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2008年12月7日 - 2008年12月13日

はてしない光の門を、ゆたかに流れゆく風に心を開けば(神戸在住/ルミナリエ)

はてしない光の門を、ゆたかに流れゆく風に心を開けば(*1)

F1000069 写真はたいちろ~さんの撮影
2003年の時のものです





【本】神戸在住(木村紺 講談社)
 神戸の大学に通う学生たちの日常を描くコミック。ほのぼの桂さん、元気なモデルの洋子(ひろこ)さん、ラブラブな和歌子さんんと林 浩(リン・ハオ)くん、関西のりのりのタカ美さんたちが、神戸の街に暮らす姿が素敵です。
【旅行】ルミナリエ
 阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂と、神戸の希望を託して、1995年から開催。メインストリートを彩るの光の門を抜けて東遊園地へ至る道は、希望への架け橋です。

 

Lumibanner2 KOBEルミナリエ 公式ホームページ

 今年も神戸でルミナリエが始まりました。14回目ということで、もう阪神淡路大震災から14年も経つんですね。神奈川在住のため最近は訪問できていませんが、以前は家族で見に行きました。
 ということで、今回はルミナリエのお話。

 神戸に住む人にとって、ルミナリエは単なる年末のイベント以上の想いがあります。私自身も、結婚してすぐ2年半ほど神戸に住んでいました。地震の時はもう東京に引っ越していましたが、義理の両親、兄夫婦は被災しました。特に、義理の兄が消防署員で、地震の朝から救助活動にあたって、一週間以上家に帰れなかったそうです(*2)。
 初めてルミナリエを見た時の印象は、”未来に開きゆく光の門”。表題はジェットストリームの一節がベースです。「ミスター・ロンリー」(*3)のBGMに、城達也さんの名ナレーションで聞かれた方も多いと思います。文字通り地面の底から揺さぶられた街が、このように復興できたことが本当に嬉しかったです。特に点灯の瞬間は忘れられません。

 本のほうは、神戸を舞台にした話として”神戸在住”を選びました。
 神戸という街は、ファッショナブルであると同時に、結構自然もあるんですね。海に向かえば港にポートアイランド、山に向かえば六甲山や異人館。東京で電車に乗ると、関東平野の一部という感じで土地的にメリハリがありませんが、神戸は車窓からの風景も変化に富んでいて、見ていてもうきうきします。
 桂さんたち元気なお嬢さんたちは、こんな神戸でごく自然な日常を楽しんでいます。”旅行で行く神戸”ではなく、”住んでみたい神戸”をしみじみ感じます。娘は神戸の大学に行かないかな。そうすれば、しょっちゅう遊びに行くのに。

 コミックという表現を使った、とっても秀逸なエッセイです。

 すべての神戸を愛する人に、そして神戸在住のお嬢さんたちにはぜひ読んでほしい本です。

《脚注》
(*1)はてしない光の門を、ゆたかに流れゆく風に心を開けば
 原文は”はてしない光の海を、ゆたかに流れゆく風に心を開けば”
 城達也さんのナレーションと映像は、こちらでご覧になれます。
(*2)一週間以上家に帰れなかったそうです
 全国から、救援活動の応援が来て、交代しますといわれたそうですが、とても休めるような状態ではなかったと兄が言っていました。
(*3)ミスター・ロンリー
 演奏はフランク・プゥルセル・グランド・オーケストラ。奥様がハープで練習しています。


まぶしいね、雪の光はまぶしいね(銀のロマンティック・・・わはは/雪合戦)

【本】銀のロマンティック・・・わはは(川原 泉 白泉社文庫)
 世界的バレリーナの一人娘、更紗(さらさ)さんと、世界的スピードスケーターの忍くんが、男女ペアのフィギュアスケーターを目指すお話。こう書くとスポコンもののようですが、癒し系コミックです。”甲子園の空に笑え!”に収録
【自然】雪合戦
 新潟県魚沼市の「雪合戦発祥の地」によると、雪合戦を始めたのは長尾為景(2009年度のNHK大河ドラマ”天地人”の主人公、上杉景勝の外祖父)だそうです。
 雪玉の中に石をいれてはいけません。(*1)

1
写真は”ヨシックスのSTEPbySTEP”から



 フィギュアスケートのグランプリファイナルは、あいかわらず盛り上がっています。注目の浅田真央さんは、キム・ヨナさんとのトップ争いもすごいですね。浅田真央さんは”明るい”、”がんばりやさん”、”かわうい”と、世のお父さん方の”娘にしたい女の子(*2)”では、トップクラスでしょう。
 ただ、フィギュアスケートは人気の割には、題材にした小説は意外と少ないです。”銀盤カレイドスコープ(*3)”ぐらいしか思いつきませんでした。Wikipediaも見ましたが、この本しか掲載されていませんでしたし。たしかに”クワドラプル(4回転ジャンプ)”とか”トリプル・アクセル(3回転半ジャンプ)(*4)”とか文字で書かれても、詳しい人でないとイメージしにくいでしょう。
 で、今回はコミックの名作”銀のロマンティック・・・わはは”を取り上げます。

 動きがあまりにもテロリズムでバレリーナとして行き詰っている更紗さん、ケガでスピードスケーターの引退を余儀なくされた忍さんが、男女ペアフィギュアスケーターを一生懸命目指します。途中では”お笑いスケーターになってしまふ(*5)”と悩んだりして。目玉商品といって、クワドラプル・ジャンプにチャレンジするノリの良さもあります。
 表題の”雪の光はまぶしいね”は、忍くんが、ケガの再発でフィギュアもあきらめないといけなくなった時、雪合戦をする子供たちを見て、最後のチャレンジを心に決めるシーンにでてきます。

  ああ まぶしいね まぶしいね まぶしいね
  雪の光はまぶしいね
  雪の光は 銀色で
  ああ 愉快だね 愉快だね 愉快だね

 そして、二人は伝説になりました。

 力の入りすぎたアナウンスに、ちょっと疲れているフィギュアスケートファンお勧めです。

《脚注》
(*1)雪玉の中に石をいれてはいけません
 ”巨人の星”に、星飛雄馬と伴宙太が雪玉の中に石を入れてピッチング練習をする場面があります(飛雄馬の致命的欠陥が明らかになるエピソード)。良い子はマネをしないように。
(*2)娘にしたい女の子
 ”恋人にしたい”と書かないのは、私の良心です。
(*3)銀盤カレイドスコープ
 「氷上の悪夢」桜野タズサが主人公のライトノベル(海原零、集英社スーパーダッシュ文庫)。
(*4)トリプル・アクセル(3回転半ジャンプ)
 ”トリプル”が3回転、”アクセル”が”半分”だと思っていましたが、”アクセル”はこのジャンプを考案したアクセル・パウルゼンの名前に由来するそうです。
(*5)お笑いスケーターになってしまふ
 男女ペアのパートを入れ替える荒業。実際に見てみたい気がします。

とめてくれるな おっかさん(窯変 源氏物語/イチョウ)

とめてくれるな おっかさん
 
081208s01_308120804_3桜通りから、名古屋タワーを見上げる
(たいちろ~さん撮影)







 【本】窯変 源氏物語(橋本 治 中央公論社)

 光源氏のモノローグによる橋本版”源氏物語”。上品な松花堂弁当を、いきなりハンバーガーに変えたような食感です(*1)。
【植物】イチョウ
 銀杏(ぎんなん)。遠目に金色に見えるのになぜ”銀”かというと、英語で”ginkgo"の聞き間違いだそうです。Wikipediaで調べて初めて知りました。

 先日(2008年12月8日)、名古屋に出張に行ってきました。桜通りを名古屋駅に向かって歩きますと、イチョウ並木の向こうに名古屋タワーズがきれいに見えていました。
 ということで、今回はイチョウの話。

 イチョウは東京都、神奈川県、大阪府の木に指定されています。その関係なのか、東京大学のシンボルマークはイチョウの葉をデザインしていますし、私の母校である大阪市立大学の大学祭は”銀杏祭(ぎんなんさい)”です。
 表題の”とめてくれるな おっかさん”は、学生運動全盛期の1986年、東京大学駒場祭のポスターで使われたキャッチコピー。全文は””とめてくれるな おっかさん 背中のいちょうが 泣いている 男東大どこへ行く”。

1968年東 大駒場祭ポスター(”デジタルももんが”へのリンク)

 このキャッチコピーの作者が、当時、東大生で、後に”窯変 源氏物語”を執筆する橋本治。で、今回の本は”源氏物語”です。

 先日、会社でいっしょに仕事をしてる女性のMさんと呑みに行きましたが(奥様へ、浮気ではありません。念のため)、この人がとっても源氏フェチでして、原典からタカラヅカ(*2)まで、滔滔と語っていただきました。私としては、”桐壺(*3)”と”雨夜の品定め(*4)”ぐらいしか素養がありませんが、もう一人いた頭が光源氏(*5)のおじさんは、けっこうこの分野に博識で、話が盛り上がっていました。
 私が”窯変 源氏物語”を読んだのは、文庫になる前の版ですから、1991年ごろです。今でこそ、平家物語などの古典訳で有名ですが、当時は”桃尻娘(*6)”の作者のイメージが強く、橋本治氏の作品を読んだのはこれが初めてでした。もっとも、源氏物語自体がいろんな評価があるので(*7)、根っこは同じなのかも。

  ”気軽に読める源氏物語”とお勧めしたいとこですが、すいません、私は途中で挫折しました。

PS.Iさんへ
 借りてる”あさきゆめみし(*8)”ちゃんと返すからね。

《脚注》
(*1)食感
 出展は”文学少女シリーズ”(野村美月 エンターブレイン)。主人公の天野遠子さんは文学の感想を食べ物の味で表現します。
(*2)タカラヅカ
 宝塚歌劇団。関西在住のお母さんは、一度は娘を入団させる夢を見ます。2008年11月に月組公演で、『夢の浮橋』を上演中。
(*3)桐壺
 源氏物語の第一帖。高校の古典の時間の必須項目。”いづれの御時にか”だけはみんな知っています。
(*4)雨夜の品定め
 第二帖”帚木(ははきぎ)”の一節。古典的えっち~話。
(*5)頭が光源氏
 ”顔”が光源氏ではありません
(*6)桃尻娘
 青春官能小説だそうですが、読んでません。のちに竹田かほりの主演で、にっかつロマンポルノで映画化されました。もちろん、見てません。
(*2)源氏物語の評価
 国文学の山脇さくらさんのコメント(西村しのぶ著 ”VOICE”より)
  なーんか、「源氏物語」ってさ、際限なくエロチックよ。大学院で研究なんて名目で、こんなえっちなこと追求してていいのかしらって思うものー!!
(*8)あさきゆめみし
 大和 和紀版の源氏物語。講談社漫画文庫他に収録。瀬戸内寂聴さんも高く評価しているそうです。


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