・・・”という中高年の方はそちらをどうぞ。

 本編が文庫本で20冊、外伝が9冊となかなかに読み応えのあるSF小説で、1日に3冊ずつ読んでも10日は十分楽しめます。ちなみに原作にほぼ忠実にアニメ化もされており、劇場版アニメ3作、OVA本編110話、外伝52話とこちらも大量。24時間ぶっと~しで見ても、まる3日もかかります。ガンダムじゃあるまいし(*4)。

 さて、これだけ長い小説だと花の話題にも事欠きませんが、今回は帝国軍を代表して、ウォルフガング・ミッターマイヤー元帥のエピソードを。
 ”疾風ウォルフ(ウォルフ・デア・シュトルム)”の異名を持つ良将ですが、お父さんは造園業者との設定。その割には花言葉に疎く、奥様のプロポーズに”黄色い薔薇”を持っていくお間抜けなところがあります。”黄色い薔薇”の花言葉は”変わらぬ友情(*5)”。今なら、”家族割しましょう”と口説く時に”ただともがいいね!”言っているようなもの(*6)。世のお嬢さん方も、プロポーズのお断りに、胸ポケットに黄色い薔薇を挿すぐらいのセンスは欲しいものです(まあ、男性から見れば断られるには変わりありませんが・・・)。ちなみに、ミッターマイヤーはプロポーズを受けてもらって、ちゃんと結婚しています。

  ”読んでから見るか、見てから読むか(*7)”ですが、活字中毒者は原作から、アニメ、クラシック派(*8)はアニメ版からが良いです。

 小説版は2007年から創元SF文庫版(カバーイラストは星野之宣)が出ていますので、こちらが入手しやすいですが、アニメ版と両方見たいのであれば、徳間デュアル文庫(カバーイラストはアニメと同じ道原かつみ(*9))がお勧め。中古でよければAmazon.com他で入手可能です。

 ”無人島に持って行きたい本”という質問がありますが、私はためらわずこれです。

《脚注》
(*1)巣ごもり
 本来は鳥などが巣にこもっていることですが、転じて休みなどに家に閉じこもってすごす事。不景気の産物。無職の人がやると”引きこもり”になります。
(*2)三国志
 曹操(魏)、孫権(呉)、劉備(蜀)の三国が争覇を争って戦う中国古典にして、水伝に並ぶ人気のある物語。私は吉川英治版(講談社)で読みました。
(*3)赤壁(レッドクリフ)
 Mission: Impossible Ⅱの ジョン・ウー監督により映画化。長江の赤壁での総力戦を描く。三国志のもっとも盛り上がるエピソードのひとつ。。
(*4)ガンダムじゃあるまいし
 CSのアニマックスがアニメ”機動戦士ガンダム”を2009年1月1日0時~21時30分まで全43話を一挙に放映すること。放映する方もいい度胸してますが、見る方もそれなりの根性が必要です。
(*5)変わらぬ友情
 ほかにも”不貞”、”嫉妬”もあるようです。どれにしてもプロポーズ向きではありませんね。
(*6)”家族割しましょう”と~
 ソフトバンクのサービス。CM、白戸家の”兄フラれる”編をご参照
(*7)読んでから見るか、見てから読むか
 角川映画の第二作『人間の証明』(1977年)のキャッチコピー。日本のメディアミックス(小説、映画、テレビなど異なるメディアの組合せ)の代表的な成功例。当時の角川春樹はプロデューサとしての天才性を遺憾なく発揮しています。
(*8)クラシック派
 BGMがほとんどクラシック。マーラ、ラヴェル、ワーグナーなど、クラシックの名曲が綺羅星のごとく出てきます。
(*9)道原かつみ
 漫画家。道原かつみ版のコミックもあります。ただし、アドリアン・ルビンスキーは色っぽいおねえさん。後半の展開をどうするつもりでしょう?


ブログを始めて1ケ月になりました(ブログをつくりたい!/2001年宇宙の旅/デイジー)

ブログを始めて1ケ月になりました

8 写真は”ikoi@home”から




【本】ブログをつくりたい!(企画:成美堂出版事業部、イラスト:為田 洵)
 ブログを作りたい人の入門書。イラストやテーマの選び方から、女性をターゲットにしているようです。内容はとても初心者向けでわかり易いです。
【DVD】2001年 宇宙の旅(ワーナー・ホーム・ビデオ)
 アーサー・C・クラーク原作、スタンリー・キューブリック監督によるSF映画の古典にして名画。謎のモノリス(石板)の謎を追って、宇宙船ディスカバリー号が木星を目指します。”SoundOnly”(*1)とは書いていません。
【花】デイジー
 雛菊(ひなぎく)。花言葉は”乙女の無邪気”。イエス・キリスト幼少期の純真無垢さのシンボルらしいです。

 ブログを始めてちょうど1ケ月になります。それで、この1ケ月でいろいろと感じたことをまとめてみました。(こういうPDCA(*2)を廻そうとするとこが、会社員なんでしょうかね・・・)

【ブログを書くのが思った以上に時間がかかる】
 始める前は、1時間もあれば出来るだろうと思っていましたが、やってみると2~3時間はかかっています。特に”偏見はあっても、ウソは書かない(*3)”というポリシーと、なんクリ(*4)形式の書き方は実際に書いているより調べ物をするほうが時間がかかっています。

【以外なところからリンクが張られている】
 1ケ月のアクセスログを見ていると、以外なキーワードで検索されています。本の名前(図書館戦争、源氏物語等)は予想していましたが、小泉純一郎とか、浅田真央は意外でした。でも、百合アニメで検索されてもな~。ネタを振ったのはこっちですけど。

【入門書ぐらいは読んだほうがいい】
 10年以上前に会社で非公認のホームページ(*5)を業務で運用していましたので、多少知識はありますが、やはりブログならではのノウハウがあります。で、読んだのが”ブログをつくりたい!”です。イラストがかわゆかったので選びました。なるほど、アクセス数を増やすにはランキングサイトに登録するとか、トラックバックをつけるとかが有効なんですね。

 さて、花の話題ですが、こういったコンピュータ関連の用語で花に関するものはあまり思いつきませんでした。製品や会社名ではロータス(*6)とか多少はあるんですが。ということで、かなり強引ですが、”2001年 宇宙の旅”からデイジーのお話を。

 ”デイジー、デイジー、答えておくれ、僕は夢の中、愛がいっぱい”

は、故障したコンピュータ”HAL9000”を機能停止させるために、主人公のボーマン船長がユニット(*7)をはずして行くときに”HAL9000”が歌っています。
 改めて見ましたが、驚くのは公開が1968年(アポロ11号の月面着陸の前年)と40年も前の映画にもかかわらず、まったく古さを感じさせないこと。”美しく青きドナウ(ヨハン・シュトラウス2世)”をBGMに宇宙ステーションとドッキングをするスペースシャトルのシーンは秀逸。現実のスペースシャトルが、0系新幹線より古めかしく見えます。
 2時間半にわたる映画にもかかわらず、セリフが極端に少ないかわりに多くのアイコン(象徴)がちりばめられているため、ある程度SFマインドがないと何のことかわからないことも。ただし、画像と音楽の美しさはそれをおぎなってあまりまります。
 DVDは、モノリスとHALのパッケージデザインで再発売されていますが、やはりオールドファンには宇宙ステーション版に思い入れがあります。

 ”ブログをつくりたい!”は特に女性の初心者にはお勧め。
 ”2001年 宇宙の旅”は、クリスマスイブにすることのない非モテのSFファン、クラシックファンはぜひ見てください。世俗のことは忘れて、宇宙の深遠に触れられます。

 もうすぐ年末です。それでは皆さん、良いお年を。

《脚注》
(*1)SoundOnly
 エヴァンゲリオンに登場する秘密結社ゼーレの音声会議システムには”SoundOnly”と書かれたモノリスが出てきます。
(*2)PDCA
 Plan(計画),Do(実施・実行),Check(点検・評価)、Act(処置・改善)の頭文字を続けたもの。ビジネス用語。要は”計画したことができたか、これからどうするか”を管理しろということ。最近、会社ではしょっちゅう言われます。
(*3)偏見はあっても、ウソは書かない
 ”たいちろ~さんは、しょっちゅうアキバへ行っている”
    ← これはウソ。ほとんど行ったことがありません。
 ”たいちろ~さんはけっこうライトノベルを読んでいる”
    ← これは本当。年間10~20冊ぐらいですけど。
 ”たいちろ~さんは、オタクである”
    ← これは偏見。私はオタクではありません、たぶん。
(*4)なんクリ
 ”なんとなく、クリスタル”(河出書房新社 他)の略。前長野県知事にして作家の田中 康夫のデビュー作。ブランドブームの先駆けた内容もさることながら、膨大な注釈(Wikipediaによると442個)がついていることでも有名。
(*5)非公認のホームページ
 10年前は公認するというルールすらありませんでした。同僚でパソコンに詳しい人がいて、会社のLANにつなぎこんだのが始まり。たしかディスク容量が100Mバイト(100Gバイトではありません)なかったはずですので、隔世の感があります。
(*6)ロータス
 一世を風靡した表計算ソフト”1-2-3”や、グループウェア”NOTE”を送り出したソフトウェアの会社。ロータスの和名は”蓮”
(*7)ユニット
 ”MEMORY TERMINAL(論理記憶端末)”と記載されていますが、どうもブレードサーバのようです。ブレードサーバとは、ブレードと呼ばれる抜き差し可能な筐体にCPU,メモリ等を内蔵したもの。市場に出たのは2002年ごろらしいですが、急速に拡大したのは、ここ数年のです。


愛しても愛しても、ああ他人の妻(人間失格/さざんか)

愛しても愛しても、ああ他人の妻

2
写真はたいちろ~さんの撮影



【本】人間失格(太宰治 集英社文庫他)
 第一の手記(自分が道化であると告白)、第二の手記(酒、煙草、淫売婦と左翼思想に溺れる告白)、第三の手記(自分はもはや人間を失格したのだと告白)からなる私小説形式のフィクション。
【花】さざんか
 名前は中国語でツバキ類山茶(さんさん)が訛ったものに由来するそうですが、学名もCamellia Sasanqua(属:ツバキ、種:ササンカ)です

 寮の庭に赤い花が咲いたので、寮のおばさんに聞いたところ”さざんか”とのこと。で、今回はさざんかのお話。

 さざんかといえば、やはり大川栄策さんの”さざんかの宿”(*1)。童謡”たきび”(*2)の印象から、冬にがんばって咲いている元気よさそうな印象でしたが、実物をじっと見るとピンク色の薄い花弁がはかなげで、幸せ薄そうな”さざんかの宿”のほうがイメージにあっています。花嫁衣裳の白でなく、情熱の赤でなく、それでいて桃色の薄絹をまとったようなほのかなお色気みたいな。表題の”愛しても愛しても、ああ他人の妻”は”さざんかの宿”のサビの部分ですが、日本の奥ゆかしい不倫のありよう(*3)にはぴったりです。
 カラオケおぢじさんの定番ソングですが、ただ、場所を選ばないと大騒ぎになります。会社の忘年会で、美人の人妻がいたりするところで歌ったりなんかすると、昨今セクハラと言われかねません。

 不倫の本となると、フランス書院文庫(*4)方向に行っちゃいかねませんので、今回は文学作品の”人間失格”を。(Wikipediaで不倫を見ると”不倫がテーマとなった小説”に出ています)
 ”恥の多い人生を送ってきました”で始まる日本で最も有名なこの小説の主人公は、逃避のはてに人妻に手をだすわ、心中事件をおこすわ、モルヒネ中毒になるわで、もう”ドロドロやね(*5)”状態です。不倫といった色気のある話ではありません。最近、改めて読みましたが、よく学校で紹介するよね~、といった感じです。

 ”人間失格”は最近良く売れているそうです。なんでも、集英社文庫で”DEATH NOTE(*6)”を連載した漫画家 小畑健が表紙を担当したからとのこと。表紙の絵で売り上げが上がるんだから、ライトノベルのことを云々言われたくないですね(*7)。ちなみに、この路線で、 地獄変 (芥川 龍之介)、こころ(夏目漱石)を小畑健が、伊豆の踊り子(川端康成)を荒木飛呂彦(*8)が表紙を執筆しています。

 最近読んだ理由は、"文学少女と死にたがりの道化(ピエロ)”(*9)に出てたから。やっぱしそっち系かといわれそうですが、私はこういうテレフォンショッキング(*10)的な本の選び方をよくします。本歌取(ほんかとり)であったり、背景の類似性を示唆したりとか使い方はさまざまですが、意外な本が意外な本に繋がったりして面白いものです。

 ”人間失格”を今さらお勧めは不要でしょうが、気分が落ち込んでいるときには読んではいけない劇薬です。

《脚注》
(*1)さざんかの宿
 1982年の大ヒット曲。作詞 吉岡治、作曲 市川昭介
 ちなみに、作曲の市川昭介は”いなかっぺ大将”の主題歌も手がけています。なるほど、もろに演歌だし、歌っているのは天童よしみだし。
(*2)たきび
 ”さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき”
(*3)奥ゆかしい不倫のありよう
 奥様へ。決して不倫に憧れている訳ではありません。念のため。
(*4)フランス書院文庫
 日本を代表する官能小説のレーベル。人妻、OL、女教師が、○○したり、××したりしています。登場する女性が比較的高年齢なのが特徴。低年齢(女子高生とか)が好きな方は美少女文庫というレーベルがあります。ええ、読んでませんともさ。
(*5)ドロドロやね
 板垣恵介の格闘コミック”バキシリーズ”(少年チャンピオンコミックス)に登場する合気柔術の達人、渋川剛気(しぶかわ ごうき)の名セリフ。相手に脳震盪をおこさせたあとの一言。
(*6)DEATH NOTE
 少年ジャンプに連載されて大ヒットしたコミック。名前を書かれた人間は死んでしまうという死神のノートをめぐる物語。私は読んでいませんが、中学生の長男がはまっています。
(*7)ライトノベルのことを~
 ライトノベルは表紙(多くは萌え絵)の出来、不出来で売上がかわるといわれています。いわゆるジャケ買い(表紙のイラストだけ見て衝動的に購入してしまうこと)。でも、おぢさんが買うにはちょっと恥ずかしいぞっと。
(*8)荒木飛呂彦
 漫画家。代表作は”ジョジョの奇妙な冒険”。Amazon.comの”ユリイカ 総特集=荒木飛呂彦(2007年11月臨時増刊号)”の紹介文では”若沖や光琳などに比して遜色ないものである”と評価している。
(*9)"文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)
 野村美月のライトノベル(ファミ通文庫)。ジャンルとしては推理小説ですが、嵐が丘(E・ブロンテ)、友情(武者小路実篤)、銀河鉄道の夜(宮沢賢治)といった有名な小説をモチーフにしています。
(*10)テレフォンショッキング
 お昼のバラエティ”笑っていいとも!”の人気コーナー。ゲストが次のゲストを紹介していく形式ですが、意外な人が意外な人を紹介するのも魅力。

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