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”桜庭一樹が好き”と言えるしあわせ(赤朽葉家の伝説/鉄砲薔薇)

”桜庭一樹が好き”と言えるしあわせ

【本】赤朽葉家の伝説(桜庭一樹 東京創元社)
 「山の民」に置き去りにされた超能力を持つ祖母、元暴走族の漫画家の母、ニートな娘の3代にわたる女性たちによる大河小説。
【植物】鉄砲薔薇
 調べてみましたが、どうも架空の薔薇のようです。

 会社員の読書時間といえば、通勤時間と相場がきまっていますが、Around50(アラフィフ)のおぢさんが電車の中でライトノベルを読むのは、正直しんどいものがあります。ブックカバーは必須アイテムで、イラストのページは急いで読んだりして・・・・

 で、今回は”私の男(*1)”で直木賞を受賞した桜庭一樹さんです。
 私自身は乱読派なのであまりジャンルは気にしませんが、さすがに”ライトノベル、好きじゃ~”と大声で叫ぶ(*2)勇気はないですが、それでも最近読んだ本でライトノベル作家を上げるのはあらぬ誤解を招くのではないか心配です。(とはいっても、普通の会社員がラノベ作家をそんなに知っているとも思えませんが)
 で、ライトノベル出身の桜庭一樹さんが直木賞で一般に認知されたのは喜ばしいことです。ただ、この人の作品って、暗いのが多いんですよね。ライト(Light=明るい)ノベル作家なんですけど。

 受賞作の”私の男”もそうですが、今回の”赤朽葉家の伝説”もです。長じて千里眼奥様、今で言うセレブになる赤朽葉万葉さんにしても「山の民」に置き去りにされた過去の持ち主だし、漫画家の母、毛毬も男を寝取られ続けるし、連載完了後に死んじゃうし。娘の瞳子さんはニートぎみだし。

 作中の鉄砲薔薇は「山の民」の象徴のような書き方がされています。自殺した人を人知れず埋葬する山の民の墓所に咲き乱れる鉄砲薔薇と、山の民の末である万葉さんの臨終の床で、銀髪にばら撒かれる鉄砲薔薇。なぜ、薔薇に鉄砲をつけたかわかりませんが、山の民=山窩(サンカ)=山間の非定住者=猟師の連想でしょうか。

 しあわせだったかどうかうかがい知れない祖母と母の人生ですが、娘の瞳子さんには、ぜひ平凡な人生を送って欲しいものです。

 家族を中心とした大河小説は読みたいけど”大地(*3)”は重たし~、とか、昭和から平成にかけての時代風俗を地方から見たいと思っている人にはお勧めです。

《脚注》
(*1)私の男
 第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の傑作。 親娘の秘めたる関係とか、ライトノベルでは出せない内容です。
(*2)xx好きじゃ~ と大声で叫ぶ
 ”めぞん一刻”から。酔っ払った主人公の五代 裕作が、ヒロインの音無響子さんに叫ぶ言葉。
(*3)大地
 パールバック作。百姓から金持ちになり、没落していった家族3代の物語。新潮文庫で4冊の大河小説。


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